生駒山系縦走 新田辺-甘南備山-交野山-生駒山-高安山


- GPS
- 09:04
- 距離
- 51.0km
- 登り
- 2,192m
- 下り
- 2,161m
コースタイム
- 山行
- 4:12
- 休憩
- 0:24
- 合計
- 4:36
- 山行
- 3:54
- 休憩
- 0:24
- 合計
- 4:18
天候 | 晴れ時々曇り |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2024年06月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車
|
写真
感想
【24/6/21 生駒山系縦走】
コロナ明けでまだ速度を上げると肺が痛く、閾値走やスピード練習ができないため、
マフェトン心拍でロング練をしようと企画。
本当は六甲縦走がしたかったが、先輩に「深夜練はちょっと」とフラれた。
泣く泣く、次の日朝から家族でアクティヴに過ごしたかったことにして、時短のため生駒縦走に。
せっかくなら生駒山系完全制覇を狙い、明神山まで踏破するロングトレイルを画策。
ついでに新しく購入したMilestoneのライト「ms-i1」を試すことにした。
【新田辺から交野山へ】
自宅から電車移動し、金曜日の19時過ぎから新田辺駅をスタート。
まずは市街地や神社を通り、甘南備山へ向かう。
213mの低山だが登山道がいくつもあり、地元の人に愛されよく整備された山。
夜間なので誰もいない。
20時過ぎにサクッと登頂し、田んぼや畑の脇を抜け、交野山系を目指す。
途中霊園を横切る。山を走るようになって逆に霊園でほっとするようになってしまった。
しかし夕方だからか田んぼだからか、ムシが多いな!
粉雪のように舞う彼らをかき分けて進むことで
多くの良質なタンパクを口から目から摂取した。
農道から何となく山道らしきところへ入って国見山へ繋ごうと努力するも、印はなく道もない。
諦めて沢沿いを仕方なく進む。蜘蛛の巣だらけだが気にしていられない。
何となく獣道からトレイルに変わってきたので、頑張って登ると、階段が出てきた。
国見山はパスしたが、交野山系の稜線に載った。
白旗池では水面に浮かぶ見事な満月。一人で見るにはもったいなかった。
21時過ぎに二つ目のピーク、交野山へ。
夜のビッグロックは昼間より足元が恐ろしかったが、東大阪の夜景を一望出来て感嘆した。
この間、ずっとstand fmというアプリでオンラインチームメイトのラジオを聞いていた。
パーソナリティのノイちゃんがトレイルのし過ぎ?で奥様からお𠮟りを受けた話を聞いて、
白旗池より東大阪市の夜より深くから親近感が湧いた。
【くろんど園地を経て私市駅へ】
稜線に乗ったのでスピードを上げればよいのだが、相変わらず右肺の調子が悪く鈍行で進む。
一度登山口まで降りて、交野山系では最高点の旗振山を登頂。
人が通らないのだろう蜘蛛の巣が立派だった。
くろんど園地へ向かうが、いつもの癖でトレイル遠回り。
最短距離で行きたかったのに、鎖場を選択してしまった。
何とかオンルートに戻り、本当であればきさいちCCのロードをかっ飛ばしたいところ、トレーニングと補給のため私市駅へ。
途中にある月の輪滝は夜でも癒された。
私市駅周辺は自販機が多くて安いからおすすめだ。
チェリオの何が出るかわからない謎の炭酸ジュースでエナジーをチャージ。
日中ならSotoasoにも寄りたいが、深夜のためスルー。
ここで星田園地へ登り返すが、またもや川沿いに大量のムシ!!
これはどうやらms-i1の暖かいオレンジ光に寄ってきているな。
試してよかった。夏はNeo10Rだ。
これ以上良質なタンパク源は不要なため、ライトを消し、月明り走で対応した。
【ほしだ園地を通り飯盛霊園を抜ける】
本来だとほしだ園地でトレイルを遠回りして山を踏むが、
すでに遠回りが過ぎるのと、明神山までのコースを諦めないために、最短ルートを選択。
23時、やまびこ広場手前の展望デッキの景色に癒される。
橋が少し壊れていて通行止めのところに紛れ込んでしまい、申し訳ない気持ちになりながら進む。
23時20分、今日二つ目の霊園、飯盛霊園を抜けてむろいけ園地へ。
もちろん、人工建築物の集合体にほっとする。
【むろいけ園地を抜けると陸橋にはエミュがいた】
ノイちゃんラジオの紹介も3人目に入る。この紹介スタイルは楽しいな!
むろいけ園地は入り口からルートが4つある。今回はもちろん最短ルート。
室池でもかなり高く昇った満月をパシャリ。誰かと見たかった。
阪奈道の陸橋に出る。柵のカギがなかなか開かない。こんなに厳重にする必要があるか?
と思って進むと、クルルルル…と何者かが近くで鳴く!
あまりにも驚いて大きな声を出してしまう。そう、目の前には巨鳥エミュがいた。
どうもエミュを入れておくための柵を無理やり開けてしまったようだ…
急いで出て原状復帰をする。ああビックリした。
本来のルートで戻ると、金網からかわいいエミュが。本来はこちらから眺めるものなのだな。
お詫びもかねてそこで麦茶を補充し、エミュを愛でて、阪奈道を超えて、いざ生駒山へ。
【生駒山上遊園地はどう超えれば正解か?】
阪奈道から生駒山への峠走は、作業場と畑という現実的な景色が続く。
好きな人はいないだろう。私もそうだ。
灯籠ゲートまでくれば周辺は木々に覆われるが、アスファルトの峠走は続く。
深夜1時。心肺がやられているのに走れる登り。走らなければ。
これも精神修行だと言い聞かせて、ステップを踏んで昇る。
1時までについておきたかったが、やはりなかなかスピードが出ない。
ところで、生駒山頂は生駒山上遊園地の中にある。
今回私は悪いことに、ゲートを乗り越えて登頂してしまった。
迂回したいのだが、どう行くのが正解かわからなかった。
生駒山641m、今回の最高到達地点。遊園地にそれはある。
その後さらにゲートを乗り越えて1時半、パノラマ駐車場に到着。
スカイラインと並行に進む、後半戦だ。
【深夜2時の暗峠に嘆息、奇声、そして歓声へ】
パノラマ駐車場を含めた生駒山の稜線トレイル、アップダウンが心地よく好きなルート。
景観がよい瞬間や、暗峠、鐘が鳴る丘といった名所も多い。
そして調子に乗りやすくなるルート。
今回も調子に乗って、ちょっと外れた破線ルートを行ってみる。
やはり深夜に道なき道を行くのはスリル満点だ。
しかし、山深いこの場所で、丑三つ時だというのに、叫び声が聞こえる。
獣ではない。若者の声だ。
こんな深夜に山奥で夜遊びとは、全くけしからん奴らだな。
家で大人しく寝ていればよいものを、出歩く気が知れぬ。
そう思いながらも道なき獣道を進むと、破線ルートも終わりを迎え、正規ルートと合流した。
たどり着いた暗峠にホッとするも束の間、若者たちの声は大きくなる。
どうやら私のトレイルルート上にいるようだ。
近づくと、ハザードランプを炊いた複数の車と、たくさんの青年たち。
最初はふざけあっているのだと思っていたが、どうやら早合点だったようだ。
ヘッドランプを付けた中年のおじさんが車と若者の脇をすり抜け、先へ進むと、脇道に逸れた若葉マークのレンタカーが。
どうも脱輪をしているようだ。
僕を見た周りの女の子が声をあげる「JAF屋が来た〜!」
男の子が続く「救世主来た〜!」私は応える「いやいや通りすがりのおじさんです」
「JAFちゃうんかーい」という突っ込みを受けながらも、脱輪の様子を見る。
なるほどアスファルトの劣化で段差があり、周りが泥濘。駆動部の半分が浮いている状態で動けない。
周りには10人以上いるが、みんな諦めているのかどうすればいいのか動きがない。
救世主と言われたからには仕方なく、周りの若者たちに声をかけて、運転手を席に着かせる。
みんなで岩と木を集め、前輪タイヤに挟む。
男勢5−6人で車体を押しながら、一気にバック。
何度か失敗したが、加勢を増やしていき、最終的には10人態勢で、木と岩もバージョンアップし、ラストトライ!
10人で力強く押されるボディ、木を巻き込みながらグリップがかかるタイヤ、一気にバックする車。
深夜2時、暗峠に轟くエンジン、響く歓声、鳴りやまない拍手!
ということで脱・脱輪をサポートすることができました。
まさかこんな時間に見ず知らずの若者たちに感謝されることになるとは。
ちょっとしたヒーローになった気がした、40の夜。
若者たちと勝利の余韻に浸りたい後ろ髪を引かれながらも、トレーニングのため早々に離脱。
【緊張の糸が切れたトレイルランナーの末路】
時間にして15分。大したロスではないのだが、一仕事を終えた私は稜線を走りながら、
鐘の鳴る丘で鐘を鳴らしながら、今日は全縦走は諦め高安山で降りて帰ろう、と心に決めた。
完全に緊張の糸が切れた。
そうなると一気に疲れが出る。蜘蛛の巣が非常に気になる。ペースは地に落ちる。
鳴川峠、十三峠と峠のたびに速攻で降りたくなるが、高安山までは何とか耐えた。
3時半、予定よりかなり遅れて高安山へ。
迷わず信貴山方面へ。山頂を巡り、石段のつづらを駆け下り、本堂へ。
朝護孫子寺を、ヤマレコアプリが「あさごまごこでら」と読み、笑いそうになる。
そして思う、「何て読むんや」。
地元のメッカなのに、信貴山の虎のお寺としか認識していなかった自身が恥ずかしい。
正しくは「ちょうごそんしじ」。あかん未だに馴染まぬ。
虎のポスト、虎の双子、張り子の大虎を微笑ましく眺め、下山。
ケーブルカー道は下りで爆走した。続きで信貴山下駅までの下りも爆走。
途中で夜明けを迎え、水田と朝焼けというタイトルで何枚か写真を撮り、ほっこり。
手元時計で切りの良い50km2,200mにしたかったので、実家の近所を少しだけ遠回りして距離合わせ。
4時20分にゴール。
50.08km 2,203m+D 9:04:09 平均移動ペース10:52/km
外輪山より累積は1,000m低いのに。想定より1時間くらい遅いかな。
今後の復活に期待をして、今回は大救出劇を演じられた自身を労おう。
実家でお風呂に入って軽く朝ごはんを食べて、
王寺駅5:27の電車で平城山へ帰りました。
そのまま、ファミリーでの金勝アルプスハイキングという名のセット練へと続く。
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