黒石谷沿いの林道はゲートが降りていて入れず、付近の道幅が広いところの路端に寄せて駐車した。
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黒石谷沿いの林道はゲートが降りていて入れず、付近の道幅が広いところの路端に寄せて駐車した。
黒石谷林道入り口。ここから歩いて入渓点までアプローチする。林道は落石で埋まっている箇所が多く、ほぼ廃道に近い。
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黒石谷林道入り口。ここから歩いて入渓点までアプローチする。林道は落石で埋まっている箇所が多く、ほぼ廃道に近い。
林道がある区間にも立派な滝が多数掛かっており、林道がない昔の渓谷美と遡行の困難さを想像してしまう。
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林道がある区間にも立派な滝が多数掛かっており、林道がない昔の渓谷美と遡行の困難さを想像してしまう。
林道はシームレスに仕事道につながっており、そのまま歩いていくと…
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林道はシームレスに仕事道につながっており、そのまま歩いていくと…
気が付いたら、眼下の谷では既に滝場が始まっているっぽい。しまった、行き過ぎた?
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気が付いたら、眼下の谷では既に滝場が始まっているっぽい。しまった、行き過ぎた?
講義に遅刻した学生のような気分でコソコソと谷に降りたのが、ちょうどこの滝の上だった。帰宅してからルート本をチェックすると、どうやら最初のゴルジュの出口の12m滝っぽい。このゴルジュはどうせ仕事道で巻くことになるようなので、結果的にここから入渓したのは正解だったようだ。
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講義に遅刻した学生のような気分でコソコソと谷に降りたのが、ちょうどこの滝の上だった。帰宅してからルート本をチェックすると、どうやら最初のゴルジュの出口の12m滝っぽい。このゴルジュはどうせ仕事道で巻くことになるようなので、結果的にここから入渓したのは正解だったようだ。
しょっぱなから素晴らしい渓谷美。この2条7m滝は左側の水線の際を直登。
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しょっぱなから素晴らしい渓谷美。この2条7m滝は左側の水線の際を直登。
この長淵の奥の3m滝は泳げば直登可能だそうだが、悩むことなく左岸から巻いていく。つまらん奴ですみません。だってまだ6月初旬で寒いんだもの。
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この長淵の奥の3m滝は泳げば直登可能だそうだが、悩むことなく左岸から巻いていく。つまらん奴ですみません。だってまだ6月初旬で寒いんだもの。
巻きながら3m滝の上に続く斜滝群を見下ろす。
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巻きながら3m滝の上に続く斜滝群を見下ろす。
この美しい4m斜滝を越えると…
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この美しい4m斜滝を越えると…
10m滝。登れそうだがフルシャワーが避けられないので、右岸から巻きます。
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10m滝。登れそうだがフルシャワーが避けられないので、右岸から巻きます。
すぐ谷に戻ると、ビッグな滝が2つ連なる豪華な空間。男女滝(2条12m)と明神滝(25m)だろう。
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すぐ谷に戻ると、ビッグな滝が2つ連なる豪華な空間。男女滝(2条12m)と明神滝(25m)だろう。
男女滝は2条とされるが、2つの流れが離れすぎていて、別々の2つの滝に見える(男女間の距離? 深いな〜)。中央のリッジが登れるとされるが、実際に見てみるとブッシュがひどくてあまり登る気になれず、左側の滝の左手を小さく巻き気味に登った。
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男女滝は2条とされるが、2つの流れが離れすぎていて、別々の2つの滝に見える(男女間の距離? 深いな〜)。中央のリッジが登れるとされるが、実際に見てみるとブッシュがひどくてあまり登る気になれず、左側の滝の左手を小さく巻き気味に登った。
男女滝の上は、台高名物の巨岩迷路。右岸側の隅に登りやすい箇所があります。
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男女滝の上は、台高名物の巨岩迷路。右岸側の隅に登りやすい箇所があります。
そして、明神滝(25m)。なかなか素晴らしい滝だが、この後も続々と大滝が出てくるので、感動表現は抑え気味にしておこう。
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そして、明神滝(25m)。なかなか素晴らしい滝だが、この後も続々と大滝が出てくるので、感動表現は抑え気味にしておこう。
右岸のちょっと浅い谷状になった箇所から高巻きに入る。けっこう急斜面で大きめの巻きになるが、下山時に仕事道の危険箇所を迂回するためにノーロープで巻き下ったくらいなので、まあ何とかなる。
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右岸のちょっと浅い谷状になった箇所から高巻きに入る。けっこう急斜面で大きめの巻きになるが、下山時に仕事道の危険箇所を迂回するためにノーロープで巻き下ったくらいなので、まあ何とかなる。
岩に挟まれた小さなコルのようなところを目指してトラバースしていくと、ぽっかりと滝上に出た。
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岩に挟まれた小さなコルのようなところを目指してトラバースしていくと、ぽっかりと滝上に出た。
明神滝の上の左岸側には、大トチノキが堂々とそびえていてビックリ。白山とか奥美濃とかで見かけてもおかしくないくらいのサイズだ。この谷はほぼ全部植林なのだが、時々トチノキの巨木が残されているのを見かける。切るには惜しいと思われたのだろうか。
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明神滝の上の左岸側には、大トチノキが堂々とそびえていてビックリ。白山とか奥美濃とかで見かけてもおかしくないくらいのサイズだ。この谷はほぼ全部植林なのだが、時々トチノキの巨木が残されているのを見かける。切るには惜しいと思われたのだろうか。
これは扇滝15mのようだが、落ち口に倒木が引っ掛かっているせいか、水流が扇状ではなくなっている?
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これは扇滝15mのようだが、落ち口に倒木が引っ掛かっているせいか、水流が扇状ではなくなっている?
扇滝は右岸から巻くが、登っていくと仕事道に出てしまった。少し上流側に歩き、何とか立木や木の根を頼りに歩いて降りられる斜面を見つけ、谷に戻った(懸垂下降は不要でした)。
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扇滝は右岸から巻くが、登っていくと仕事道に出てしまった。少し上流側に歩き、何とか立木や木の根を頼りに歩いて降りられる斜面を見つけ、谷に戻った(懸垂下降は不要でした)。
その後もいくつか小滝を越えて…
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その後もいくつか小滝を越えて…
深切谷出合を通過
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深切谷出合を通過
すると、深い淵が現れ、その奥に大きな滝が落ちているのが見える。盛夏なら泳いだだろうが、今は全く泳ぐ気になれず、左岸側の岩棚の上に上がって小さく巻き気味に越えていく。
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すると、深い淵が現れ、その奥に大きな滝が落ちているのが見える。盛夏なら泳いだだろうが、今は全く泳ぐ気になれず、左岸側の岩棚の上に上がって小さく巻き気味に越えていく。
おお、見えてきた、大滝だ。
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おお、見えてきた、大滝だ。
この谷で一番の大滝と言われる、霞滝45m。さすが堂々たる滝だ。(でも正直、下降時に菅平谷で見た乙女滝のほうが何となく大きそうに見えたけど、気のせい?)
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この谷で一番の大滝と言われる、霞滝45m。さすが堂々たる滝だ。(でも正直、下降時に菅平谷で見た乙女滝のほうが何となく大きそうに見えたけど、気のせい?)
正面から
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正面から
右岸から巻き上がると、またもや仕事道に出た。さすがオール植林の谷、仕事道は右岸高くずっと続いているようだ。
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右岸から巻き上がると、またもや仕事道に出た。さすがオール植林の谷、仕事道は右岸高くずっと続いているようだ。
仕事道を少し上流側に歩くと、小さなルンゼをまたぐ箇所で路盤崩壊。もしくは、もともと掛かっていた桟橋が失われたのか。ここは手前から小さく巻き、慎重にルンゼを横断して向こう側に渡る。薄く踏み跡あり。
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仕事道を少し上流側に歩くと、小さなルンゼをまたぐ箇所で路盤崩壊。もしくは、もともと掛かっていた桟橋が失われたのか。ここは手前から小さく巻き、慎重にルンゼを横断して向こう側に渡る。薄く踏み跡あり。
巻き終わって谷に降り立つと、ちょうど霞滝の落ち口だった。落ち口の上は美しいナメになっている。
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巻き終わって谷に降り立つと、ちょうど霞滝の落ち口だった。落ち口の上は美しいナメになっている。
霞滝からすぐ上が奥黒石谷(左)と菅平谷(右)の二俣。
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霞滝からすぐ上が奥黒石谷(左)と菅平谷(右)の二俣。
二俣には飯場があったのか、大きな石垣が残っている。最近泊まった方がおられるらしく、焚火の跡が残されていた。
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二俣には飯場があったのか、大きな石垣が残っている。最近泊まった方がおられるらしく、焚火の跡が残されていた。
左俣の奥黒石谷に入り、いくつかの小滝やナメを越えていくと…
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左俣の奥黒石谷に入り、いくつかの小滝やナメを越えていくと…
美しい滝場が。
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美しい滝場が。
幅広の15m滝。ここは左岸から巻き越えた。奥黒石谷に入ると両岸の立ち具合もやや穏やかになり、高巻きも比較的容易になる。
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幅広の15m滝。ここは左岸から巻き越えた。奥黒石谷に入ると両岸の立ち具合もやや穏やかになり、高巻きも比較的容易になる。
その後も、規模は小さくなりながらも相変わらず美しい渓相。
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その後も、規模は小さくなりながらも相変わらず美しい渓相。
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そして鬼滝、2段20m。鬼滝と言うからどんな恐ろし気な滝なのかと思っていたら、意外に優美な滝でした。林業用のワイヤーが垂れ下がっているのがちょっと残念。植林の盛んな谷だから仕方ないけど。
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そして鬼滝、2段20m。鬼滝と言うからどんな恐ろし気な滝なのかと思っていたら、意外に優美な滝でした。林業用のワイヤーが垂れ下がっているのがちょっと残念。植林の盛んな谷だから仕方ないけど。
ここは右岸の小尾根から巻き上がる。眼下に鬼滝を眺めながら。
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ここは右岸の小尾根から巻き上がる。眼下に鬼滝を眺めながら。
鬼滝の落ち口も美しいナメ。
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鬼滝の落ち口も美しいナメ。
その後はだいぶ穏やかになり、もう終わりかなと思っていると…
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その後はだいぶ穏やかになり、もう終わりかなと思っていると…
コンター1000mを過ぎたあたりの谷がうねっている箇所で、急に両岸が切り立ってゴルジュとなる。その奥にいくつかの滝が落ちているようだ。
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コンター1000mを過ぎたあたりの谷がうねっている箇所で、急に両岸が切り立ってゴルジュとなる。その奥にいくつかの滝が落ちているようだ。
ゴルジュの底を見下ろしつつ、右岸から巻き上がる。
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ゴルジュの底を見下ろしつつ、右岸から巻き上がる。
ここでも仕事道が出てくる。一部石垣が崩れている箇所もあるが、慎重に通過すれば問題ない。しかしこの石垣、こんな崖の真ん中によく組んだなぁ…
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ここでも仕事道が出てくる。一部石垣が崩れている箇所もあるが、慎重に通過すれば問題ない。しかしこの石垣、こんな崖の真ん中によく組んだなぁ…
ゴルジュ出口の滝の落ち口。
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ゴルジュ出口の滝の落ち口。
そこから上は谷は穏やかになり、これ以上遡ってもあまり変化はなさそう。しかしまだ時刻は11時。予定では定石通り黒石岳から北尾根で下山するつもりだったが、思ったより時間に余裕があるので、ここから尾根を越え、右俣の菅平谷を下降することに決めた。
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そこから上は谷は穏やかになり、これ以上遡ってもあまり変化はなさそう。しかしまだ時刻は11時。予定では定石通り黒石岳から北尾根で下山するつもりだったが、思ったより時間に余裕があるので、ここから尾根を越え、右俣の菅平谷を下降することに決めた。
ちょうど目の前には標高1030mで左岸に流入する枝谷がある。この枝谷を上がれば鞍部を越えて菅平谷側の源流に出られるので、この枝谷を登ることに決めた。
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ちょうど目の前には標高1030mで左岸に流入する枝谷がある。この枝谷を上がれば鞍部を越えて菅平谷側の源流に出られるので、この枝谷を登ることに決めた。
もうかなり源流に来ているのだが、周囲は相変わらずほぼ100パーセント植林。紀伊山地は植林が盛んな地ではあるのだが、この谷の植林の徹底ぶりには逆に頭が下がるほどだ。よくこんな険しい谷に植林しようと考えたなぁ…
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もうかなり源流に来ているのだが、周囲は相変わらずほぼ100パーセント植林。紀伊山地は植林が盛んな地ではあるのだが、この谷の植林の徹底ぶりには逆に頭が下がるほどだ。よくこんな険しい谷に植林しようと考えたなぁ…
ほぼ問題なく枝谷を登っていき、途中で現役と思われる林道をまたぎ…
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ほぼ問題なく枝谷を登っていき、途中で現役と思われる林道をまたぎ…
奥黒石谷と菅平谷の中間尾根の鞍部に到着。ここも安定の植林。
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奥黒石谷と菅平谷の中間尾根の鞍部に到着。ここも安定の植林。
鞍部から菅平谷の源流へと降りていく。
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鞍部から菅平谷の源流へと降りていく。
菅平谷は次第に水量を増し、谷らしい姿を整えていく。
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菅平谷は次第に水量を増し、谷らしい姿を整えていく。
途中で放棄された植林小屋が右岸に現れる。植林小屋があるといいうことは、奥黒石谷と同じように仕事道が残っているかもしれないと考え右岸側を注意して観察したが、道らしきものは残っていなかった。
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途中で放棄された植林小屋が右岸に現れる。植林小屋があるといいうことは、奥黒石谷と同じように仕事道が残っているかもしれないと考え右岸側を注意して観察したが、道らしきものは残っていなかった。
菅平谷の上流部はほぼ平流。下降がはかどるのはありがたいが、沢登り的にはパンチ不足。このへんが菅平谷があまり登られていない原因なのかもしれない。
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菅平谷の上流部はほぼ平流。下降がはかどるのはありがたいが、沢登り的にはパンチ不足。このへんが菅平谷があまり登られていない原因なのかもしれない。
と、それまで北流していた谷が東に向きを変え始めたあたりで、谷の雰囲気が一変。急に谷一面に岩が張り詰め始めた。
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と、それまで北流していた谷が東に向きを変え始めたあたりで、谷の雰囲気が一変。急に谷一面に岩が張り詰め始めた。
おっと、滝だ! 左岸を巻き下る。
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おっと、滝だ! 左岸を巻き下る。
10mほどの滝だった。
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10mほどの滝だった。
さっきまでの平凡な流れはどこへやら、ここからはナメと小滝が連続。
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さっきまでの平凡な流れはどこへやら、ここからはナメと小滝が連続。
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そして磨かれたような一枚岩のナメ床が、谷いっぱいに広がる区間。まさかマイナーな菅平谷でこんな美観に出会えるとは思っていなかった。
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そして磨かれたような一枚岩のナメ床が、谷いっぱいに広がる区間。まさかマイナーな菅平谷でこんな美観に出会えるとは思っていなかった。
いいねぇ
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いいねぇ
ナメを構成する岩盤が、褐色と黒色にくっきり分かれているのが面白い。黒蔵谷の高山谷にある八丁涸漉でも同じようなカラーリングの岩があったけど(あっちはもっとシマシマだけど)、地質的に何か関係があるのだろうか。
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ナメを構成する岩盤が、褐色と黒色にくっきり分かれているのが面白い。黒蔵谷の高山谷にある八丁涸漉でも同じようなカラーリングの岩があったけど(あっちはもっとシマシマだけど)、地質的に何か関係があるのだろうか。
美しいナメをひたひた歩いていくと、また滝にぶつかる。左岸から巻き下って…
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美しいナメをひたひた歩いていくと、また滝にぶつかる。左岸から巻き下って…
美しい滝場
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美しい滝場
その下もナメ滝が続く
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その下もナメ滝が続く
おっと、また滝! しかも、これはかなり大きそうだ。
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おっと、また滝! しかも、これはかなり大きそうだ。
この滝上にもトチノキの巨木があった。
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この滝上にもトチノキの巨木があった。
右岸に薄い獣道を見つけ、それを辿って巻き下る。スリップしたら谷底へ一直線、かなりの急斜面で、慎重にトラバースしていく。
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右岸に薄い獣道を見つけ、それを辿って巻き下る。スリップしたら谷底へ一直線、かなりの急斜面で、慎重にトラバースしていく。
巻きながら眼下の滝を眺める。思っていた通り、これはかなりの大滝だ。
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巻きながら眼下の滝を眺める。思っていた通り、これはかなりの大滝だ。
緊張の大高巻きを終え、ちょっと谷を引き返して大滝を見に行く。周囲の黒々とした岩壁が厳めしいオーラを放つ。
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緊張の大高巻きを終え、ちょっと谷を引き返して大滝を見に行く。周囲の黒々とした岩壁が厳めしいオーラを放つ。
大滝の直下から(滝の最下部の10mくらいが見切れてしまっているが…)。帰宅してから調べると、乙女滝40mとのことだった。正直、45mと言われる霞滝より大きそうに見えたけど、気のせいかな? とにかく、それくらい迫力のある滝で、今回の山行で最も印象的だったかもしれない。
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大滝の直下から(滝の最下部の10mくらいが見切れてしまっているが…)。帰宅してから調べると、乙女滝40mとのことだった。正直、45mと言われる霞滝より大きそうに見えたけど、気のせいかな? とにかく、それくらい迫力のある滝で、今回の山行で最も印象的だったかもしれない。
乙女滝の最上部のアップ。乙女滝と言う割には、これはなかなか荒々しい乙女だ。
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乙女滝の最上部のアップ。乙女滝と言う割には、これはなかなか荒々しい乙女だ。
ちなみに、この滝を高巻いて降りてきたルンゼがこれ。遡行する際も、乙女滝の手前にあるこの右岸のルンゼから高巻きを開始するといいと思います。しばらく登ると誰かが付けた赤いテープがあり、そこから獣道が滝上へとトラバースしている。
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ちなみに、この滝を高巻いて降りてきたルンゼがこれ。遡行する際も、乙女滝の手前にあるこの右岸のルンゼから高巻きを開始するといいと思います。しばらく登ると誰かが付けた赤いテープがあり、そこから獣道が滝上へとトラバースしている。
まだまだ滝場は続く。これは左岸から巻き下る。地形図ではド派手な岩記号が張り巡らされているので無理かなと思ったが…
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まだまだ滝場は続く。これは左岸から巻き下る。地形図ではド派手な岩記号が張り巡らされているので無理かなと思ったが…
割と楽に巻けた。10mほどの形の良い滝。(「折合滝」というそうです)
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割と楽に巻けた。10mほどの形の良い滝。(「折合滝」というそうです)
このあたりは地形が険しすぎるためか植林も影を潜め、背の高いサワグルミが何本も佇立している。
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このあたりは地形が険しすぎるためか植林も影を潜め、背の高いサワグルミが何本も佇立している。
荒々しい谷を下っていくと…
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荒々しい谷を下っていくと…
もう少しで820m二俣に戻れそう、というところまで来て、ついにここでストップ。斧で立ち割ったような険悪なゴルジュが切れ込んでおり、これ以上の水線沿いの下降は無理だ。
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もう少しで820m二俣に戻れそう、というところまで来て、ついにここでストップ。斧で立ち割ったような険悪なゴルジュが切れ込んでおり、これ以上の水線沿いの下降は無理だ。
ゴルジュをのぞき込む。いくつかの滝が落ち込んでいるようだ。懸垂でゴルジュ内に降りられないこともないが、ゴルジュ内で次の支点を取れないとマズイことになるため、高巻くことに。
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ゴルジュをのぞき込む。いくつかの滝が落ち込んでいるようだ。懸垂でゴルジュ内に降りられないこともないが、ゴルジュ内で次の支点を取れないとマズイことになるため、高巻くことに。
右岸斜面を行くが、岩が張り出していてなかなか急峻。
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右岸斜面を行くが、岩が張り出していてなかなか急峻。
暗いゴルジュを脚下にのぞき込みながら、慎重なトラバースを続ける。このゴルジュの周りは今回の山行では唯一と言っていいくらいの深い自然林に包まれているが、それを楽しむ余裕はあまりない。
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暗いゴルジュを脚下にのぞき込みながら、慎重なトラバースを続ける。このゴルジュの周りは今回の山行では唯一と言っていいくらいの深い自然林に包まれているが、それを楽しむ余裕はあまりない。
なんとか懸垂なしで谷に戻った。写真はゴルジュの入り口。入り口の滝だけなら何とか登れそうだが、その奥にも困難そうなゴルジュが続いている。
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なんとか懸垂なしで谷に戻った。写真はゴルジュの入り口。入り口の滝だけなら何とか登れそうだが、その奥にも困難そうなゴルジュが続いている。
って、行く手にもまだゴルジュが! 一瞬ドキっとしたが、ここは何とかクライムダウンで直進できそうだ。
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って、行く手にもまだゴルジュが! 一瞬ドキっとしたが、ここは何とかクライムダウンで直進できそうだ。
通過中
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通過中
うおっ、またまたゴルジュ! その先には820m二俣らしき明るい空間が見えているのに、これは非情。
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うおっ、またまたゴルジュ! その先には820m二俣らしき明るい空間が見えているのに、これは非情。
滝自体は高くないので、飛び込みで何とかなりそうにも見えたが、飛び込んだ先に岩でも沈んでいて足でもぶつけたら行動不能になる可能性もあるため(単独の場合、それだけでも即遭難となる)、大事をとって右岸斜面から巻いていく。写真ブレてますねすみません。
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滝自体は高くないので、飛び込みで何とかなりそうにも見えたが、飛び込んだ先に岩でも沈んでいて足でもぶつけたら行動不能になる可能性もあるため(単独の場合、それだけでも即遭難となる)、大事をとって右岸斜面から巻いていく。写真ブレてますねすみません。
無事に820m二俣(奥黒石谷と菅平谷の二俣)に戻ってきた。菅平谷、マイナーな谷だけど、下部はなかなか充実してました。
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無事に820m二俣(奥黒石谷と菅平谷の二俣)に戻ってきた。菅平谷、マイナーな谷だけど、下部はなかなか充実してました。
さて下山。下山ルートとしては、霞滝の上から黒石谷右岸の仕事道を下ることにする。ネットやルート本では「崩壊が激しく下山路としての使用は困難」とされているこの道、さあどこまで辿れるだろうか。
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さて下山。下山ルートとしては、霞滝の上から黒石谷右岸の仕事道を下ることにする。ネットやルート本では「崩壊が激しく下山路としての使用は困難」とされているこの道、さあどこまで辿れるだろうか。
霞滝の上の崩壊箇所は、行きに一度通っているので順調に通過。
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霞滝の上の崩壊箇所は、行きに一度通っているので順調に通過。
そのあとはしばらく平和。おや、意外に歩けるやん。
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そのあとはしばらく平和。おや、意外に歩けるやん。
こんな風に丸太橋が落ちている箇所や…
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こんな風に丸太橋が落ちている箇所や…
絶対渡りたくないボロボロの丸太橋が掛かっている箇所もあるけど、いずれも小さく巻いたり、迂回したりして通過できる。
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絶対渡りたくないボロボロの丸太橋が掛かっている箇所もあるけど、いずれも小さく巻いたり、迂回したりして通過できる。
が、ついに「これは無理!」な箇所が出現。断崖絶壁に老朽化して今にも真っ二つに折れそうな丸太橋が掛かっている箇所。この橋は絶対に渡りたくないし、周囲の地形が険しすぎて高巻きも難しそう。
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が、ついに「これは無理!」な箇所が出現。断崖絶壁に老朽化して今にも真っ二つに折れそうな丸太橋が掛かっている箇所。この橋は絶対に渡りたくないし、周囲の地形が険しすぎて高巻きも難しそう。
なので、一旦谷底に降り、谷を下降することに。そしてまた仕事道に戻れる機会をうかがおう。誰もが同じことを考えるようで、先ほどの「絶対無理橋」の少し手前にピンクテープが張ってある箇所があり、そこから尾根伝いにちょっと下ると明神滝の上に簡単に出ることができる。
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なので、一旦谷底に降り、谷を下降することに。そしてまた仕事道に戻れる機会をうかがおう。誰もが同じことを考えるようで、先ほどの「絶対無理橋」の少し手前にピンクテープが張ってある箇所があり、そこから尾根伝いにちょっと下ると明神滝の上に簡単に出ることができる。
明神滝は行きと同じルートで右岸を巻き下り(急斜面だが何とかロープを出さずに下れた)、明神滝の滝下に立つ。
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明神滝は行きと同じルートで右岸を巻き下り(急斜面だが何とかロープを出さずに下れた)、明神滝の滝下に立つ。
さらに男女滝も行きと同じルートで右岸側をクライムダウン。
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さらに男女滝も行きと同じルートで右岸側をクライムダウン。
すると右岸に登れそうな斜面が出てきて、仕事道に無事復帰することができた。
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すると右岸に登れそうな斜面が出てきて、仕事道に無事復帰することができた。
仕事道を少し歩くと、大規模な山崩れ箇所。道は完全に消失しているが、ありがたいことにロープが張ってあって容易に通過できた。
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仕事道を少し歩くと、大規模な山崩れ箇所。道は完全に消失しているが、ありがたいことにロープが張ってあって容易に通過できた。
が、だいぶ下ってきたところで、突然目の前から道が消失し、20分間ほどロスト。
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が、だいぶ下ってきたところで、突然目の前から道が消失し、20分間ほどロスト。
これは絶対おかしい、と道が消えた地点まで戻ってよく見ると、なんと仕事道は突然「つづら折り」となって180°方向を変えていたのだった(写真の矢印)。こんなん分かるかっ!
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これは絶対おかしい、と道が消えた地点まで戻ってよく見ると、なんと仕事道は突然「つづら折り」となって180°方向を変えていたのだった(写真の矢印)。こんなん分かるかっ!
そのあとも仕事道は4回ほどつづら折りを繰り返す。これはさすがに人が歩く道としては冗長すぎる気がする。木馬道か何かだろうか? さすがに森林鉄道は敷かれていなかっただろうし…
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そのあとも仕事道は4回ほどつづら折りを繰り返す。これはさすがに人が歩く道としては冗長すぎる気がする。木馬道か何かだろうか? さすがに森林鉄道は敷かれていなかっただろうし…
ちなみに、この冗長なつづら折り区間を大幅にショートカットするための踏み跡もあり。入り口にマーキングとケルンもあります。
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ちなみに、この冗長なつづら折り区間を大幅にショートカットするための踏み跡もあり。入り口にマーキングとケルンもあります。
この苔むしすぎて健全性の不明な丸太橋は谷に一旦降りて巻いて…
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この苔むしすぎて健全性の不明な丸太橋は谷に一旦降りて巻いて…
無事、林道に戻ってきました。なかなか盛りだくさんな下山となったけど、結果的には820m二俣(奥黒石谷と菅平谷の二俣)から約2時間。黒石岳から北尾根を下る(所要時間4時間)よりは早い、かな?
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無事、林道に戻ってきました。なかなか盛りだくさんな下山となったけど、結果的には820m二俣(奥黒石谷と菅平谷の二俣)から約2時間。黒石岳から北尾根を下る(所要時間4時間)よりは早い、かな?
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