雲取山縦走


- GPS
- 15:13
- 距離
- 24.9km
- 登り
- 2,461m
- 下り
- 1,947m
コースタイム
- 山行
- 5:46
- 休憩
- 1:22
- 合計
- 7:08
- 山行
- 8:22
- 休憩
- 1:53
- 合計
- 10:15
天候 | 晴れ→深夜に通り大雨→晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2025年05月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
JR 奥多摩駅から西東京バスで鴨沢バス停 【帰り】 三峯神社から西部バスで西武秩父駅バス停 |
コース状況/ 危険箇所等 |
全体的に整備状態は良好。 ただし、大ダワから芋の木ドッケに寄るルートは多少荒れ気味でした。ただし気を付ければ問題ない程度で、致命的崩壊などはありません。 |
その他周辺情報 | 西武秩父駅には、駅に併設されている祭りの湯という設備があり、お土産を買うもよし、フードコードでお食事もよし、温泉で汗を流すもよし。 |
写真
感想
今回は、会社の登山好きメンバーと 2days hike に行ってきました!
きっかけは、メンバーの一人が「泊りがけで山行したい!それもテントで!」と強烈にリクエストしてきたので、したらばまずは有名どころ&都心から遠くない&富士山も見える&難易度もそこまで高くない&東京都最高峰に行こう、という観点から、今回のルートをチョイス。
【登山前】
今回は鴨沢から入山して、雲取山荘のテントサイトで宿泊、そしてそのまま三峯神社に抜けるオーソドックスなルートを検討。
…と考えている最中に、なんとずっと廃墟のまま放置されていた奥多摩小屋が取り壊しのうえ、五十人平野営場として再オープンされる、しかもちょうどGW直前にオープンされるとのニュースが!
しかもこれ、完全予約制だから予約さえとれれば早い者勝ちしなくてもちゃんとしたサイトが確保できるじゃあーりませんか!
ということで、予約ページのオープン直後にアクセス…
したら、オープンから1時間もたたないうちに予約が全部埋まってしまっていました。ガッデム!
といことで、結局当初の予定通り雲取山荘のテントサイトを使うことに。
【鴨沢登山口〜七つ石小屋】
奥多摩駅から西東京バスに揺られ、鴨沢登山口へ。
ここから長い雲取縦走が始まるぜ!
このルートは基本的になだらかで1.5人分の幅がある、土メインの登山道がずーっと続きます。
まあ、当日の早朝まで雨が降っていたおかげで、日向は土ですが日陰は軽く泥濘っちゃってましたが。
とはいえ、さすがメジャーなルートだけあって整備は万全、特に怖いと感じるところはありませんでした。
そしてずっと森の中なので、展望がぜんぜんない…代わりに豊かな葉々が直射日光から保護してくれたり、濃い森の香りを楽しむことができるとも言えます。
また、ここは平将門が逃走に使った歴史があるらしく、道中に彼と同行者たちがたどった足跡の案内板が建てられていますので、ほぼ1,000年弱前の歴史を感じることもできたりします。
そうやって高度を上げていくと、七つ石小屋へ。
ここには売店やチップトイレ、テントサイトや宿泊、それに無料で利用可能な水場、といったサービスが提供されています。
そして何より、この小屋の主である猫が常駐しています。
彼?彼女?はどえらく人に馴れているので、場合によっては足元にすり寄ってきたりもするので、あまりの可愛さにここまでの疲れが一撃で吹き飛ばされたりします。
みんなもご主人に会いに行こう!
【七つ石小屋〜五十人平野営場(旧:奥多摩小屋)】
七つ石小屋を出てしばらくすると、斜度がさらに緩んで概ね平坦に近くなります。
ちょこちょこ眺望もよくなってくるので、カメラでの撮影も楽しくなってきます。
のんびり1時間半ほどで、先月末に完成したばかりの五十人平野営場へ到着。
前後が野生動物防止のゲート&柵で囲まれており、テント宿泊的にも野生動物リスクが極めて低い安心の野営場になっていました。
ああ…本当は予約を取って、「早い者勝ち前提のテントサイト→遅れて到着してテントを張るスペースがない!」リスクを0にする予定だったのに。
GW 恐るべし。
まあ、でも逆に考えれば、30張の人たちが雲取山荘を使わなくなるから、それはそれでスペース枯渇リスクが減っているんだ、と前向きに解釈しよう。
ちなみにこの野営場にもチップトイレがありました。
さすが新築だけあって極めて綺麗であり、トイレ内も新築の木造特有の木の香りに満ちていて、悪臭も全くありませんでした。
この清潔さが、長く続きますように…
【五十人平野営場〜雲取山頂】
ここからは、また登り基調に戻り、山頂までの高度を稼いでいきます。
といっても、これまた斜度がきついわけではないので、てくてく進んでいくことが可能です。
そして到着する雲取避難小屋と、雲取山(山梨県)の山頂看板!
ただ(山梨県)の通り、ここは東京都最高峰の雲取山ではありません。
最初それに気づかず、よっしゃー山頂到着だ!とノリノリで達成感に浸っていたのは秘密です。
GPS マップを見て間違いに気づいたので、そそくさと雲取山(東京都)へ向けて登攀再開。
といっても文字通り避難小屋から雲取山(東京都)は目と鼻の先なので、すぐに到着。
今度こそ東京都最高峰制覇だー!ができました。
ついでに、ちょうど雲が登ってきて軽く山頂がガスったりしたので、ガスってる空気を捕まえて「雲取山で雲を取る」の実績を解除したりしました。
やったぜ。
【雲取山頂〜雲取山荘】
ここからは200m弱を下り、山荘へのウィニングランです。
ここもまた斜度がゆるやかで、ここまで1,500m近く登り詰めて疲れた足にもやさしいルートになってます。
また、加えてこのあたりは湿度が高いのか、いい感じに苔むした森が広がっており、歩いてて見た目も呼吸も気持ちよいエリアになっています。
そしてこの区間では、僅かながら梅花黄連が咲いており、苔と併せてとってもエモい景色が楽しめます。
そんなこんなで3時過ぎに雲取山荘に到着。
テントサイトを見て回ると…あれ…これ全然空いてなくね?やばくね?
と思ってたら、サイトのすみっこオブすみっこのあたり、ぎりぎり我々の人数分が確保できそうな場所がありました。
まあ、最後まで残っていただけあって、だいぶ傾斜しているので寝心地はアレそうではありますが…
とはいえ我儘をいえる状況ではありません、登山道そのものに張らずに済んだだけでも御の字です。
しかしこれ、五十人平野営場がなかったらと考えると…マジでありがとう東京都さん!
そうしてテントを張ってからテントサイト代支払いや水の補給、トイレなどを済ませて、ようやく一息。
あ、ちなみに雲取山荘には夏トイレ、冬トイレの2種類があり、この時期は夏トイレが解放されています。
この夏トイレ、なんとトイレットペーパーをそのままトイレに流すことができます!(冬トイレは流すのは厳禁で、ボックスに捨てる必要あり)
これは山荘の受付の方に直接お聞きして、OKということを確認しています。
この情報はなぜか山荘の公式HPに記載がなかったため、みなさんへの情報共有も兼ねてメモ。
あとは夕食を食べて、日が落ちる前に就寝。zzz...
【雲取山荘〜雲取山頂〜雲取山荘】
そして時刻は3時半。
今日は雲取山荘からの日の出をみよう!
ということで、この時間に起きて、みんなで雲取山頂まで引き返します。
この日は、深夜の0-2時の短時間だけ猛烈な大雨が降ってましたが、幸いなことにこの時間にはもう雨があがっていました。
そのため、多少道が泥ってる以外、何の支障もなく山頂にたどり着けました。
強風に震えながら待つことしばし…
無事、山頂で日の出を迎えることができました!
といってもそのころにはみんな冷えまくっていたので、あまり長く感慨にふけることもなく、そそくさと撤収。
テントサイトに戻ったら、朝ごはん&テント撤収。
当初は7時くらい目安に出発できればいいねー、と考えてましたが、なんやかやでほぼ8時になってしまいました。
まあ、三峰神社からの終バスには相当猶予を持った計画だったから、このくらいは特に問題なし。
ただ、ここのテントサイトの皆さんの朝は早いようで、8時の時点で我々以外には1-2組しか残っていませんでした。
みんなタフだなぁ…
【雲取山荘〜霧藻ヶ峰】
ここからは基本下りの道…ですが、ほぼ登り/下り一辺倒の鴨沢ルートと違い、こっちはそこそこの登り返しがあります。
この芋の木ドッケも、雲取山荘1,800m -> 大ダワ1,700m と降りてから、1,940m 近くまで登り返しとなってます。
また、大ダワから先、かなり道のコンディションが悪化します。
幅が0.5人分だったり、斜度がきつかったり、道が多少不明瞭(特に芋の木ドッケを迂回しないルートのあたり)だったりと、多少の技術を要求される場面が見られます。
そうしてたどり着いた芋の木ドッケ、残念ながら眺望は全くなし。
ここからは先は稜線渡りが増えるので、小さな登り返しがちょこちょこ見られつつも、基本はゆるやか下り基調。
その途中の白岩小屋は完璧に廃屋になっていて利用は不可能(トイレも解体されてて本当に何のサービスもなし)ですが、ここの近くにとても展望のいい場所があります。
まあ、山座同定ができるわけではないので、「きれいな山並みだ!」以上は現地ではわからなかったわけですが…もうちょっと勉強しないとなぁ。
そうして前白岩の肩までくると、そこから先は肩の名の通り、今回のコースの中では珍しい急斜面。
カカっと下って一気に1,450m のお清平まで駆け降ります。
そこからは、このコースで最後のまとまった登りとなる、霧藻ヶ峰へのアタック。
100m 弱ではありますが、ここまでにくったくたになったメンバーの一部から「まだ登るの!?」みたいな悲鳴もあがってきたりしたので、「最後だから!でっかい登りはこれが最後だから!」となだめつつ、超スローペースで進行。
遂にたどり着いた霧藻ヶ峰…の休憩所。
ただの避難小屋かと思いきや、なんと常駐されている職員の方がおり、しかも飲み物やカップ麺などの売店に加えて、職員の方が淹れてくれるコーヒーまで併設されている手厚さ。
よく見てみたら小屋自体が極めて新しく、最近新築された物件の模様。
ベンチやテーブルも複数用意されており、最後の下りに備えた休憩にぴったりな空間になっておりました。
また、ちょっと進んだあたりにはトイレもちゃんと設置されています。
【霧藻ヶ峰〜三峯神社〜西武秩父駅】
休憩所から歩きだすと、秒で秩父宮の記念レリーフに到着します。
この霧藻ヶ峰は、秩父宮により命名されているなど、縁の深い山でもあったります。
帽子をとり、一礼だけさせて頂いてから進行再開。
そしてレリーフから歩き出すと、分で霧藻ヶ峰の山頂に到着します。
ただ、ここは三角点が設置されているだけで、なんと山頂の案内板すら設置されていないという扱いの悪さ。なぜに。
そこから先は、斜度が相当にゆるーい下りがゴールまで続きます。
あ、いや、厳密には途中の妙法ヶ岳分岐から妙法ヶ岳に寄り道する予定だったんですが、一部メンバーのコンディションを考慮して巻き道を選んだので、結果として最後まで激ゆる下山道になったわけです。
そして…三峯神社に到着!ゴール!
GW の三峯神社の混雑度は半端なく、人人人でした。
どのくらい人かというと、帰りのバスの大行列に並ぶ際、列整理をされていたバス会社の方から「バスは渋滞でいつくるかわかりません」と伝えられるほど。
実際、2時15分にバスの列に並んで、2時半のバスを待っていたものの、実際にバスが到着したのは3時近くになってからでした。
ただ、西部バスさんもGW混雑を見越して、大量の臨時バスを出してくれていました。
具体的には3時になって一気に3台、そのあと発車の直後に2台のバスが神社に向かうのを確認できたほど。
元のダイヤは1日6本、1時間に1本なので、この増便がなかったらと考えると…
ありがとう西部バスさん!
そうして激烈な渋滞のおかげで本来の所要時間の倍近くはかかったものの、無事に西武秩父駅に到着。
とにもかくにも空腹だったので、温泉の前にフードコートで夕食を。
今回は味噌わらじかつ丼と炙り姫豚丼を注文しましたが…どちらも肉がガッツリ乗っており、しかも味もボリュームも素晴らしく、大満足!
駅前観光地だからあまり期待していなかったのですが、これは良い意味で期待を裏切ってくれました。
西部バスに続いて、西武鉄道さんにも大感謝なのである。
あとは温泉に浸かって…と思いきや、温泉の入館待ち行列が50人を超える大行列なのを発見。
これを待つと…うん、帰りの時間がやばいな、ということで断念。
GW の秩父恐るべし。
あとは特急ちちぶのチケットを…って、ここから4時間先まで全部満席!?
ということで、4両の各駅停車にすし詰めになりながらの帰宅とあいなりました。
GW の秩父恐るべし。
===
そんなこんなで、今回のハイクも大変満足度が高いものになりました。
東京都最高峰、というわかりやすい山頂を制覇することもできました。
加えて、テント泊装備で今回くらいの水平距離&登り降り&ペースでは、まったく問題がなかったことも収穫。
最近、やたら山に行きまくっている効果が目に見えて出てきたのもうれしいポイント。
にしても、今回のメンバーの大半は簡単な食事(アルファー米、カップ麺、MRE(?))だったんですが、一人だけ調理器具と食材調味料をガッツリ持ち込んで調理をしていたけど…激烈に美味そうであった。
キャンプ/登山で持ち運ぶ専用の卵ケースという存在も初めて知りました。
前回の大山の時も思ったけど、やっぱり調理するの、すんげぇ楽しそう&満足度高そうだなぁ…
自分自身、料理が全然下手なのと、調理器具による重量&体積増加を考えて手を出していなかったけど、どんどん手を出したくなってきている自分がいるのである。
あと、今回利用したアライテント製のテントは、購入後に自分で縫い目部分のコーキングが必要となっていますが、今回の大雨でも特に水漏れは見られなかったので、自分のコーキング処理に問題なかったことが確認もできました。
いいぞいいぞ、この調子でどんどんギアの活用度を上げていくのじゃ…!
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