まほろば跋渉記#66　京都・愛宕山　賑わいの記憶　愛宕スキー場跡でテレマーク

天候	晴れのち曇り
過去天気図（気象庁）	2025年02月の天気図
アクセス	利用交通機関：自家用車清滝の有料駐車場（さくらや）に駐車、平日700円、営業は6：30～。アクセスを調べる my出発地登録

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京都市街地中心部から西へ約10㎞、ひっそりとした山間に位置する京都市右京区清滝。愛宕神社二之鳥居を潜り、表参道から愛宕山へと登ります。
ちなみに車は有料のさくらや駐車場(平日700円)に止めましたが、営業は朝6:30からで、それ以降でないと駐車場は閉鎖されていて入れません。

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五合目休憩所を過ぎると、眼下には嵯峨野の竹林と桂川、さらには京都盆地南部から奈良方面を望みます。

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五合目休憩所を過ぎると、眼下には嵯峨野の竹林と桂川、さらには京都盆地南部から奈良方面を望みます。

出発から1時間40分、愛宕山山頂に鎮座する愛宕神社への最後の石段に到着です。が、参拝は後ほどにして、まずはスキー場跡へ。

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出発から1時間40分、愛宕山山頂に鎮座する愛宕神社への最後の石段に到着です。が、参拝は後ほどにして、まずはスキー場跡へ。

スキー場は愛宕山山頂を回り込むように通称・ジープ道と呼ばれる林道を進んだ先にあります。たおやかな丹波高地の奥には、京都府最高峰の皆子山(中央)、その奥には比良山系の蓬莱山(右)と武奈ヶ岳(左)が聳えます。

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ここが、1929(昭和4)年に開業した愛宕スキー場です。当時関西最大規模を誇り、雪質も良く大阪から最も近いスキー場として1シーズンで数万人のスキーヤーが訪れたといいます。

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かつてのように広大な斜面を自由気ままに…とはいきませんが、自分好みのゆる～いスロープでツリーランを楽しみます。

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かつてのように広大な斜面を自由気ままに…とはいきませんが、自分好みのゆる～いスロープでツリーランを楽しみます。

愛宕スキー場は、スキー場への足であった鉄道とケーブルカーを運営していた愛宕山鉄道の経営でしたが、やがて第二次世界大戦の激化に伴い、不要不急路線として1944(昭和19)年に廃止に追い込まれ、関西有数のスキー場として賑わいを見せた愛宕スキー場も同時に閉鎖されることとなりました。

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無事、古のスキー場でテレマークを楽しめた御礼を兼ねて、標高924mの愛宕山山頂に鎮座する愛宕神社へお参りします。
「火迺要慎」の火伏札で知られる、真冬の冷たく荘厳な空気に包まれた『愛宕さん』です。

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最後に、愛宕山が賑やかだった頃の遺構を訪ねながら下山します。これは標高720mの山上にあった愛宕山鉄道鋼索線(ケーブルカー)の愛宕駅。スキー客の大事な足でしたが、ここからまだスキー場まではおよそ2.6kmの山道を歩いて通う必要がありました。

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今も表参道に沿って山の東側斜面に遺る鋼索線の路盤跡。途中には6つのトンネルと6つの橋梁があり、全長2.13km、高低差638.83mは当時東洋一のケーブルカーと称されました。

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感想

まほろば1839

京都市街地から程近い場所にありながら、標高924mと京都府最高峰の皆子山（971.3m）とは50mも差がない愛宕山。京都の西にどっしり構える愛宕山は東の比叡山と並んで古くからの信仰の山で、山頂には火伏せの神様として知られる愛宕神社が鎮座し、京都の人々からは「愛宕さん」と呼ばれ親しまれてきました。
そんな愛宕山には、かつて山頂近くまでケーブルカーが運行し、山頂周辺にはホテルや遊園地、そして「愛宕スキー場」という関西有数のスキー場がありました。テレマークを担いで冬はひっそりとした愛宕神社表参道を登り、今は人々から忘れられた愛宕山賑わいの記憶を辿ります。