湯桧曽川水系 東黒沢(県連L学校実技)
- GPS
- 32:00
- 距離
- 7.7km
- 登り
- 428m
- 下り
- 424m
天候 | 8/22 晴れ一時曇り 8/23 小雨時々曇り |
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過去天気図(気象庁) | 2015年08月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
・50台程度は駐車可能 ・トイレ、登山届ポストはないので土合駅で ・水場は中央山側にあるが、山の保水量により涸れることもある |
コース状況/ 危険箇所等 |
■東黒沢 谷川にあってはナメが連続する癒し系の初級沢。 ただ最後まで詰めると笹薮(背丈以下)の丸山乗越に上がり下山用の登山道は ない。その場合は乗越の反対側のウツボギ沢支流の小沢(2〜3m小滝が7個) を下降し、宝川ナルミズ沢との二俣である広河原に出て宝川林道に向かい 少々崩れ気味の登山道を下りる。宝川温泉奥の駐車場等に車をデポするか タクシー等で戻ることになる。 またはウツボギ沢やナルミズ沢を継続遡行(この場合一般的には沢泊2日) して白毛門山頂経由で下山することになる。 最近の遡行者は最後まで詰めず、適当な箇所で往路を沢下降する人が多い。 沢に慣れた人以外は数カ所懸垂下降を要する。 遡行グレード:1級上 |
写真
装備
個人装備 |
Tシャツ 1
長袖インナー 1
ズボン 1
靴下 1
雨具 1
着替え ○ 車デポ
ザック 1
行動食 ○ 体重×7程度×行動時間h kcal
非常食 1 1000kcal程度
調理用食材 ○ 今回は車デポ
飲料 ○ 体重×5×行動時間h cc
地図(地形図) 1 メンバー共通のもの
トポ 1 kamog自作
コンパス 1
笛 1
計画書 1 群馬県警には事前提出済み
ヘッドランプ 1
予備電池 1
筆記用具 1
ファーストエイドキット ○
常備薬 ○
保険証 1
携帯 1 圏外中は切る
時計 1
タオル 1
ツェルト 1
カメラ 1
ロープ 1 パーティ共同で×1
ハーネス 1
ヘルメット 1
確保機 1
ロックカラビナ 4 主にHMS型
クイックドロー 3 アルパイン用
スリング 2
ロープスリング 2
セルフビレイランヤード 1 PAS等
タイブロック △
ハンマーバイル △
ナイフブレード △
渓流シューズ 1
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感想
神奈川県連L学校沢実技Part2。
当初はナルミズ沢予定であったが、早朝の天気予測とリズクを考慮して
代替案であった東黒沢と白毛門沢に現地判断しました。
土曜は予想よりも好天に恵まれ東黒沢を遡下降できましたが
日曜は未明から雨。
複数他のパーティは入渓していきましたが、リスクとメンバーのモチベーションを
班ごとに状況説明のうえ主体性を持たせて協議し、近場での沢登り技術講習へ
転進としました。
・移動型フリクションヒッチはマッシャーを推奨。
プルージックノットやクレムハイストノットの弱点と使用状況によるリスクと
マッシャーの弱点を補う方法を紹介。
・ユマーリングクライミングのマスターポイントでのロープワークは
エイトノット固定でなく、ロープが余る状況ではムンターミュールノットにした
方がなぜよいのかの説明。
特に初心者に起き得るテンション、横に流芯があったり、トラバースラインで
振られてしまったときに対応するためですね。
もちろんビレイで対応できるなら始めからそのようにした方がよいのですが。
・2本のロープスリング等を使った登り返し(セルフライズアップ)の方法。
ユマーリングクライミングにテンションしてしまった場合、登り返しに切り替える
にはどのような手順で行えばよいのか、の実践。
・沢ではよいビレイポイントが得られないことも多いので、肩絡みビレイは必須
だが、その際のセルフビレイの取り方。変形流動分散等。
肩絡みのポジションとビレイループにカラビナを装着したワンターン法による
安定性の確保。
ただし肩絡みは相当な慣れがないと止められないので、初級者以下が安易に
使うべきではない。体重差がある場合も難。
すなわち、そのような技術を使うような沢に初級者同士で行ってはいけない。
・ハーケン打ちの基本。
まずはリス回りの岩のチェックをハンマーで行う。
クロモリと軟鉄の岩質による使い分け。
そして回収の仕方。現代の趨勢では致し方ない場合を除き残置はなるべく
残さない。
・徒渉の仕方。基本はスリ足。昔から「尻の穴を閉じて」とか「漬物石を持つ
ように」とか言われる。
流れに背を向けず半身で。
方法としてはスクラム徒渉、V字徒渉とか様々な方法がある。
釜やトロの泳ぎには八目ウナギ泳法とか様々。
泳ぎにリード者はメインロープを引っ張っていくのではなく、フローティング
ロープを使う。スズラン紐でも代用可。メインロープはそれらに足す。
・タープの張り方。
ロープで吊るす場合は、一方の木などにはエイトノット等でロープを固定。
もう一方の木にはムンターミュールノットやガルダーヒッチで張り込む。
タープは張りこんだロープの上には掛けない。(降雨になるとロープを
伝って水が入り込み濡れてしまうので)
張り込んだロープにフリクションヒッチ(固定型なのでプルージックでも
クレムハイストでも何でもよい)を2つ作り、それらにタープを吊るす。
・焚火の仕方。
まずは風向きに平行に熾火(おきび)になる太い流木(広葉樹)を敷く。
その上に細かい枝をギュウギュウに乗せ、中間サイズの太さの枯れ木を
やぐら状に組む。
着火は牛乳パックを細長く切り細かい枝の下の方から着火。四方から着火した
方がよいが、風上からだと効率的。
焚火は朝、燃え残しのないように。出発時は埋火(うずみび)も完全消火し
きれいにしておく。
以上kamogの指導備忘録です。
あいにくの天気でしたが、沢下降は勉強になりました。
行きの行程で、懸垂支点を探しながら登るようにと言われ、確かに支点探すのが大変なんだと分かりました。
下降中も記憶に残っている道と忘れてしまっているところがあったりしました。こんなとこ通ったかな?みたいな。
かなり気をつけて歩いてたのに何度か足元すくわれたり。
天候の判断ももしナルミズに入っていたら、雨の中地獄の下山をしていると考えるとゾッとしました。
2日目の林の中での練習では、肩絡みを初めてしましたが、全然出来なくて衝撃でした。
足元の安定度と重心が大事だと思いましたが、自分と体重差のある人を止めるのはかなり厳しいと感じました。
沢登りはルート把握だけでなく、気象判断も重要なポイント。
気象は今回私の班では初級メンバー(気付いたら班で一人でした)の役割でした。予報を見る、気圧配置を調べる、雨雲の動き予想を見ておく、一週間程前から現地の降水量等の確認も必要。私…まともに出来ず…(._.)。
講習当日天候判断等打ち合わせをする講師の方々の近くに居ました。「雨?でも、沢はどうせ濡れるでしょ。決行!」ではなく、沢の特徴やエスケープ、下山方法等を雨が降る事による影響を加味して再検討。転進するにしてもどこなら歩く事が出来そうか…kamogさんのぶ厚いトポファイルが登場して検討をしておられました…。
3度目の沢歩きはナルミズ沢から転進して東黒沢へ。
進歩の無い事ですが、歩くのに一苦労でした。前回の沢歩きで安全についての私の認識が甘い事をひしひしと感じたので、慎重にしているつもりですが、思う通りにはなかなか出来ません。
「ちょっと気が緩んだところで致命的な事故につながる可能性がある」考え始めるとどこを歩いていても怖くなりますね。。苦笑
結局、沢下降でうまくへつれずドボンとはまり、ちょっと水流の強い所で足をすくわれて滑り…。怪我なく済んで何よりでしたが…。^^;
二日目の天候も今一つだった為、午前中ロープワークを教えて頂きました。間違えて覚えていた事がある事に気付きました…。
肩がらみなど、人がやっているのを見た事はありましたが、自分ではやった事が無いので初挑戦。踏ん張りと上体を起こしてのバランスと…なかなか難しい。体重差がある人を支えるのは困難と感じました。
最後にハーケンの打ち方や水深の深い所での歩き方など実際に見せて貰い実技終了。予定通りの泊り沢とはなりませんでしたが、学ぶ事は多かったです。ありがとうございました。
コメント
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後藤先生、いろいろとご指導ありがとうございました。
中級 小野です。
生憎の天気でしたが2日目の技術講習は勉強になりました。
また、東黒沢でのループビレイは初めてでしたが、多人数の時に結構有効な方法ですね。参考になりました。
次回も宜しくお願いします。
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