祝・新潟百名山完登 ! 毛猛山


- GPS
- 19:28
- 距離
- 24.9km
- 登り
- 1,972m
- 下り
- 1,944m
コースタイム
- 山行
- 17:02
- 休憩
- 0:37
- 合計
- 17:39
天候 | 1日目:雨、2日目:晴れ☀ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2025年04月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
通行止め地点から約2キロまで除雪完了してましたが、その先はたっぷり雪があります。 コース状況の詳細については、コースタイム・感想の欄に記載。 |
写真
装備
個人装備 |
長袖シャツ
ズボン
靴下
グローブ
予備手袋
防寒着
雨具
ゲイター
着替え
靴
ザック
ザックカバー
アイゼン
ピッケル
スコップ
昼ご飯
行動食
非常食
調理用食材
調味料
飲料
ガスカートリッジ
コンロ
コッヘル
食器
調理器具
ライター
地図(地形図)
ヘッドランプ
GPS
筆記用具
日焼け止め
ロールペーパー
携帯
時計
サングラス
タオル
ツェルト
カメラ
ポール
テント
テントマット
シェラフ
ヘルメット
|
---|---|
備考 | 初めて舗装道路の上にテント張りましたが、地面からの冷気のため薄いマット1枚では防ぐことが出来ず寒くて寝れませんでした。あとペグが使えなくてフライシートを張ることが出来なかったのも誤算でした。 |
感想
昨年新潟100名山99座を達成し、100座目の毛猛山はたぶん行けないだろう、99座を自分の新潟100名山のゴールにしようと思っていました。でもやはり毛猛山への登頂欲が消えずどうしたら登れるか登頂した人の記録や地図を眺めながらずっと考えてました。
そして考えた結果の回答。今年は数年ぶりの大雪で残雪量が豊富。来年大雪になる保証はない。むしろ温暖化で雪不足になる可能性のほうが高い。さらに毎年体力が衰え来年さらにパフォーマンスが落ちる。やるなら今年だ。決行日は雪が豊富に残り藪が濃くなる前の晴れ日。ラッセルだと足がもたないのでトレースを借りさせてもらう。日帰りだと条件が良くどんなに早くても17時間はかかるので自宅からの運転も含め1日の総行動時間が20時間を超える。これでは無謀。泊まりはどうか。山中のテン泊では荷物が重すぎて体力の消耗が激しい。そもそも雪上テン泊経験がなく、初雪上テン泊を毛猛山塊の山中で実施するのはリスク高すぎ。でも待てよ、登山口至近のスノーシェッド。ここなら泊まれるのではないか。ここに泊まることが出来れば1日の総行動時間20時間に抑えられる。あとは天気だ。3月末は動けなかったので4月に入ってから決行日を決めることにしていた。週刊予報を見る限り晴れは4月5日一択。この日しかない。1週遅れるだけで雪解けが進み藪が現れ、困難さが増す。4月4日に休暇をもらい4月4日5日で毛猛山登頂そして新潟100名山完登を目指すことにした。もちろん隊長同行で。
そして決行日の4月4日。冬季閉鎖地点の天気は小雨。当日分の飲料と調理用の水2リットル、ビール酒1リットル、野営地点に水場は無いので翌日の飲料4リットル、その他防寒具等を含め荷物満載で背中と正面側にダブルザックスタイルでスノーシェッドまで4キロ強の道を歩きます。野営地に着き、宴会。6時30分就寝。ここまでは順調。ところがシュラフに潜るとじわじわと冷気が体を襲う。薄いマット1枚ではアスファルトの地面からの冷気がシャットアウトできず、寒くて寝られない。ありったけの衣類、布類を被り震えながら一晩をすごしました。
夜の9時ごろ、突然ガシャガシャとワカンの足音が聞こえた。こんな時間にこんなところに泊まりにくる人がいるのかと驚いた。後から知ったが学生の集団だったようだ。それ以来寒さもあり結局一睡もできず起床時間を迎えることになってしまいました。
そして翌5日朝3時出発。真っ暗な山中でしたが、2,3人と思われる新しいトレースがありました。それを借りさせていただき、ヘッドライトの明かりを頼りに上を目指しました。
以下はそれぞれの区間での備忘録です。
1)取り付きから足沢山
・622mの杭のあたりまでは雪が拾えます。それより上は足沢山の直下まで藪尾根。藪尾根と言っても人が入っている痕跡が明瞭で、整備の行き届いていない登山道という程度でいわゆる激藪では無かったです。足沢山直下の雪の斜面はかなりの急こう配で手強かった印象。
2)足沢山から太郎助山
・この区間が全ルート中で一番難関なルートと思います。足沢山から下って鞍部あたりから藪になります。こちらの藪は屈強な箇所もあります。ただそれほど長く続かず雪を拾うことができますが、クラックやらクレバスやらでルートファインディングが難しそうでした。幸いにして我々は先行者のトレースを使わせていただいたのでルートファインディングの作業は省略することが出来ました。中盤を過ぎると急こう配でかつ雪面が固くなり、アイゼンの刃をしっかり差し込み、慎重に登ります。私はビビリなので途中ピッケルを使って登りました。桧岳の鋭鋒がカッコよく見え、太郎助山のピークからは初めて毛猛山を捉えることが出来、モチベーションがぐっと上がります。
3)太郎助山から百字ケ岳
・太郎助山まで来ると毛猛山まではあとわずかに思えます。息をのむ圧巻の景観を見ながら最高の稜線歩き区間です。藪漕ぎの箇所もありますが区間も短くそれほど屈強ではありません。クラックやところどころの落とし穴に注意しながら百字ケ岳にたどり着きます。百字ケ岳の山頂からは桧岳へ稜線が続いています。この日は2人と思われるトレース跡が確認されましたが、桧岳上部への登りはかなりきつそうに思えました。
4)百字ケ岳から毛猛山
・百字ケ岳から中岳は割とすんなり行けたような記憶です。中岳の山頂に着くと毛猛岳がピラミッドのように三角錐の美しい山容を見せて待ち構えています。鞍部から約150mほどの標高差を一気に直登します。雪が少ない時期はここから藪の迷宮でかなり難儀するとの情報がありましたが、運よく藪は雪の下にあり、頂上まで終始締まった雪の上を歩けました。頂上稜線に出て最後のビクトリーロードでは新潟百名山完登の歩みを思いつつ感激に浸りながら一歩一歩かみしめて歩きました。
5)毛猛山登頂そして新潟百名山完登
・毛猛山山頂では、自作した幕と一緒に記念撮影。圧巻の景色が待ち構えてくれていました。こんなに条件の良い毛猛山も年に数回しかないと思います。運にも恵まれ万感の登頂になりました。
6)毛猛山から駐車場
・毛猛山の山頂で絶頂を極めてからの帰路になりますが、太郎助山までは体力もモチベーションも残ってましたが、太郎助山から足沢山まで何度も藪と雪の繰り返しをやってるうちに次第にエネルギーが枯渇しました。足沢山からの下りは一般登山道だとたいした標高差ではないのですが、藪と足元の悪さで時間がとられました。長くて急な尾根を下り鉄塔を見つけたときはようやく安堵しました。そのとき既に日没となり、最後登山道取り付きの只見線まではヘッドライトを照らしながらトレース跡をたどり慎重に下りました。スノーシェッドで荷物回収。最後の最後ダブルザックの重い荷物を担いでの真っ暗な約4キロの国道歩きは本当に堪えました。
新潟百名山の存在を知ったのが2012年。ヤマレコに投稿始めたのが2014年。新潟百名山ばかり狙って山を歩いてきた訳ではないのですが、90座を達成したあたりから新潟100名山完登が自分の山歩きの目標となりモチベーションになりました。今回無謀な計画で体中痛いのですが目標をクリア出来、今は達成感が凄くあります。いつも一緒に山に付き合っていただき、リードしてくれた隊長には感謝いたします。最近年に数回しか一緒に行けなくなってましたが、ずっと応援してくれたdaypacckさんにも感謝です。その他、私の道楽を見守ってくれた家族、会社の皆様ありがとうございます。
今回は一つの節目。まだまだこれからも行きたいときに行きたい山を登り、四季の山登りを楽しんでいきたいと思います♪
ricefieldspkさん。
新潟百名山達成おめでとう。私が、登山に引っ張り込んだら私よりのめり込んで先に達成しましたね。最も新潟百名山を最初から意識していた訳ではなかったけど、序盤に矢筈岳を登頂していたのが大きかったと思います。毛猛山を残していたので、達成は無理かと諦めていましたが、あなたが執念で、行こうと言ったので、それでは、山頂まで行けないかも知れないけど、やるだけやってみるかという気持ちでしたが、おかげ様で登頂出来ました。有難うございました。今後も、良い山行きましょう。
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