涸沢三昧！って言っても小川山の涸沢だけどね〜
kamehiba
| 天候 | 2日間とも暑くもなく寒くもなく、クライミング日和。 |
|---|---|
| 過去天気図（気象庁） | 2015年09月の天気図 |
| アクセス |
利用交通機関：
自家用車
|
写真
登ってみてビックリのうすーいリッジ
ある意味、とても貴重と思われる4峰ピークの写真3P終了点から撮影
正面の立木付近にリングボルトあり、右にトラバースして左上するチムニーを登りました
�元蕕覆里蓮△發靴�すると左の方にあったチムニーかも？？
6
3P終了点から撮影
正面の立木付近にリングボルトあり、右にトラバースして左上するチムニーを登りました
�元蕕覆里蓮△發靴�すると左の方にあったチムニーかも？？
2峰登頂後、iphoneで撮影
感想
小川山の涸沢岩峰群は、廻り目平から遠い（といっても1時間程度）こともあり、人影まばらなエリアです。
涸沢岩峰群へのトポは「おがわやまだより」の「エリアマップ」に詳しく掲載されています。
廻り目平キャンプ場から徒歩約30分、フェニックスの岩場手前の沢筋（ケルンあり）を右手に登っていきます。
「おがわやまだより」のトポにある、
「看板に従って法面を登る。シャクナゲの密集地帯を抜け、道なりに登っていくとカラマツ林の中に
流水跡の溝が出てくる。
この先で右に入るトレースに気を付ける。
右に入らずになおも登り、森を抜けて明るく開けたガレ場に出たら行き過ぎなので、躊躇わずに
戻ること！！」
の「この先で右に入るトレースに気を付ける。」の部分、流水跡の溝を右へ、1峰に向かう分岐点要注意です。
私たちは初日、正解の分岐点の手前、標高約1840mのケルンから右にトラバースしてしまいました。
ちなみに、正解の分岐点は標高約1890m。行く手の流水跡の溝の先が明るくなる手前にケルンが乱立しています。ここを右にいくとすぐに1峰の岩壁に突き当たり、右に巻くように歩きます。
5mほどのギャップを登って降った左手、何のへんてつもないガレ場のようなところの左手が2峰の取付きです。
読んでの通り、2峰の取付きは非常に分かりづらいです。トポだけでいけたら奇跡的です。場所を知っている方との同行をお勧めします。
4峰へは偶然たどり着いてしまったので、決して参考にならない情報ですが、備忘のために書いておきます。
上記した、正解の分岐点の手前、標高約1840mのケルンから右にトラバースし、踏み跡を15分ほど歩くと左手に赤テープがついており、赤テープに従って登って（4、5個赤テープがありました）、突き当たった岩峰が4峰です。
4峰と特定できたのは、「日本マルチピッチ フリークライミングルート図集」にある4峰の形に酷似していたこと、「フェア・ウェイ」「風花乱舞」の1Pと思しき左上するスラブに2つリングボルトがあるのが見えたからです。
4峰にたどり着くのは、2峰に増して困難と思われます。4峰に取付くクライマーは年に数人いるかいないかではないかと思われます。
涸沢4峰「風花乱舞」
「日本マルチピッチ フリークライミングルート図集」によると4P
1P �元�
2P 5.8 チムニー
3P �元�
4P �元�
1P
9時30分ごろ登攀開始。左上する緩傾斜のスラブの右端から取付きたいところだが、びしょ濡れのうえ、約3m幅の登路が半分ほどコケに覆われている。1手でスリップダウン確実なのであきらめ、見上げた岩壁にリングボルトがあったあたりを4mほど登り、スラブに乗り上げる。ホールドがありそうであまりない、しかもカムも効かせづらい、いやな感じの取付きでした。（フォローのkameは相当苦労した）とても�元蕕箸六廚┐覆ぁ�左に若干上りながらトラバース、バンドの手前の立ち木でピッチを切る。
2P
すぐ頭上のバンドに乗るのがまた一苦労。右にトラバースするとリングボルトが2本。頭上が5.8のチムニーぽかったので、思わずピッチを切ってしまったが、正解のチムニーはさらに右にトラバースしたところだった。
3P
壁が薄かぶりなので、這うようにしてトラバースすると、顕著なチムニー発見。
2,3手登ったところで木に行く手を阻まれて苦労した。よく見るとスタンスがあるので頑張って足で登る。左のフレークをうまく使って登り、抜け口は登ってびっくりの薄いリッジをハンドトラバース、太い立ち木でピッチを切る。目前に迫力ある4峰ピーク！
4P
4峰ピーク基部へ歩き。岩コケびっしりで油断ならない。
3P終了点からは、ピークにむけて左側のクラックと右側のチムニー2つの登路があるように見えたが、基部の立ち木付近で見ると左のクラックはワイドでプロテクションの取りようもなさそう、なので右のチムニーのほうにいくと、リングボルトとチムニー沿いに3本ハーケンが！
ピッチを切り、kameに来てもらう。
5P
いよいよピークに向けての最終ピッチ。
一見簡単そうに見えたのだが・・・
2本目のハーケンにクリップした後がどうにもムーブが定まらない。
体重を左にあずけるレイバックしかなさそうだが、手が悪いうえ、足も角度が宜しくない。何とか体をあげた上に手がない・・・
冷や汗をかきながら腐りかけたハーケンにテンションし、悔しい悔しいA0で突破。
これが�元蕕覆鵑董ΑΑ�
頂上には、新し目の120スリングがかかった岩に残置カラビナが1枚。
何はともあれ、登頂。kameと握手。
下降
下降は登ってきた裏側にルートをとることにしました。
・残置スリングにかかってた残置カラビナの位置が、登ってきた裏側方向にあったこと
・藪の向こう側に地面らしきものが見えたこと
・斜面の向きを考えると、北側（裏側）のほうが高くなっていることが想像できたこと
バックアップつきで懸垂開始。快適だったのはものの5mほどで、あとはひたすら藪、藪、藪。
藪を避けるよりも、ロープ回収のことを考えてなるべく真っ直ぐに藪に突進。
ロープを5mほど残し、藪のなかに多少開けたバンドのようなところに降り立つ。
奇跡的にロープ回収に成功し、ロープをたたむ。（hibaが慌ててロープを絡ませ、大幅時間ロス）
なんとか歩いて10分ほど左手に見える4峰沿いに下降すると、開けたバンドに。
バンドをさらに10分ほどで、15時半ごろ6時間ぶりの取付きに帰還。
昼食後下山、明るいうちに廻り目平に帰還。
反省点は山ほど
・アプローチで間違えた、とわかったときに戻るべきだった
・1Pのトラバースで不要なランナーをとり、大きくロープを屈曲させ、今まで経験のないくらい重くなってしまった
・5P、腐ったハーケンに何度もテンションかけるべきでない。ダメだったら速やかにA0すべきだった。
・カムの取扱いが未熟すぎる。見極め、セッティング猛練習必要。
・懸垂下降のルートどり。当初kameと話してた通り、同ルート下降すべきだった。楽を考えるよりも、確実性をとるべきだった。
・トポの�元蕁�5.8という、「簡単なんじゃねえ？」という先入観に惑わされた。
・あろうことか、焦って懸垂後ロープ背負うのに失敗、ひどく絡ませて大幅に時間ロスした。
数少ないグッドポイントは
・事前情報がほとんどない中、なんとか登頂できた。
・フォローのkameが1Pは苦労したが、他のピッチは素早く登ってきた（hibaが大ハマリしたところもさほど時間かけずに登ってきた）
廻り目平に戻ると、お世話になってるF先生が。
2峰取付きへの情報を得て、日曜再挑戦することに。
翌日、7時ごろ廻り目平を出発。
前日、誤ってトラバースしてしまった1840mケルンを華麗に通過、沢を登ると、標高1890mほどでケルン多数、ルート右に屈曲、よく右上を見ると岩峰、というどう考えても「ここだろ！」という地点に。そのまま右手に入っていくと、すぐに圧倒的な（トポにも書いてありますが）1峰の岩壁に突き当たりました。
そのまま、岩壁沿いに右へ。FIXロープがかかった岩壁を通過、しばらく歩いて2ヶ月前の記憶を頼りに2峰取付を探しますが、見つからない！！
何箇所かそれらしきところを登ってみても、記憶にある取付とは違う。。。
絶望的になって、一旦1峰基部まで戻ろう、もう一度探そう、と戻っている最中、hibaは眼中になかったガレ場でkameがピンときて確認したら、確かに取付きの左上するスラブが！！
記憶があてにならないことを思い知ったhibaでした。
涸沢2峰正面ルート4P
7月にE先生ガイドで登ったルートを再登。
1,3Pkame、2,4Phibaリードのつるべ。（7月は1,3Phibaリード、kame全ピッチフォロー）
1P
なんと後続パーティーが現れ、少々落ち着かない気分でスタート。
kameは初めてのカム。慎重にスラブを登り、右上バンドにのっこす手前で木にとったランナーでロープが大きく屈曲したせいで非常に苦労したらしい。
hibaは前回リードしたはずなのに、右上バンドへののっこしで手間取り、無様なマントリング、というか無理やりずり上がり・・・
2P
広めのクラックを10mほど登り、左のクラックへ。5mほど登ると5mほどのスラブ。大テラスで正面のクラックでカムで支点をとり、ピッチを切る。
前回フォローしたときも手が広いピンチばかりでジャミングせねばならず、悪かった記憶があったが、リードだとさらにつらかった。カムをセットできる場所の見極めとカムの選定に時間を要してパンプ寸前。足ジャムががっちり決まると少々安心。
何とかクラック帯を抜けて右手を見ると甲から出血。必死でジャミングしてたらしい。
終了点手前のスラブチックなクラックも手足悪く、足ジャムが抜けて冷や汗。
今回で一番危なかったかも。
kameは、前回は全く違うルート取りで登ったらしく、驚いていた。
3P
出だしの1手のガバが遠い。1段上がり、右に巻いたらあとは緩傾斜だが、ルート見極めが必要。
kameが出だしの遠いガバをうまくこなしたものの、カムを決める場所がよくなかったのか、ロープがクラックの間を通る形になってしまった。hibaがカムセットする場所を指示したのだが、失敗だった・・・
重いロープを引きずりながら、ピッチが切れそうなリングボルト、RCCボルトがあるところまで登ってきたkame。耐え切れず、ピッチを切る。本来の終了点はもうちょっと上、hibaが登ってきたところで5mほど登り、大テラスの太いけれどどうみても枯れた木でピッチを切る。
4P
4Pは3つのルートがあり、一番左のクラックは5.9、正面のクラックは5.8、右に回り込んだワイドクラックは5.7。
前回は、一番右の5.7。正面の5.8は・・・もうちょっと修行してからにしよう。
右の5.7は、クラックというよりもチムニー的に登る。右壁のホールドを使って登り、左の壁に寄りかかる。カム決めて、左壁に足が張れたら安心。もう3,4手登ったところでもうひとつカムを決めたらもう少しでトップ！
終了点からちょっと登ったところがピーク。いい景色です！
下降
4Pの終了点から右手に降りたところに立ち木の懸垂支点。
50m2本連結で下まで届く。
ちょっと歩いて降りて約10mの懸垂。壁が濡れてて滑る。
またまたガレ場をちょっと歩いて降りると3回目の懸垂支点。約10mの懸垂、ここもまた濡れてて滑る。
3回目の懸垂終了点が取付き。
涸沢2峰登攀は、取付きまでがまたまた大変だったものの、登攀自体はおおむね順調につるべでこなせました。
2日間、涸沢であったパーティーは1組2人のみ。
穂高の涸沢は、今頃大混雑だろうなあ〜と話しながら、下山、濃厚な涸沢の2日間が終わりました。
以上、hibaの感想
珍しくhibaが感想を書いたのでkameは反省備忘録。
久しぶりのマルチピッチ、講習で7月に行った涸沢2峰で復習して、翌日は新しいルートに自分たちで望もう！な〜んてかっこいい計画を立ててたけどやっぱり世の中そんなに甘くなかったっ！
◎ 人のあとを歩く時というのはいかに楽でそして頭を使っていないかを思い知った。
◎ マルチの練習をもっともっとしてピッチ間のロープワークの無駄をなくす努力が必要。
◎ 4峰は非常に厳しかったがルートファインディングの勉強にはこれほどいい練習はなかった。
◎ 懸垂下降はやはり原則は同ルート下降だと思う。
◎ リードでは二人共ランナーの取り方（クリップの向きから、シュリンゲの長さ、カムの場所など）をもっと上手にしないといけない。
◎ 残置支点を安易に信用しないこと。
まぁ、毎度毎度でがっかりだけど反省点てんこ盛りの2日間だった。
よかったことは2日目の涸沢2峰をツルベで行けたこと。hibaはkameがリードしている時、内心すごくドキドキしてたと思う。すみませぬ。
あと、最近の初級アルパインルート歩きをとうして、うちは思ったことをお互いに言い合えるのでラッキーだなぁと思う。
どちらかが「なんか変。おかしい」と思ったときにきちんと言えるのは大事だと思う。
2ヶ月ぶりの小川山は混雑のわりに穏やかな空気が流れていてやっぱりいいキャンプ場でした。
うちのSWはたった2日間だったけど、お天気にも恵まれて静かなクライミングを2日間とも楽しめて大満足のSWとなりました。
おまけ
月曜の夜は会社帰りのhibaと待ち合わせて白金台の「そらよん」さんに久しぶりにお邪魔しました。
オーナーのsouldoctorさんとアルパインルートについていろいろお話させていただいて3時間があっという間に過ぎました。
ボルダリングの方はダメダメだったけど楽しかったです。
いつか一緒に外岩に行けるとうれしいなぁ。
こっそり拍手
コメント
関連する山の用語
山行記録を公開しました
X
Facebook
リンク取得
メール
ブログパーツ
情報提供のお願い
山行記録を投稿して、ヤマレコのコミュニティに参加しよう！
先ほどは、当方のレコへのコメントありがとうございました。
自分は、マルチピッチなどは、へーと眺める事しか出来ません。
また、家人は山をやらないので、後ろ髪引かれながら、毎度出かけるので
大変羨ましいです。
それで、沢山の肉見まして、これから それは真似出来そうなので
買い出しに出かけます。
では、見当違い、失礼しました。
STsnowさん、こんにちは〜
うちはロープクライミング
レコも備忘録、反省覚書用なのでお見せするのが恥ずかしいです
コメントありがとうございます。
うちは二人でやっと一人前でソロはしたことがないのですが装備のこと、
計画・実行を全て一人でされる方は本当にすごいと思います。
沢山のお肉、是非真似をして、山に快く行かせてくれる奥様孝行をされてください。
うちは山よりも食べることがメインのレコになりがちなので「見当違い」どころか目の付け所が素晴らしいですよ、STsnowさん
SW最終日、よい夜をお過ごし下さい。
kamehibaさん、こんばんは。
このSWに小川山に行かれたんですね。
先日は、タイミングが合わず残念でした。
レコを拝見して、やはり、私にはこのような本格的なクライミングは
難しいなと思いました。
ルートを見つけるのも一苦労のようで、苦難の末にたどり着いた
ピークは格別ですね。
高度感満点の岩峰群の眺めも素晴らしいですが、
相変わらず、圧倒的な肉塊群も絶景でした。
先日、私も「そらよん」にお邪魔してきました。
ひとつひとつの課題が実に良く考えて設計されていて
これほど、実戦的で楽しいジムは他に無いのでは?
と最近、思うようになりました。
機会がありましたら、ぜひ、ご一緒に。
宜しくお願いします。
ELKさん、こんにちは！
ほんとに、都合があわず残念でした
私達のクライミングはまだまだひよっこ
ロープクライミングはソロもありますが基本パートナーと組んでするものなので信頼できるパートナーがいればマルチピッチも挑戦できると思いますよ！
シングルピッチとは違った世界があります
「そらよん」さん、いかれたのですね！
souldocterさんのお人柄の表れた本当によいジムですよね。
こちらこそ、機会があれば是非ご一緒させてください。
涼しくなって炭火が恋しい季節になりました
群馬自慢のホルモンもいつか食べてみたいです！
食いしん坊のkamehiba隊ですが近いうちに一緒にクライミングできると嬉しいです
いいねした人
コメントを書く
ヤマレコにユーザー登録いただき、ログインしていただくことによって、コメントが書けるようになります。ヤマレコにユーザ登録する