雨の合間に安全にと思って愛宕山に行ったのに


- GPS
- 09:08
- 距離
- 18.9km
- 登り
- 1,450m
- 下り
- 1,447m
コースタイム
- 山行
- 8:21
- 休憩
- 0:45
- 合計
- 9:06
天候 | 晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2024年03月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
また、そこまでの道路も直前の清滝トンネルは信号による一車線交互通行だし、そこを出てすぐの一文字屋食堂の分岐にはさくらや駐車場へは右という標識が付けられているので注意。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
月輪寺の境内は夕方17時から朝9時まで通行禁止。 愛宕山参道周辺には朝早く出発して夕方早く下りてくるようにという注意書きが多く挙げられ、11時以降はもう上り出さないようになどというものまであるが、朝早く出発するほどこの通行禁止時間に引っ掛かってしまうので注意。 自分はよく知らずに行ってしまって後悔した。 あと危険といえば雨上がりの龍の小屋側からの竜ヶ岳か。 途中も相当な傾斜でストック仕舞って木の根探りながらだったが、最後山頂直下はもう見上げるような壁。 木の根踏んだら即滑るような状態でとても登れる気はせず、さすがに北側に少し巻いて傾斜が少しはマシな尾根を上る巻き道があったので迷いなくそちらを上った。 ちなみにどちらにもテープはあった。 |
写真
周りの道幅も狭くここしか駐める所は無いので6時半まで待ってからスタート。
この時期は17時までとなっててそれまでに帰ってくるようにとの事。
これは季節によって冬は16時半まで、確か4月以降夏は17時半までと細かく変動するようなので注意が必要。
確かに林道の途中から何回かこういう貼り紙見た。
これはこの後分かる事でもあるが、ここまでの時点ではまさか登山道が朝9時まで通れないなんて考えてもいなかったし、貼り紙もよく読みもせずに5と9という数字見ててっきりお寺さんは朝早いから朝5時に開いて夜9時に閉まるんだと思い込んでここまで来た。
ここに来て貼り紙よく読み込んで事態がはっきりしてショック受けてしばらくどうするか考えてしまった。
ここでこのままじっと1時間待つなんて厳しい。
だからといって戻って他の道となると大杉谷道というのがあったけど、おそらく時間的にも体力的にも少々きつい事になる。
そもそも朝6時半からしかスタート出来ず、夕方は17時までに帰ってこなければならに時間制限の中で愛宕山だけでなく竜ヶ岳と地蔵山も回りたいと思って来てるので、ここが通れなければすでに頓挫という可能性が高い。
ここは無理を覚悟でお寺さんに通らせてもらえないかお願いしてみようと思い、マスクして入っていくと、通路の脇に2匹の鹿が触れるくらい近く通っても逃げずに立ってるだけで他に人の気配も無い。
なんか静かで声をかけるのもはばかられる感雰囲気の中、あっと言う間に通り過ぎてしまった。
なんか申し訳なくてすごい後味悪かったけど、通ってしまったものは仕方ないのでそのまま進ませてもらった。
ここでびっくりしたのが犬。
左奥が進行方向竜ヶ岳方面だが、自分が林道に飛び出してキョロキョロしてるとなんと左奥から何か生き物が。
ギョッとして見るとなんと茶色い犬。
向こうもびっくりしたのか慌てて奥に逃げてったが、まさか狩猟中の人がいて猟犬だろうかとちょっと不安になる。
とすると犬だけでなく連れてきた人もいるかと思ったがその気配は無く、犬も姿を見せなかった。
後で調べたら京都の山岳会の小屋だけど普段は無人のようで、誰か来てたんだろうか。
恐れていたように水量多く、右奥に行きたいのに右側一回の渡渉ではとても渡れず、まず左奥に渡ってから右にもう一度渡るが、左奥へは簡単だったが2回目は良い足場が無く水の勢いもあり、結局一瞬落ちてしまった。
ローカットだったのでやってしまったと思ったが、泥だらけも想定してロングスパッツ着けてきたのが奏効したのか靴の中までは濡れずに済んでホッとした。
その後はストックなど邪魔になるだけの急登が少しの緩やかな部分を挟んで幾つも続いて一気にふくらはぎが持って行かれる。
しっかりした木の根を探りながら上るが、完全に濡れてるのでその木の根を踏むと一瞬で滑る。
急な上に地面も緩んで当てにならないので立って上るのも怖い。
こりゃやはり雨のあと来たのは間違いだったかとちょっと後悔も。
上に行くにつれて反り返るように斜度が増しており、最後はもうほとんど壁。
ピンテは付いてるものの、こんな地面の緩んだ日に通るなんて考えられない。
しかしそこには右にも幾つものピンテが。
こんなの天気良くても誰もが通れる場所ではないよねと、これは巻き道に間違いないと、それでもおそるおそるながら右のテープに従って踏み込むとそこには狭いトラバースを経てそれでも急ながら直登よりは遙かにマシな登路が。
なんか立派な標識に旧愛宕スキー場跡という案内と共に中山再次郎像跡とも書いてあるので気になって帰りにそちらにちょっと入ってみたがまったく何も分からなかった。
しかし周りは木立に囲まれてたのでここよりは見晴らしがあって陽当たりも良かった反射板で食べようと来ましたよを1枚撮ってすぐ引き返す。
今までの信仰対象の山も幾つも歩いてきたと思うし、その度に少しは気を付けてたつもりではあったけど、ここまで立場をはっきり打ち出しているのは初めて見せられたかも。
まあそれも幾つもの条件、京都であるとか、あまり高く大きい山ではないとか、愛宕山なりの立場、立ち位置もあるんだろうなとか、いろいろ考えさせられてしまった。
装備
個人装備 |
長袖シャツ
ソフトシェル
ズボン
靴下
グローブ
防寒着
雨具
靴
ザック
昼ご飯
行動食
非常食
飲料
地図(地形図)
コンパス
笛
ヘッドランプ
予備電池
GPS
ファーストエイドキット
保険証
携帯
時計
サングラス
タオル
ツェルト
ストック
カメラ
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感想
これはいまだに喉に棘が刺さったように後悔と恥ずかしさが残り、何度も公開しないことも考えたが、はっきり知らずに行ってしまったことも事実ならやってしまったことも事実なので、今後の自分のために、そしてもしかしたら誰かが同じこと繰り返さずに済むかもしれないと思って。
一週間近い雨続き予報の中にポツンと一日晴れ予報。
逃す手は無いがこれだけ降ると谷筋は出来るだけ避けて下が泥濘んでも安全な所と考え、昔一度だけ歩いて危険な所は無かったような気がする愛宕山周辺を回ってくる事に。
はっきりは覚えてないが昔の地図見てると前はおそらく北側から竜ヶ岳、愛宕山、地蔵山と回ったよう。
という事は参道歩いて無さそうなので今回は南側から。
すると駐車場があるのは清滝一カ所なので必然的にそこスタートで問題は時計回りと反時計回りどちらにするか。
参道は結構な階段と聞くので朝一からはしんどいかと反時計回りで月輪寺から上って竜ヶ岳を回り、地蔵山ピストンして愛宕山から参道を下りてくる事に。
昔から人が多く上る山なので大丈夫だろうとよく調べもせずに出かけ、朝6時に駐車場に着いたらなんと開くのは6時半との事で出入り口はゲートがあって施錠されてるし、夕方は17時で閉まると書いてある。
まあ側に綺麗なトイレもあったので準備しながら待つこと30分。
一番に入れながら聞くと閉まるのは季節ごとに変わって冬は16時半、夏場は17時半までとのことなので、行く際は前もって確認が必要。
駐車して即スタートするとそこここに遭難が多発しているのでとにかく早立ち早帰着を心得るように、昼前11時以降はスタートしないようにと注意書きが。
10時間くらいは歩く予定なので気が急かされ、おそらくこれも後の伏線になったと思う。
そのあと月輪寺への標識にも何か貼り紙がしてあって急いで歩きながらさっと見ると5時と9時という時間と通行止めという言葉が並んでる。
まあさっき遭難の注意もあったから夜になるような行動はしないようにってことかな程度に捉えてしまい、その上お寺さんは朝早いからてっきり通行止めは夜9時から朝5時までだと、早立ちしろという注意書きの後にまさか朝9時まで山道が通れないなどとは想像もせず、気にもしないでそのまま月輪寺の参道へ。
これが段差も低くよく整備されている緩やかで穏やかなとても良い道で、ちょうど陽が差してくる中ほんと気持ち良く上って行くと件の通行止め箇所。
そこで初めて貼られている注意書きをよくよく読むと、なんと通行止めは夕方5時から朝9時まで。
その時点で朝8時で、ショックで一瞬どうしていいか動転する。
まさかそこで1時間待っているわけにもいかないが、かといって巻き道らしきものも無く、戻って別の道となると歩き出して早々にあった大杉谷道という所まで引き返して上り返すことになり、おそらく1時間以上のロスになって予定のコース回って17時までに帰るのは危なくなる。
考えたあげく、以上のことを話してなんとか通してもらえないかダメ元で頼んでみようとマスクして中に入る。
すると鹿が2頭通り道の脇に逃げもせず立っているだけで人の気配は無く、大きい声で呼ぶのも気が引けるような静けさの中、結局誰にも会わずにあっと言う間に通り抜けてしまう。
ものすごい後味の悪さを感じ、引き返そうかしばらく立ち止まってしまったが、ここまで来たらやむ無しとそのまま黙って先に進むことに。
それからしばらくはいろいろ、お寺境内だけでなくそこまでの整備された参道もお寺さんのものだったのかとか、朝9時まで通行止めということは何か特別な勤行でもあるお寺なのかとか、注意書きが幾つもあったけどよほど登山者が迷惑かけてるのかとか、堂々巡りのように考えてしまっていつものように山歩きを楽しむことは出来なかった。
その後は林道とか裏参道と呼ばれる長閑な道で、泥濘んでることだけ気を付ければいいのでやはり考えながら歩いてしまう。
サカサマ峠の首無地蔵さんから龍の小屋への道に入ってようやく山っぽくなり、小川の水が溢れたりしてる中をルーファイしながら歩くことでちょっと無心になってくる。
そして小屋の手前で犬と思われる茶色い生き物が曲がり角からちょっと顔出して慌てて逃げていくの見てこちらもギョッとしてそこでやっといつも通り山にいることに集中し始める。
小屋を過ぎて竜ヶ岳への登り口手前の徒渉点はローカットシューズで来たことちょっと後悔した。
結局ここでは少し落ちたし、その後上りだしは岩場、その後は思わぬ急登、最後山頂直下は下が泥濘んでてはとても直登する自信も勇気も出ないほどの、ピンテがあるのがちょっと信じがたいほどの傾斜でびっくり。
そこは同時に巻き道にもピンテがあって迷わずそちら選択して事なきを得、竜ヶ岳上りきった時には気が付けば集中出来てた。
その後地蔵山をピストンして愛宕神社までは軽いアップダウンで歩きやすく、神社からの下りは段々地獄で上りに使わなくてよかったと思いながら無事制限時間内に山を下りることがで来た。
しかし愛宕神社で登山者に向けて掲示されていた、ここは登山者のための山ではない、登山者の入山は禁止することも考えている、という文言は耳に痛く、スマホなど無い時代から山を歩いてきて事前に今ほど細かく下調べなど出来ず、今もその習慣は続いてて危ない所はともかく今回などほとんど下調べもせずに来てしまったが、特に関西など高い所も無くその分人との繋がりが濃い山も多いわけで、これからはもう少しちゃんと調べてから山に入ることにしようと反省が先に立つ山行になってしまいました。
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