【朝倉市・古処馬見山系】鳥屋山〜修験の山を歩く


- GPS
- 03:54
- 距離
- 4.9km
- 登り
- 472m
- 下り
- 458m
コースタイム
天候 | 曇り |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2015年06月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
都野の大滝の案内がある大きな看板を左折。橋を渡って、直進。 しばらく行くと、駐車場あり。 (カーナビで鳥屋キャンプ場を目指すと良い) |
コース状況/ 危険箇所等 |
危険箇所なし。 登り始めに、(ガイド本によると)男道/女道に別れる(現地に案内は、ない)が、男道は、ロープを使い崖を登る道なので、要注意。 8合目からも、(ガイド本によると)男道/女道に別れる(現地に案内は、ない)が、崖直登コースのには、鎖場があり、(最初の男道より)こちらの方が、危険度は少ない。 山頂過ぎて、右手(南側)に、女岩/男岩(共に、現地に案内はない)の展望岩があるが、滑落注意です! |
写真
装備
個人装備 |
長袖シャツ
ソフトシェル
ズボン
靴下
グローブ
雨具
日よけ帽子
靴
ザック
サブザック
昼ご飯
行動食
飲料
レジャーシート
ヘッドランプ
予備電池
GPS
筆記用具
ガイド地図(ブック)
ファーストエイドキット
保険証
携帯
時計
タオル
ストック
カメラ
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感想
福岡県の本に紹介されている朝倉市の鳥屋山を登ってきました。
田川郡添田町から国道500号線で、小石原を経由して、甘木方面へ、途中から寺内ダム方面への案内に従い、県道79号線で、鳥屋山のある朝倉市佐田集落へ向かいました。
県道79号線は、道路拡張及びバイパス建設の為、大規模な道路工事をしてました。8月まで続く様ですが、工事が完了し、道が良くなれば、小石原からのアクセスも断線良くなるのでは?と思います。
鳥屋キャンプ場が登山口になっているようですが、キャンプ場手前に10台は余裕で停められる駐車場があったので、そこから、キャンプ場までコンクリート舗装道を10分ほど歩きました。
キャンプ場は7月からだそうで、今はひっそりとしています。
結構、古くからあるキャンプ場の様で、私の子ども(中学)時代に行ったキャンプ場を彷彿させる昭和の香り満載のこじんまりとしたキャンプ場でした。
キャンプ場には、都高院と呼ばれるお堂もあり、「男滝」「女滝」の二つの滝があり、お地蔵様が、いっぱい並んでおられました。
鳥屋山は、英彦山山伏の修験の山だそうです。
福岡県ってよく考えたら、あちこちに修験の山があるのですが、それって、英彦山という日本三大修験の山があるからなんでしょうか?それとも、他の県でも福岡県と同じ位、修験の山って存在するのでしょうか?
登りながら、ふと、そんな事を考えてしまいました。
登山口と書かれた案内はなく、「奥の院」「男岩女岩」と書かれた標識があるだけです。登山口は、その「奥の院」の標識の→に沿って進めばいいようです。
道は、女滝を左から巻く様に登ります。
ひと登りで、女滝の上部に出ます。
水は少なく、一見すると、空沢のような感じが滝の上部です。
沢に沿ってガレ場を登り、やがて、道が二手に別れます。
(標識はありません。マーキングテープと踏み跡で分かります)
沢沿いに直進する道と、右の崖を登って行く道です。
ここが、男道と女道の分岐の様です。
沢沿いの道は、倒木や落石もあり、なんか荒れている感じだったので、踏み跡のしっかりした右の崖を登る道を行く事にしました。
崖をジグザグに登って行くと、岩場が現れ、ロープに沿って登ります。
結構な高度感で、スリルがありました。両手を使って慎重に登りました。
あまり、両手を使って登る様な事は、殆ど経験がないので、結構怖かったです(苦笑)
やがて、尾根の上に出るとゆるやかな稜線歩きとなり、少し進むと左下から、木段の道と合流します。これが、さきほどの沢沿い直進の道の様です。
やがて、ひとつ尾根を右に小さくトラバースして谷っぽいところに出ます。
苔むした杉の植林帯の中を鞍部めがけてまっすぐに登る感じです。
登ったところが、四合目でした。
お地蔵さんが沢山並んでおられました。
そこから、しばらくゆるやかに登ると、六号目に出て、そこから八合目までは、杉林の中の急登が始まりました。真っすぐに登る感じではなく、小刻みなジグザグで、登って行く感じです。ここは、結構キツかったです。
ちょっと、同じ山系である馬見山を思い出しました。
植林の杉林を登る雰囲気が良く似ていました。
喘ぎながら登って、やがて、傾斜が緩やかになった先に、八合目の標識が見えました。ベンチもあります。ここで、水分補給です。結構、汗だくになりました。
ここで、ガイド本を取り出し、この先の道順を確認。
どうやら、ここからも、男道と女道と別れる様です。
よく先を見てみると、崖の岩場に鎖が2本ぶら下がってます。どうやら、こちらが男道みたいです。
ここの分岐、宝満山の竃門神社〜のコースで、中宮の先で、男道、女道と別れる分岐に少し似てるな?と思い出しました。
休憩後、あらかじめストックをしまい、鎖場を登ります!
足の置き場もちゃんとあり、思った程、苦労する事なく、クリアしました!
私の様な、足の上がらない初心者中年でも、楽しく登れる鎖場でした!
犬ヶ岳山系の雁股山の東峰から西峰に登る際の鎖場みたいな感じでした!!!
手元の時計の標高でも640mと表示しているので、どうやら、山頂付近にたどり着いた様です。痩せた尾根を東に向かって進みます。
ちらっと、左側(北側)が開けました。
馬見山(おそらく、山頂より東側の小石原からの稜線と思われる)が見え、麓には、行きがけクルマで小石原から通った県道79号線が見えました。
その先に進むと、鳥居があり、その向こうに小さな広場があり、中央に石の祠がありました。
鳥屋山山頂です!
山頂は、南北共に、展望が開けています。
この辺の雰囲気も、馬見山に少し似てます。馬見山は、南北の展望地は、別の箇所ですが、こちらは、同時です!ベンチが南北側それぞれに、ひとつづつ、計二つあります!
北側は、上述した、馬見山。東北の向こうには、英彦山も見えました!
対する南側は、甘木方面の大展望です!耳納山地がどーん!と広がっています!
が、あいにく曇りで、PM2.5か黄砂かがひどく、かなり霞んでいる感じでした。
しかし、この展望は気持ちよいですね!
筑後地方の山は殆ど登っていないので、見える山の名称はよく分かりませんが、これから足を運んで勉強したいな!って思いました。
とりあえず、昼食の前に、奥の院、それと、展望の良いとされる「女岩」「男岩」まで行ってみる事にします!
山頂から東の方へ進んでみると、すぐに、大きな岩が南側にあるのが分かりました。鎖も2本あります!どうやら、これが女岩のようです!
ザックを置いて、鎖を使って登ってみます!
オォー!と思わず感嘆の声を上げてしまうような、絶壁の岩の上に出ました!
岩の広さは、タタミ2畳程でしょうか?
眼下に、森が広がっています!
なかなかの絶景です!福智山系の鷹取山登山道の岩を思い出しました!!
高所恐怖症なので、長居は禁物です(苦笑)記念写真を撮って、すぐさま退散します!
更に、東に進むと、どうやら、これが男岩?という大きな岩の下に出ました。
女岩と違って、今度は、割と鋭峰のような尖った岩です。
鎖場はないので、ザックを置いて、三点確保で登ります。
槍の穂先の様な岩は、なるほど、男岩ですね!
かなりの高度感で、ちょっと足がすくんでしまいます。
馬見山の御神所岩を思い出しました!
それから、更に、東側へ稜線を進み奥の院を目指します。
アップダウンをくりかえし、思った程近くにはなく、このまま何処かに下山するんじゃないのか?と不安にかられた頃、木々の間に紐を渡してある広場に出ました。
奥の院です。
結構、荒れた感じです。
木々に囲まれ薄暗い雰囲気の中、苔むしたお地蔵様や祠がありました。
山伏の方々は、当時、鳥屋山山頂を越えて、この奥の院を目指して修験に励んだのでしょうね。
そう考えると、鳥屋山は、この奥の院が、本当のゴールなのかな?って思いました。
それから、山頂へ引き返し、昼食です!
誰もいない山頂で、汗まみれのシャツを干して、その間にラーメンを作って食べました!
静かな山頂は、本当に居心地良かったです!
昼食後、下山開始。下山は、二つの分岐は、全て女道で下りました。女道は巻き道ですが、結構傾斜があり、滑らない様に、気遣い下りました。なんとか滑らなかったので良かったです!
キャンプ場に戻る頃、一人の初老の方が、草刈りをしておられました。
お話しをさせて頂きましたが、その方は、今月末の山開きに備えて、草を刈っておられるとの事でした。どこの山もそうですが、こういった方達の努力の積み重ねがあって、私達は、安心して山歩きをする事が出来るのですよね。改めて、本当に感謝です。有名な山とは違い、こういった里山では、人力の数も少ないと思います。この鳥屋山でも、その方おひとりで、草を刈られていました。
労をねぎらって、「とても素敵な山でした。ありがとうございました!」と言葉だけですが、御礼を述べさせて頂き、お別れしました。
その方から、「男滝も見て行ってください」と進められたので、都高院のお堂の左後ろにある「男滝」を見にいきました。水量は少ないですが、結構な落差のある滝でした。
落差ならば、小倉南区の菅生の滝よりもあるんじゃないのでしょうか?そう思いました。
駐車場まで、舗装道を歩きながら、登山道の脇あちこちで見かけたお地蔵さんの事を考えていました。不思議だったのは、場所によって、お地蔵さんの向いてる方向が、違うものがあったことです。普通お地蔵さんって、歩道に向けられている事が殆どだと思うのですが、何カ所か、道路とは、真反対の方向を向いているのもありました。
「ひょっとして、あのお地蔵さんは、奥の院の方向を向いているのかも?」
方角的には、そうだったので、そんなことをふと思いついてしまいました。
遥か昔、山伏の方達は、奥の院を目指し、日々を厳しい修験に励んだのだと思います。
その時代に比べたら、今日、信じられない程整備された登山道なのでしょうが、歩いてみて、私も「日々精進して、時間を大切にしよう。もっと、丁寧に生きよう!人に優しくあろう!
そう思えてなりませんでした。
なんか日々を見つめ直す事ができた有意義な山行となりました。感謝!!!
コメント
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初めまして?でしょうか?
精力的に登ってらっしゃいますね
毎回の豊富な写真と詳しいレポートに「あ〜、見習わなければ」と思っています
SIRIOさん
コメントくださりありがとうございます。
私の方こそ、SIRIOさんの精力的な山行のレコを拝見して、いつも凄いなぁと感心しております。SIRIOさんのプロフを見て、私も「福岡県の山」を全部登ってみたい!って気がおこりました。
レポートに関しては、覚えているうちに、記録に残しておこうと、ついついダラダラと書いてしまいます。読みづらいと思いますが、すみません。
母は、今、体調を壊しているので、涼しくなったら、また一緒に登るつもりです!
まだまだSIRIOさんの足下にも全然、及ばないレベルですが、今後とも、よろしくお願いします!
アメニモマケズ、カゼニモマケズ、ソウイウヤマヤニ、アナタハナリマス!(^^)!
(尊敬してますよ、私とjosephさんの仲なので許容してくださいね!)
kensuiさん
コメントくださりありがとうございます!!
宮沢賢治ですね。名言ですよね。小学生の息子が、学校の授業で暗記させられてました!!
里山を歩くって、いっぱい発見があって、楽しいですよね!!
これからも、なるべく雨風を避ける様にしながら、頑張ります(笑)
そういえば、前回の貫山北尾根越えで、2時間以上薮漕ぎしていたとき、結構、弱気になったんですよ。その時に、kensuiさんから頂いたコメントを思い出し、自身を鼓舞しながら、一歩づつ確実に、歩きました!
『オレなら、絶対に出来る!!』って。
その言葉に救われました。
自信を持つ事って、大切な事だなぁ…って。つくづく思いました。
ありがとうございました!!!
歴史ある信仰の山、ですね♪
登山道にお地蔵さんがちょこんといらっしゃると、なんかホッとしますよね(((^_^;)
江川ダム付近の山々、まだ登ったことない山ばかりなんで参考になります♪
お疲れ様でした♪
Shu1102さん
コメント下さりありがとうございます!
てっきり、Shu1102さんは、嘉穂ご出身らしいとの事だったので、登ったことあるだろうって思ってました。Shu1102さんもここを歩いたのかなぁって、考えながら歩いてました。
ご参考にして頂けるのでしたら、光栄です!
お地蔵さんを登山道で見かけると、そこに人が歩いた軌跡があるので、なんかほっとします!きっと、私は、小心者なんでしょうね(苦笑)
江川ダム付近は、結構、山深いみたいですね。他にも、登山道のある山がありそうですね!
お勧めの山があれば、教えて下さいね!!
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