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Yamareco

記録ID: 8629334
全員に公開
ハイキング
甲斐駒・北岳

鳳凰三山+高嶺の縦走。全然プチじゃなかった南アルプステント泊。

2025年08月30日(土) 〜 2025年08月31日(日)
 - 拍手
体力度
5
1泊以上が適当
GPS
11:54
距離
17.4km
登り
1,995m
下り
1,857m
歩くペース
標準
0.91.0
ヤマレコの計画機能「らくルート」の標準コースタイムを「1.0」としたときの倍率です。

コースタイム

1日目
山行
4:00
休憩
0:26
合計
4:26
距離 7.9km 登り 1,210m 下り 152m
10:30
1
スタート地点
10:31
53
11:24
11:25
2
11:27
11:37
75
12:52
12:56
42
13:38
40
14:18
14:29
27
2日目
山行
6:45
休憩
0:34
合計
7:19
距離 9.5km 登り 785m 下り 1,705m
4:35
60
5:35
5
5:40
5:45
11
5:56
5:57
44
6:41
6:42
21
7:03
7:04
39
7:43
7:51
10
8:01
8:04
16
8:54
9:02
47
9:49
9:55
106
11:41
11:42
9
11:54
ゴール地点
天候 晴々
過去天気図(気象庁) 2025年08月の天気図
アクセス
利用交通機関:
電車 バス
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感想

普通の週末でテントを背負ってサクっと早目に帰ってくるプチ・テント泊。少し前の瑞牆山のプチ・テント泊企画から2回目。今回は南アルプスは鳳凰三山を南御室小屋でテント泊。

山を歩く気持ちもリセットして今日もまた山を歩く。直前まで、行き慣れた所にするか、やっぱり初めての所にするか悩んだ。普通の週末で無理なく1泊テント泊をして次の日、早目に下山出来る所。
ギリギリまで天気予報と睨めっこして、ここは初めての方を選んだ。



南アルプス入門。鳳凰三山。
去年の秋に同じ南アルプスの白峰三山の1つ、北岳へ登って、山頂から見える雄大な鳳凰三山を眺めた。

山梨県の南アルプス北東部に位置する、薬師岳2780m、観音岳2840m、地蔵岳2764mの三峰からなり、歴史は古く、平安時代の伝記にも登場し山岳信仰の対象で、江戸時代には登拝に訪れる人が多く、鳳凰山権現が祀られ、精進潔斎の沐浴を行いました。伝記に山名が見られるように山岳信仰が盛んだった。とある。古くからの信仰の山。うむ興味深い。


今回は、広河原の一つ手前の夜叉神峠登山口でバスを下車して、南御室小屋で幕営、鳳凰三山を縦走して広河原へ下山。広河原山荘でシャワーを借りて、生ビールを飲む作戦である。



DAY 1
電車で間に合う甲府発、広河原行きのバスはおそらく9時5分発。それでも山梨交通の当該バスは車掌さんも居て立ち乗りをさせないオペレーション。
始発で甲府駅に8時12分に着ける電車でやってきた。それでもバスに並んだのは5番目だった。
バスは都合3台、もちろん全員着席のゆったりとしたバス空間で一路広河原へ。まだ席はいくつか空いていた。




10時半、夜叉神峠登山口1378mから、まだ眠った身体にはとても辛い、いきなりの急登の連続から始まる。
今日の宿泊地である南御室小屋2438m。7.9km、累積で1215mを4時間半は、特に変化のない樹林帯をただひたすら、黙々と、しみじみと歩いて登った。

最初の休憩地点の夜叉神峠までの小一時間は、まだ眠った心拍を呼び起こす、なかなかの登りだった。

夜叉神峠小屋からの道のりは地味。の一言に尽きた。ただ歩く。ちょっとした稜線に出ると風が気持ちいい。でも風裏に入ってしまうと、とたんに暑く、汗でシャツに染められていく。

予定のペースからは巻き気味で進行できているので、要所、要所で、キチンと休憩を入れる。杖立峠、苺平の間の眺望スポット、、は、甲斐の山々は雲に覆われ気味で、眺望は。。という感じ。
今日のところはまだ樹林帯の域を出ていない、15時に南御室小屋に着いた。予定より少し早く到着する事ができた。
最後まで何も見せてくれなかった日向山をちょっと思い出した。そういえば日向山も南アルプスの玄関口だ。




南御室小屋テント場。
もうすでに色とりどりの幾つものテントが張られていたけと、小屋からもほど近いいい感じの所が空いていた。

受付で小屋番さんに予定の下山口は、広河原ですか。
道は短く見えますけどハードです。ここのところ事故も起きています。12時のバスを逃しても、14時、16時40分と、まだバスはあります。最悪タクシーもあるし広河原山荘で泊まれます。焦らないようにゆっくりと行ってください。
そしてそれは明日、身をもって体験するのである。

と、注意喚起を頂いて、恐る恐る受付を済ませて、ついでにビールも買って、テントサイトを彷徨く。大き目の岩があっていい感じに座れそう。のだけど、なぜちょっといい感じの所が空いているのか、少し疑ったけど、お隣さんやご近所ともいい距離感だったので、今日はここを寝床とする。今度は目の前に張らせないぞ。



ビールは冷え冷え。
これは南アルプスの天然水が成せる技か、缶ビール(大)は冷え冷えで、山でよくある若干なまい冷え方とは一味違う切れ味。
プシュっとビールを空けながら、だらだらとテントを張る。張り終わると後はもう、のんびり時間。
暮れそうで暮れない空を時々眺めながら、おやつをポリポリとつまんで、本当にだらだらと過ごす。
そうだ、だらだらしに来たのだ。(はずだ)

気がついたら缶ビール(大)は3本目に突入、そろそろ夜ごはんの準備を始める。もう外は涼やかで気持ちが良くて、上着1つで十分、夜ごはんを食べて、19時半には寝床に潜り込んだ。

Tシャツとシュラフはお腹までで、全然暖かく寒さとかで一度も目が覚める事もなく、1時半くらいに、獣の雄叫びで目が覚めた。何が鳴いていたのか、甲高い鳴き声だった。うとうとして再び眠りに落ちて、3時に目が覚めるともう周りは忙しなく、ヘッデンがテント越しに頭を照らしたりと、ゴソゴソと始まっていた。



DAY 2
テントを開けて見上げると満天の星空が空を覆っていた。朝露と結露でテントのフライシートはびしょびしょ。拭いたりするけどあまり効果はない。全てをザックに納めて、4時半、出発する。
まだ暗い樹林帯の中をヘッデンで道を照らしながら登っていく。前後には誰もいない。木々の間から真っ赤な朝日が、木々の隙間から朝日が差し込んでくる。着ていたフリースはもう暑く、脱いで半袖になった。

1時間ほどで薬師岳小屋に到着。ようやくお腹が減ってきて軒先をお借りしてパンを食べる。
急に樹林帯を抜けた。白い砂浜から岩岩が突き出して、広がった雲海を突き抜いて、富士山が大きく見えた。



6時前に薬師岳山頂に到着。稜線に乗った。白い砂浜と大きな岩が刺さるように突き立っている。前方には次の目的地の鳳凰山が聳え、右も左も絶景が広がり、眼下には雲がどんどんと湧き上がって来ては流れて来ては去っていく。自分の上には青空しかない、素晴らしいお天気の元、白鳳三山がどっしりと綺麗に見える。去年はあっちからこっちを眺めてたんだなぁ、などと想い出にふける。

富士山は上がって来ている雲で見えたり隠れたりし始めていた。6時40分、観音ヶ岳・鳳凰山の山頂に到達。ついにオベリスクが見えて来た。
行程表からも随分と巻いていて、お、楽勝じゃないか。と、まだこの時はそんな調子で、悠々としていた。



稜線歩きの言っても楽ではない。
再び登り返しである。オベリスク遠いなあ、、手前に1つピークがあって、右へ折れたところにオベリスクが見えていた。

7時40分、地蔵岳と早川尾根への分岐、手前のピーク赤抜沢ノ頭2744mに到着。オベリスクはもうすぐそこまで迫っていた。登り返しがある。今回はテント装備を背負ったままの、割と急な登り返しががとても多い。流石に3つ目なると一瞬躊躇したけど、頑張って鞍部に下って、ザックをデポしてオベリスクの根元まで行って、お地蔵さんをお参りした。

赤抜沢ノ頭へ登り返して戻ってきたら、持っていた時間の余裕は全て吐き出してしまっていた。いよいよ早川尾根へ取り掛かる。まだもう1つ赤嶺2779mが見えていた。地蔵岳2764mより高いじゃないか。と、またここで登り返しが始まる。



心細い早川尾根。
地蔵岳までは割と人が居たが、早川尾根へ入ると一気にひと気が引いた。もしかしたら、大変な道を選んでしまったんじゃないか、と、急に心細くなる。
まだ時間は早い。ゆっくり、ゆっくり行こう。と気持ちを落ち着かせる。
道は細くなって、地蔵岳までと、地蔵岳からとは、登山道の感じが違って見えて、ずっと緊張していた。



眺めの良い稜線歩きは、眼下に雲が行き交う、雲上の散歩道、というのに相応しい景色だったが、ちょっと心に余裕はなかった。
赤嶺の山頂に着いた。三角点があった。北岳がどーんと真正面に構える、北岳の絶好の展望台とあった。誰も居ない。地味な山頂標。だけど今回1番のピークであった。

ようやく全てのピークを登り終えた。後は下るだけ。ただ
昨日、今日登ってきた標高分約1700mを、9.5kmで下らなければならない。
赤嶺から白鳳峠までの岩場の稜線を下っていく。時折背を向けて下りない下りられない箇所もあったけど、落ち着いてクリアした。



さて、下山。
10時前にひとまず白鳳峠に辿り着いた。少し休憩をしてザックの最後の予備水の水筒へ移して、塩飴とカロリーメイトを食べる。

白鳳峠からは少し楽になるかな、なんて思ったけど、それは甘い考えだった。
極端に危ない箇所はないのだけど、極端な急坂が待っていた。樹林帯に入ったかと思えば、ガレ場が広がる谷間を下っていく。浮き石ばかりで歩きにくい。
急いでは行けない疲れる下り。また樹林に入ったかと思ったらまたガレ場、を繰り返しながら下っていった。




注意喚起はあまりにも的確で。
GPSを見てても、歩いている割には、しんどい割には、全然前へ進んでなく心折られる。でも焦ってはいけない。と、言い聞かせる。

樹林帯に入っても、急坂は手を緩めてくれない。さらに道も荒れ気味で大きな倒木を高巻きしたり、木の階段が崩れていたりと、垂直のハシゴ場や鉄のステップ、クサリ、ロープ、、と気を緩める暇がない。暑いけど、心頭滅却すれば火もまた涼し。ではないが下りの緊張の連続で暑さを感じる暇もなかった。

広河原まで、12時に間に合いそうで間に合わなさそうなタイミングになって来た。12時の次のバスは14時である。この2時間をどう考えるか。なぜ13時台がないのかなぁ、などと考えても仕方がないことが頭の中をぐるぐるとする。



12時のバスに間に合わなかったら、シャワーを浴びて広河原山荘で冷たい生ビールと熱々の唐揚げを食べてのんびりとすればいいじゃないか。でも12時のバスにギリギリ間に合いそう。そんなせめぎ合いが脳内で繰り広げられる。

この事か。と昨日、小屋番さんが言っていたことだ。
焦ってはいけない。転けない様に、ゆっくり確実に足を丁寧に置く。間に合わなくても良い。

沢の音が聞こえ始めても、なかなかゴールには近づかない。下りは登りより得意だと思っていたけど、そんな自負は打ち砕かれる。もう足も疲れ果てて棒になり、今にもバラバラになりそうなくらいに足のあちこちが痛い。こんなに辛い下りは久しぶりかも知れない。




終わりは突然やってきた。
木々の間から舗装道が見えたかと思えば、白鳳峠入口の登山口に出た。ポンっと出た感じだった。最後の最後まであれだけ急坂だったのに、それは呆気ないないほどだった。
12時41分。広河原まで15分と道標に書いてあった。照りつける暑い日差しの中、舗装道を歩く。


最後の水を飲み干した。
もう12時のバスにはギリギリ間に合わないかも知れない。まぁいいか。まぁ、いいや。無事にここまで下りてこられたのだから、もう良い。という、緊張からの開放感に満たされて、速くもなく遅くもないペースで歩いた。満身創痍。


11時51分。最後のゲートを潜る。広河原のバスターミナルにはすでに登山客を乗せたバスが3台待っていた。受付のおじさんがバス乗りますか? 直前まで迷っていたのに思わず、ハイ。と答えてしまう。急いで切符を買って、水も切らしていたので、急いで自販機へ走りお茶を買って、バスの1番後ろの席に乗り込んだ。バスは混んでいなかった。

冷えた麦茶がむちゃくちゃ美味しかった。ビールがお茶になったけど、ひとりバスの中でぷはぁっと言ってしまう。1番後ろの席をいい事に、汗を拭きTシャツと靴下を替えた。


甲府駅まで2時間弱、うとうととしながら、駅前のご飯処を探す。今日はパン1つとカロリーメイトしか口にしていなかったので、お腹ぺこぺこである。
駅前のお昼からやってた居酒屋風のところで、生ビール2杯と定食と鰹のタタキを食べた。いくらでも食べれる感じがした。缶ビールとジャガリコを買って特急あずさに乗り込み、18時家路に着いた。



最後に。
絶好の天候の元、左を向けば白鳳三山は堂々として、右を向けば雲海に富士山が浮かぶ。そんな素晴らしい南アルプスの稜線歩きでした。
が、17.4km、登り1836m、下り1700mは、ちょっと無茶をした週末のプチ・テント泊。逐一、行程表を睨みながら歩きましたが、途中お湯を沸かしてラーメンを食べる余裕もなかった2日目は、ハードな道のりで結局1時間押し。

結果12時のバスにギリギリ間に合ったことで、この山歩きは計画通りに終える事が出来きましたが、もっとちゃんと地図を読まなければいけない、と、肝に銘じた山歩きでした。



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