行ってみたら予想外に花が綺麗だった✿横岳〜硫黄岳(杣添尾根)


- GPS
- 09:35
- 距離
- 13.5km
- 登り
- 1,420m
- 下り
- 1,420m
コースタイム
- 山行
- 7:33
- 休憩
- 1:59
- 合計
- 9:32
天候 | 晴れ時々曇り |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2025年06月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
車は10台くらい停められます。 けど、八ヶ岳林道の駐車場の方が山頂まで近いのと、台数も停められるような気がします。 八ヶ岳林道側の駐車場にトイレ有り |
コース状況/ 危険箇所等 |
危ない箇所は特には無い |
写真
高山植物ならではの小さな体で、岩の隙間に根を張り、短い夏を全力で生きる姿に、胸の奥がじんわりと温かくなる。背景には堂々とした山容がそびえ、その存在感に圧倒されつつも、足元の小さな命の力強さが、むしろこの風景全体に命を与えているように思えた。
視線を上げれば、遠くまで続く稜線と、雲が流れる広い空。けれど、今日の主役はこの小さな花だった。壮大な自然の中に身を置きながらも、「美しさとは、決して大きさや派手さではない」ということを静かに教えてくれる。
登ることに夢中になってしまうと、つい足元の存在を忘れてしまう。でも、ふと立ち止まり、この景色に出会えたことは、今回の山行の中でもっとも心に残る瞬間のひとつになった。
自然の中に身を置くことで、心が研ぎ澄まされ、小さな感動に敏感になれる。そんな登山の醍醐味を、今日もまたひとつ、静かに思い出させてくれた風景だった。
空はどこまでも澄み渡り、雲はまるで羊の群れのように静かに流れていく。そんな青と白のキャンバスに、岩と緑、そして花の彩りが重なり合い、この上ない美しさを描き出していました。カメラ越しでは到底伝わらない、五感すべてで味わうこの光景。標高の高さ、冷たい風、かすかな花の香り、そして足元の岩のざらつきすらも、すべてがこの瞬間の一部として心に刻まれていきました。
人の手が届かないような場所で、そっと息づいている命たち。その小さな花のひとつひとつに、数えきれない時間と、自然の摂理と、厳しい気候のなかで生き抜いてきた誇りが宿っているように思えました。「生きている」ということの尊さ、美しさを、この小さな命たちに教えられた気がします。
登山の疲れや息切れも、この光景に包まれた途端、すべてが報われたような気がしました。山に登るたび、自然はこんなにも静かに、けれど確かに、心を揺さぶる奇跡を見せてくれる。だから私はまた、山へと足を運びたくなるのです。
感想
八ヶ岳は普段はあまり行かない山域。なんでだろ〜?
人が多いから?アルプスじゃないから!?(笑)
まっ、色んな理由があるのだけど…
最近ずっと日帰りロングが続いていたので、ちょっとゆるハイクをしてみようと来てみた。
もともと、人が多い賑やかな登山は苦手な方なので、それなら人の少ない静けさに包まれた杣添尾根をえらんでみた。
登山者の少ないこのルートは、まるで八ヶ岳の“裏道”を歩いているような気分。樹林帯を抜け、ハイマツ帯をかき分けて稜線に出ると、岩稜の横岳で待ち受けていたのはなんとお花畑。そうか、もうそんな時期だったか。
予定外のお花に癒されながら歩く楽しみもあってもいい。
なんとなく来てみて、予定しなかった自然のサプライズ
があったと言った方がふさわしいのか(笑)
岩場はあまり好きな方じゃないけど、思っていたより短く、気持ちが盛り上がり始めたところであっさり終わってしまった感じ。正直、少し物足りない。もう少し岩と戯れたかったな、なんて贅沢なことを思ってしまう。
けれど、その岩場にはたくさんの花が咲いていて、疲れた心と体をふっと軽くしてくれた。厳しい岩稜の隙間に根を張る可憐な花々――このコントラストが、またいい。
横岳を越え、広々とした稜線を進み、硫黄岳山荘へ。ちょうどいいタイミングでひと休み。
有人の山小屋に立ち寄るのは久しぶりで、温かい空気やトイレ、水、ベンチの存在が本当にありがたかった。登山の中で“便利さ”という言葉を噛みしめたのは、久しぶりかもしれない。
その後、硫黄岳の山頂へ。広大な火口跡に風が吹き抜け、目の前の景色にしばらく立ち尽くす。険しさも穏やかさも、静けさも華やかさも味わえるこの縦走路。派手さはないけれど、じわじわと沁みてくる、そんな山行だった。
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