4歳児と富士山登る


- GPS
- 26:43
- 距離
- 12.9km
- 登り
- 1,534m
- 下り
- 1,530m
コースタイム
- 山行
- 6:13
- 休憩
- 2:18
- 合計
- 8:31
- 山行
- 4:46
- 休憩
- 2:40
- 合計
- 7:26
- 山行
- 6:35
- 休憩
- 2:36
- 合計
- 9:11
天候 | 曇り→晴れ→雨 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2025年07月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
バス 自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
今年から入山料制度が導入されています。 |
予約できる山小屋 |
八合目池田館
御殿場口七合四勺・わらじ館
九合目万年雪山荘
九合五勺胸突山荘
頂上富士館
|
写真
本当はもう少し下がってから仮眠させたかったのだけど、妥協して落石が当たらないスペースで仮眠させました。
山頂小屋は4時チェックアウトで、幼子にとっては、どう転んでもスマートに下るのは無理でした。
感想
2025年07月12日(土) 〜 2025年07月14日(月)
4歳の娘と2人で富士宮口五合目から山頂まで登りました。
8合目池田館に泊まって1泊2日の行程でしたが、体力を鑑みて2泊に切り替え、山頂でもう1泊しました。
11日に水が塚の駐車場へ入り、車中泊。自然に目覚めるのを待ち、7時のシャトルバスで上がります。7時半に五合目に到着したら、1時間ぐらいゆっくり時間をかけて朝食にしました。
初日の登り始めは9時ごろ、コースタイムや予定到着時刻はあってないようなものです。
ポテンシャル的にはコースタイムの2倍以内で登れるはずですが、それは、その日の気分などで大きく変わります。
この3日間は気分はのらない方で、だいぶ苦労しました。
時間はたっぷりありますが、さすがにあまり遅くなってしまうと夕暮れてしまいます。
スケジュールを気にしながら、辛さが気にならないよういろいろ話しかけて、元気の出るような話を10も20も浴びせながら、なんとか歩いてもらいます。(登りたいというから連れてきたのに、なぜ歩いて「もらって」いるのでしょうか)
最初から調子はのらなかったのですが、あと山小屋一つというところで、どうも本当に調子が悪いようで。30分仮眠をとらせました。
その30分でだいぶ回復したようで、初日は楽しく山小屋へ滑り込むことができました。
池田館は素泊まりです。富士山の食事はカレーが多く、しかも辛いカレーだったりするので、子供が食べられない場合があります。
池田館もそうですが、宿泊人数がかなり多いので、特別メニューなどは期待できません。素泊まりにして食事を持ち上げてしまった方が賢明です。
ただ、富士山全体で火気使用禁止なので、お湯の調達ができません。
お米を炊いたり、カップラーメン用のお湯を沸かすことができません。(お湯を売っている山小屋はあるかもしれませんが。)
通常山小屋ではラーメンなどを食べさせてもらえますが、宿泊客の食事時間になると、食堂は宿泊客専用になってしまいます。
つまり、加熱はせずに、子供がよく食べるメニューを考えなければならないのです。
グリンピース缶詰、焼き鳥缶詰、ランチパック系のおかずパン、リンゴなどが中心でした。リンゴは四つ切にして芯をとるように言われました。子供は面倒くさい要求を気軽にしてくれますが、食べてもらわないと困るのでやりましたとも。
12日は日の出が4時、チェックアウトが7時です。
日の出に1度起きて、二度寝してもらって、6時半に起きて7時出発としました。
いつも7時ぐらいまで起きない子なので、睡眠不足が懸念されます。
ダラダラ歩き始めましたが、この日はちょっと天気が良くて、一瞬下界が見えましたし、七合目から上は景色がずっと見えています。日差しもさしていました。
累積した疲れか日差しのせいか、疲れも大きめです。
九合五勺で30分仮眠しましたが、暑かったからか、うまく休めなかったようです。
如何せん4歳児ですので、(気分ではなく本当にポテンシャル的に)登れないとなれば潔く諦めて下山しようと思っていたのですが、さすがに九合五勺まできたら最後まで登ってほしいという気持ちが勝ってしまい、物で釣ったりなんやらして、時間も目いっぱいかけて、最後まで登らせてしまいました。
登頂こそしましたが、どう考えても脚は売り切れです。
1泊予定なので抱えて降りようとも思ったのですが、本人の意見を聞き取ったところ、もう1泊して自力で下山したいということだったので、急遽休みをとり、山頂の山小屋へ宿泊しました。
夕飯のカレーは1食だけたのみ、ごはんをとりわけて、魚肉ソーセージを食べさせました。リンゴも。
朝ごはんは2食頼んでいたのですが、誰かがもっていったのでしょう、私たちが出発するときは一つもありませんでした。
山小屋はあまり環境が良くなくて、一瞬夜泣きもして焦りました。
すぐ優しい声をかけてなだめて、なんとか2分ぐらいでおさまりましたが、そのあとずっと眠らず子供を監視して、夜泣きしそうになったらその瞬声をかける、というのをやっていました。
山頂小屋はチェックアウト4時とのこと。3時ぐらいには起こされて、子供も疲れの蓄積と寝不足で朝とても機嫌が悪く、コンディションは最悪。
朝ごはんもないけど、食堂も混みあってよい環境ではなく、子供がこれではどうせ食べさせられないと思い、即下山に踏み切りました。
標高が下がれば空気も濃くなるし、暖かくなるし、廃小屋より下にいけば落石も心配ないので、そこまで頑張ってもらいたかったのですが、それは必ず中途半端な位置で仮眠することとなりました。
その間、親切でお声がけしてくれる方がいらっしゃって、若干まいりました。
4時にチェックアウトという時点でスマートな下山は最初からかなわず、体力的に歩けないわけでもなく、高山病でもなく、低体温症でもないのです。
ただ、寝不足で、そして機嫌が悪くて動いてくれない状態です。登山者の機嫌が悪くて遭難救助とかは普通しないです。
そんな状態ですが、完全に親切で声をかけてくださる方に無碍な言い方もできなくて。
実際、読み通り休んだ後は歩けましたし、どうしても歩けないなら抱きかかえて降ろすまででした。
歩き出しは不機嫌でしたが、一緒にお歌をうたったりして、気分を高めて足を動かしてもらいました。
標高が下がってだんだん暖かくなってきて、天気も晴れて、下界が美しく見えるようになると、逆に楽しくなってきて上機嫌になりました。いろいろ大変だったけど、ここまでくると自分で歩いたことが誇りになったようです。
シャトルバスに間に合うように急いで下って、ご褒美の刻印メダルを急いで買って打ち込みましたが、急いでいたせいで1文字間違えてしまいました。
※富士宮五合目から山頂の神社までと、そこからプリンスルートを下って五合目までは全部本人が歩きましたが、神社から剣が峰までは抱っこしています。ここは行かないか、抱っこで行くかの2択だったので、抱きかかえていきました。
4歳児と富士登山、これは昨年の12月頃に富士山に登りたいと本人が言い出したのが始まりで、その後何度も本当に登りたいのか?気持ちは変わっていないか?とヒアリングをして、登りたい意向があるということで連れて行きました。
4歳というのは登れるとしたらギリギリの年齢で、何事例かは聞いたことがあります。うちの子は7月に登れば4歳と10か月になるので、月齢的には有利ですが、身長は3歳児相当なので、不利な部分もあります。
ただ、体は小さいけれど、同学年の4歳児と比べても、歩く体力はあるほうでした。
練習登山としては、シダンゴ山、幕山、金時山(公時コース)など、標高差500〜600mの山を日帰りで登るのと、加入道山〜大室山の周回コースを1泊2日でこなして、山小屋泊に慣らすこと、それと6月に五合目近辺のハイキングと、宝永山ハイキングで、砂地の路面や、空気の薄さに慣らしました。200mほどアップダウンもあるコースを20km歩いたりとかもしていました。
荷物は持ったり持たなかったりですが、空荷なら体力的には問題ない計算でした。
もちろん高山病にかかれば別ですが、今回高山病にはかかりませんでした。
ただ、実際はかなり厳しかったようです。
10年ほど前になりますが、私は富士山には何度も登っていて、富士宮口84分、御殿場口3時間弱、富士登山競走も4時間弱、SeatoSummitで11時間半でしたし、〇〇山にこの程度で登れるなら、富士山ならこの程度のポテンシャル、というあたりの目算はよくやっていて、大きくハズレていないはずです。
このあたりのズレは、子供らしい体力の無駄遣い(やたら変なところ歩く)の蓄積や、メンタルの弱さが強くかかっているように思えます。
山登りは天気や気持ちや体調で上振れも下振れもありえて、4歳児だとちょっと下振れすると、かなりつらい目にあいます。
(親のエゴで)登山の最年少記録を目指すとか、そういうのでなければ、6歳ぐらいまで待っておいたほうが、安定して登れますし、8歳にもなれば日帰りも狙えてお勧めです。若くして100名山を制覇した女の子も富士山は6歳で登っていますし、けして遅くありません。
私は転勤族で、転勤先によっては数年間富士山には登れないという条件もあり、熱意はあるうちにという気持ちもあり決行しましたが、九合五勺から先の辛さを見たら、連れてこなければよかったと思いました。トータルでみれば本人も楽しく満足感はあったようですが、道半ばは本当に辛かったようです。
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