皇海山 : 信仰登山(三山駆け)ルートにて
- GPS
- --:--
- 距離
- 25.4km
- 登り
- 1,964m
- 下り
- 1,958m
コースタイム
天候 | 曇りのち快晴 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2016年05月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
鎖 : 浮いているようなところはなかった気がします。 路面 : ヤセ尾根の崩落具合は、鋸山手前の急登で一部危険です。庚申山荘から庚申山まで、庚申山から鋸山までの岩場は、岩が丸まっていて、足をかける部分の高さがないのでグリップしづらく、滑る箇所もあります。 崖 : 危険箇所は鎖やトラロープがあります。 藪 : 鋸山〜六林班峠〜庚申山荘の藪は確かに高さがあります。私は身長が189cmある為、顔が一つ出ました関係で比較的ルートを見つけやすかったです。ルートは、木に付けられた新しめの赤いリボンが短い間隔であり、地面にも赤いリボンが多く打ち付けられ、わかりやすかったです。手入れして頂いているようで、ありがたいです。藪漕ぎの間、藪に隠れた倒木が多く、何度か脛を打ち悶絶しました。下山後擦り傷多数。長いズボンではなくタイツで歩きましたが、笹で切ることはなかったです。上は長袖一枚でしたが、確かに多少擦り傷がありました。 水場 : 庚申山荘、六林班峠から庚申山荘間の谷(沢)で汲めます。 熊 : 何箇所か獣臭かったですが、会わなくてすみました。熊スズは付けてました。 落石 : かじか荘から一の鳥居までの林道間に、落石注意の看板が異常に多くあります。そんなに…?と思っていましたが、帰りの林道で、つ、つ、つっ、という嫌な音がしたと思ったら次の瞬間、ガン!という音がして、ガードレールに石が当たりました。慌てて頭を抱えその場から逃げました。林道はヘルメットあった方が良いかもです。崖、鎖、藪より一番ここが怖かったです。 |
その他周辺情報 | トイレ : かじか荘手前の公園(キャンプ場隣接)にあります。庚申山荘にバイオトイレあります。 下山後の温泉:国民宿舎かじか荘(610円)露天風呂の景色、泉質最高です。 登山バッジ:かじか荘で購入できます。 |
写真
感想
日光白根山に登った時に、皇海橋登山口の入口を通過し、百名山登頂の一つとして、皇海橋からサクッといつか登ればいいかなぁ...と思っていた皇海山。今回山トモの提案で、真逆の、修験の道、そして深田久弥さんも歩いた?クラシックルートに挑戦しました。事前の予習として、過去のレコを読んだり、その他ネットでいろいろ調べたり、グレートトラバースでの田中陽希さんの山行を観たりしましたが、見れば見るほど、知れば知るほど不安が募り、やっぱごめんなさいしようかと思いました。そして前日には武尊山にも登っており、それが何気にダメージが残り、相当弱気になりましたが、勇気を振り絞ってチャレンジしてみました。以下は各セクションの感想です。
【銀山平(かじか荘)〜一の鳥居】1時間弱の林道。平坦。落石に注意必要。
【一の鳥居〜庚申山荘】山登りが始まります。新緑の沢沿いや奇岩など見所豊富。
【庚申山荘〜庚申山】庚申山荘から一度猿田彦神社跡方面に戻りそこから左側に進みます。コウシンソウを見る為にお山めぐりコースに行くか?悩みましたが、体力的なことを考えて、今回はお山めぐりコースはパス。庚申山荘の裏手に行き頭を上げた瞬間、どどど〜ん!と巨岩(岩峰)が見え圧倒されます。中国の水墨画に出てくるような感じ。急登ですが、見所たくさんで、しかも陽も出てきて、雲海は見えるわ、大興奮でした。途中の梯子や鎖はしっかりしていました。
【庚申山〜鋸山】庚申山山頂は眺望がありませんが、少し登ったところに展望地があり、一気に視界が開けます。これから向かう皇海山も見え、案外近く感じます。錯覚ですが...。この山行のメインの一つ、鋸七峰ののぼり下りは一箇所10m近くの下りが怖いですが、鎖もしっかりしています。岩峰のトラバースも鎖がしっかりしているので大丈夫でした。七峰とのことですが、7つあったか?ちょっとわかりませんでした。最後の登りは痩せていて緊張します。
【鋸山〜皇海山】鋸山から下ってすぐのところが少し二股に分かれていますが、左に行くと沢に行き、登り返さないといけないので、右側に向かいます(先行した方に教えてもらいました。ありがとうございます)。鞍部(皇海橋登山口からの合流)から皇海山までは比較的楽に登れます。一気に登山者が増え安心感(ここまであまり登山者に会わなかった為)が増します。皇海山山頂は眺望がききません。20人位が座ってご飯食べれる広さでしょうか...。
【皇海山〜鋸山】下りはガンガン飛ばせます。下る途中に鋸山と鋸七峰のギザギザが見え、その険しさを確認できます。あんなとこ通ってきたんだ...という感じになります。鋸山への登り返しは、山頂直下が厳しですがその他は比較的登りやすいです。
【鋸山〜六林班峠〜庚申山荘】この山行のメインのもう一つ、藪漕ぎです。私の身長は189cmで、私がすっぽり隠れるというところはほとんどありませんでした。常に顔が一つ出ている感じ。比較的新しめの赤いリボンが短い間隔で木についているので、私がレーダー代わりに確認することができました。ただ、身長が175cm前後以下の方は所々藪にすっぽり隠れるところがあると思います。ですがルートは比較的探しやすく(藪が倒れていて)、ルートの地面にもリボンが打ち付けられていてわかりやすいと思います。ルートをロスすることはほとんどありませんでした。六林班峠からは、右に傾斜したルートを滑る藪のを踏みながら歩き、右側に滑り落ちないように気をつけいたせいで、体が左に傾いてしまいます(笑)。そしてなんどもなんども谷に下りて登り返して藪をトラバース、谷に下りて登り返して藪をトラバースの繰り返しをします。15回超?しまいには飽きてきます。3個目から5・6個目くらいの谷(沢)は水流も多く、水の補給が可能です。天下の見晴らしを通り、木の種類も変わり、ツツジが沢山見えてきたら、庚申山荘は目の前です。
【庚申山荘〜一の鳥居】かじか荘の入浴可能時間を勘違いし、飛ばしました。ガンガン下れます。
【一の鳥居〜かじか荘】往路でも感じましたが、落石注意の看板が多いこと。そんなに落ちるのかな?と思いつつ、気にはしていました。まだ〜まだ〜と声をあげつつ歩いていると、ツ、ツ、ツッとなんか嫌な音がし、上を見上げると、次の瞬間すぐ近くのガードレールに石が当たり大きな音がガンッ!と鳴り、瞬間的に頭を抱え、岩壁側に身を寄せました。仲間の誰にも当たる事なく、本当に運んがよかったです。ここまで頑張ってきて、最後岩が頭に当たって...じゃシャレにならない。ですが、落石の多い林道はどちらを歩いたらいいんですかね?上から落ちてくる間に跳ねて最後ガードレール側に飛んでくるから、ガードレール側の方が危ないんですかね?いずれにしてもあそこの林道はヘルメットした方が良さそうです。落石も回避し、無事かじか荘に到着。長かった〜。早速PH10.0の温泉に入りさっぱりします。露天風呂は山を眺めながらの温泉で、最高に気持ちよかったです。
今回思いがけずこのルートを体験することができました。登る前の緊張感、昨日の疲労がたっぷり残っていて挫折しようと思った登り始めのことを考えると達成感は半端なかったです。距離も長く、危険な箇所もあり、アスレチックな場所もありますが、素晴らしい眺望と、この山の奥深さを感じることができ記憶に残る山行となりました。この山の素晴らしさを本当にオススメしたいのですが、このルートの厳しさはオススメできないですし、この山の素晴らしさを独り占めしたいのでオススメしたくない気分もありますし、いや〜いい山です。皇海山。
特に登りで挫折しそうな私を待っていてくれて気にしてくれた仲間二人には本当に感謝しています。ご一緒してもらえなかったら無理でした。今度は群馬側(皇海橋)からサクッと、そしてコウシンソウを見る為に庚申山までサクッと訪れたいと思います。このルートをもう一度経験することは今の所考え難いです。
ありがとございました。
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