兵庫県相生市 花・野鳥や紅葉の遠見山~天下台山散策



- GPS
- 04:42
- 距離
- 12.2km
- 登り
- 546m
- 下り
- 551m
コースタイム
- 山行
- 3:45
- 休憩
- 0:54
- 合計
- 4:39
歩行距離12km、歩行時間3時間45分、歩行数18,600歩
天候 | 晴れ時々曇り |
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過去天気図(気象庁) | 2015年11月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
天下台山のみのアプローチは北からなら岩屋谷公園駐車場<写真29>、西からなら東部墓苑から水子地蔵にかけての道沿いの登山の起点となる場所にいくつか自動車を停められる所があります。ただし、荒神瀧不動尊<写真57、58>や水子地蔵<写真59〜61>のは参詣者用の駐車場なので利用は控えたほうがいいと思います。 公共交通機関を利用する場合は、JR「相生(あいおい)」駅下車 神姫バス「野瀬」停留所より入口まで徒歩約15分です。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
本日のコースは連れが膝を痛めていたこともあり、道が整備されている安全、安心なコースを選びました。少し傾斜が急な所は階段状になっているので、軽登山靴でも大丈夫ですが、落葉に満ちた山道や少しガレ場を歩く際は注意が必要となります。 スタート地点の遠見山公園駐車場から遠見山頂上までは一部モミジスポットになった階段です。そこから龍山公園へと向かう道は一部桜並木になった階段で、コケむした道の上に落ち葉が積もっており、かなり滑りやすいので気を付けてくださいとの注意書きがいくつかありましたが大丈夫でした。岩屋谷公園から天下台山頂上までの岩屋谷コースは半分以上が階段、頂上から東部墓苑登山口までの東部墓苑コースは半分近くが階段と今回は階段だらけのコースでした。天下台山頂上周辺は流紋岩の岩体ですが、滑る心配はあまりありません。 ビューポイントには必ず休憩のための東屋やベンチが設置されているなど、景観を楽しみながら散策ができます。特に遠見山と天下台山の頂上は遠く瀬戸内海の島々まで見渡せる360度パノラマ展望地です。遠見山公園、龍山公園、岩屋谷公園周辺は桜やモミジが植えられており、見頃の時季はさらに楽しいでしょう。 |
その他周辺情報 | 相生(あいおい)は牡蠣(かき)が特産物です。牡蠣を購入したり食べたりできる所がたくさんあります。 http://aioi.in/common/pdf/kakimap-omote2015.pdf http://aioi.in/common/pdf/kakimap-ura2015.pdf その中でも道の駅・海の駅「あいおい白龍(ペーロン)城」は天然温泉施設や、海鮮料理やカキバーガー、カキカレーなどのカキ料理が食べられるレストランがあります。その他、相生市とその近隣で取れた海産物や朝どりの野菜や果物が並び、相生市のお土産も豊富にそろっています。なんと、海からもアクセス<N 34° 28.892´ E 134° 16.466´>できるようです。 |
写真
遠見山に向けて階段を上り始めると、程なくモミジ並木になりました。落葉で溢れていましたが、色づいているのは全体の3割ほどでした。見頃は1週間程先になるかもしれません。ヒヨドリとエナガがよく鳴いていました。
標高100m前後ぐらいにモミジが集中していました。ここから大谷配水池へ向かう道沿いに進むと東側一帯がモミジの広場になっているようです。温暖な気候のせいか、色づいているのはやはり3割くらいでした。
瀬戸内海を望むと、左に家島諸島、中央に蔓(つる)島、右に小豆島が見えました。ここから龍山公園に向けて桜並木の階段を下りて行きます。桜の時季にはこちらから上るのもいいかもしれません。
相生湾は約4km余り深い入り江でボラやコノシロ等の魚の宝庫だったため、ここから魚の群れを見つけるとホラ貝や手旗信号で知らせて漁をしていたそうです。昭和7年に横山から遠見山に改名したようです。
兵庫県の県花です。花はもう数えるほどしか残っていませんでした。1株しかないようだったので、これから子孫繁栄に頑張ってもらいたいものです。ここを過ぎるとコケの上に落ち葉が積もった階段下りになりました。
樹齢300年のヤブツバキです。江戸時代中期、妙好人の称号をもった餅屋市五郎が植えたと伝えられ、市の天然記念物に指定されています。樹高6m、幹周1.42mあり、地上から1.89mで大きく3本に分枝しています。
まさかまさかの11月末の開花です。さすがにまだ咲き始めで、これから五弁花を次々とつけていきます。通常は2~4月が見頃だそうですが、1月頃がもしかして満開期!?道標近くにあったまだ小さな椿も咲き始めでした。
藤棚があったので、この辺りがそうだと思います。案内板がない公園なので、地元の人だけが知る憩いの場なのでしょう。赤穂事件で有名な大石良雄が度々訪れた山(当時は城山)とされています。周辺は桜の木で囲まれており、花見も楽しめそうです。
コンクリートの道の脇に不意に石仏群が現れました。金龍山親盛寺(きんりゅうざんしんせいじ)のミニ八十八ヶ所巡礼の五十一番札所の石仏のようです。踏み跡がはっきりしないため、八十八か所見てまわるのはやめておきました。
石柱には龍山公園と書いてあります。ここが遠見山への登山口となります。付近に自動車を数台停められるスペースがありましたので逆コースも可能です。ここからしばらく舗装道路歩きで北坂峠を越えます。
長池は17世紀後半に赤穂藩(浅野長直?)の指示で造られた農業用の溜池です。池の中に、「天保十(1839)亥秋、鱗塚」 と刻まれた石塚(通称「鱗塚」)が立っています。これは、長池の主といわれた特別に大きな鯉が死んだときに、それを弔うために村人が建てたと言い伝えられています。
くちばしの色からアイガモと判断しました。長池を遊泳していたアイガモとアヒルが突然、シンクロを始めました。さすがにアヒルは首まででしたが、アイガモは体半分以上を水中に突っ込んでいました。それを横目で見るアオサギ…
この辺り一帯の地層は下から順に古生層(龍野層群)、白亜紀中頃〜末期の火山活動による溶岩流や火山灰が堆積した火山岩体(相生層群)、新生代初めの火山活動による流紋岩および流紋岩質火砕岩からなる地層(天下台層群)となっています。周辺にはこのような溶岩がいくつも見られます。
天下台山の山体の大部分が、新生代初めの流紋岩を主とする天下台層群からなります。このうちマグマの噴出時にできる縞模様(流理)が見られる流紋岩は、兵庫県版レッドデータブック(2003)の地質部門で「ランクB」に評価されているそうです。
刺をもっているので、コイル状に巻いた鉄条網のようになり人を寄せ付けません。この刺で他の樹木に絡まって上へ伸びていくのですが、なぜか途中でUターンをして下に伸び、道にはみ出したらしく、先端を切られていました。
天下台山は相生層群の岩体の上に、新生代初めの火山活動により噴出してできた流紋岩および流紋岩質火砕岩からなる地層(天下台層群)が覆いかぶさってできています。てっぺんにある石柱には「水戸大神」と書かれていました。
マルバシャリンバイは、葉が丸く、花は白から薄紅色で、晩春にウメに似た五弁花を咲かせます。 晩夏から秋にできた実は熟すと黒くなります。周辺では我々に驚いたメジロたちが大騒ぎしていました。
道の脇に踏み跡があったので、少し上って振り返ると目の前に見えました。水戸大神<写真50>の北にある標高約285mのピークです。水戸大神から直接行けそうにありませんが、北尾根コースから登頂できるようです。
水戸神はイザナギ、イザナミから生まれた速秋津日子神、通称水戸の神「みなとのかみ」です。港町の神様として古くからここでも信仰されてきたのかもしれません。ちなみに、奥宮は天下台山山頂<写真46>のようです。
道を少しだけ下った所に長命水らしきものが人工的に供給されていました。あと20,30年は元気に山歩きができることを願って一杯飲みました。さらに少し下ったところにししおどしがあり、周辺にはドウダンツツジが数本生えていました。
荒神瀧不動尊に直接下りる道がありますが、スルーしてしまい、いったん東部墓苑コースの登山口<写真56>に出てから見に行きました。周辺には水戸大神ののぼりが立っていました。やはり水つながりで、この滝が御神体なのかもしれません。
水子地蔵の敷地内にあります。修行よりも絵に夢中だった雪舟は、罰として縛られ、自分の涙を使って足指でネズミを描いたといわれています。横にあった説明書きには、知恵のシンボルであると書かれていましたが、初耳でした。
七福神とは、大黒天、毘沙門天、恵比寿天、寿老人、福禄寿、弁財天、布袋尊の七つの神様の総称です。「七難即滅、七福即生」の説に基づくように、七福神を参拝すると七つの災難が除かれ、七つの幸福が授かると言われています。
装備
個人装備 |
長袖シャツ
ズボン
靴下(厚手)
防寒具
手袋(防水加工)
軍手
雨具
スパッツ
日よけ帽子とフード
雨用帽子
登山靴(防水加工)
靴ひも予備
アタックザック
ザックカバー
地形図
コンパス
ファスナー付クリアーファイル
筆記用具
携帯
時計(防水)
タオル
カメラ
飲料水(スポドリ&茶)
水筒(保温)
非常食(栄養補助食品)
スマホ(山使用可能)
eTrex30(GPSナビゲーター)
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感想
今回は連れが膝を痛めていたこともあり、岩場が多い山域ですが、脚に負担のないコースを選択しました。言わば、トレッキングというよりハイキングのように散策を楽しむコースです。特に天下台(てんがだい)山は登山口だけでも13あるとされていますが、その中で、ファミリーでも安全、安心な2つのコースを登りと下りでそれぞれ利用しました。とても整備されたコースで展望を兼ねた休憩スポットも数ヶ所あり、ゆっくりと、自然や景観を楽しみながら、散策ができます。
瀬戸内海式気候の影響か、花の開花時期や紅葉のタイミングが思っていたのと少し異なりました。例えば、10月には終わっているだろうと思っていたコスモスが11月末にまだ咲き残っていたり、2月から3月にかけてが旬と思っていた椿の花がもう見られたり、モミジの紅葉がまだ始まったばかりだったりで、想定していなかったサプライズなシーンに何度となく出くわしました。こうしたサプライズがあるからこそ、同じ山でも時期をずらして訪問すると、何か新たな発見があるといった期待感がいつもあり、実際にいろいろな発見があります。次は時期を変えて、北尾根から西尾根、あるいは東尾根から御津山脈を縦走し海に出るコースなど、さらにこの山域を楽しむプランを考えたいと思います。
今回、GPSに不具合を生じました。後から気が付いたのですが、スタート地点に戻りGPSナビを終了した後になぜかログは北上を続け、送電線が伸びている辺りまで戻って終了していました。その結果、1km程軌跡が2つ表示された部分ができました。1つはGPSを持った人の軌跡として、もう1つはいったい誰の…「そう、ここはパワースポットだから!」で割り切っていいのでしょうか(*_*) そういえば、磁気が強いスポットに入ると、コンパス等の計器が狂ったり、亡霊(幻影)をよく見るといった話を以前聞いたことが…なお、ログは不要部分を削除して修正してあります。
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