松尾坂で登る三国山(上武信) 美尾根だったが復路で大変な目に遭った
- GPS
- --:--
- 距離
- 9.6km
- 登り
- 957m
- 下り
- 953m
コースタイム
天候 | 曇りのち晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2016年05月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
■松尾坂(松尾尾根) 信濃沢右岸の歩道に入ってすぐのリボンから踏み跡が続いている。 僅かで小尾根に乗り上げるが、踏み跡はそのまま尾根を詰めるのではなく、信濃沢側の山腹を緩やかに登っていた。 やんちゃオヤジさんのレポ( http://yanchaoyaji.blog.jp/archives/16112529.html )によれば、崖記号の尾根は狭稜岩場で歩行は難しそう。 トラバースする踏み跡はまだ奥へと続いていたが、そのまま進むのが不安になり踏み跡の無い枝尾根を直登した。 偶然だったが登った枝尾根が地形図破線のルートだった。 主尾根は部分的に道型が残っている。 馬酔木や石楠花の藪で煩い所も在るが概ね歩き易い。 ■金蔵沢上流部右岸尾根 下り始めは枯れ死笹藪の中を行く。 密度のある笹藪なので、逆に踏み跡は分かり易い。 ただその先の状態を見るに、あれが踏み跡だったかは怪しいところ。 獣道だったかも知れない。 P1524で笹藪は終了。 その先は尾根筋の藪は薄いが踏み跡は無い。 1480m辺りの小ピークでサークル状の切り開きがあり、幾らか周りの地形が見渡せる。 その先は15mほどの岩場で、ロープがなければ降りられない。 ■金蔵沢 あまりに情報が無く不安だったが、広く明るい渓相で助かった。 はっきりした踏み跡はないものの、ルートは出来上がってる感じ。 ただ所々に流木溜まりがあり、通過に難儀する場合がある。 途中、7〜8mの滝が在り巻くが、急斜面をトラバースするため危険だった。 大カツラの木からは整備された道で歩き易い。 |
写真
感想
埼玉最西端の三国山に行ってきた。この山は三国峠からピストンしちゃえば簡単なんだけど、登る時は松尾坂(松尾尾根)でと決めていたので、実際にその様にした。地理院地図には未だに破線が描かれているが、とっくに廃道となった道だ。
取り付きは「等高線の狭間から」さん、「やんちゃおやじ」さん、「バリエーションウォーキング」さんが口を揃えて歩道入口近くのリボンの所を勧めている。実際に行ってみると確かにリボンの所から踏み跡が続き、大した苦労も無く主尾根に乗る事が出来た。
1390mまで登り急登が一段落すると、熊の糞があちこちに見られる様になった。ただし変色した古いものばかりだ。食餌後の木の下は折られた枝が散乱しているものだが、そう言ったものも見られない。これはもしかすると、ここをテリトリーにしている熊が最近死んだんじゃないかという気がした。で、この空いたテリトリーにまだ新しい熊が入り込んでないのではと。後で間違いだったと気付くが。しかしトラウマ持ちの身としては、この推理は大いに精神安定の助けになった。
さて、丸山を過ぎると尾根の残りも半分だ。P1595を過ぎ、P1702に向け登って行く。ふと左手金蔵沢側の斜面に目を遣ると、大きく表皮を剥がされた松が目に飛び込んだ。ここで先の推理が間違いだったと気付く。突然恐ろしくなった。100m毎に「おーい」と大声で叫び強く手を叩く。それを繰り返しながら登った。この時は復路は計画変更して、林道を歩いて戻ろうかという気になっていた。
三国山に着いて明るい山頂で昼食を摂り、後から登って来た老夫婦と談笑したりしてるうちに、恐怖感が薄れてきた。再び金蔵沢で戻る決心をする。何しろ、西沢の大カツラも大きな目的の一つなんだから。
三国峠手前で道を外れP1524に向けて下る。笹藪が酷い。だがP1524を過ぎてからはすっきりとはいかないまでも、藪漕ぎという程ではなくなった。やがて全方位断崖の岩上に立つ。何か地形図を見た印象と違うじゃんか。あれこれルートを探ったが、ロープ無しでは危なくて下りられそうもなかった。仕方なくロープを取り出す。
巨岩を無事に下り先に進む。この後一瞬の出来事で原因は分からないのだが、浮石を踏んだか落ち葉に隠れた穴を踏み抜いたかで、バランスを崩してあっという間に滑落した。30mほどは落ちたと思う。幸い大怪我は負わなかったが、しこたま打ち付けた背中が痛んで深く呼吸が出来ない。無くなった荷物を探してそのまま沢へ下りる。望遠レンズとヘッ電は見つかったが、ミニ懐中電灯、替え電池、タバコとライター、携帯灰皿が行方不明になってしまった。
ただでさえ苦手な沢歩きで、浅い呼吸しか出来ないもんだから全然進まない。頻繁に休憩しないと息が続かないのだ。充分余裕のある時間だった筈なのに日没が迫る。気持ちは焦るがベースアップ出来ない。西沢の大カツラに着いた時は心底ホッとした。
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