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Yamareco

記録ID: 8428337
全員に公開
ハイキング
日光・那須・筑波

日光白根山周回+温泉ヶ岳

2025年07月18日(金) [日帰り]
情報量の目安: A
都道府県 栃木県 群馬県
 - 拍手
GPS
08:59
距離
12.1km
登り
1,598m
下り
1,598m

コースタイム

日帰り
山行
7:54
休憩
0:59
合計
8:53
5:26
5:27
37
6:04
6:08
46
6:54
6:57
37
7:34
7:37
55
8:32
8:59
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10:12
10:15
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30
12:03
31
12:34
9
12:43
12:46
7
12:53
15
13:08
32
13:41
ゴール地点
天候 晴れ・最高気温22/最低気温11
過去天気図(気象庁) 2025年07月の天気図
アクセス
利用交通機関:
電車 自家用車
行きは福島から車で移動(下道で約4時間)
帰りは東武日光駅周辺まで車で移動+東武日光駅から東武鉄道利用して埼玉へ帰宅
その他周辺情報 ファミリーマート清滝バイパス店で
「旨辛味噌ラーメン」213/
めちゃ美味しかったです笑

装備

個人装備
長袖シャツ Tシャツ ズボン 靴下 グローブ 防寒着 ザック 昼ご飯 行動食 非常食 飲料 計画書 GPS ファーストエイドキット 常備薬 保険証 携帯 時計 ストック

感想

奥白根山、再び。五色の絶景と自分との対話
福島県福島市松川町に住む僕にとって、山は生活の一部だ。月に3回から週に1回は、近くの里山をハイキングしたり、時には少し足を伸ばして本格的な登山に挑んだりしている。ソロ登山歴はそれなりに長く、自分のペースで自然と向き合う時間が何よりも好きだ。けれど、標高2,500mを超える山となると話は別。久しぶりの高山、それも今回は憧れの奥白根山。胸の高鳴りを抑えきれないまま、金精山登山口駐車場に車を滑り込ませたのは、まだ夜明け前の午前4時48分だった。
ヘッドランプの明かりだけが頼りの薄暗い登山道は、しっとりとした夏の湿気を含み、独特の土の匂いがした。聞こえるのは自分の足音と、時折聞こえる鳥のさえずりだけ。この静寂こそが、ソロ登山の醍醐味だ。日頃の喧騒から離れ、五感を研ぎ澄ます。金精峠までは、まだ体が温まりきっていないこともあり、少しずつ心拍数を上げていくような感覚だった。
金精峠を越え、金精山へと続く道は、徐々に傾斜を増していく。樹林帯の中を黙々と登り続けると、ふと開けた場所から東の空が茜色に染まり始めているのが見えた。ご来光には間に合わないが、それでもその神々しい光景に思わず足を止めて見入ってしまう。まるで、これから始まる壮大な一日の幕開けを告げているかのようだった。金精山山頂に着いた頃には、すっかりあたりは明るくなり、遠くまで見渡せる景色に気分が高揚する。
金精山から五色山への稜線歩きは、これぞ高山といった趣で、低木帯が広がり、時折吹き抜ける風が心地よい。朝日を浴びて輝く緑が目に眩しく、足元に咲く小さな高山植物を見つけながら進んだ。五色山山頂で一息つき、いよいよ奥白根山の姿がはっきりと見え始めた時には、思わず「おお!」と声が出た。その堂々たる山容に、改めて身が引き締まる思いがした。
弥陀ヶ池への下りは、少し荒れた箇所もあったが、慎重に足場を選びながら進む。そして、目の前に現れた弥陀ヶ池の神秘的な光景には、息を呑んだ。エメラルドグリーンにも見えるその水面は、周囲の緑を映し込み、まるで絵画のようだった。ここで飲む水筒の水は、普段の何倍も美味しく感じる。
そして、いよいよ奥白根山への最後の登り。ここからは本格的な岩場が多くなり、時には両手を使ってよじ登るような箇所もあった。久しぶりの2,500m超えの山は、やはり酸素が薄いのか、足取りが重くなるのを感じる。それでも、一歩一歩着実に高度を上げていく。途中、振り返ると弥陀ヶ池がより一層小さく、しかしその美しさは変わらず輝いているのが見えた。
午前8時32分、ついに奥白根山山頂に到着した。360度の大パノラマが目に飛び込んできた瞬間、これまでの疲れがすべて吹き飛んだ。遠くには雲海が広がり、日光白根山の山々が連なっている。眼下には、まさに名前の通り五色に輝く五色沼が広がり、その色彩の豊かさに心を奪われた。この絶景を独り占めできる贅沢。ベンチに腰を下ろし、持ってきたおにぎりを食べながら、ただひたすらにこの景色を脳裏に焼き付けた。風の音と、鳥の鳴き声しか聞こえないこの場所で、僕はただただ自然の雄大さに圧倒されていた。
山頂で30分近く休憩した後、前白根山への縦走路を進む。奥白根山とはまた違った雰囲気の、穏やかな稜線歩きだ。前白根山からの眺めも素晴らしく、奥白根山を振り返ってその雄姿を眺めることができた。ここから五色山、金精山へと来た道を戻るのだが、一度歩いた道でも、見る角度や光の加減で印象がガラリと変わるのが面白い。
午後の日差しが傾き始め、徐々に気温が上がってくる。金精山まで戻り、ここから少し足を伸ばして温泉ヶ岳へ向かうことにした。奥白根山からの下りで疲労もたまっていたが、せっかくだからと欲張ってしまうのが登山者の性だ。温泉ヶ岳分岐から温泉ヶ岳まではわずかな時間だったが、こちらも静かで落ち着いた雰囲気の山頂だった。
温泉ヶ岳を往復し、再び金精峠へと戻る。あとはひたすら金精山登山口駐車場へと下るのみ。最後の急な下り坂は、膝への負担も大きくなるため、慎重にゆっくりと下りていった。そして、午後1時40分、無事に金精山登山口駐車場に到着した。
今回の奥白根山ソロ登山は、久しぶりの2,500m超えの山だったこともあり、いつも以上に達成感が大きかった。奥白根山の堂々たる姿、五色沼の神秘的な美しさ、そして何よりも自分自身と向き合う時間。山でしか味わえない感動と充実感を存分に味わうことができた一日だった。これからも、僕は山の魅力に惹かれ続けるだろう。次に目指す山は、どこにしようか。そう考えながら、僕は少しだけ成長した自分を感じていた。

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