記録ID: 8098931
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キャンプ等、その他
丹沢
【自転車】横須賀軍港水道
2025年04月30日(水) [日帰り]
神奈川県
Bright-Door
体力度
4
1泊以上が適当
体力度について
- GPS
- 06:17
- 距離
- 37.9km
- 登り
- 291m
- 下り
- 271m
アクセスを調べる
標高グラフを拡大コースタイム
日帰り
- 山行
- 3:47
- 休憩
- 2:30
- 合計
- 6:17
距離 37.9km
登り 291m
下り 271m
12:30
14:55
9分
（水力発電用水利施設の遺構探索）
16:56
ゴール地点
神奈川県東部の大都市の水需要を丹沢周辺の水源から引いてくる設備として「横浜水道」と「横須賀水道」が有名だが、拙宅から宮ヶ瀬ダム方面に自転車でゆくとき利用するのが、相模川と中津川に挟まれた中津原段丘に都合良い線形で走っている横須賀水道半原系統の暗渠上の道路。この水路は、地理院地図に名前が記載されていたり、暗渠の水路を示す青色の破線の表記があったりするので、今も現役稼働中と思っていた。
ところが、横浜水道が現役であるのに対し、横須賀水道半原系統は、水質悪化と老朽化により2007年停止、2015年廃止されていた。すでに関連設備の撤去が進行中とのことなので、消滅前に現地確認をしておく必要がある。
というわけで、いわば「水利遺構の集中確認日」とでも銘打つ格好で
==
経ヶ岳北麓に幻の水力発電用水利施設の遺構を探る
https://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-8090481.html
==
との2本立てで現地を見にゆくことにした。
ところが、横浜水道が現役であるのに対し、横須賀水道半原系統は、水質悪化と老朽化により2007年停止、2015年廃止されていた。すでに関連設備の撤去が進行中とのことなので、消滅前に現地確認をしておく必要がある。
というわけで、いわば「水利遺構の集中確認日」とでも銘打つ格好で
==
経ヶ岳北麓に幻の水力発電用水利施設の遺構を探る
https://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-8090481.html
==
との2本立てで現地を見にゆくことにした。
| 天候 | 快晴 |
|---|---|
| 過去天気図（気象庁） | 2025年04月の天気図 |
| アクセス |
利用交通機関：
自転車
|
写真
横須賀水道上の道路にある同水道関連マンホールの蓋のほとんどには、地元自治体（厚木市、愛川町など）のマーク入りだが、ごくたまに横須賀市のマーク入りがある。
1
4/30 11:37
横須賀水道上の道路にある同水道関連マンホールの蓋のほとんどには、地元自治体（厚木市、愛川町など）のマーク入りだが、ごくたまに横須賀市のマーク入りがある。
さらにレアなのは、その隣の海軍の錨印入りの蓋で、横須賀軍港水道として1918年通水開始した最初期のものと考えられる。
2本立ての1本め「経ヶ岳北麓に幻の水力発電用水利施設の遺構を探る」https://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-8090481.html を終え、軍港水道を巡る自転車の旅を再開。
4/30 15:08
2本立ての1本め「経ヶ岳北麓に幻の水力発電用水利施設の遺構を探る」https://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-8090481.html を終え、軍港水道を巡る自転車の旅を再開。
バスが走る神奈川県道54号相模原愛川線（スクショ地図の黄色ライン）は中津川沿いに蛇行するが、軍港水道は水色ラインのように2つの尾根をトンネルでくぐってショートカットしており、道路も併設されているようなので、まずはここを見にゆく。
バスが走る神奈川県道54号相模原愛川線（スクショ地図の黄色ライン）は中津川沿いに蛇行するが、軍港水道は水色ラインのように2つの尾根をトンネルでくぐってショートカットしており、道路も併設されているようなので、まずはここを見にゆく。
愛川バス停付近。黄色い2つのコーンが隧道入口�，妨�かう実線の道の入口だが、畑の獣柵のため通れず、少し行った横合いから入ってみた。
4/30 15:13
愛川バス停付近。黄色い2つのコーンが隧道入口�，妨�かう実線の道の入口だが、畑の獣柵のため通れず、少し行った横合いから入ってみた。
隧道入口� Ｙ┳曚覆掘Ｆ�口は結構新しめのセメントで恒久的に封じ固められている。
県道に戻って尾根の先端を巻いて隧道入口�◆Ｆ�口�，�らの直線距離は約80m。扁額なし。こちらも新しめのセメントで恒久的に封じ固められている。見に来るのが遅かったか…
2
4/30 15:22
県道に戻って尾根の先端を巻いて隧道入口�◆Ｆ�口�，�らの直線距離は約80m。扁額なし。こちらも新しめのセメントで恒久的に封じ固められている。見に来るのが遅かったか…
半原方面（隧道入口�Ｊ�）に少し進んで隧道入口�△鮨兇衒屬襦�小さな橋があるので、水路管が小川を越える様子が窺えるか、覗き込んでみた。
4/30 15:25
半原方面（隧道入口�Ｊ�）に少し進んで隧道入口�△鮨兇衒屬襦�小さな橋があるので、水路管が小川を越える様子が窺えるか、覗き込んでみた。
小川の上流側から。橋の両端に2本の穴があり、そのうち手前の1本に水路管がある。橋の手前にもう1本、半原方面から太い陶器管が来ているがここで開放状態の末端らしく、小川を渡った対岸には、この管と対応する穴や管はない。
4/30 15:25
小川の上流側から。橋の両端に2本の穴があり、そのうち手前の1本に水路管がある。橋の手前にもう1本、半原方面から太い陶器管が来ているがここで開放状態の末端らしく、小川を渡った対岸には、この管と対応する穴や管はない。
小川の下流側から同じ橋の下を覗く。手前の穴の水路管はすでに撤去済らしい。先に結論を言えば、今回、水路管そのものを目撃できたのは、ここが唯一。
2
4/30 15:26
小川の下流側から同じ橋の下を覗く。手前の穴の水路管はすでに撤去済らしい。先に結論を言えば、今回、水路管そのものを目撃できたのは、ここが唯一。
隧道入口��付近から隧道入口�Ｊ�向（＝半原方面）。中津川沿いを蛇行する県道に対し、こちらの道はトンネルで尾根をぶち抜いた分、より直線に近い理想的な線形だが、道幅が狭すぎてバイパスになれず、ついには隧道が塞がれ、道としての役目も終えた。
4/30 15:23
隧道入口��付近から隧道入口�Ｊ�向（＝半原方面）。中津川沿いを蛇行する県道に対し、こちらの道はトンネルで尾根をぶち抜いた分、より直線に近い理想的な線形だが、道幅が狭すぎてバイパスになれず、ついには隧道が塞がれ、道としての役目も終えた。
2本目の尾根をぶち抜いた隧道入口��。扁額なし。こちらの入口もセメントで恒久的に封じ固められている。
隧道入口�ぁ０焚柴永検Ｆ�口��からの直線距離は約160m。
愛川大橋のたもと付近にある、浄水場（沈殿池）跡地。地理院地図では長方形の池が描かれているが、すでに埋め立てられてしまっており、地図から消えるのも時間の問題だろう。【追記】愛川町と神奈川トヨタ自動車は、当跡地にアウトドア施設整備を目指す協定を2025/4/11に締結。https://www.kanaloco.jp/news/life/article-1164221.html
1
4/30 15:46
愛川大橋のたもと付近にある、浄水場（沈殿池）跡地。地理院地図では長方形の池が描かれているが、すでに埋め立てられてしまっており、地図から消えるのも時間の問題だろう。
【追記】愛川町と神奈川トヨタ自動車は、当跡地にアウトドア施設整備を目指す協定を2025/4/11に締結。https://www.kanaloco.jp/news/life/article-1164221.html
【追記】愛川町と神奈川トヨタ自動車は、当跡地にアウトドア施設整備を目指す協定を2025/4/11に締結。https://www.kanaloco.jp/news/life/article-1164221.html
浄水場（沈殿池）の周辺には、海軍の用地だったことを示すコンクリート碑がいくつか残っていた。
中津川の右側岸沿いの道を愛川大橋の下をくぐって進むと未舗装となり、突き当たりに門扉が見える。
河川占有許可の期限が今年の3月に切れたばかり。てことは、現在、横須賀市は不法占有中？
一旦、下流側に戻り、日向橋で左岸に渡って再び中津川を遡る。先ほど先を阻まれた門扉の対岸まで来た。
取水口も完全に塞がれていた。ここから石小屋ダムを経て宮ヶ瀬ダムはもうすぐ近く。ここで折り返して帰宅の途に。
ついこないだまでは、山腹にヤマザクラ、だったけど、今はフジ。
横須賀水道みちの見どころ「水道坂」。中津川河川敷の標高70mから中津原段丘上の標高110mまでの標高差は40m。水はポンプアップの力を借りず、標高130mの浄水場（沈殿池）からの水圧のみで自力で登った。
4/30 16:57
横須賀水道みちの見どころ「水道坂」。中津川河川敷の標高70mから中津原段丘上の標高110mまでの標高差は40m。水はポンプアップの力を借りず、標高130mの浄水場（沈殿池）からの水圧のみで自力で登った。
坂の傾斜を真横から水平に見るとこう。水平距離377mで40m登り、ということは平均10.6%の勾配か。
撮影機器：
感想
こういった資料のWEBサイトを見かけた。
https://tokyowanyosai.com/sub/kai/suihan.html
https://tokyowanyosai.com/sub/ibutu/hyoseki/sui-19.html
その取材時よりも撤去や封鎖が進行しており、遅きに失したのは残念だったが、今後さらに消えゆく可能性のある遺構を今のうちに見ておけたのは、まだ良かったのかもしれない。
現在稼働中の横浜水道道志川系統と比較すると、水源の選定と供給能力の両面で物足りなかったようだ。
■横須賀水道半原系統
水源：中津川 石小屋付近
末端浄水施設：逸見浄水場（流路約53km）
供給能力：1日9,800m³
開始：1918年通水、1921年本格運用
現状：2015年廃止（2007年停止）
■横浜水道道志川系統
水源：道志川 鮑子取水ぜき
末端浄水施設：川井浄水場（流路約29km）
供給能力：1日172,800m³
開始：1897年通水、1915年本格運用
現状：運用中
【追記】後日、横浜水道道志川系統の水道管が相模川を渡る「上郷水道橋」の現況を確認。
https://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-8242720.html
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