ボヘミアンはバスに乗らない。~乗鞍岳


- GPS
- 11:26
- 距離
- 13.6km
- 登り
- 1,603m
- 下り
- 1,600m
コースタイム
- 山行
- 9:02
- 休憩
- 2:24
- 合計
- 11:26
過去天気図(気象庁) | 2025年05月の天気図 |
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アクセス |
写真
感想
もはやここ数年の年中行事となりつつあるgwbc遠征。ガイ友の案は針の木大雪渓か乗鞍、ワタクシ的にはどっちでもOK、諸々勘案のうえ乗鞍に決定。春山バスも開通しているが、今年は三本滝Pまで雪がつながっているとのこと。春山バスには、ツアーコースの雪がなくなった5月中旬に一度乗ったことがあるが、個人的にはなんとなくあんまり好きではない。まぁ、板ガチャ積みされるとか荷物(まぁまぁ重い)膝の上でなかなか出発しないとか、そもそも並ぶ事がキライとか些末な理由の積み重ねなんだけど...。どうしても乗らなきゃ行けないのならガマンするけど、そうでないなら2時間のハイクを選ぶ天邪鬼。ガイ友は素直にバスで上がるというが、どうせなら早起きして位ヶ原でモルゲン(ロート)鑑賞と洒落込もうじゃないの。
天気予報は晴れだが午前中は爆風予測、しかも気温は一桁で思っていたよりもけっこう寒い。未明の駐車場に到着したが、ときおり強い風が木々を揺らしている。予定より一時間ほど遅れてしまったが、4時前にスタート。雪が「概ね」つながっているゲレンデを登る、無数のトレースはカチカチだ。中腹で振り返ると登ってくるヘッドライトの灯りが見える、酔狂な人は他にもいた(笑)。ゲレンデを2段上がった所で、少し悩んだがスノーシューをデポしてアイゼンに履き替える。予想通り樹林帯での風はさほどでもなかったが、遅れた予定のため位ヶ原に上がる前に日が昇ってきた。しかも朝日の差した剣が峰は...白い...(笑)。ぜんぜんロートじゃねぇけど、まぁしかたないね。
位ヶ原への急登を登りきると、やはり急に風が強くなった。シェルを羽織り、木のかげで風を避けようとするが、強すぎて回り込んでくる。フィードしつつバラクラバやグローブで真冬仕様に切り替える。ときおり板やポールぐらいは飛んでいくんじゃないかと思うような突風も吹く。とりあえず、ガイ友との待ち合わせポイントにした大雪渓バス停の小屋を目指して歩く。今回は強風対策としてボードを背負わずに引きずって歩けるシステム(ただの細引き)を準備しておいた自分を褒めてあげたい。しかし濡らしたわけでもないのにグローブの中で指がヤバいぐらいにかじかんできたのは予想外。動かしながら風に当てないようにすると少し回復したが、やはり雪山はまだまだ知らない事が色々起こる。
小屋に到着、中に入る事はできなかったので、なるべく無風のところを探してぐるぐる歩き回る。日が当たる面の腰かけられる所に落ち着いて、コンビニの赤飯おにぎりをパクつく。しかし止まっていると寒く、行動中としては初めてザックの底からダウンジャケットを引っ張り出して着る。それでも、しばらくすると身体が震えてきた。さてどうする?まだ7時前だ、位ヶ原山荘にバスが到着するのが9時過ぎ、ガイ友がここに到着するのは最速でも10時を過ぎるだろう。この状態で3時間は絶対待てない、
① 穴でも掘る?(固そうやな…)
② 山頂行っちゃう?(爆風やし消耗しすぎるかな)
③ この辺で何本か滑っとく?(カチカチで面白んないやろ)
そして下した決断は「④とりあえず位ヶ原山荘まで降りてガイ友と合流、小屋で休憩できたらなお良いかも!」だ。バス停からドライブウェイ沿いを少し登ってドロップ。カッチカチのツルツルのテカテカだ、跡もつかない。ガリガリ音を響かせて早朝の雪原を何度かズッコケながら滑り降りる。暖かい日差しの林道を少し歩き山荘へ。たずねると食堂も開いているとのこと、おしることストーブでしばし暖をとらせてもらった。
バスのガイ友と無事合流し再スタート。ガイ友は摩利支天でもいい~みたいな事を言っているが、好天だ、剣が峰やろ~。風も早朝に比べるとすいぶん穏やかになっているが、牽引スタイルで急登にとりつく。今日はだいぶお客さんが多い、蚕玉岳で何人かとおしゃべりしつつガイ友を待つ。蚕玉岳付近よりも山頂と山頂小屋のまわりの方がなぜか風が穏やかだったので、埋まった小屋の屋根の横で大休止。
板を履いて蚕玉岳横の広い斜面にドロップ。多少緩んではいるが見た目よりも硬い、ターンの度に大量のコロコロが落ちていく。硬いギャップに弾かれて何度か尻もちしたものの、まずまず楽しく降りてきた。途中からは極力落とさずにトラバース気味に進み摩利支天側でもう一本、今日はガイ友の体調も良い(笑)。摩利支天の斜面はほどよく緩んでおり快適、楽し~!。ツアーコースも下部は部分的にブッシュ等あるものの、良い感じで楽しく降りてこられた。他のパーティさんとおしゃべりしながらボトムまで降りてきたが、ガイ友がなかなか来ない。聞くと、ツアーコース入口の急斜面で笹に板を引っ掛けて転倒していたらしい、スンマセン、気付きませんで。モルゲン鑑賞はスカだったが、トータルでは楽しめた一日。強風や低温に対する装備の諸々に関しては良い経験になった。
明日も休みなので、ゆっくり片付けて遅い昼食をとる。温かいスープパスタが沁みる。ガイ友との遠征の帰路はたいがい下道オンリーで、長野からは飛騨回りで帰る事が多い。乗鞍高原から山道を下り、国道158号まで出たが様子がおかしい、松本方面の車線が渋滞している様子だ。飛騨方面に158号を進む、対向車線の車列はさわんどの駐車場まで続いていた。gwとはいえ、エスケープのない山道の大渋滞は気の毒としか言いようがない。帰りがてらガイ友と話す。雪は残っているけど、雪質やら他のやりたい事を考えると今季はそろそろ板納めかな、と。今季は色々あったけど、ありがとう雪山、また来シーズン!。
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