出羽丘陵弁慶山地 中野俣川 小滝沢遡行 オシメ沢下降

- GPS
- 09:19
- 距離
- 13.4km
- 登り
- 667m
- 下り
- 668m
コースタイム
- 山行
- 9:19
- 休憩
- 0:00
- 合計
- 9:19
天候 | 曇り後雨 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2025年05月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
崩落地点は林道に入って割とすぐの所。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
最上川水系 相沢川 中野俣川支流 小滝沢遡行オシメ沢下降 体感2級 水量平水 ラバー△ 雪渓あり 魚影あり ■アプローチ 駐車地点から中野俣川林道をひたすら歩く。大荒沢出合いの橋を過ぎてからは一部藪化している。 林道終点辺りも藪に覆われているが、奥に進むと沢に向かって九十九折の踏み跡が残っており、中野俣川本流へ容易に降りられる。 歩き出しから入渓まで1時間15分。 ■小滝沢左俣右沢遡行 入渓地点の中野俣川本流から小滝沢出合いまでに難所はない。 145m左岸から滝で出合うのが小滝沢。出合いの6m滝は左岸から巻く。さらにその上にも登れない滝が2~3個見えたのでまとめて巻いて懸垂で滝上に復帰。 その先にこの沢最大の白糸の滝。優に50mはある大滝は言葉にならない素晴らしさ。右岸巻き。 しばらく穏やかな先に13m滝出現。右岸巻き。 沢には残雪が目立ち始める中、小滝を越えて行く。 350m二俣は本流の左ではなく右へ入る。ヌメる小滝と沢を覆い尽くした雪渓を越え、稜線へ詰め上げる。藪は薄い。 ■オシメ沢下降 下降地点は、オシメ沢の本流筋ではなく、左沢の源頭から下降開始。 本流に合流する手前に、100m近い馬鹿デカい滝が出現。上段部はほとんど水が流れていない黒々した滝でビビった。 この滝は右岸から巻き下り。 本流に合流し上流部を見ると、雪渓に覆われた先に悪そうな滝の水線が見えた。 雪渓に上がりながら下降を続け、滝の下降も巻き下りかクライムダウンで順調に下ると、ゴルジュ登場。 クライムダウンも巻き下りも無理なので30m×2で懸垂。 懸垂途中からゴルジュの滝を見ると、最下段の滝は驚くべきヒョングリ滝だった。 上から見た感じと合わせて、このゴルジュ内の滝は4段20mくらい。 さらに下流にはこれまた見事な12m滝。これも懸垂。 ようやく悪場も終わり中野俣川本流へ合流。 すぐに林道には上がらず、大荒沢を過ぎた辺りまで本流を下降。2個目の堰堤右岸から林道へ脱渓とした。 |
その他周辺情報 | 庄内町 麺厨房 煌麺 |
写真
装備
個人装備 |
30mザイル ガチャ類 ビバーク装備
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共同装備 |
30mザイル
|
感想
この沢の話があったとき、ドコにあるのか全くわからなかった。出羽丘陵弁慶山地を流れる中野俣川支流。調べてもほとんど記録はない。全く想像がつかないままの遡行となった。
里山のハズだが山奥のような秘境感。熊の生々しい足跡や糞。地図にも描かれてない滝が突然現れ登れず巻きとなるが踏み跡皆無。
標高1,000mにも満たない山域ながらこんな所があったとは。山形畏るべし。
出羽丘陵の中央部、鳥海山と月山に挟まれた秘境の地。
訪れる人が極端に少ないその極地に、人知れず異彩を放ち続ける弁慶山、その隣に猪ノ鼻岳。
標高は千にも満たない低山だが、その秘境感は半端ない。
相沢川の支流である中野俣川だが、その規模は大きく、さすが最上川水系だと唸らされる。
源頭を弁慶山に持ち、そこから豊富な水を掻き集めながら流れ落ちる中野俣川だが、注目したのはその豊富な支流群である。
地形図を眺めながらまず気になったのは「矢櫃沢」そして「オシメ沢」。
沢筋に目を奪われたのはもちろんだが、1番の理由はどちらもその名称である。
「矢櫃沢」と聞くと、やはりあの矢櫃沢を思い起こさせ、一筋縄ではいかない沢かなという印象だ。
一方オシメ沢。
「オシメ?なんだそりゃ」
と、フザケた名前が目に留まっただけである。
当初は矢櫃沢を遡行するつもりだったが、時間がかかりそうな事、午後から天気が崩れる事から、とりあえず手始めに地形図にも記載がある白糸の滝がある小滝沢を遡行する事にした。
ネットの記録は滝見の記録が数件だけ。
トマの風が昔この流域を集中したらしいが見る事は出来ず。
酒田出身の知り合いから、昔の文献に遡行した記録が残ってると送ってもらった物を見返すと、それぞれの沢の印象が一言ずつ掲載されているだけだった。
だがそれで充分、この流域への興味は膨れ上がった。
先週沢始めをした鶏氏、そしてこんなマニアックな地味沢は好みだろと、ポムチムに声をかけ3人秘境の沢に降り立つ。
初っ端の予想外の林道歩きから小滝沢の地味で地道な遡行と高巻き。
そして大量に残る雪渓で思うような遡行は出来なかったが、目を見張る大滝や奇瀑、そして何よりその秘境感の匂いの中、泥臭く遡行し、泥臭く沢を下降した充実感。
帰りの林道では、久々に東北の沢登りをしたなぁとしみじみ思った。
同じ出羽丘陵にある丁山地と似ている、とても快適とは言えないその泥臭さは、毎回沢登りの奥深さを学ばせてくれる。
弁慶山地の沢。
これに懲りずにまた訪れたい。
次回は重い荷物を背負い、ひたすら本流筋を。
そこにはどんな渓相が待っているだろうか。
今から楽しみである。
動画の滝は、ヒョングリ滝の仮称オシメ滝。
弁慶山地の存在は知ってたが、行くことになるとは…
最近は仕事がめっちゃくちゃ忙しいが、モーリーさんに誘われては行くしかあるまい。
正直準備してる時も行きたくなくて、どうにか帰る流れになんねーかなって思ってた。
長い林道歩きから、中野俣川に降り立つとまさに秘境の地。標高600~800mの流域とは思えない豊かな水量と森 遡行する小滝沢は優美な白糸の滝以外はクソ沢と言っていいぐらいだった。
下降に使った、オシメ沢はオシメの由来であろうひょんぐり滝の存在に度肝を抜かされた。
いかにも東北の藪沢らしい山行だった。
しかし、めっちゃくちゃ楽しい一日となった。
記録のない沢に行くのはそれだけで楽しいものですね。
コメント
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今度連れてって下さい♪
ここにもありましたよ矢櫃沢笑
やっぱり滝がいっぱいらしいですよ😁
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