春の風とガスは厳しかった鈴北岳☆(鞍掛橋から鉄塔巡視路ピストン)


- GPS
- 04:28
- 距離
- 5.6km
- 登り
- 755m
- 下り
- 739m
コースタイム
天候 | 曇りのちガス |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2016年03月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
※国道306号線の鞍掛峠(犬上郡多賀町大君ヶ畑〜三重県いなべ市藤原町山口間)の冬季通行止めは3月末までの予定でしたが、法面崩落の発生による調査と工事の為に6月末まで期間延長になるようです。 http://www.pref.shiga.lg.jp/h/doro/20150315.html |
コース状況/ 危険箇所等 |
《鞍掛橋⇔登山ポスト》 R306の鞍掛橋から入る林道を進むと、土砂止めの為に積まれた土嚢があるので脚立を利用して脇から乗り越えます。堆積した土砂は歩き難いですが踏み跡はあります。すぐに緩やかな林道になり10分ほどで登山ポストのある分岐路に着きます。登山ポストの蓋が壊れて中の登山届が露わになっていますが、別に登山ノートがあるので登山届の代わりに記入可能です。 《登山ポスト⇔県境稜線出合(鉄塔巡視路)》 登山ポストから左の橋を渡るとすぐに「火の用心」と書かれた看板のある場所が取り付きです。トラロープがあるのですぐにわかります。最初の10mは急斜面ですがすぐに葛折りに切られた登山道になります。目印は少ないですが踏み跡は明瞭でした。2つの鉄塔を過ぎると急な尾根を直登する道になります。2本目の鉄塔から約200m登ると鞍掛峠〜鈴北岳間の稜線に出合います。 《県境稜線出合⇔鈴北岳》 稜線出合は周囲に木々がありますがすぐに見晴らしのいい稜線です。早朝にもかかわらず足元が柔らかかったので、ここの斜面は泥濘必至だと思います。新しく設置された階段を上手く利用して登りたいです。 |
その他周辺情報 | クレフィール湖東『至福の湯』 大人600円(平日)、700円(土日祝) http://crefeel.co.jp/shifukunoyu/ |
写真
感想
最近のヤマレコで藤原岳や入道ヶ岳の福寿草のレコをよく目にします。
私達も先月は金剛山で福寿草を見ましたが、鈴鹿ではまだ見れていないので、秋に下見済みの鈴ヶ岳へ福寿草の群生を見に行きたいと思いました。
去年の春に利用した木和田尾ルートは鈴ヶ岳には遠すぎるので、本当なら鞍掛峠から歩きたいところですが、現在は冬季規制中で鞍掛峠直下の鞍掛トンネルには辿り着けないので、滋賀県側の車止めゲートのある鞍掛橋から登るルートを予習して未踏ルートに初挑戦しました。
自宅からいつもの三重県側からではなく、滋賀県側からR307をの多賀町の交差点からR306に入って鞍掛橋を目指しましたが、鞍掛峠付近までの所要時間は三重県側から入るのとあまり変わらない気がしました。
そういえば現地で分かったのですが、R306の鞍掛トンネル前後の区間に法面崩落があったらしく、通行止めの期間が6月末まで延長になったようです。
朝7時前に鞍掛橋のゲートに着くと、他に駐車車両は見当たらないので、どうやら今日は私達が1番乗りです。
準備をして7時過ぎにスタート。すぐに予習で見た土嚢が積み上げられた砂防ダムのような人工の土手の脇を脚立を利用して乗り越えます。
越えた先は崖崩れの跡なのか、堆積した土砂で歩き難くなっていました。
道はすぐに緩やかな林道に戻って、暫く歩くと登山ポストのある分岐路に着きました。
登山ポストは蓋が壊れて中身が露わになっていましたので、登山届を提出するのは控えました。予習ではこの分岐路から直進すれば御池谷を詰めて鈴ヶ岳や県境稜線に合流する道で、左の橋を渡るルートは鉄塔巡視路で県境稜線に合流する道です。私達は橋を渡って、鉄塔巡視路で稜線に出るコースを選びました。
登山ポストの分岐路からすぐに目印の看板があったので、ここが鉄塔巡視路の取り付きの筈ですが、ダラリと垂れたトラロープがなければ、絶対にここから登るとは思えないとんでもない急斜面です。
ロープに助けられながら何とか攀じ登るとすぐに踏み跡があり、急斜面に葛折りに切られた登山道が現れたので、とんでもなかったのは最初の10mだけでしたが、雪でロープが埋まってたらどう登るんだろう…
その後も葛折りを繰り返し、目印は少な目ながらも踏み跡はしっかりした歩き易くい道が続きます。やがてスタートから40分で1本目の鉄塔に着いたのでこの日最初の休憩を取りました。鉄塔から振り返ると通行止めの国道306号線が蛇のようにウネウネと蛇行して続く姿が見えました。
更に2本目の鉄塔を過ぎると、それまでの歩き易い葛折りの登山道から一変して、急斜面の尾根をひたすら直登する道になりました。
植林から自然林へと変化する急登を意識的に斜めに登ったり、たまに木々に掴まって休憩しながら登って行きますが、目に見えるピークが迫ると、また先に登り道が続くイジワルな尾根が曲者です。
結局は2本目の鉄塔から約200mの標高差の急登を30分頑張って、鞍掛峠からの県境稜線に合流しました。辛い登りが終わって、やっとこれから念願の稜線歩きの筈でしたが、もう季節はすっかり春だと思っていたのに稜線には強く冷たい風が吹いてとても寒いです。こんな日に限って防水グローブもフリースの手袋も忘れてしまって失敗したなと思いましたが、暫くずっと指を動かしたり、時折息を吹きかけたりしながら進みました。
周囲が開けて鈴ヶ岳や御池岳方面のシルエットが確認出来ましたが、どんよりと厚い雲が広がって天候が回復する気配はありません。泥濘んだ斜面に足を取られながらも少しずつ登って行きますが、高度を上げるに従って風は強くなり、ガスも濃くなっていく気がします。
タテ谷分岐の標板辺りで手に刺すような痛みと、じんじんと痺れるような感覚になり限界を感じたので、先を歩く相方に手が痛いと告げると、私がグローブをしていない事に初めて気付いたようで、すぐにその場に腰を降ろして手の加温を始めてくれました。
10分程の加温で手の感覚が戻って痛みや痺れが薄れたので、相方が自分のグローブを私に渡してくれて鈴北岳へ歩き始めました。鈴北岳のピークに到着すると、風もガスも最高潮で鈴ヶ岳も御池岳も何も見えません。
相方は鈴北岳から鈴ヶ岳方面に向かって、ヒルコバから御池谷で下山するつもりだったようですが、ホワイトアウト寸前の悪天候での鈴ヶ岳行きはリスクが大きいので、このままピストンで下山する事にしました。
稜線を下って行くと、今日初めて登山者のご夫婦とすれ違ったので挨拶しました。お互いこの日の悪天候を慰め合いましたが、ここまで誰とも会わなかったので少し心強く嬉しかったです。
往路でしっかりと目に焼き付けておいた鉄塔巡視路の取り付きから下山していきます。登りでも大変だった尾根は下りでも厳しく、足元が滑り易い箇所も多くあったので転ばないように気を付けました。
上から1本目の鉄塔を過ぎると葛折りの楽な道になり、手のすっかり元の感覚になったので、2本目の鉄塔でコーヒーとココアで休憩をしました。
最後に林道に下りるトラロープのある急斜面は少し怖かったですが、無事に登山ポストのある分岐路から林道を歩き、鞍掛橋に戻って来ました。
朝は私達だけだった車は3台に増えていたので、稜線でお会いした方以外にも、もう1組入山されているようでした。
帰りは東近江市にある「至福の湯」に立ち寄ってから帰路に着きました。
今日は目的だった福寿草は見れずに不完全燃焼の撤退となりましたが、悪天候以上にグローブを忘れるという失態を反省して、下手をすれば凍傷になっていたかも知れない怖さもしっかりと身に刻みたいと思います。
福寿草、来週も咲いてるかなぁ?
コメント
この記録に関連する登山ルート
この場所を通る登山ルートは、まだ登録されていません。
ルートを登録する
グローブ忘れたのは、痛いですね。
本当、小さなものですが、あるとないとでは
天と地ほどの差、ご無事で何よりです。
この日の、鈴鹿の天気予報は
あいにく、外れで、寒気が、入りまくり
でしたね。福寿草は、まだまだ
大丈夫だと思います。
R306が、また通行止め延長ですか。
せっかく、三重県側から
行きやすくなったのに。
情報、ありがとうございます。
グローブは車に忘れたんですが、今日は
暖かくなると思っていたのに、本当に凍傷
になるかと怖かったです
この経験を忘れないように、装備は常に
万全に備えなければと思いました
R306の規制延長は途中の電光掲示で崩土に
より通行止となっていたので、自宅に戻って
調べるとこういう事でした
これから春の最盛期を迎えるのに、鞍掛峠
が通れないのは痛いですよね
ただ折角なので、どうせならこの機会に滋賀
県側の未踏ルートを、開拓していこうかなと
思ったりもしています
せっかくの3連休ですが、仕事でどこにもいけず。
レコを見させて楽しんでます(笑)
鈴北岳、あいにくのガスで、さんざんでしたね…。忘れ物よくあるある。グローブは痛いですね〜。ピストンで正解でしょう。大きな忘れ物→デジカメの充電🔋忘れとか、水を現地調達しようとしたら水場がなかったとか…→グローブは予備を持ってくのでさすがにないですが〜
鈴鹿も春のお花が咲き始めますね。すれ違ったら声をかけて下さい。
edusさんはこの3連休はてっきり、何処かの
雪山へ遠征中だと勝手に思ってました〜
普段は真夏でもグローブは備えているのに、
この日は本当にうっかりな忘れ物で痛い目に
遭いました
鞍掛峠は通行止が延長されるようですが、これ
から鈴鹿は春のお花の最盛期ですね
こちらこそお会いした時はよろしくです
当日、鈴ヶ岳→鈴北岳→鉄塔尾根を周回しました。
生憎の天気で、視界数メートルでした。
ヒルノコバから御池谷のルートは数年前の台風の影響で通れないと思います。
トンネルまで行けない時には、camiiさんが通られたルートからのピストンが1番安全かと思います。
コメントありがとうございます
同じ日に登られてたんですね
鈴ヶ岳から鈴北岳なら桜峠を経由するルート
で周回されたんでしょうか?
ヒルコバからのルート情報ありがとうございます。
廃道に近いらしいとは分かっていたのですが、
やっぱり通れなかったんですね
次回再訪の時は利用しないようにします
k2hairさん、これからもよろしくお願いします
いいねした人
コメントを書く
ヤマレコにユーザー登録いただき、ログインしていただくことによって、コメントが書けるようになります。ヤマレコにユーザ登録する