記録ID: 8573400
全員に公開
沢登り
道東・知床
知床岬へ
2025年08月13日(水) 〜
2025年08月17日(日)


体力度
8
2〜3泊以上が適当
- GPS
- 42:07
- 距離
- 53.0km
- 登り
- 1,978m
- 下り
- 1,957m
コースタイム
1日目
- 山行
- 11:46
- 休憩
- 0:27
- 合計
- 12:13
距離 10.2km
登り 940m
下り 134m
5:21
110分
相泊
7:11
7:12
28分
観音岩まき始め
7:40
7:43
3分
観音岩まき終わり
7:46
184分
ウナキベツ川河口
10:50
11:04
182分
青沼
14:06
96分
ポロモイ台地入口(標高810m)
15:42
15:51
103分
モイレウシ川源頭(861南の沢型)
17:34
ポロモイ台地入口
2日目
- 山行
- 9:20
- 休憩
- 1:47
- 合計
- 11:07
距離 8.3km
登り 220m
下り 1,025m
6:19
140分
ポロモイ台地
8:39
9:06
134分
青沼
11:20
12:40
176分
ウナキベツ川河口
15:36
103分
モイレウシ川河口南の岬のまき始め
17:19
7分
モイレウシ川河口南の岬のまき終わり
17:26
モイレウシ川河口
3日目
- 山行
- 5:58
- 休憩
- 0:56
- 合計
- 6:54
距離 8.4km
登り 495m
下り 475m
7:10
55分
モイレウシ川河口
8:05
8:15
102分
ペキン川河口
9:57
10:06
44分
滝川河口
10:50
11:27
13分
女滝
11:40
39分
念仏岩後の泳ぎ始め
12:19
105分
念仏岩後の泳ぎ終わり
14:04
赤岩
4日目
- 山行
- 7:42
- 休憩
- 3:54
- 合計
- 11:36
距離 16.1km
登り 389m
下り 368m
4:26
63分
赤岩
5:29
6:43
6分
知床岬(アブラコ湾上)
6:49
7:11
17分
観測機と看板
9:16
9:53
106分
赤岩
11:39
11分
念仏岩の泳ぎ始め
11:50
4分
念仏岩の泳ぎ終わり
11:54
12:28
7分
念仏岩南の浜辺
12:35
42分
女滝
13:17
13:48
134分
滝川河口
16:02
ペキン川河口
5日目
- 山行
- 7:23
- 休憩
- 0:29
- 合計
- 7:52
距離 10.1km
登り 304m
下り 295m
5:05
71分
ペキン川河口
6:16
7分
モイレウシ川河口
6:23
45分
モイレウシ川河口南の岬のまき始め
7:08
61分
モイレウシ川河口南の岬のまき終わり
8:09
8:38
90分
タケノコ岩南
10:08
169分
ウナキベツ川河口
12:57
全体的に遅めです
天候 | 13日:曇り 14日:早朝晴れ、海岸は曇り 15日:早朝雨のち曇り時々晴れ、17時ごろから雨、夜は止んだ 16日:晴れ 17日:曇り→下界では15時ごろから雨 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2025年08月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
バス 自家用車
自転車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
◯ウナキベツ川左岸(途中まで) 踏み跡はわかりにくく、ピンテがない場所がほとんど。しっかり地図やGPSを見つつ進めて行く必要がある。また、河口からすぐの急斜や、青沼先の急斜、大崩壊地横の細尾根では滑落に注意。残置ロープは今後数年は使えそうなものが多かったが、整備されていないためか古いものも多い。また、ポロモイ台地はしっかり踏み跡をたどらないと、余計に藪漕ぎをすることになるので意地になってでも踏み跡を見つけたほうが良い。といっても、踏み跡がどこから始まるかとても分かりづらいが。 ◯知床東海岸 海岸線で青い線が引かれている場所以外は、大きめの岩がゴロゴロしている。まき道や巨岩を越えていくことから、全員が最低限簡単な岩場を安定して登り下りできる必要があり、時には持参したロープも使用しなければならずザイルワークも求められる。その上で、波や風、潮位を見ながら、トッカリ瀬、剣岩など海に浸かる場所も通過しなければならない。以上の技術があり、また40kmほど石の上を歩き、重荷を背負って行く体力が必要。簡単に行ける場所ではない。 参考: ・「知床半島先端部地区利用の心得 webサイト シレココ SHIRECOCO」 https://www.env.go.jp/park/shiretoko/guide/sirecoco/ ・「世界自然遺産 知床国立公園 ルサフィールドハウス」 https://policies.env.go.jp/park/shiretoko/rusa-fieldhouse/ <記録> 13日:相泊→ポロモイ台地引き返し ◯知床東海岸 ・相泊〜ウナキベツ川河口 石ころがたくさんの浜辺を歩いていく。重荷で石が沢足袋に食い込んできて痛い。 観音岩のまきは偵察。南側の下部は段々になっていて登りやすいが、テラスを挟み、上部はホールドやスタンスがない土の斜面。残地ロープがあり使える。まきの頂点は海側にタラ地があるため、人が溜まることができる。北側は少しザレているが、簡単に降りられるし、こちらにも残置ロープがある。ただ、残置ロープはまきの頂点のところで南北の2本が連結されているので、2人が同時に掴むのはやめた方が良さそうだ。偵察後partyで1人ずつ通過。北側のまき道を降りたところのタラ地には観音様の像と登山者計測カウンター。観音様の像は他にも岩壁の小さな窪地にたくさん置かれていた。ウナキベツ川河口を渡り、ウナキベツ左岸へ。 ◯ウナキベツ川左岸 ・河口〜青沼 草つき斜面を適当に登ると踏み跡に合流。そのまま進むと、登山者計測カウンターが出てくる。その後すぐ右手に尾根取り付きの踏み跡があったようだが、気付かずスルーし、そのまま沢沿いの踏み跡たどってしまう。踏み跡には黒いパイプがあり、水を汲み上げるような青色の機械に接続されていた。その機械を通り過ぎると、左岸は崖となり歩けなくなる。これはたぶん間違っているなあ、ということで戻る。尾根上へと伸びる適当な踏み跡が付いた斜面登ろうとしたが、急で登れないので、素直に戻る。先ほどのカウンター近くに踏み跡を発見し、それをたどると、残置ロープを見つけた。どうやら正しいようだ。急斜面を残置ロープをしっかり掴み登っていく。斜面上がってからは踏み跡か鹿道っぽく抜けたところをたどる。踏み跡ははっきりしていないうえに、藪は濃くなくどこでも歩けるため、ちゃんと合っているか不安になる。途中の流入からはそれっぽい踏み跡を辿れた。250の崖マークは確認できる。踏み跡が続く250二股の右股は水が少ししか流れていない。250二股あたりは足元がドロドロだった気がする。青沼手前で踏み跡を外し色々探したら、やけにピンテと木にペンキがある場所を発見したので、そこを辿ると青沼に着いた。ウナキベツ川は大量のガレの下に伏流しているようだ。テントが4張り。草地にたくさん張れる良いテン場。青沼から流れる水は飲めなくはないが、あまり綺麗ではない。青沼に北から流入する沢型は水が流れている音がしたので、そっちまで行けば汲めるかも。 ・青沼先〜ポロモイ台地入口 尾根に取り付く。急だが残置ロープがあり使える。急斜終わってから踏み跡はすぐに薄くなり藪漕ぎするはめになる。尾根の東の沢型のザレ場は確認できた。途中藪の中にハチか何か虫がいたのか刺されて痛い。尾根上がブッシュで歩きにくいところは西側トラバル。600あたりで踏み跡が尾根を外れて東にも延びていたがそちらは違う模様。620から踏み跡がわかるようになり、左が切れ落ちた尾根を登って行く。全体的に足元が崩れやすく、浮石落石もあるので注意。1,2箇所一人ずつ通過。所々に残置ロープもあった。怖い場所は東に少し回り込むように踏み跡が続いているので、そこを辿った。 ・ポロモイ台地 800でタラくなり、その先は凹地となっており、ポロモイ台地の入口。またまた残置ロープのある急斜面を登る。少し怖い。急斜面が終わるとブッシュに覆われたタラ地に出る。どこに踏み跡続いているかわからず、とりあえず大まかにコンパス切って進みやすそうなところを行く。が、足元はササ、その上はハイマツのハイローミックスに大苦戦。アメリカ空軍のF22とF35かよ。全く進まず時間がかかる。途中で人とすれ違い、話を聞くとその人たちは踏み跡をたどっていたようなので、踏み跡へ向かうよう修正し踏み跡をたどる。踏み跡といってもすごくはっきりしているわけではなく、ただ足元にハイマツや笹が無い感じの踏み跡でわかりにくい。けど、さっきよりは楽だ。進んで行くが、ザックが大きいために引っかかる。あー。モイレウシ川源頭手前にストックが一本ブッシュに引っかかっていた。日没までに知床沼に辿り着けるか怪しく、ここまで予想以上に時間がかかったために引き返す。もっと早めに引き返し判断すべきだった。途中で天気図を取る。ポロモイ台地入口の急斜の下の凹っ地にテン場入り。当初西海岸に乗越する予定だったが、このブッシュを過ぎるのにかなりの時間がかかりそうなのと天気が不安なので、引き返して東海岸から知床岬へのatをすることにした。 14日:ポロモイ台地入口→東海岸→モイレウシ川河口 ・ポロモイ台地入口〜ウナキベツ川河口 引き返しも概ね同じところを辿る。600〜800あたりの切れ落ちたところも慎重に通過。やっぱり青沼東〜ウナキベツ川河口の踏み跡は分かりにくい。 ◯東海岸 ・ウナキベツ川河口〜モイレウシ川河口 (一応L-sLで観音岩の南へ行き、天気の確認と在札への連絡を行った。) トッカリ瀬はへつったり、水面に見え隠れしている岩を飛び石したりして通過。 化石浜の番屋は廃れている。番屋の北に船着場の跡みたいなものもあった。 タケノコ岩南から巨岩帯。岩の間をくぐったり、岩の上を飛んだり、岩を登り降りしたり、少し足を濡らして海からまいたり、と身体全体を使って通過。確かに良いルート見つけないと通過に時間かかりそう。かなり疲れた。巨岩の間に落ちると大怪我すると思うので注意。ある程度岩場で安定した動きができる人じゃないと危ないだろう。 タケノコ岩の北に一箇所海側からでなく、陸側から行った方が安全で楽なルートがある。目印として青色のひもが置かれていた。ルートの途中の岩には黄色の残置ロープがあった。 モシレウシ川河口手前の岬は残置ロープがある明瞭な巻き道。まずは偵察。下部は土の斜面にホールドやスタンスとなる石が時折付いている感じだが、石が小さい。上部は岩がしっかりあり。残置ロープしっかり掴んで登る。全荷だと荷物重くて結構怖い。北側は上部がザレているが難しくない。Mは空身にするか確保しようということで、支点探すも、木はないし、シュリンゲをかけられるような岩もない。うーん。迷ったがハーケン打つことにして、打てそうな割れ目探す。色々なところに試してみた結果、結局陸側の岩の割れ目に2本打てたので、そこを支点にしてザイル確保。M1は空身。結構時間かかった。対処引き気味だったかもしれないが、安全第一なのでこれでヨシとする。 モイレウシ川河口にテン場入り。綺麗な番屋や船着き場がある。 この日の夜、ラジオで概況を聞いた後何となくラジオを流していると、「知床半島の羅臼岳で〜」と言ったので、何事かと思ってよく聞いてみると、どうやらヒグマに襲われて一人行方不明らしい。近い場所でのこのニュースは怖すぎる。ここまでクマは見なかったし、この先も見なければ良いなと思っていた。 15日:モイレウシ川河口→赤岩 ・モイレウシ川河口〜ペキンノ鼻 朝起きて何やら船の音がすると思ったら、たくさんの釣り人が上陸していた。予報通り天気は良くなさそう。波も少し高そう。デッパしようと準備していたら雨が降ってきたので、1〜2時間待つ。小雨になってきたので、7時過ぎデッパ。知床岬に行ったことがあるという釣り人の方が、剣岩の方を指差して「あそこ行けるの?」と聞いてきたけど、「どうなんですかね〜」としか答えられない。無理そうなら引き返そうということでとりあえず行ってみる。膝上まで濡れ、時折少し波も来るが、通過できる範囲内。行けそうだということで、一応sLトップにして通過。一安心。 メガネ岩は穴の中をくぐっていくが、強風が吹いていた。ペキン川河口で自転車を持った三人組とすれ違った。すごい。巨岩帯やまきはどうやって越えるのだろうか。 ペキンノ鼻は踏み跡たどって鞍部を越える。簡単。アザミが生えていて、当たると痛い。ズボンの上からでも貫通してくる。 ・ペキンノ鼻先〜赤岩 その先、ヤマレコの近藤ヶ淵(少し濡れて通過する場所)の位置は間違っており、実際はもう少し西にある。波によって岩壁がえぐられたところの上をへって通過し、あとは普通にへつっていくが少し難しい。膝〜股くらいは濡れた。 滝川は浜で海に流入するのではなく、岩場を縫うようにして流入する。その先に洞窟がある。 滝の下には綺麗な番屋。男滝を過ぎたところでシーカヤックをしている人たちと出会った。この人たちに助けてもらうことになるとはこの時思ってもいなかった。男滝と女滝の間の草地はテン場だったらとても快適そう。 念仏岩は手前に洞窟と浜辺。まき道は洞窟の手前にあるっぽい。岩棚を少し歩き回り込むと、急に岩棚が無くなる。へつるのは無理。なるほどここが泳ぐ場所か。入り江のため波はあまりないが、最初なのでザイル出して泳ぐ。岩盤を掴みながら泳いでいけるので難しくない。 カブト岩も泳ぐ。まき道はテトラポッドが終わるあたりから斜面を登っていくようだ。適当に歩いていくと、陸側に深く入りくんだ入り江が出てくる。記録でも見た通りここを泳ぐようだ。ここは念仏岩と違い、何もないところを5〜10mほど泳ぐ。泳いだ先で陸に上がるところがホールド掴みづらく、濡れたザックの重さも相まって、陸に上がりにくい。sLにお助けひもを出してもらった。その後も水面近くを歩いたりへつったりする場所があるので、通過に要する時間はある程度見込んだ方が良い。あとはアカイワ川の先まで。廃番屋の前でテン場る。知床岬へ歩いていく方面にクマが見えたような気がするが、一瞬で隠れてしまったので、気のせいだったのかも(そうではなかったが)。 16日:赤岩↩知床岬→ペキン川河口 ・赤岩〜知床岬、知床岬灯台 朝起きてテントの外に出ると、夜明けの空に国後島の山々の山容が浮かんでおり美しい。不法に占領されていようが、自然の美しさに変わりはない。食料を持ってテントやら登攀具をデポして、日の出とともにデッパ。岬へは海岸を回り込む手前の踏み跡から上がる。ちょうどたくさんのゴミが漂着しているあたり。踏み跡はややザレているが何も。台地に上がってからも踏み跡たどる。若干ヤブヤブしているところもあり。途中から踏み跡ハッキリしてきて、岬(アブラコ湾の上)着。いえーい。人工物が周りにたくさん置かれてあった。ここからはちょうどアブラコ湾を上から望むことができる。各自昼寝、ではなく朝寝やら休憩。アブラコ湾へは階段で降りることができ、降りてみたが特別何かあるわけではない。ここにはどうやら知床岬の看板は無いようなので、適当に東の方を歩いていくと、何かの観測機のところに、倒れて飛ばないよう石が上に置かれた状態の看板を発見(地図では「夫婦岩」の西にある岬)。やったぜ。戻って全員で移動して、たくさん写真を撮った。 その後は知床岬灯台へ。灯台への斜面を登る手前には何かの鉄製の柵があった。斜面には地図通り階段。階段の脇に、斜里と羅臼の境界を示すのであろう境界標もあった。灯台の中に入ることはできないが、灯台の下からは岬の台地を一望できた。 1日くらいただ岬と海を見てボーッと過ごしたい気分。だが、そういうわけにはいかなく名残惜しいが、帰路へ。ようやく折り返し地点だ。 行きと同じく踏み跡たどって海岸へ。海岸へ降りる手前で昨日会ったシーカヤックの人たちが「クマー」と声を出しているので、死角になっていた先の斜面をよく見るとクマが二頭。一度南へ行くのをやめて、海岸でクマが退くのを待つ。シーカヤックの人たちが教えてくれなかったら、自ら気づかずに接近していたかもしれず危なかった。礼を言って、クマが一頭ずつ斜面の上の台地へ行くのを確認してから出発。かなり距離は離れているが怖いので、陸に上がらず浅瀬の方から進む。少し歩くと、ゴミがたくさん漂着しているあたりの藪から一頭のクマが急に出現。距離も先ほどより短く50mほど。藪のなかにいたためか、気づかなかった。恐怖で拍動が強まる。幸いにもクマはpartyに目もくれず、歩いていった。急にこっちに突進してくるのが怖いので、時折クマを見つつ足早に通過。クマはその後浅瀬に入っていった。水浴びか何か獲っていたのかな。これ以後、クマ避けのためにこれまでより一層笛を鳴らしつつ進む。羅臼岳の事件もあったし怖い。 赤岩に戻ってデポした荷物を回収。 ・赤岩〜ペキン川河口 カブト岩は行きと同様に泳ぐ。ここの泳ぐところは外に岩礁が無いためか、天気が良い日でも少し波が来るようだった。歩いていると観光船が通過していったので、手を振るとこちらに来たので軽く挨拶。船の乗客にとってみれば、我々は「知床の海岸に時折現れる危ないことをしている動物たち」なのかもしれない。 念仏岩も同様に。波がほとんど無かったので、ザイル出さずに泳いだ。 後も行きと同様に通過。 滝川で休憩していたら、観光船が再度通過。観光船が来るとき、偶然ではあるがいつも休憩している。 行きには気付かなかったが、ペキンノ鼻の南に観音様があった。「ひかりごけ事件」の慰霊のためのものだろうか。 ペキン川河口北にテン場入り。ペキン川河口は三角州みたいに何本かに広がっている。海へと流入するところにはカモメがたくさん。何をしているのだろう。テン場自体は砂地で快適だった。 17日:ペキン川河口〜相泊 ・ペキン川河口〜モイレウシ川河口南の岬 昼過ぎから天気が悪くなるらしいので、普通に起きてデッパ。ちょうど船が来て、たくさんの釣り人が釣りをしていた。船長さん曰く、趣味で来ている人が多いとのこと。釣りも奥深そうな世界だ。メガネ岩は今日も強風。剣岩は行きより濡れずに済んだ。確かすねくらいまでだったような。 モイレウシ川河口南の岬のまきは、行きでちらっと海側から見たのと遠目で見た感じで、海側からまいて行けそうだったので、とりあえず偵察する。巨岩を越え、岩棚を歩くと、海蝕洞って言うのかな?洞窟が現れる。ちらっと中を覗くと水路があり、その水路の先で向こう側に出られるが、水路を泳がないといけなさそうなので、一旦洞窟を出て外側から行く。少し歩くと、さっきの水路と海が繋がっているところに出た。どうやらここ以外に通れるところはないようだ。水路の幅は1m弱で跨げばその先に行けるが、その先はわりかし斜度のある壁になっていて、全荷だとキツイ。ということで空身で取り付く。若干難しいが、まあいける範囲内。無理してまたがなくても、泳げばすぐに渡れる。ここの先もいくつかの巨岩を越えていけば、もとの海岸線に合流できそう。これなら残置ロープを使って登って降りてでまくよりかは簡単だろうということで、Mも連れてきてpartyで通過。水路のところはLと1年目は泳ぎ。sLと2年目は空身で跨いで越えて、ザックは10mロープで水の上を引っ張って運んだ。陸側のまきよりはテンション感じないが、やはり時化のときは注意か。 ・モイレウシ川河口南の岬のまき終わり〜相泊 タケノコ岩の北のところでなぜかsLと2年目は陸側から行かずに海側から行って、難しいムーブを強いられていた。うーん。 タケノコ岩の南で休憩していると、Mが電波を取れることを発見。この場所から、ちょうど最後に電波が入った観音岩が見えるため、観音岩から漏れた?かたちで電波が届くようだ。中日ドラゴンズファンのMがこの5日間の試合結果を確認していたら、1勝しかしてなかったのはかわいそうだった。 長い間歩いたおかげで、飛び石にもかなり慣れてくる。どんちゃんに「50コンボだどん!」とか、言ってもらいたいくらいだ。 観音岩のまきも全員全荷で。あとは惰性で歩く。行きは気付かなかったが、クズレハマ川には丸太と木の板を組み合わせた橋がある。相泊に近くなると陸の方に踏み跡があるので、そちらを行くと少し楽。あとは作業している小屋の横を通り相泊橋まで。長い旅だった。ありがとう。お疲れさまでした。 <その他> ・ロープを使ってまくか、泳ぐかの判断(モイレウシ川河口南の岬、念仏岩、カブト岩など) partyの好みによるだろう。ロープを使って上からまく方が難しく見え、泳ぐことを選択した場合でも、海が時化っているときは海に流される危険性がある。今回はL-sLが割と怖がりなので、積極的に泳いだ。ザックが浮き輪代わりになるので、泳ぎが苦手でもそのまままっすぐ水中に沈んでいくことは少ないだろう。泳ぐ場合はとりあえずジップロックやスタッフバック等で防水はしっかり。 ・ヒグマ 赤岩の北の、知床岬の台地に上がるあたりで三頭見た。ルサフィールドハウスでも赤岩で接近された事例が紹介されていた。 ・釣り人 モイレウシ川河口とペキン川河口に船で上陸していた。もし万が一の場合には頼ることができるかもしれない。 ・電波 相泊〜観音岩南:◯、タケノコ岩南:◯、知床岬:ほぼ×(最新機種のdocomoのiPhoneで一本入る人いたが、メールしか見れず送信は不可)、その他は基本入らなかった。 ・ラジオ 崖の下では入らない。↓AM 知床岬:702◯、909◯、1188◯、1449◯ ペキン川河口:702△、1188◯ その他の場所は忘れました。札幌の567,747は入らなかった。 |
その他周辺情報 | 入山前にルサフィールドハウスで情報収集するのがおすすめ 相泊温泉とセセキ温泉は入ることができなかった |
写真
装備
個人装備 |
沢足袋
ネオプレンソックス
ハーネス
カラビナ
環付きカラビナ
ソウスリング
確保器
ヘルメット
長袖インナー
タイツ
ズボン
軍手
雨具上下
防寒着
ザック
行動食
非常食
飲料
コッヘル
スプーン
ポリタンク
トイレットペーパー
携帯トイレ
ライター
地図(地形図)
天気図
ナイフ
コンパス
笛
ヘッドランプ
予備電池
針金
保険証
携帯
モバイルバッテリー
ラジオ
時計
シュラフカバー
10mロープ
ジップロック
テントマット
ロールマット
|
---|---|
共同装備 |
50mロープ
ハンマー
ハーケン
熊スプレー*2
テント
EPI
ノコ
米鍋
お玉
しゃもじ
食料
乾燥野菜
カルパス
ファーストエイドキット
常備薬
修理具
捨て縄
|
備考 | epiは朝夜の使用×4回でちょうど大サイズの缶ぴったりだった ・持参必須 電波が入らないので、ラジオや天気図は必須。ザイル、ハーネス、カラビナ類ももちろん必須 ・持って行って良かった ムヒ(かゆみ止め薬) |
感想
短い間ではあったが、山行中に、釣り人や漁船や観光客の人たち、荒々しい海岸線、クマや鳥やキツネの動物たちを何度も目にして、またルサフィールドハウスで知床の歴史を知って、今まで行った他の山や沢と違い、人と自然と生き物の三者の関係性や共存する様子を感じることができ興味深かった。一緒に行った4人の思い出にずっと残ってくれればいいなあ。
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