梅雨の晴れ間に 櫛形山 稜線歩きを楽しむ
- GPS
- --:--
- 距離
- 9.5km
- 登り
- 597m
- 下り
- 581m
コースタイム
天候 | 晴れ 歩き始め気温14度 それから上昇 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2015年07月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
自家用車で標高1850m程度まで上がることができるので、累積標高差も600m弱である。つまり、登山口から尾根歩き・稜線歩きを楽しめる山である。しかし、じっくり時間があるときにはこの登山口では少々物足りないと思う。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
ロープ場はあるが、全く使用するところはない。非常に安全な登山道だ。 |
その他周辺情報 | 富士川町「まほらの湯」 町民以外は640円。1分あたり419リットルと豊富な湯が出る。アルカリ性単純温泉。 山梨県立フラワーセンター「ハイジの里」 アルプスの少女ハイジをモチーフとしている。純粋にフラワーデンターとして見るならば、花の管理が非常に雑然としている。花名・科名の表示がない、希少な植物の収集・栽培・展示という観念が抜けている。税金を使った学術施設としては少々疑問だが、ハイジのテーマパークとしてであればこれでよいのではないかとも思った。 |
写真
感想
11日(土)は、日本全国晴れマークが並びそうだ。梅雨前線が日本から離れていくのだ。しかし、いまだに梅雨前線は日本南岸だ、平年では7月21日が梅雨明けなのだが今年はそれよりも遅れそうだ。山行予定の土曜日が晴れた喜びと、梅雨明けが長引きそうだというジレンマを抱えている・・・。そして、私はこの梅雨の中休みを利用して櫛形山に上ることとした。少々疲れていたし、先週の雨の影響で濡れた登山靴が乾ききっていない。私は古い登山靴を引っ張り出し、今週使おうと思っていたからだ。
櫛形山は南アルプスの前衛峰で、山麓から見ると尾根と谷が交互に見えまるで櫛のように見えるから名前がついたそうだ。また、「日本で一番小さい山脈」とされているらしい。標高は2052mあるが、今回歩いた池ノ茶屋登山口は標高約1850mある。少々下ることがあるとしても累積標高差は600m以下であり、疲れた時に歩こうととっておいた山である。いわば、登山ではなく稜線歩きを楽しむ登山口なのである。
晴れた日は南アルプスが大きく見え、また「新・花の百名山」としても知られている。特に初夏のアヤメが良く、「花の百名山」を執筆した田中女史は、執筆時はこの山に登ったことがなかった。執筆後にこの山に登り「アヤメ平」に感動したそうである。そして「新・花の百名山」には入ったという逸話が残っている。
私は基本的に夜討ち・朝駆け派なので、朝の6時台に登山口にたどり着き、準備を始める。すると先週つかえていたダブルストックが使えないではないか、中がぬれていてジョイントが止まらない。結局、古い登山靴、ノーストック、首から一眼レフという格好で歩き出す。普段ダブルストックに慣れてしまっている私は、ノーストックは非常に恐怖に思えるのである、階段の先にストックをついてから足をおろすという一連の動作で降りているが、ストックがないと足をおろすときに非常に不安だ、ノーストックに慣れることも大事だが、急な岩登り以外はダブルストックがいいなあとしみじみと思った。
最初は、新しくできた新道からアヤメ平を目指す。一番の見ものは北岳展望デッキである。車いすの人でも北岳を見ることができるようにということで広くてしっかりとした土の道が造営されてあった。私は歩きだがその道がとても贅沢に思えた。
北岳展望デッキでは、北岳、アサヨ峰、甲斐駒ヶ岳、鳳凰三山あたりが見えた、八ヶ岳方面は木が邪魔をしていた。一連の写真を撮影してから、先に進む。
この道は一度標高1700mほどのもみじ谷まで下りて登り返しがある。しかし、見どころはアヤメ平まで全くない。花も咲いていない、ただただ歩くのである。しかし、基本は緩やかで歩きやすい。急坂という表示がしてあるところでも緩やかな階段であった。
この山行の後半は花の旅だ、やはり一眼レフは撮影しやすい。バシバシと構図が決まる、一気に光を集めて逃さない、岩場が全くない短時間のハイキングではもっと一眼レフを活用していいんだなあと思った。オールアスファルトなどではもっと活用してみようと思った。
裸山からは、富士山が見えた。そしてどこから撮影するか迷う、植物を鹿から守るネットがかなり高くて、ネットが構図に入ってしまいそうになるのだ。結局、ネットの穴にレンズを入れて撮影した。また、裸山のネットはレンズを中に入れられる場所をたくさん作っていてなかなか良かった。
アヤメ平、裸山が2大植物の見どころでしょうか。初夏の高山植物を撮影しまくった。
そして、いつしか櫛形山山頂へたどりつく。たくさんのパーティーがおしゃべりに興じていた。私も話しかけられたのでおにぎりとパンを食べながら話す、最高地点はどこにあるのか・・・。もう過ぎたのか、これからなのか・・・。富士山の見え方・・・。裸山では裸になるのか、ならないのか・・・(裸になって写真を撮影しているレポートを見たことありますねえ)。この下の温泉は混浴らしい・・・。でも、期待しないほうがいいらしい・・・(男性も女性もベテランばっかりだとか・・・)。
そして、少々急な下り坂を下り、駐車場に戻ってきた。途中で南アルプスの白根三山よりも南側の山々が見えたが私はそちら方面は不確かで山座同定はできなかった。足の痛みや疲れは全くなし、長い林道を車で降り、温泉に向かった。午前中から温泉に入り、午後は「アルプスの少女ハイジ」の世界に浸ってきた。
たまには、こういうハイキングもよい。山登りをした感じはないが、尾根歩き・稜線歩きの楽しさだけを味わうことができるコースであった。
コメント
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aideiei さん
こんにちは
久しぶりに でしたね。
標高高くなかったので、暑く無かったですか?
この稜線、少ないのですね。
それでこんなにたくさんの が見えるとは
行ってみたくなりました。
日帰りでも大丈夫そう、明日にでも行ってみたくなりました
hamburg
渋描隊長、訪問ありがとうございます。
櫛形山、なかなか良かったですよ。雨が多くて疲れてしまっていたので、楽なルートとしてとっておいたコースです。南アルプスと富士山がどかんと見えて、花がとてもきれいで、表題の通り稜線歩きを楽しむコースです。
気温は、歩き始めが14度、終了時も21度です。下界に降りたら30度越えでしたね。一応2000m級ですから。
なかなか人気があるコースと聞いています。林道でのすれ違いが結構多くなりますし、駐車場も結構込み合っていましたので、早めに出るか、第1陣が帰宅する10時半ごろを目指して行くのがいいかもしれません。平日もいいと思います。
疲れた体に大満足の癒しの時間でした。
隊長の次のレポートも楽しみにしております。
また、よい山行を!!
aideieiさん、こんばんは。
かつては日本屈指のアヤメ群落の山と言われた櫛形山。
鹿の食害で全滅してしまったと聞いてましたが、
写真を見ると、徐々に復活して来ているみたいですね。
アヤメが全盛だった数十年前に何回か登っているのですが
当時と比べて、ずいぶん整備されてますね。
他の方のレコでも見たんですが、北岳展望デッキなんてできたりして
夜又神峠より眺めいいかも。
南アに雪が降る晩秋あたりに来たら絶景でしょうね。
yamaheroさん、ご来訪ありがとうございます。
櫛形山、花と眺望、いい山ですね。今回はギアがしょぼかったのと、週の中の疲れがあったため、一番楽な池ノ小屋登山口を選びましたが、ここができる前は県民の森など5つの登山口からの縦走がほとんどだったと聞いています。
時間があれば、登山→縦走→下山という周回コースもいいなあと思っています。
さて、アヤメですが、かなり咲いているという感じでした。獣から花を守る柵の効果は絶大なようで、内側と外側の植物量は違いました。こうやって、少しでも後世に自然を残そうとする人たち、それを仕事としている人たちがいることに思いをはせました。
北岳展望デッキは数年前にできたと聞いています。夜叉神からの眺めは知りませんので何とも言えませんが、なかなか素晴らしい景色でした。昔からこの山が名山と呼ばれていたことを思えば納得です。
北海道出身で暑がりの私は夏は暑い低山縦走は厳しく、どうしても標高が高くて涼しいところを目指してしまいます。これから、気軽に休暇を取得できる季節になりますが、行きたいところは多く情報ばっかり増えてしまっているところです。
yamaheroさん、また素晴らしい記録を読ませてください。次回も、よい山行を!!
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