丹沢主稜日帰り縦走(大倉〜西丹沢)
- GPS
- --:--
- 距離
- 20.7km
- 登り
- 2,430m
- 下り
- 2,165m
コースタイム
天候 | ガス時々晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2010年09月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
新宿を5時31分に出発する1番の急行で間に合います(渋沢に6時44分着)。 西丹沢自然教室からの最終バスは18時58分。 新松田駅が帰路上にある場合、接続が良ければ、JR谷峨駅より御殿場線を利用する方が、バスよりも安く上がります(谷峨駅までのバス代740+電車賃190=930。西丹沢〜新松田駅は1150)。 特に休日(日曜or祭日)は、R246が混雑するので、御殿場線に乗り換える方が速いです。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
丹沢山までは特に危険箇所もなし。塔の岳〜丹沢山の鞍部の稜線は、大々的に登山道の改修が行われており、初心者でも全く問題なく通行できます。 蛭が岳に至るあたりから、少しずつコースのレベルが上がってきますね。 とはいえ、鬼が岩のクサリも邪魔なだけ。アルプスを歩ける人なら、足だけで問題なくパスできます。 問題は蛭が岳直下の下り坂。ここは足下がザレているだけに難物です。 長めのクサリとロープがあります。1カ所だけは念のために、クサリをフルテンションで使ってクライムダウンしましたが、その他は注意すれば何のことはない普通の縦走路です。ただ、主脈とは明らかにレベルがワンランク違います。それなりに歩き慣れた人でないと、苦しいだけで終わってしまうかも。 金山谷乗越の崩壊地は、稜線そのものが崩壊したようで、ここも大々的に改修が行われています。 エアリアの危険マーク(私のは2007年版)は、改修前のものでしょう。特に問題はありません。 檜洞丸から西丹沢への下りは、かなり飛ばせます。 ただし1カ所、ゴーラ沢出合の先は要注意。治山工事の道が登山道をクロスしており、登山道が途切れています。マーキングもないので、下山の場合は要注意。看板を注意深く探して下さい。ここの登山道は、沢の出合から一度登り返すので、沢に降りたら間違いだと思って戻りましょう。 あと、最終盤に登場する桟橋には要注意。 エアリアの危険マークは本物です。間違って足を滑らそうものなら、命に関わる事故になります。 ここだけは日没前に通過したい。 |
写真
感想
昨年秋に丹沢主脈を日帰りで歩いて以来、ずっと気になっていた丹沢主稜。
(主脈は以来3回、いずれも焼山登山口〜大倉のコースで歩いています)
でも、見える稜線から想像に容易いアップダウンの厳しさと、西丹沢に至るバス便の悪さを思うと、なかなか決心がつきませんでした。
それでも、やるなら日が長く、かつ暑くない季節と決めていました。
今年のこの9月3連休。予定の空いたこの最終日のお天気はもうひとつ。
しかし、午後から晴れの予報。しかも夕立の心配はなさそう。
今年は黒戸尾根の日帰りに、早月尾根をテント泊縦走装備で制したし、平が岳も制した。
やるなら今でしょ。体力的にも乗ってるので、思い切って挑戦することにしました。
問題は西丹沢と大倉のどちらから入るか。
西丹沢から入る場合、バス便の都合上、どんなに早くても朝8時半スタート。
どちらから入っても、自分の実力では10時間が限界と思っていたので、この場合は暗闇の大倉尾根を歩くことになります。
しかも、ツツジ新道の渋滞に巻き込まれる可能性もある。
一方、大倉から入れば、7時過ぎにスタートできるが、もし仮に最終盤のイヤらしいトラバース道で日没を迎えたら・・・と思うと、どうしても二の足を踏んでしまう。
ただその一方、登山道の混雑は確実に避けられるので、ほぼ自分のペースで歩ける。
悩みましたが、時期的に日没が5時半ということを考え、早めにキックできる大倉スタートで行きました。
気温が下界でも28℃まで上がるとのことで,水場も心配なので,2.7Lの水を担ぎます。
大倉尾根は意外に人が多くてびっくり。
なぜか体調が優れませんでしたが(頭がホントに重かった!)、それでも2時間40分で大倉尾根を踏破。
段々ガスが晴れて来た。すれ違う人も増えてきます。丹沢山へは予定通りの11時前に到着。
ここで同じ西丹沢を目指す方と出会います(この方とほぼ同じペースで進むことになりました)。
蛭が岳への登りはなかなかしんどかった!ですが、地形をほぼ把握していたので、調子が悪いなりにも何とか大倉から5時間10分でまとめました。ここまで危険箇所は特になし。鬼が岩のクサリ場も、アルプスを歩ける足前があれば、特に問題はありません。不動の峰から再びガスに巻かれてしまい、何とも!と思いつつ、ここでお昼ご飯を食べます。いつものようにラーメンです。休憩所手前の水場は・・・生きているんでしょうか(ご存知の方、情報を頂けるとありがたいです)。
調子が悪いと水の消費も激しくなります。
お昼ご飯に使ったこともあり,残りは約半分の1.3Lに。
この山行で最も気を遣ったのが、この蛭が岳の下りです。
地図に書かれている通りの急傾斜です。しかも足下はザレているので、油断できません。
道幅も狭く、所々やせているため、それなりの注意を求められます。
1カ所だけ、どうしても足だけでは不安定だったので、クサリを使ってクライムダウンしました。
滑落事故もある場所だそうで、注意を促す看板が立っています。
ただ、エアリアの危険マークは大げさかな。そこまでのレベルではない。
鞍部からは臼が岳への登り返しが待っています。
この登り返しが主稜線の特徴で、これを何回も繰り返すのがホントに苦しいです。
臼が岳からも2度の登り返しを経て、金山谷乗越へ。ここの崩壊地にも危険マークが付いていますが、おそらく稜線が崩れたことによる登山道の改修前のことだと思います。今は安全に通行できます。
ちなみに途中にある神の川乗越にある水場は、標識もなく確認できませんでした。
登山道の南側に踏み跡はありましたが・・・
金山谷乗越〜檜洞丸は、標高差250mの登りです。が、傾斜が割りと一定なので、焦らず歩けばそれほどきつい登りではありません。結局蛭が岳〜檜洞丸を2時間15分でまとめました。
時計の針は午後3時。前述の丹沢山で一緒になった方と、山頂でしばし談笑します。
そしてここで、プラティの中身はほぼカラに。ゴーラ沢出合までは我慢です。
ここでバスの時刻と相談。17時5分のバスの次は最終の18時58分。
西丹沢自然教室のバス停まではCTで2時間10分。飛ばせば狙える時間です。
10分休憩し、ターゲットを17時5分のバスに定め、ツツジ新道を一気に下ります。
今日一番のスピードを、間違いなくここで出した気がします。
箒沢分岐までで5分、展望台の時点で15分の貯金を築き、この時点でクルージングに。
途中で2パーティを抜きましたが・・・この時間に大丈夫かと、少し心配に。
ゴーラ沢出合には16時10分。水をがぶ飲みしつつ、勝利を確信しました。
・・・が、ここで思わぬ落とし穴が。
沢をまたぎ、最後の水平道を進むのみ・・・と思っていたら、登山道が途切れてる。
先日の台風9号に伴う、治山工事の作業道が登山道を横切っており、先が分からないのです。
リボンなどのマーキングもない。とりあえず踏み跡を頼りに進むと、何と再び沢に!
以前、檜洞丸だけを歩いた時に、ここは一度登り返した記憶があるだけに、『ありえない!』と感じ、すぐに元の場所に戻ります。
注意深く周囲を見ていると・・・あったよ、登山道を示す看板が、申し訳程度に立っているのを。
これ、ピストンならともかく、縦走してきた人は絶対迷うよなあ、と思いつつ、前に進みます。
(後でバス停で聞いたら,同じように迷った方が複数いらっしゃいました)
ここで15分のロス。バス停までのCTは40分なので、スプリント勝負です。
久しぶりに暴走が炸裂します。歩きやすい道だったので、なおのことかな。
結局バス停には16時50分着。何とか間に合いました!
今年色々歩いた中でも、おそらく忘れられない縦走になりました。
丹沢はホントに奥が深くて面白い!
この秋は、ちょっと重点的に歩いてみたい(できれば泊まりで・・・)気持ちになりました。
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