中山道 坂本から旧碓氷峠 和宮道と御巡幸道路

2024年01月06日(土) [日帰り]

• GPS: 06:42
• 距離: 20.2km
• 登り: 1,018m
• 下り: 1,006m

コースタイム

日帰り

• 山行: 5:51
• 休憩: 0:47
• 合計: 6:38

7:26 とうげのゆ駅
7:30 7:35 旧中山道口
8:09 8:13 覗
8:23 8:23 碓氷坂の関所跡
9:05 9:05 めがね橋分岐
9:33 9:34 山中学校跡
9:56 9:56 陣場が原
10:31 10:33 思婦石
10:38 10:39 見晴台バス停
10:43 10:56 碓氷峠見晴台
11:02 11:02 見晴台バス停
11:07 11:08 思婦石
11:44 11:44 陣場が原
12:02 12:02 山中学校跡
12:25 12:32 めがね橋分岐
13:24 13:33 めがね橋
13:47 13:50 碓氷湖駐車場
13:55 13:55 旧中山道口
14:00 14:01 とうげのゆ駅
14:04 ゴール地点

天候

快晴

アクセス

利用交通機関：

自家用車

峠の湯の駐車場

コース状況／危険箇所等

旧街道なので通常の山道よりは歩きやすく危険個所はない
1月1日の地震のためか、子持山近くでは地割れがあった

写真

1/6 7:27

「峠の湯」からアプトの道を進む。朝日のあたる第1号トンネル入り口

1/6 7:31

第1号トンネルの出口の左に、中山道の案内がある

1/6 7:33

国道18号を渡ると、中山道の入り口が左奥に見える

1/6 7:37

中山道は、よく整備された山道だ

1/6 7:44

最初の刎石山（はねいしやま）に登る部分が急だ

1/6 8:01

左にカーブするところに柱状節理

1/6 8:02

柱状節理のすぐそばに、3つの石碑。一番奥は馬頭観世音

1/6 8:23

刎石山の関所跡にあるあずまや

1/6 8:25

中山道のよく整備された風景

1/6 8:40

「掘り切り」。戦国時代の古戦場で、やせ尾根の両側をさらに掘り切りしてあるようだ。大軍で押し寄せても一人ずつしか通れない

1/6 8:44

南向馬頭観世音。この付近には山賊が出たという

1/6 8:45

北向馬頭観世音。馬頭観音は危険な場所にあるという。馬の供養のために作られたことが多いようだ

1/6 9:05

左から御巡幸道路が合流する

1/6 9:06

合流地点の栗が原には、最初の交番が作られたという

1/6 9:19

さすがは五街道の中山道

1/6 9:25

山道であるがよく整備されている

1/6 9:39

「山中坂」。別名は「飯喰い坂」手前の茶屋はお腹を満たす人で繁盛したらしい。このあたりから地割れがある

1/6 9:43

左手に、さびて廃物になったバスが現れる

1/6 9:44

バスの奥には廃墟の別荘。形は保たれている

1/6 9:48

地割れはつづく。地割れは新しい。どうやら1月1日の能登半島地震でできたと思われる？

1/6 9:55

左が中山道。左は和宮道。江戸に行く和宮のために勾配が緩い巻き道が作られたようだ。標識の「安政遠足」は「あんせいとうあし」と読む

1/6 9:56

右手に子持山がある。子持山は同じ群馬県の渋川〜沼田にもある。万葉集の歌はどちらの子持山か？

1/6 9:56

北に迂回しているのが和宮道。分岐点は子持山のすぐそばにある

1/6 10:08

中山道本道の小川を渡るところ。川の近くは道が荒れやすい

1/6 10:24

標高1000メートルくらいから雪が薄く残っていた

1/6 10:32

思婦石。先月にも来た。線がつながった

1/6 10:38

熊野皇大神社。正月なので賑わっている。遠くから感謝の祈りをした

1/6 10:43

見晴台。北側の入り口の坂には雪があり、スリップに注意した

1/6 10:54

見晴台の西のはずれからみた浅間山。ここで休憩し引き返した

1/6 11:03

再び熊野皇大神社の前を過ぎる。道からお祈りをした

1/6 11:07

思婦石まで引き返すと、右に中山道、左に和宮道の分岐がある

1/6 11:09

和宮道のこの部分は自動車が通れるくらいの幅がある。後世に広げられたのだろう。日陰には雪が残っている

1/6 11:19

おそらくキツネの足跡？

1/6 11:29

和宮道のこの地点から地割れが始まっている

1/6 11:38

地割れは角が崩れておらず結構新しい。やはり1/1の地震だろう

1/6 11:49

謎の表示。ネット上で議論されている。この看板を見てなんだろうと思案する現代の旅人も「すでに老婆に苦しめられている」というコメントが秀逸だ

1/6 11:51

地割れがつづく

1/6 11:54

再び廃墟のバス。「見晴台　別荘〇〇地」とよめる。〇〇の2文字は「分譲」か？　時代は1970年代？

1/6 11:54

その別荘。立派なつくりで枠組みは崩れていない

1/6 12:00

地割れはここまで続いていた。子持山の西から東まで南斜面の中山道に生じている

1/6 12:01

その後は地割れなしの立派な中山道

1/6 12:25

分かれ道。右の御巡幸道路へ進んだ

1/6 12:42

御巡幸道路は広い。馬車が通れるように作ったのかもしれない。

1/6 12:44

中山道の本道よりも明らかに広い。落葉樹の林は日差しが通って明るい

1/6 12:50

この巨岩に水が流れているところだけは、馬車は通れないようだ。明治天皇が馬車から降りて歩いた、というのはこの地点の話かもしれない

1/6 12:53

この斜面には巨岩がある。刎石山の由来かな？

1/6 12:55

眼下に、信越本線（廃線）の上下二つの橋梁が見える

1/6 12:57

その下流に、古いアプト式だった旧信越本線の橋梁（めがね橋）が見える

1/6 13:15

信越本線の橋梁をくぐる

1/6 13:19

こんなところにスズメバチの立派な巣ができている

1/6 13:23

めがね橋を北から見た

1/6 13:25

めがね橋を南から

1/6 13:26

碓氷第三アーチの由来

1/6 13:32

めがね橋に登ると、アプトの道が通っている。西側に第六トンネル

1/6 13:35

東側にきて、展望地点から

1/6 13:35

第五トンネルの中

1/6 13:44

碓氷湖

1/6 13:50

第2トンネルの東側

1/6 14:00

峠の湯駅に戻った

撮影機器：

PowerShot G9 X Mark II CANON

感想

Rikarasu

登山口のある旧碓氷峠や入山峠から、そこにつながる旧街道や古道をみると趣深く感じられ、歩いてみようと思っていた。
冬になり、多くの山が雪に覆われて私には難しくなったので、いよいよ旧街道歩きをしてみようと思い、第1弾として中山道を歩いてみた。
累積標高差約1000メートルなので、低山の登山と同等以上の運動だったと思う。

中山道には「和宮道」という、皇女和宮のために作られた勾配の緩いルートがある。それは、旧碓氷峠から子持山のあたりの道だとするのが、一般的である。

しかし、wikipediaで碓氷峠を調べてみると、東端のめがね橋付近を通る「御巡幸道路」のことを和宮道だとする記述がある。
記憶では、同じことをNHKの歴史番組でも報道していたように思う。

そこで、今回は「中山道の本道」と「和宮道」と「御巡幸道路」をそれぞれ歩いてみてその違いを見てみようと思った。

中山道の本道
東端の刎石山（はねいしやま）の東斜面が急だ。和宮を輿（こし）に乗せたまま通れたかというと・・・困難だが・・・おそらく通れたと思う。（和宮は輿に乗っていたのか、駕籠に乗っていたのか、不勉強で知りません・・・今後勉強します・・・）。馬も何とか昇り降りできたと思う。
そのほかの中山道本道は、山道ではあるが勾配は緩めで道幅が広めの、よく整備された歩道（馬も通れる）、という感じだった。
西側の旧碓氷峠近くの坂では道は狭く、谷の奥で小川を渡るところがやや難しい。和宮一行にとっては「和宮道」の迂回路が有効だっただろう。

和宮道
西半分はおそらく後世（昭和？）に自動車用に林道状に拡幅されていた。
東半分は、当時（江戸後期）の雰囲気が残っているように思えた。本道よりは歩きやすく、和宮を乗せた輿（こし）に適していただろう。

御巡幸道路
ほとんどの場所で道幅が広く折り返しのカーブも緩い。ちょうど馬車が通れるように作られた、という感じがする。ただし、谷の奥で巨岩に水が流れているところでは馬車は難しい。明治天皇が馬車を降りたという地点はそこではないか？
この道が（wikipedia記述のように）和宮結婚の時に作られた「和宮道」がもともとあったのを明治天皇のために改良したのか、明治天皇のために新たに造成されたのかは歩いただけではわからない。現状の形態は「馬車を念頭に作られた明治期の道」のように思われた。

次は、入山峠から東側に残る古道と旧道を歩いてみたい。