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Yamareco

記録ID: 642354
全員に公開
沢登り
大峰山脈

熊野川 八木尾谷

2002年09月22日(日) 〜 2002年09月23日(月)
 - 拍手
ちゅき その他1人
GPS
32:00
距離
11.7km
登り
1,123m
下り
1,116m
過去天気図(気象庁) 2002年09月の天気図
アクセス

感想

http://k0.fc2web.com/sawa/yagio/

武田ちゃんの一言
バリエーションに富んでいる。堰堤よっつ、平成直登委員会、平成シャワークライム委員会、平成ハーケン打ちまくり委員会、平成ハーケン抜きまくり委員会…。後半の連瀑の風景が素晴らしい。キノコが ようけある。この谷なら もっぺん来てもイイ。
用語解説、「ハーケン打ちまくり…、ハーケン抜きまくり…」…今回の沢登テーマの一つとして、「武田ちゃんもザイルつけてリードできるよーになっとこ」とゆーのがあった。それで普通なら簡単に巻くところを”練習がてら”とゆうことでザイルつけて武田ちゃんリードで登りだした…、そして かなりひどいメ(俗に言うエエ経験)にあった…ことを指している。なので普通に行ってりゃハーケン持ってかんでも比較的 安全に楽しめる谷やと思う。
当日の合言葉
 ましっそよ!(ハングルでは「おいしいです」の意、「まじっすか?」と少し語感が煮てるので まじっすかの活用形として使っていた)
メモ
1日目
 武田ちゃんが迎えに来てくれたのが夜中2時半。途中、ガソリンスタンド・コンビニに寄って八木尾集落に5時半に着く。黒蔵谷よりは近い。8時頃起きだして飯を食い川原に車を停めキジ撃ち等して発つ。
 水が無い。「最近 雨降ってへんかったんかなぁ」。石だけの川原。とりあえず歩く。支流から少し水が流れこんどる。ラッキー。でも本流には殆ど水が無い。もうしばらく歩く。滝の音がする。…と思たら堰堤。横から適当に越えていく。堰堤は砂利で埋まっとる。しばらく行くと また水がチョロチョロ。んで また堰堤。「どーしょっかー、けーるけー」とか言いながら進む。また堰堤。「堰堤5個 見たら帰ろけ」等と言ってたら4つめの堰堤に到達。武田ちゃん「あと一個で帰れるー」とか言うとる。4つ目の堰堤を越えてからは なんか沢登りっぽくなってきた。両側の壁が迫ってきて暗い。おー、滝じゃ滝じゃ。水に浸かりながらジャブジャブ行く。
 滝を越え滝を越え…、でかい滝に出た。迫力満点や。おー。素晴らしい。左から巻けそうだが…。武田ちゃん池郷ごーごープロジェクトの一環としてココは武田ちゃんリードで直登してもらうことに。ハーケンの打ち方、クリップの仕方、トップでのビレイの仕方を一通り説明して、レッツゴー。とにかく滝の水飛沫で寒ぅて合羽 着なヤっとられんですゎ。武田ちゃん5m程登ったとこで、ハーケンを打つ割れ目を探している。なかなか見つからない。下から「そこに打ってみたらー」等とゆーが、打ってみても入らない。やっぱ100均のハンマーでは入るモンも入らんのやろか?!そこから先はヤバめのホールドしか無いみたいなので ハーケンを打てんことには…とゆうことで武田ちゃん降りてくる。2番手 俺(3番手は居ません)。武田ちゃんが上がったとこまで行ってみると確かにハーケン入り難い。でもなんとか打ち込む。んで狭いホールドに乗りこんで上へ。んーーー、ホールドはちっこいし外傾してて濡れまくり…。ハーケンを打って だましだまし登る。随分 時間がかかって、その内、ふくらはぎがピクピクしてきた。なんかもーホールド全然無くなってきた。武田ちゃんが下から心配そうに見上げてる。ハーケンも残り少なくなってきた。ハーケンにテープスリングかけてアブミにして登る。んがー、もうちょっとで傾斜緩なってるとこに出るねんけど…。もう割れ目が無い。ここ一番でスカイフック登場。なんとか這いあがれた。あぁしんど。よいしょよいしょと登って立木で支点をとりビレイして武田ちゃんに登ってもらう。もうロープの長さギリギリ。武田ちゃんも苦労している様子。なかなか上がってこんかったけど ようやく上がってきた。結局 滝下着いた時から2時間近くかかってる。あぁ腹減った。飯食お、飯。
 「もう無茶な直登はヤめよー」ちゅてガシガシ登る。明日は出来たら早めに帰りたいしねー。しばらく小滝を越えていくと、またデカい滝や。これもまた見ごたえある。ええとこ来たわーー。写真など撮って一息も二息も入れ、滝直下から50m程バックして右から巻く。途中 小道に出て少し歩くと碑のようなモノがある。この小道は下から碑まで来るためのものなんかな?降り口を探すと結構急やったけど懸垂はせずに水が流れるとこまで降りれた。そろそろ暗なってきたし早メにテン場に着きたいな。
 3〜5mほどの滝が ようさん ある。その内 水量を二分する二又があり、右は滝になっとる。真中には石垣が積んであって、なんか飯場跡の様な雰囲気。俺「もーココで寝よや」→武田ちゃん「もーちょい行こ」。武田ちゃんは明日なるべく早く帰りたいらしく、そうゆうこともあって奥まで行きたがる。俺は無茶な直登で全エネルギーの120%を使ってたので もぉヘロヘロ。俺「ほな まぁ もぉちょい歩こか」。進んでいくと、また3〜5mほどの滝が ようけ出てくる。腹まで浸かって越えていく。川が左へカーブするところで川原があり、水から数mほど上がったとこに おあつらえむきの平たいトコがあったんで そこで寝ることに。
 焚き木集めて火をつけ、焚き火でラーメン作って ご飯を炊く。木にロープを張ってテントのフライシートを屋根にして寝てる時に多少 雨がパラついても濡れへんように準備。やっと夕飯食える。ハム太郎の高野豆腐が なかなか美味い。今度は2袋持ってこ。あとは にんにくの漬物・味噌汁・カニカマ・…、そして焼酎。今回の ご飯は ちょっち水分多め。
 焚き火にあたってると、いきなし「ガランゴロンガランゴロン…」。落石の音。数十m離れたとこに落ちた様子。上の方で鹿でも動いとったんかなー、嫌やのー。今度は「バキバキバキバキーー」。木が倒れてきた。丁度 屋根を作るのにロープを張ってた木ぃ。屋根は一応無事やけど 屋根の上に枯れ枝やらが ようけ落ちとる。なんやこれー、怖いがなー。寝てる間に また木ぃ倒れてきたら…。山には こんな危険もあるのか…。
 焚き火で服を乾かし、持ってきた下着を着込んでシュラフカバーに潜る。武田ちゃんはフリースと合羽だけ。とりあえず寝る。…目が覚める。まだ朝やない。めっさ寒いんで下着を もう一枚追加。靴下と合羽も焚き火で乾かしときゃ良かった。横の武田ちゃんはガチガチ震えてる。寝れへんみたい。フライシートの屋根をロープから外してタオルケットの様に直接体にかける。武田ちゃんはリュック持って来て足突っ込んでる。ちょっとヌクもってきた。zzz…。
2日目
 明るくなってきたんで起きだして焚き火に火をつけ、ラーメン作って食う。歩く準備できたのは8時過ぎ。ちょっと間 歩きやすい区間が続いたと思ったら 滝の連続…。水は なかなか減らない。俺は もぉ水に突っ込みまくって濡れまくり。武田ちゃんは まだ朝早いせいか濡れたがらないなー…と思ってると突然キレて 俺が巻いてる時に 一人 淵に突っ込んでってる。素晴らしい。
 緩やかやった連瀑が 傾斜きつめの連瀑に変わる。凄い風景やゎ。黒蔵谷の上部に少し雰囲気が似てるけど でも こっちの方が水量あって なおかつ傾斜もあるから迫力がある。数mの滝を直登してる時 行き詰まって 巻いて上がった武田ちゃんにお助け紐を出してもらったりする。まーとにかくシャワークライムしまくり。少し水が減ってきた。支流があれば北西方向を選んでドンドン登る。その内、水チョロチョロになる。陽が明るく刺し込む個所で白い岩肌が立っとる。俺は左から巻いて登る。武田ちゃん来ない。武田ちゃん「こっから登るゎー」、直登コースを選んだみたい。「イケるんかいな」と思いつつも ほったらかして岩場の上部に出る。武田ちゃん、まだ15mぐらい下に居る。立木でザイルをフィックスしてゴボウで登ってもらう。この岩場からの眺めは素晴らしい。熊野川が見える。ほんまエエとこ来たなー。
 少し行くと水が切れ、木が一杯で登り難い狭いガレになってきた。ひたすら北西を選ぶ。1121mピークの直下には崖崩れマークがあるんでココのすぐ右を登りたい。植林が見えてきたが木と木の間は背の高い熊笹がドッサリ生えてる。笹をナタで切った跡があったので そこを辿り上を目指す。30分ほど笹を漕ぐと歩くと歩きやすくなって間もなく尾根に出た。左に100mも歩かない内に見晴らしの良いピーク、「果無ブナ平」の表札みたいんが3個くらいかかってる。ここからの眺めが また素晴らしい。ピークから八木尾谷方向は低い木が生えとるけど確かに崖みたいに立ってる。ここで飯を食う。写真 撮ろ思てファインダーを覗くと白くて何も見えない。げげ。キャップがついてたら黒いはず。なぜ?と思いレンズを見ると内部で結露しとんがなーーーー。がーーーん。カメラに詳しい武田ちゃんの指示通り、光軸に正対さしてしばらく置いとくと結露は取れた…な、と思ってレンズを よぉ見たらカビ生えとるやんけー。もーーーー。しゃぁないなぁ。精密機械は もっと丈夫に作ってくれー。緊急連絡用にと持ってきてた携帯(J-Phone)の電源を入れてみる。電話がかかる。ここって国道から そない離れてへんもんなー。
 30分ほど休憩してから登山道を降りだす。最初しばらくの間、武田ちゃん走っておりとる。えらい元気やなー と思ってたらジキに歩き出した。…と思ってたら今度は かなり遅いペースになって なかなか追いついてこーへん。訊くと「足痛い」とのこと。しゃーないなー。たまに休みながらゆっくり歩く。ここの道はワリと歩きやすいけど、下に降りていくにつれ道が段々アヤシクなってくる。あまり人が入ってないんかなー。途中トラバースしてる個所など道が殆ど消えてるとこもあった。倒木が ようけあって道を塞いでるとこもある。障害物競争の様に進む。武田ちゃんは足が痛いのでかなり苦戦してる。でも なぜかビニール袋に見つけたキノコを拾てる。キノコ博士を目指すらしい。途中、道に蜘蛛の巣が ようけ張ってるとこがあり、武田ちゃんは奇声をアゲまくってる。オガりまくり。地形図に載ってないと思われる道をたどり、降りていくと八木尾集落へ直接出た。萩に降りて国道を回ってこずに済んだ。ラッキー。スタート時に下をくぐった木橋を渡り間もなく車に着。早速 家などに下山連絡。帰り道の途中、温泉地温泉で400円の風呂に浸かり硫黄の香りをたんまり吸った。5時前に風呂を上がり7時半に家に着いた。

コースタイム
1日目
9:30 90m 八木尾集落川原の車発(水全く無し川原歩き)→ 9:36 左から支流 本流は伏流?!→ 9:40 95m ちっこい堰堤→ 9:52 95m デカめの堰堤→ 10:00 105m 左(西)から支流チョロ 本流は北→ 10:20 120m 堰堤H3.5m ここより上流は本格的に水が流れている(下流は堰堤のため砂利で埋まりまくり)→ 10:26 125m 左(北東)からカレ沢 本流は北北西→ 10:30 125m 堰堤H5m→ 10:37 135m 左(北西)から→枝沢チョロ 本流は北東 10:46 145m 右(北東)から枝沢チョロ 本流は北北西→ 10:50 150m H6m左から巻く→ 11:09 170m 右から枝沢チョロのH10m→ 11:11 170m 斜H3L6m→ 11:20 180m 斜H4L6m→ 11:30 180m 2段H7m→ 11:37 195m 左(西)から枝沢チョロ 本流は北北東→ 11:45 205m H6m→ 11:55 225m 2段H20m(下12) 空が開けている→ 14:15 255m 武田ちゃんリード練習直登ルート完登(まず武田ちゃんリードするが途中で引き返し俺がハーケン打ちまくって無理矢理登った 巻くなら10〜15分) 14:48まで上で昼飯→ 14:52 265m 右(北東)から枝沢H20m多段 本流は北西→ 14:58 275m CS? 左H3m 右 多段 CS上で合流→ 15:04 285m 左(南)から枝沢 多段H20m 本流は西→ 15:15 300m H7m→ 15:34 330m 左(北西)から枝沢 本流にH12m 右から巻いてると小道に出て碑が立ってた→ 16:04 370m 右から→ 16:15 370m 二股 右(北北東)H5m 左(北西) 水量比2:3=左:右 出合に石垣(飯場跡?)あり→ 16:40 400m H4mF 流木の上を伝って登る 似た様な雰囲気の滝が続く→ 16:50 425m 左にカーブするとこの川原で泊
2日目
8:08 425m テン場から歩き始める→ 8:17 465m 左(南西)支流チョロ 本流は北西 ここから連瀑帯→ 8:22 475m 多段H10m→ 8:36 490m 左(南西)枝沢 水量比1:10=左:右 本流2条H4m→ 9:08 575m H5m 武田ちゃん空身で登る→ 9:15 585m 左(南西) 水量比1:5=左:右→ 9:24 635m 連瀑 多段H30m 左(南西)から枝チョロ→ 9:49 685m どこまでも続く連瀑 傾斜キツめ→ 10:07 740m 傾斜 緩めの連瀑→ 10:09 755m 二股 水量比1:1=北西:北東 北西を選ぶ→ 10:28 790m 斜H15m→ 11:00 885m 俺は左から巻いて 武田ちゃんは直登。後半 武田ちゃんに上からザイル出してゴボウで登ってもらう。間もなく水消える。→ 11:13 925m 二股 西と北西 北西を選ぶ→ 11:40 1055m この前後 熊笹一杯の植林地帯→ 12:00 1121m ピーク ブナ平の看板あり 12:38まで昼飯休→ 14:09 606m(地形図に載ってるポイント) 分かれ目→ 15:26 110m 行きにくぐった橋を渡る。ぐらぐら。→ 15:32 110m 八木尾集落の川原の車に着

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