大峯奥駈道を繋げたい♪青根ヶ峰〜四寸岩山〜大天井岳〜五番関


- GPS
- --:--
- 距離
- 21.9km
- 登り
- 1,302m
- 下り
- 1,300m
コースタイム
天候 | 快晴 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2015年10月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
※林道吉野大峯線は吉野町吉野山〜天川村洞川の通行可能です。 http://www.vill.kawakami.nara.jp/n/mg/mg-san-01.htm |
コース状況/ 危険箇所等 |
《青根ヶ峰⇒四寸岩山》 青根ヶ峰山頂は北側と南側に進路があり、北側は蜻蛉の滝方面と金峯神社方面との分岐点があります。南側の階段下から五番関方面の奥駈道で、四寸岩山取り付きまで2回の林道歩きがありました。青根ヶ峰〜四寸岩山間に水場や避難小屋はありませんでした。 《四寸岩山⇒大天井岳》 四寸岩山から少し下りると足摺宿小屋がありますが、小屋内は土間で床はありませんでした。水場の有無は不明です。足摺宿から一旦林道に下りて 百丁口(九十丁)から少し登ると二蔵宿小屋があり、10人程は宿泊可能な綺麗な小屋で簡易トイレと近くに水場があるようです。大天井岳直下は急峻な登りですが危険箇所にはロープが設置されています。大天井岳山頂は展望がないので、休憩は大天井茶屋跡がいいと思います。 《大天井岳⇒五番関⇒五番関トンネル西口》 大天井岳〜五番関は細尾根に木の根が張り出す歩き難い難路です。一部で尾根が複雑に入り組んで踏み跡が不明瞭な場所もありますが、リボンやテープの目印が必ずありました。五番関は広い休憩適地です。五番関トンネルへの下りも急でガレた岩が多い歩き難い道ですが、短い区間なので慎重に歩けば問題ないと思います。 《五番関トンネル西口⇒青根ヶ峰(林道)》 登山道を歩くより距離は2km程長くなりますが、概ね下り基調で、特に急だと感じる登りもなかったので時間的には最短だと思います。車も殆ど通りませんが、一部で道幅が狭い所や、落石が堆積している場所もありました。車での通行に関しては、台風や大雨で常に通行不能になる可能性が高いので、関係市町村への事前の確認は必要だと思います。 |
その他周辺情報 | 村営洞川温泉センター 大人600円 http://www.dorogawaonsen.jp/sightseeing/127/ |
写真
感想
10月になり麓でも朝夕は肌寒く感じる日が多くなり、すっかり秋めいてきましたね。高山では既に紅葉も見頃を過ぎた所もあるみたいですが、これから徐々に南下してくる紅葉が楽しみでもあります。
ただ個人的には10月になると大峰・台高や比良・鈴鹿の山に行きたくなってくるので、絶好の好天が期待できそうな10月第一週の土曜日は、世界遺産でもある大峯奥駈道を歩いてみることにしました。
今年の春にお花見がてら蜻蛉の滝から青根ヶ峰に登って吉野に北上しているので、今回は青根ヶ峰から先の奥駈道を歩いてみようと思います。
青根ヶ峰から四寸岩山や大天井岳のピークを越えて、女人結界のある五番関までのコースを歩き、五番関トンネルのある林道に下りて、予めデポしておいた自転車で青根ヶ峰に戻って車を回収する計画です。
自宅を朝5時に出発して、国道309号線の天川川合から洞川温泉を経て、母公堂の先の分岐から林道に入り、五番関トンネルに到着しました。
早速自転車を東屋のある敷地に停めて、青根ヶ峰を目指します。
この洞川温泉から吉野山を繋ぐ林道吉野大峯線は災害等により、長く通行止めが続いていた林道ですが、事前に役場に問い合わせて洞川〜吉野間は通行可能と確認済です。ただ木曜日から金曜日にかけて強い雨が降っていたのでその影響が心配でしたが、幸いトラブルはなく青根ヶ峰近くの路肩スペースに駐車することができました。
準備をして車を出てから、林道を少し北に歩いて春にも立った青根ヶ峰のピークから奥駈道の続きをスタートします。時間は8時ちょうどでした。
青根ヶ峰から下りると暫く林道を歩き、山上ヶ岳と書かれた指導標に導かれて山道に入りました。暫くの急な登りから平坦路になり、また少し下るとまた林道に出てしまいました。ついさっき車で通ってるので見覚えのある林道分岐の看板を過ぎて、再び指導標のある場所から今度は左の斜面から山道に入って行きます。
植林と自然林が混じったような杉林の道を登っていくと、木立の隙間から漏れる朝日が不思議と神々しく感じて奥駈道を歩いていると実感します。
樹林の中に平坦地があったので、指導標を見ると心見茶屋跡と書かれていました。更に急な杉林を登ると大きな岩が点在する箇所が多くなり、四寸岩山の山名と関係があるのかな〜なんて考えていると、四寸岩山の山頂に到着しました。
四寸岩山は山頂プレートのある場所は周囲が木々に覆われて展望がありませんが、少し西側に移動すると好展望地がありました。
スタート時から今日はいいお天気だと思っていましたが、真っ青な空の下には山上ヶ岳から特徴のある大日山や稲村ヶ岳、更には弥山から続く大峰山脈の山がずっと先まで見渡せます。まだ全ての山座同定は出来ないので定かではありませんが、恐らく釈迦ヶ岳から南の奥駈道の山も見えている気がしました。
最高の展望が得られた四寸岩山を後にして、少し下って行くと山小屋がありました。地図に足摺茶屋跡と書かれていたので、先程の心見茶屋跡のようなのかなと思ったら足摺宿と看板の掛かった立派な避難小屋です。
中を覗いてみると、壁の両側に椅子状の木の出っ張りがありますが、床板はなく土間になっていて、奥に祠が祀られていています。寝る時は土間に直接寝るのか不明ですが、ここで宴会をすると楽しそうだなと罰当たりなことを考えてしまいました(笑)
足摺宿から下ると、またまた林道に出合います。今度は短い林道区間を歩いて、広い芝生公園のような場所に百丁口や九十丁と書かれたの標板があり、更に先に進むと百丁茶屋跡に建てられた二蔵宿小屋がありました。
こちらは足摺宿よりも少し広くて、綺麗な床には毛布も置かれているので寝心地が良さそうです。壁に貼られた手書きの周辺地図には水場の場所も記されていて助かりますね。
小屋の周辺もかなり広いスペースになっているので、小屋が満員時の幕営スペースにも困らないと思います。
二蔵宿小屋からは道が二手に分かれていて、大天井岳を経由する古道と、山頂を巻いて五番関に向かう在来道とに分岐されています。
私達はもちろん大天井岳の山頂に向かいました。四寸岩山の登り道と似た自然林と植林が混じる急な道ですが、わたしがずっと手すりだと思っていた鉄のレールは林業運搬用のモノレールだったようで、途中から登山道に沿ってずっと続いていました。
やがて周囲が開けた平坦地になり、石祠が祀られた大天井茶屋跡に着きました。ここは大天井岳の肩になる場所ですが、北側の展望がすっきりと開けて、歩いてきた四寸岩山が良く見えました。
水分補給をしてから再び山頂を目指しますが、ここからが今日一番の急登が連続する厳しい登りになり、ロープが設置された行場さながらの道を攀じ登って五番関へ通じる尾根の分岐に出ました。
石柱プレートのある分岐からは、ほんの僅かで今日最後のピークの大天井岳に着きました。大天井岳の頂上は展望はなく、やっぱりここの休憩は肩の大天井茶屋跡がいいようです。
この時に時間は11時半でしたが、五番関まで行ってからお昼にしようと思い、休憩はせずに大天井岳を下ります。
五番関に向けて尾根を下りますが、ここから道の雰囲気が一変して、足元の狭い痩せ尾根になりました。気を抜くと滑落しそうな急峻な細尾根の斜面には、木の根が縦横無尽に張り出して歩き難い道です。
木の根をしっかり掴んで、慎重に下りること約50分で女人結界門のある五番関に着きました。
五番関にはお昼休憩中の先客が居られたので、今日はここまでにして五番関トンネル西口に下りることにしました。
大峯奥駈道には女人結界門が4つあり、相方は去年の秋に清浄大橋からレンゲ辻までを歩いています。五番関から阿弥陀ヶ森間を含めた女人禁制区間は私は歩けないので、この区間の道繋ぎは相方に任せて、私はまだ歩いていない七曜岳〜行者還岳間か、八経ヶ岳〜釈迦ヶ岳間を次の目標にしたいと思います。
距離はそれ程ではありませんが、大きな岩がゴロゴロとある急下りに苦労しながら10分程で東屋のある五番関トンネル西口に着きました。
誰も居ない東屋でお昼ご飯にして、ゆっくりと休憩した後に、相方が車の回収の為に自転車の前に立ちますが何か様子が変です…
聞くとウエストバックに入れた筈の自転車の鍵が見当たらないと。。。
バックの中身を全部出して探しますが見当たりません。相方曰く、途中で何度か地図を出した時に一緒に落ちてしまったようです。
考えても仕方がないので、歩いて車を停めた場所に戻る事にしました。
GPSで確認すると歩いたコースは青根ヶ峰から10km位だったので、歩くと3〜4時間はかかりそうです。いきなり真っ暗闇のトンネル歩きは怖かったですが、いざ歩いてみると車は来ないし、途中の大天井滝や好展望の場所があったりで飽きませんでした。
何よりも相方が退屈させないように気を使ったのか、常に何か喋っていて意外と時間を感じませんでした。
それでも舗装路を長く歩いて、足の裏がいい加減痛くなってきた頃に、朝も歩いた林道の分岐路の標識が見えて、ゴールが近い事を確信しました。
そこから15分程で朝に停めた車が見えてホッとしました。
この林道歩きはちょうど3時間でした。車で五番関に戻って、自転車を回収してから帰路に着きましたが、結局20km以上も歩いて足が痛いです。
とんだハプニングも過ぎてみればいい思い出で、また懲りずに奥駈道を繋げたいと思います。
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