蝶ヶ岳・常念岳【三股から周回】
- GPS
- 32:00
- 距離
- 15.9km
- 登り
- 2,048m
- 下り
- 2,043m
コースタイム
- 山行
- 5:40
- 休憩
- 0:00
- 合計
- 5:40
天候 | 2日間とも快晴 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2015年05月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
まめうちだいらから先のトラバース箇所は要注意(滑落者あり) 稜線にはほとんど雪なしだが、標高の低いところには腐れ雪あり。 |
その他周辺情報 | 下山後は「ほりでーゆ〜四季の里」で入浴。おとな530円 露天風呂からは常念岳が良く見えて気持ちいい。 |
予約できる山小屋 |
蝶ヶ岳ヒュッテ
|
写真
感想
蝶ヶ岳・常念岳
これまで幾度となく安曇野から見上げ、穂高から見下ろしていた山…
これらの山に今回ようやく登る機会を得て、仕事を終えた午後8時に自宅を出発し、烏川ゲート駐車場に到着したのが午前1時30分。まだ駐車場は半分程度の埋まりようで一安心。
仮眠して7時出発。本当は8時出発の予定だったが、目が覚めてしまったのでコンビニで買ったおにぎりとチョコバーを食べ、眠気を覚ます(覚めなかったが)
林道をぼんやり20分ほど歩くと三股登山口に到着。ここで登山届を提出し、管理人のおじさんに見送られて登山道へと歩を進める。
足元スケスケの吊橋を渡り、まめうちだいらへ向かうがこのあたりどうも記憶に無い。睡眠不足のせいだろうか?それとも年齢のせいだろうか…
都合よく前者と決めつけ、淡々と歩くうち「ゴジラみたいな木」に到着。ほんと似てるわ。
このあたりはまだ雪もなく歩きやすいので、まめうちだいらには9時に到着。一服したのち上を目指す。
ここからルートは雪の上となり、トレースと赤ペンキを頼りに進むが、傾斜がとたんに急になり、まさに「胸突く急登」を喘ぎつつ登る。30分ほどで早々にバテて、何か食べようと傾斜の緩いところで休んでいると、上のほうから「ズシャー」と妙な音。
「雪崩?」と思い身構える(でも逃げられはしない)と、「大丈夫か〜」と人の声がして、誰かが滑落した音だとわかり一安心(滑落者にケガはなし)
この先もひたすら急登で、沢をトラバースする箇所などはかなり怖い。ピッケル・アイゼンを装備してはいるが、スリップしたら果たして止まるかどうか?
やがて樹林帯を抜け、直登が始まると眼下には安曇野の街が広がり、稜線が近いことを知る。近いことは知ったが、足は疲労のカタマリで言うことを聞かないため、斜面にバケツを掘って腰をおろし休憩。
最後の斜面を登り切ると、ハイマツのうえにちょこんと槍の穂先が見え、そこが蝶ヶ岳のテン場だった。まだ時間が早いのでテン場は空いており、穂高がよく見える場所を選んでテントを張り、徒歩1分の山頂へ。
いままで見聞きしたとおり、ここからの槍・穂高の眺めはすばらしく、天候にも恵まれたことを喜びながらあちこち散歩していたが、なぜかだんだん頭痛がしてきてテンションが下がりはじめる。まさかの高山病?いや、帽子を被らなかったから日射病?
夜になっても頭痛は治まらず、シュラフに入ってもほとんど眠れない状態で、ウツラウツラしながら朝を迎えた。
ところが、朝メシ(パン1個)を食べてキジを撃ったら頭痛が消えてしまい、わけが分からないまま出発。今日もいい天気だ!
蝶ヶ岳から蝶槍まではほぼフラットな稜線漫歩。右に安曇野、左に槍・穂を眺めながらきわめて快適な時間をすごす。しかし、快適なのは蝶槍までで、そこから先は結構なアップダウン(しかも雪あり)が続き、最後の登りは標高差400mの責め苦が待つ。
朝早く出発したおかげで、雪面は凍っておりアイゼンが快調に効き、イヤな踏み抜きもなくペースが上がる。P2512の手前で雪がなくなったのでアイゼンを外し、思ったより短い時間で400m登りのスタート地点に着いた。
ここから見上げる常念は、北岳山荘から見上げた北岳にそっくりで、稜線の感じもとてもよく似ている。登り始めると標高こそ北岳より若干低いが、その苦しさはまったく引けをとらず、口をパクパクさせながら酸素を求め、足をプルプルさせながら休息を求める。
短い休みをとりつつ、9時30分に常念岳山頂に到着。蝶ヶ岳ヒュッテから4時間半で着いたのは、途中の雪面が凍っていたところによるものが大きい。あのイヤな踏み抜きが一度もなかったから。
頂上は想像してたよりも狭く、岩石累々たる絶頂でたくさんの人が立てる場所ではなかったが、居合わせた方に写真を撮っていただき、直下の平らな岩の上でちょっと長めの休憩。立山、後立山も良く見え、御嶽山の噴煙も見える。
30分後、さあ下山だ、と思って前常念を見ると、常念から傾斜の緩い尾根が続いており、歩きやすそうに見える。がしかし、実際に足を踏み入れると険しい岩稜で、岩の上をピョンピョン跳ねながら前常念に到着。
ここからの下りはかなりの急降下、しかも岩稜のためストックをしまい、手を使って下りる。登って来る人もかなりキツそうで、疲れた顔でお互い苦笑い。
P2207下の三股への下降点に着いた時点で、ヒザも腿もガクガクになっており、ここからさらに2時間半の下りはとても気が重い。
意を決して下り始めると、案の定すぐにヒザが笑い出し、後から来る人にどんどん追い越される。まあ仕方ないねと諦めつつ、転んでケガだけはしないようゆっくり下る。
下るにつれ気温が上がり、不快感の増すジグザグのながーい道をヨロヨロで歩き、いい加減に耐え切れなくなったころ、眼下に沢が見え、ようやく三股に到着した。
長いこと「見るだけ」だった蝶・常念の稜線を歩いてみたが、見た目と同様に良い山だと思う。今度は秋に歩いてみたいな。
※コースタイムと写真の撮影時間に食い違いがありますが、これはカメラの時計が22分進んでいたためです。
いいねした人
コメントを書く
ヤマレコにユーザー登録いただき、ログインしていただくことによって、コメントが書けるようになります。ヤマレコにユーザ登録する