金袋山、天目山、三ドッケ


- GPS
- 08:17
- 距離
- 22.2km
- 登り
- 1,921m
- 下り
- 1,959m
コースタイム
- 山行
- 7:51
- 休憩
- 0:26
- 合計
- 8:17
天候 | 晴れ時々曇り |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2025年07月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
道形は明瞭も、巻き道の橋は老朽化 |
写真
感想
秩父か奥多摩だと実は奥多摩の方が圧倒的に近い。なにゆえ秩父なのかと言われれば、それはもうバイク乗ってるからとしか答えようがなかったりする。しかしながら奥多摩が嫌いとかではないので、昨日は奥多摩最深部を歩いてきた。夏休み真っ只中、きっと山中は子供たちで一杯に違いなかった。
朝8時、日原鍾乳洞の駐車場にバイクを停め、鍾乳洞前の神社境内から始まるタワ尾根を登り始める。早速目の前でカモシカが2頭驚き駆けて行く。やつらは天然記念物のくせにやたらと遭遇する。だが気をつけるべきは熊であり猪である。景気づけに笛を一吹きすると遠くで鹿が駆けていった。
植林地帯のヤバい急登は長続きせず、ものの30分でなだらかなタワ尾根に乗った。ここからは気持ちの良い山毛欅の自然林が続いた。始めの急登がなければ都内屈指の人気スポットになったことだろう。ところどころ道はなくなったが、広がった尾根の好きなところを歩きながら金袋山(きんたいさん)を目指す。ここには樹齢500年の山毛欅があったらしいが近年枯死してしまったようだ。
金袋山を過ぎ、ウトウの頭付近まで来ると左手に石灰の採掘場が見え、重機の音が聞こえた。天祖山の中腹だろうか。なだらかだったタワ尾根もここまでで、ここからは岩登りを混じえた一般的なバリエーションルートになってくる。これは死ねるな、という場所にはほぼ巻き道があったりするので、冷静に考えれば道は開けた。ウトウの頭を過ぎると、稜線上にモノレールが現れる。何用なのかは不明だが、結構な距離に敷かれていて、しばらくそれに沿って進む。やがてそのレールも終点を迎え、しばらく歩くと長沢背稜(別名:都県境尾根)に接続し、タワ尾根は終わりを迎えた。
ここまでで約3時間歩いたが、ここからが本日の本番になる。雲取山まで行こうかと思ったが、いかんせん戻りは長い長い林道歩きが待っている。距離の問題ではなく単純に面白くない。水松山(あららぎさん)に向かい天祖山尾根で戻って来るというのも一手だ。しかしながらここへ来たのには目的がある。長沢背稜東方の七跳山から奥武蔵の大平山へのルート確認である。地図で見る限り七跳山山頂からは北へと伸びる大平山へ続く尾根が見渡せるはずだった。大平山は地図に載らない山として一部界隈では名のしれた山で、登山地図を確認してもそこへ至る登山ルートが記載された物はなく、好事家のみが山頂を踏む山とされている。また熊の密集地帯としても有名で、秋になるとかなりの数の目撃情報が報告される楽園である。もっとも山奥で熊を見つけたところでわざわざ通報するような人はいないので大平山がワイドショーを賑わすことはない。
実際に七跳山へ到着すると、どこが山頂なのかよくわからなかったが大平山へ続く尾根は確認できた。当然ながら道らしきものはなく、本能的にもなんかヤバいとわかる。地図にない山、深山オブ深山へ赴くには準備と時間が絶対的に足りない。それに日原にバイクを置いている以上はそこへ戻らねばならず、日本三奇郷が一つ浦山郷へ降るとなると回収はたぶん後日になるだろう。そもそも日暮れまでに浦山へ降りれる確信もなかった。今は近くて遠い大平山。
長沢背稜の終わりと天目背稜の始まりは天目山(三ツドッケ)とされている。今日の最終目的地である。天目山の山頂は天目山を愛するあまりチェーンソーを担ぎ込んで山頂付近の木々を違法伐採してしまった通称チェーンソーマンのお陰で見晴らしが良いとの話だったが季節柄かあまり眺望が良いとは言えない感じだった。虫も煩かったので早々に立ち去る。ここからは日原まで降るだけのコースになるが道中にある一杯水避難小屋に少しだけ立ち寄った。ここもまた名の知れた避難小屋で、平成の山賊事件で話題になったいわく付きの避難小屋である。今日は使用者は誰も居ないようだったが、薄暗く黴臭い避難小屋だ。位置的にも中途半端で、縦走時に使用するならやはり酉谷山避難小屋なんだろうな、と思った。
そういえば道中熊に遭った。大栗山付近での出来事だったが、秩父の薄暗い谷側からジッと逃げるでもなくこっちを見ている熊と目が合った。距離にして約20m。倒木越しだったのと殺気は感じなかったのでそのまま通り過ごした。互いに領分をわきまえた遭遇だった。
結局夏休みだというのに8時間半の道中に子供どころか誰とも遭わなかった。これで3週連続誰とも遭わない山行となった。
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