宮之浦岳への再挑戦-----そして再びの敗退


- GPS
- 14:17
- 距離
- 28.6km
- 登り
- 1,622m
- 下り
- 1,643m
コースタイム
- 山行
- 7:08
- 休憩
- 3:18
- 合計
- 10:26
天候 | 1日目、曇時々晴れ。2日目 雨 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2025年03月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
バス
入山にあたり、1日辺り環境保全協力金1000円。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
縄文杉まではアイゼン不要。高塚小屋まではトレースあり。そこから新高塚小屋までは入る人がほぼ居なくて、トレース不明瞭。 毎日の雨や気温でトレースが時間と共に消えていく状況。普通に歩ける状況はまだまだ先 上に行けば行くほど、薮こぎ。100回以上の踏みぬきに堪える体力も必要。 |
写真
ここで断念した。15:00だし、帰る時間を考えたら敗退せざるを得ない。明日の朝晴れてれば…。予報は雨だが。
感想
宮之浦岳への再挑戦――そして再びの敗退
数年前、宮之浦岳への登頂を目指した。
前回は12月の第一週、土曜日。レンタカーで淀川登山口へ向かったが、途中で雪が降り始め、登山口までたどり着けずに撤退を余儀なくされた。下山後に車が動かせなくなるリスクを考慮した判断だった。
そして今回。昨年10月に飛行機を予約し、伊丹空港から屋久島へ直接入るルートを選択。しかし、今シーズンの寒波がさらなる試練をもたらした。
結論から言えば、「宮之浦岳2回目の敗退」となった。
【敗退の要因は雪】
1. 登山道の埋没
雪が深く、通常の登山道より1m以上高い位置を歩くことになった。標高が上がるにつれ、積雪量は増し、樹木の背丈は低くなる。通常の登山道では問題にならない木の枝が行く手を遮り、進行を妨げた。地面に立って登山道を見上げたとき、枝が広がっている様子を想像してほしい。その高さに足場ができるため、枝が障害物となるのだ。(写真参照)
2. 単独行の困難さ
ルートファインディングは一人では時間がかかる。標高が上がるほど踏み跡(トレース)は消え、前日に若者2人が登頂したという情報があったが、すでに彼らの足跡は見当たらなかった。結果的にルートを見失い、進めなくなった。
3. 踏み抜きによる体力消耗
圧雪されていないルートでは頻繁に踏み抜き、時には片足が完全に埋まることもあった。その回数は100回を超え、体力を大きく奪われた。
4. 年齢による影響
還暦が近づく中での厳しい条件。若い頃なら乗り越えられたかもしれないが、体力的な衰えを痛感する結果となった。
5. 装備の負担
今回は撮影も目的の一つだったため、宿泊装備に加えて撮影機材も携行。その重量がさらなる負担となった。
6. 視界不良とリスク判断
14時過ぎからガスが発生し、宮之浦岳の姿が見えなくなった。時間とともに状況は悪化し、視界の確保が困難に。進むべき方向を誤れば、命に関わる危険があった。
こうした要因が重なり、今回も登頂を断念することとなった。
【思わぬ出会い】
今回の山行では、屋久島空港の観光案内所で知り合ったS君との交流も印象的だった。その日の夕食先で偶然再会し、翌朝、登山口へ向かうバスでも再び顔を合わせた。彼は同志社大学商学部に在籍する19歳。縄文杉を目指すとのことで、一緒に歩くことになった。
息子とほぼ同世代で、自然に興味があるというS君。道中、楽しく会話を交わしながら縄文杉へと向かった。本来ならここで別れるはずだったが、彼はさらに新高塚小屋まで同行すると言う。帰りのバスの時間にも余裕があるとのことで、そのまま共に小屋へ向かった。
翌日は白谷雲水峡へ観光に行く予定だという。自分も当初は同じルートを考えていたが、エネルギー切れのため断念。水も食料も不足していたため、より下山が容易な荒川登山口へとルートを変更した。バスの待ち時間が3時間あることを覚悟の上での決断だった。
【再挑戦への想い】
今回も宮之浦岳の登頂は叶わなかった。しかし、この旅を通じて、新たな出会いがあり、自然の厳しさと美しさを改めて実感した。
年齢とともに厳しさを感じる部分もあるが、まだ挑戦を続けられる自信もある。いつか再びこの山に挑み、雪のない時期に山頂からの景色を目に焼き付けたい。
PS.個人的意見ではあるが、宮之浦岳を目指すのであれば4月中旬以降にされた方が、安心だと思う。
山頂に向かうほど雪深く、薮こぎは必須。2月下旬、山頂付近で遭難でヘリ救助の事故もあったようだ。(YAMAP参照)
再挑戦残念でしたね。撤退は悔しかったと思いますが賢明な判断だったと思います。私も昨年末に雪で断念しましたが、あらためて雪の宮之浦岳に驚くばかりです。
淀川登山口からの日帰りが最も確実だと分かっていながらも、今回は通行止めにより断念。昨年10月に飛行機を予約した時点で分かっていたことですが、どこかで解除されるのではないかと淡い期待を抱いていました。しかし、地元の方の話では、何度も解除を試みたものの、そのたびに雪で阻まれ、延期が続いていたそうです。
交通規制を無視して入山する人がいることも知ってはいましたが、自分にとってはルールを守ることが何より重要。社会的な立場から見ても、規制を無視する選択肢はありませんでした。
お疲れさまでした
今年は雪が多かったのが宮之浦岳も例外ではなかったようですね🤔
昨年にチケットを抑えてたとの事で楽しみにされてた事でしょうから、
撤退は凄く残念だと思いますが遭難も多い場所ですので懸命だったかと思います。
とても良い山ですし、いつか登頂出来た時は喜びも大きい事と思います😊
今回はとても残念でしたけど、また行く理由が出来ました。2回も断念しているので登頂の喜びは大きいかもしれませんね。
こうなってくると百名山最後の山でも良いのかも知れませんね。
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