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Yamareco

記録ID: 654058
全員に公開
沢登り
大峰山脈

熊野川 十津川 旭ノ川 レンゲ谷遡行 南谷下降

2003年07月20日(日) 〜 2003年07月21日(月)
 - 拍手
ちゅき その他3人
GPS
32:00
距離
13.3km
登り
1,452m
下り
1,449m

コースタイム

1日目
山行
8:20
休憩
0:00
合計
8:20
7:40
500
スタート地点
16:00
宿泊地
2日目
山行
9:09
休憩
0:00
合計
9:09
6:25
0
宿泊地
6:25
6:25
150
8:55
8:55
399
15:34
ゴール地点
過去天気図(気象庁) 2003年07月の天気図
アクセス
利用交通機関:
自家用車
旭ノ川沿いの林道を行けるとこまで行って駐車
2003年07月20日 11:21撮影 by  DSC-MZ3 , SANYO Electric Co.,Ltd.
7/20 11:21
撮影機器:

感想

メモ
一日目
 19日(土)夜8〜8時半に森ノ宮駅集合。樋上さんのデリカに4人乗り込んで出発。いつも寄る五條最後のローソンで食料を仕入れて十津川へ。国道から旭ノ川沿いの道へ入っていくが途中 変なトコでそれて別の林道終点に来た。戻って別の方に行くと発電所のとこで またもや行き止まり。またまたちょっと戻って行くと今度は おーてるっぽい道。釈迦ヶ岳登山口への分岐を見送って砂利道を行くと車が2〜3台止まっててテントが張ってある。吊橋を過ぎ林道終点に着くと11時半。デリカ車内でビールをあけ乾杯し、そこから"樋上ギャグvs中山さん突っ込み"の対決を眺める…、いつの間にか寝てた。
 明るくなって起きると隣に車がもう一台来ていた。少し下流へ水を汲みに行くと吊橋付近のテントで泊まっていた人らが沢登りに出かけるところ。6人ほどのパーティで装備を見ると泊まりの様子。中ノ川に入るんやろな。
 準備を終え、林道終点から水辺へ踏み跡を辿って降りると本流の曲がり角に出る。川原を歩いていく。右岸から迫力ある滝がかかる。「おぉ〜っ。」。この滝が単調な川原歩きに華を沿える。喜んで写真を撮ってると皆 先に行ってしまう。置いてきぼりやんけー。
 なんかごっつい音しとんなーと思たら本流に滝がかかっている。深い釜に低い滝がかかり、その上にまた深い釜で6m程の滝。うげー。とても登れそうには見えない。水量が少なければ直登可?!左から巻きだす。途中、樋上さんと中山さんが左右別ルートに分かれたが右を行った方が先に落ち口に出れた。そのかわり俺はワイヤーロープを不用意に掴んでしまい棘が刺さってしまう。おおイテ。落ち口を覗き込むとコワイー。ダイブマニアの誰かさんなら やっぱココも飛び込むんかな?!
 またまた川原歩きが続く。時折 枝谷の滝を鑑賞しながらノンビリ歩いてると片口谷出合に着いた。随分と広い川原。左又が本流だが何だか木が両岸から茂ってきていて今までの川原とは違う雰囲気。入っていくと中は涼しい。川原歩きから沢登って感じになってきた。苦も無く直登を繰り返してると他の人は大して濡れてないのに俺だけズブ濡れになっている。「この服で寝なあかんし あんまし濡らしたない」ってことらしい。俺 着替えあんもんねー。
 しばらく行くとまた開けてきて明るい谷になる。目前に、と言っても遠いけど、ごっつい岩がドガーンと聳えている。あぁゆうのはクラとゆうんやろか?!超巨大クラ。七面山とゆうそうな。圧倒的な存在感で俺らを見下ろしている。簡単に口きいてくれそうにはない。誰かが「七面山で岩登りした」とかゆうとったけど まさかあの岸壁を登ったんちゃうやろな?!頂上部はガスがかかっていて 幽玄とゆうのかナンとゆうのか、そのガスが存在感をますます際立たしている。  ゴーロっぽいところをどんどん歩いていくと、突如、両壁が立っているとこに来たよん。滝は12mくらいかな。中ほどまでは直登できそうやけど その後がボルトでも打たんと無理かなー。そいか、左岸スグの ほぼ垂直の壁の潅木を登る?!右岸はメッサ高く立ってるので左岸側で巻きルートを探す。滝から50mほどガレに入ったとこらへんから滝のほうへバンドがある。偵察に行ってみると途中で切れていて、その上の壁はガキガキの岩、大きい浮石がよぉけ見える。「登れんこともないけど ちょっと嫌やな。」
 再び戻ってガレを登りながら巻きルートを探す。小さくて立ってるルンゼを一個とばして、次のルンゼっぽいところへ。ここにはチョロチョロと水が流れている。中山さん「ここやったら登れるんちゃうん!」威勢がエエ。樋上さんも「この辺から行けるかな。」。でも上の方は立ってるように見えまっせー。でも、もう本流の滝からかなり離れたとこまで来てるし、壁はまだ続くので このルンゼっぽいところを登ることになった。
 諏訪さん「斬り込み隊長、どうぞ!」。え、おっ、俺かいな。マジで行けるんかいな。さほど太くもない木を持って傾斜を登っていくとじきに壁が立ってきた。水が流れているところは岩が出ていてホールドも それなりにあるように見える。足を乗せるとこは数cm以上の幅がありそうなので、上葛谷の とあるツルツルの壁みたい「爪先だけ引っかかってる」状態になることは無さげ。水流の手前は草つき、ところどころに小さい木も生えてるが あんなんにしがみつく気にはとてもなれない。そこでせっかく持ってきた40mザイルを出して樋上さんにビレイしてもらってトップで登り始める。岩は滑らない。さほど外傾しているわけでもない。ワシワシ登って中段テラスで一息つく。ここでルートの選択肢が示される。やや左上に水流をそのまま登っていくか、右の草つきに逃げるか…。ここの草つきは草が細いし濡れてるしで どうにもこうにも嫌らしい。こんな時は藪漕ぎでは いつも邪魔をしてくれるブっとい笹が恋しくなる。左の水流の岩は若干ホールドの間が広い気もするが登るには問題なさそーに見える。でも中山さんとか諏訪さんとか こんなとこ登ったことあんのかな?!それにしてもランニング取るとこがないなー。ランニングとるには草つき行ってた方が良かったかな…、ま、えっか。てな感じで結局ランニングなしで上まで登る。最後 嫌らしい土壁があったが上に生えてる潅木もってエイっと登ってしまうと そっから先は斜度も緩みブっとい木もあるブッシュ帯で上は間もなく小尾根になってそうやった。ふ〜っ。遠くが見える。対岸の壁も立ってる。えらいとこ来てもうたんちゃうのん?!この先の不安を感じながらも、セルフビレイをとり、ルベルソをセットしてセカンドのビレイをする。
 まずは諏訪さん、「持つとこないー!!!」…オガったはる。「引っ張りあげてー!」、(俺)「無理ー」。でも下で樋上さんに少しアドバイスを貰ってるみたい、で案外はやく登ってきはった。やっぱり最後の土壁は登りにくかったみたいだが手を持ってあげると よいしょっと上にあがれて休憩。中山さんも「持つとこないー、ひっぱってー、つかれたー」など連発してたが さほど時間も掛からず登ってきた。樋上さんは荷物が重いせいか最後のとこがなかなか上がれなかった。が、皆、無事に登れた。でもココ登るんやったら本流の滝に近いとこ登ってた方がまだマシやったかも。後悔先に立たずで役立たず。
 ブッシュをかきわけ小尾根まで上がるが下の方は全く見えない。どないなっとんや!?小ルンゼをトラバースして その次のルンゼを降りていく。「この先 立っとったら嫌やなー」と思いながら笹や木を持って降りていくと斜度も緩み本流の川原に出た。はーーーーーー、良かった良かった。
 顔を洗ってフーっ。高度計を見ると巻き始めた滝の下から60mも上に来ている。巻き始めの滝が10mくらいやから 残りの高度差50mの区間が不明。樋上さんに言って空身で下を偵察に行く。と、間もなく両壁が立ってきてツルツルで曲がりくねったえらいゴルジュになってきた。シュリンゲだけでは降りれなくなったので巻き始めの滝の落ち口に立てないまま引き返す。今度くる時はボルト持って水線沿いに登ってみよー。
 進むと川原からゴーロになり やがて傾斜が出てきてガレっぽくなってくる。堰堤のような枝谷の滝を過ぎると本流にも少し滝が出てきた。トユ状の滝は突っ張りでとりつく。トユの上の方は横にホールドがあり、さほど嫌らしくはなかった。3段くらいの滝では中山さんに肩を借りて左岸にとりつくが結局いきづまり、樋上さんにシュリンゲを持ってもらって2段目下にトラバースするがつるつるで登れない。中山さんと諏訪さんは下から右岸のブッシュを巻いて上がってしまった。それを見て樋上さんも巻き、俺も直登は諦めて巻くと簡単に落ち口に出た。
 3時を過ぎ、そろそろテン場を…と思うがガレ続きでツェルトさえ張れそうなとこがない。水もチョロチョロになってきて、焚き木も無い…、げげ…、「あそこ平らちゃうかな?」行ってみると「ぶぶー」。「あそこ平らちゃうかな?」行ってみると「ぶぶー」…を繰り返して、何度目かにやっとツェルトを2つ張れる…かなってスペースを見つけた。焚き木もなんか少々ころがってる。水もチロチロ流れてて まぁ汲める程度。
 ツェルトを張り、焚き木を集め、火をつけ、米を洗い、ビールを貰い、…そして日は暮れていく。 ハム太郎の高野豆腐の出汁をぬくめてたら 軍手しとるのに火傷してもうた。いてーよー。
理由は忘れたけど もっかい火傷。おおイテ。枝豆・オクラ・ソーセージ・味噌汁・…色々食ってる内に暗なってきた。モモンガ(orムササビ)らしきものが上を飛んでる。すごいなー。すごいテン場や。中山さんの喋りは清酒とともに激走して諏訪さんでは止められないようやった。そろそろ寝よ。中山さんは焚き火のそばでエエ場所を占拠してゴロンとなってる。ツェルトの中に入ると下はイワイワのボコボコで「こんなとこで寝れんかいや」てな感じ。もう少しアルコールよぉけ持ってきたら良かったな。ま、横になっとこ。ってことで熟睡できないまま、岩が刺さって痛いとこをズラしていくため しょっちゅう寝返りを打っていた。中山さんは夜中に起きだして手袋を探している。樋上さんは優しい人で探すのに付き合ってあげていた。結局2時間ぐらいはうとうとできたかな。夜は小雨が降ったりやんだりやった。
二日目
 小鳥のさえずり、ぴーちく("びーちく"ちゃうど)パーチクで目覚める。やっぱ下が岩ぼこぼこやったせいか身体中がアチコチ痛い。高血圧になりそうなラーメンライスを食い、ツェルトをたたんで出発進行。朝っぱらからいきなしガレ場の急登でヒーヒー…。でも諏訪さんは平気そう。途中やや いやらしくてシュリンゲを出したとこもあった。ガレ場が終わり苔むした岩を登っていくと またもやガレ場。プチ尾根を越えて右へ行ってみると またガレ場。ガレ場の真ん中にあるプチ尾根にとりつき 滑りやすい濡れた低い笹と鹿の糞だらけのエリアをウハウハ登ると斜面も緩くなり枝尾根に出た。後ろを振り返ると素晴らしい光景が広がる。感動した!少しすると大峰主稜線に出る。そこで「パぉ〜、パぉ〜…」ほら貝の音や。行者軍団に違いない。女性同伴が見つかるとしばかれる?!一服してると単独行のカメラマンが現れて「みせんから来ましたー、前鬼に行きますー」ゆーたはる。
 稜線をたどってると周囲がガスってきて時折小雨もぱらつく。鎖場なんてものもある。なんか ごっつい岩があって左下を巻いてる道をたどってると、樋上さんが変なコケ方をした。「イテーーーー」めっさ痛がったはる。膝を打ち付けたらしい。きゃわいそ。でも おかげでしばし休憩。孔雀岳の近くから左にすごい崖があったけどガスでみはらしは良くなかった。
 釈迦ヶ岳の仏像はでかい。こんなもん誰が作らはったんやろ?!旭口方面へ降りていくとキャンプ場みたいなとこがある。そこを過ぎてしばらく行ったとこでウンコ地雷をセットし、いよいよ南谷の下降。この時、「釈迦ヶ岳の登山口まで出て俺が車を取りに行く」とゆうプチエスケープ案も浮上していたが、勢いでネジふせ、南谷右又と思われる方面へのガレを下っていく。
 谷自体が結構たっているところ。水が流れ出してしばらくいくと なんと じゃじゃーん、連瀑帯やん。一つの滝が まー5〜10mってとこかな。よぉけある。ストーンと落ちてる滝が多いので ちょっとクライムダウンは無理。右に左にとブッシュ帯やルンゼから巻いて降りる…を繰り返し、一息ついたところで昼飯。樋上さんのカップラーメンのタンタン麺の汁は美味い。さー出発!のところで なぜかバランスを崩し、ごろりんと転がってしもた。なんかうまいぐあいにころげたので どこも打たずに済んだ。良かった良かった。
 ゴーロを少し降りると明るいオレンジのナメが出てくる。滑り台遊びなどしながら降りる。一箇所だけ懸垂。ナメのプチゴルジュを過ぎると またもやゴーロ帯。なかなか高度を下げられない。ひたすらゴーロ下り。途中、岩間滝があるところは横から巻いていく。あ゛〜、なかなか降りれーん、と思っていると谷が緩やかになり、左岸上手に植林帯が見えてくる。なんかエグい水音(おとろしい滝がありそう)がしてきたところで左岸の枝谷に入り、少し藪漕ぎすると林道の旧終点に出た。たどると間もなく駐車地。おつかれ、おつかれ。
 着替えてから樋上さんのヌルいエビスを呑むと眠気が襲ってきた。いつの間にか奈良県から大阪府に入っていて、そこで中山さんが「温泉はー??」。ツルの一声で富田林のかんぽの宿の風呂に寄ることになる。その後 森ノ宮で下ろしてもらって帰途に。
 なんか もーくたくた。泊まりの荷で谷下降は それなりに大変。昭和61年のエアリアには点線のルートが南谷に記されていたが今は跡形も無い模様。

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