御嶽山《日本百名山》
長野県
岐阜県
山キチどん
- GPS
- 04:16
- 距離
- 19.4km
- 登り
- 1,831m
- 下り
- 1,728m
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| 天候 | 晴れ |
|---|---|
| 過去天気図（気象庁） | 2006年09月の天気図 |
| アクセス |
登山口：下呂市小坂町の濁河温泉スキー場駐車場 下山口：高山市高根町のチャオ御岳スキー場から自転車で濁河温泉スキー場に戻る |
| その他周辺情報 | 濁河温泉市営露天風呂\500 |
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飛騨頂上山頂より
賽の河原避難小屋より
剣ヶ峰付近より
感想
昨夜車の中で寝ていると、23:30過ぎに1台の車が濁河（にごりご）温泉へと走っていった。もしや京都比良山岳会一行の車ではと思ったら果たしてそうだった。濁河温泉でも車を止めることはできるが下山後の自転車での帰着を考えると最後の上り坂はきつい。ここから2�卍�車道を歩くことにした。勾配がどんどん増しとても折畳み自転車では登れない。車道終点の市営の無料駐車場で準備を整えている山岳会M山L、S方、M梨の3人と合流した。5:53一緒に歩き出し御嶽山の飛騨小坂口登山道を登った。入口に御嶽山の里宮があり鳥居の端には水場があった。これ以後まともな水場はないが皆登山口の給水で水は十分と見えて誰も補充しなかった。樹林帯をゆっくり登り展望の開けた所が湯の花峠（標高2,103m）、快晴の空の下、草木谷越し摩利支天山が見え、否が応でも期待が高まった。ここまで40分山頂泊りのご一行と一緒に歩き続けては日帰り長距離縦走の行程を熟すことができない。名残は惜しいがここで別れて先行することにした。
標高約2,280mにある“のぞき岩避難小屋”は床がない。宿泊を前提とした小屋ではないようだ。先を行く中年夫婦を追い越し、森林限界（約2,600m）に達した。一挙に視界が開け目の前の摩利支天山が大きく、北の方から西方は何でも見えそうな感じだ。山頂への期待は自ずから膨らんだ。雄大な景色の中、登り着いたところは飛騨頂上（2,800m）、立派な祠があり直下には五ノ池小屋がある。祠の前の山頂標識には標高2,780mとあったが地形図やカシミールから2,800mを超えている事は明らかだ。遠くを眺めると南には御嶽山主峰の剣ヶ峰、北には継子岳その後ろには乗鞍岳がどっしりと腰を据えていた。そして北アルプスも一望でき、笠ヶ岳、槍・穂高はおろか立山・剱までも確認でき、空気が澄んでこれ以上はない。
出発しようとしていると先ほどの中年夫婦が登ってきた。山頂まで行って日帰りで濁河に下るそうだ。摩利支天山の東を巻く道を通りアルマヤ天との鞍部にある賽の河原避難小屋まで登りが続く。振り返ると三ノ池が眼下に見えた。六ノ池まであるが御嶽カルデラ湖最大の池で避難小屋が傍にある。この他池と呼べる水のあるのは二ノ池と五ノ池だけで四ノ池は池と言うより川の様相となっていた。
賽の河原避難小屋を過ぎるとケルンの林立するサイノ河原の鞍部に下る。道が幾筋にも広がり植生の荒廃が心配になる。そのうちメインとなる道が2途に限定され右は山頂左回りルート、左は二ノ池経由の右回りルートに分かれていく。名残のイワギキョウ、イワツメクサが頑張っていた。二ノ池小屋まで上がると緑色に澄んだ水面に残雪を映し素晴らしい眺めを楽しむことができた。二ノ池の火口源を歩くとウラシマツツジが紅葉し秋を見つけた。火口縁に上がると長野県側の中ノ湯に下るルートを分岐し最高峰剣ヶ峰への稜線を登った。高い所から見る二ノ池は秋の青空を映し、息を飲むような美しさだった。
剣ヶ峰(3,067m)に近づいて来ると山頂に屯する人達やメイン登山道の田の原から稜線を登る人達の列が続いている。御嶽神社の鳥居をくぐり山頂に達すると大学の演劇部のご一行が「登ったゾ〜」と演技めいた感激の仕方で喜んでいるのがご愛嬌だった。感激が落ち着くと神社に整列して「観自在菩薩 行深般若波羅密多時〜」なんと般若心経を唱え出したではないか。若いのに感心感心。
平成16年には、田の原から登り継母岳に足を伸ばし、飛騨頂上まで稜線歩きを楽しみ中ノ湯に下山した。しかしこのときは天気が悪く、飛騨頂上から継子岳に向けて歩き出した途端雷雨となり断念し、継子を残して下山してしまった。いつまでも“まま子”のままではかわいそうなので今回認知してやろうと思い“木曽の御嶽山”ならぬ“飛騨の御嶽山”の山岳会例会に合わせ計画した次第。お陰で前回全く見られなかった山頂からの展望も見られ感激はあの時以上だ。恵那山や中央アルプスもよく見えてもう言うことはない。
水の涸れた一ノ池の火口縁を回った。地獄谷の噴気は御嶽が生きた火山であることを思い知らされた。登り返すと継母岳への分岐のピークに達した。そうだあの岩の影にザックをデポし、岩とハイマツの斜面を下って継母に行ったものだと2年前を思い出した。今日は時間もないので通過した。湯の花峠で丸山さんに右回りで行くからと言って分かれたので、例会一行は左回りで来るはず、必ず何処かで出合うはずだ。それを楽しみに歩くがいつまで経っても姿が見えない。サイノ河原まで戻って来たがまだ遭わない。これは私を見捨てて右回りをしたのだろうと諦めて賽の河原避難小屋で昼食を食べた。
昼食後は行程が捗ったので、少し寄り道して摩利支天山(2,959m)を目指すことにした。稜線に上がると岩峰の南側を巻くようにして先端部の山頂に到着、先行した男性が一人展望を楽しんでいた。この頃になると南から雲が上がってきて剣ヶ峰や、継母岳の姿を覆おうとしている。
東の肩から短絡道で五ノ池小屋へと下った。飛騨頂上の手前の分岐から三ノ池の外周を右回りに回るコースを辿った。ピークから少し戻って四ノ池の括れに下ると四ノ池に湧き出した水が川となって流れ火口縁の壁を破り御嶽東斜面に大きく急峻な谷を刻んでいた。恐らく昔はしっかりしたカルデラ湖だったのだろう。四ノ池の川を渡り岩山を登った。登山地図には道不明瞭のため通行不可と書かれているが例え道が分からなくとも歩けそうな所を登れば辿り着く。しかも現地にはペンキで○が付けられ全然問題なかった。登山地図は何と大げさなことだろう。登り詰めた所が継子�曲�（約2,830m）、祠があるだけで山頂を示すものは何も無い。小さな鞍部を越え登り詰めると念願の継子岳(2,859m)、3等三角点「継子岳」と幾つものケルンや碑がある。ガスが上がってきて視界はなくなった。
4時間40分歩き回った山頂域に別れを告げ、日和田登山道を下り始めた。誰もいない静かな登山道で継子岳は岐阜・長野の県境だったが、西にずれて完全に岐阜県域に入った。ガレ沢の西側をジグザグに下り標高2,300m地点でチャオ御岳のゴンドラ駅への分岐に達した。その直前で枯れ枝を踏み折り「ポキッ」と音を出したら「うわっ」という声、樹林帯の中の分岐点で男性が一人休憩中、熊かとビックリしてしまったそうだ。長峰峠に車を置き登って来たそうで日和田口の登山口を間違えチャオ御岳まで大迂回してしまい遅くなったようだ。暫しお話しして分かれると傾斜は徐々に緩くなりチャオへの分岐点に差し掛かった。パノラマ歩道を2.2�卻發�14:52チャオ御岳スキー場に下山した。
駐車場の入口に昨夜デポしておいた折畳み自転車に乗って登山口の濁河スキー場に向かうが最初の500m、NTTの電波塔分岐までは上り坂で自転車には乗れず押して行くしかない。その後はずっと下りの舗装道路だが恐ろしく路面は凸凹だ。濁河に戻り下呂市営の露天風呂(\500)に入り明日の小秀山登山口の乙女渓谷へと移動した。
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