富士山 SEA to SUMMIT 【海抜0mから日本最高地点3776mへ】5合目からの変則富士山STS ワンデイ
- GPS
- 18:20
- 距離
- 99.1km
- 登り
- 3,879m
- 下り
- 3,881m
コースタイム
- 山行
- 16:13
- 休憩
- 2:06
- 合計
- 18:19
天候 | 晴れだけど強風 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2016年07月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
予約できる山小屋 |
八合目池田館
|
写真
感想
STS(sea to summit)は海から出発するものとばかり思っていたが、
ヤマレコで、5合目から出発し一旦海まで下るというレコが出てきた。
これなら初めての場所で車を停める場所に迷うこともないし、
下りから始まるので登り道の確認も兼ねてできる。
チャレンジしやすく思ったが、交通規制が始まれば秋以降に延期せざるを得ない。
一般車通行止めの交通規制は、
7月9日(土)9時〜9月11日(日)12時まで、連続65日間も続きます。
気が付いた時には今週と来週しか残っていなかった。
自転車漕ぎの練習不足だが、すぐチャレンジすることにした。
金曜日、仕事を早めに切り上げ出発。
(14時出発を快く許してくれた職場の方々に感謝です。)
石川県から富士山までは、この長距離移動が第一の難関に感じます。
東名高速の週末割引(9370円→6520円)を受けられないのが悲しいと思っていたら、
金沢ー高岡ー高山ー安房峠ー松本ー甲府南ー富士山
というルートで行くと、高速代が5630円(帰りは休日割引で4000円)で済むことを発見。
半分が高速を使わない下道だが、時間はほぼ同じ、距離は100kmも少なくて済む。
これに慣れれば南アルプス遠征も近く感じられそうです。
5合目駐車場には20時に到着。
5合目駐車場は混む時期は2km以上路上駐車になるそうだが一番上の駐車場でもまだまだ余裕があった。
9/11以降に行くより今の時期の方が空いているのだと思います。
到着した20時から登る準備をしている方がいたり、やはり富士山は他の山とは違いました。
ここ出発なら自転車の部が終了したら自転車は車の中に置いておけるし、
登山道具も車にデポして出発できるので、かなり気楽なチャレンジに思えた。
デポ地があるので、子供や家族や友達を連れてきてもよかったな。
金沢で買ってきたガッツリ焼肉お弁当を食べ、早めに寝ます。
起床は23時半、お腹は減っていないけど焼きそば&お好み焼きお弁当を食べ、水分を無理やり1L取り、午前0時に出発。
まずは田子の浦港を目指します。
本来は最後のご褒美のようなずっと下りをはじめに味あわせてもらう。
下った道をすぐ戻ることになるので、道順を覚えながら行く。
ただ、いきなりの下りだが思っていたような楽さはなかった。
長時間の自転車乗車はやはり疲れるので、はじめの力が有り余っている時は登った方がいいかもしれない。
真っ暗闇の下りは怖いが、今日は18650電池を使った大型の懐中電灯を自転車に取り付けた。
登山用ヘッドライトの10倍くらいの明るさ、前方からくる車は明るさに驚いたと思う。
このライトのおかげで下りも安心だった。
新5合目駐車場は満点の星空だったのに、(撮影している人がたくさんいた)
下りの途中から濃い霧に包まれるようになり、さらに下ると雨が降り出した。
気温も上がりむしむししだし、富士山の標高差の凄さを実感できた。
町に入ってから海まで、中だるみしたような距離が微妙に辛い。
午前1時42に田子の浦港に到着。公園の中まで入って記念撮影。
真っ暗な中、遊んでいる方たちがいた。楽しそう。
ここまで平均速度27.8km、時間1時間46分、距離49.48kmだった。
ここからが本当のスタート。
0mから3776mを目指すチャレンジが始まりました。
5合目(2400m)まで自転車で8時間という計画にしたが、早い人は2〜3時間ほどで登るらしい。
5合目までの50kmを細かく分けて準備した。
・1合目手前8kmまで標高差500m距離20km
・1合目手前8kmから1合目まで標高差500m距離8km
・ゲートまで標高差500m距離8km
・5合目まで標高差900m距離14km
降りて押さないことを目標に、できるだけ疲れないようにゆっくり進む。
先々週サイクリングの途中で足を見たらムカデが這っていて驚いて自転車から大声を出して飛び降りた。
その時マシンを地面に大きくぶつけ、ギアの調整が大きく狂ったようだ。
その時からギアの調子がおかしく一番軽いギアで漕いでいると3回転に1回の割合で勝手にギアチェンジしてしまいそうになる。だましだまし漕いで行くしかない。
最終コンビニ地帯を過ぎてからも自販機がいくつかあった。
水は1L持参したが、自販機でがぶ飲みアイスコーヒーを補給、うまい!
次の自販機でアイスココアを補給。うまい!
キンキンに冷えた缶で一気に飲み干すのがめちゃうまかった。
すぐ夜明けがきた。
日がさすとかなり暑そうなのでこの時間にして正解だったと思う。
富士宮登山口まで31kmの看板まで1時間ちょっとで到着。
富士宮登山口まで23kmの看板までさらに1時間半。
1合目の看板には4時45分に到着
富士宮登山口まであと21kmの看板に4時48分に到着
富士宮登山口まであと19kmの看板に5時7分に到着
ここあたりから急じゃなくても疲れたら押して歩く戦法に切り替えた。
まだまだ先が長いんだけど、自転車の部は既に100km中80kmも経過した。
あと全部歩いても何とか達成できそうという距離になったのでかなり気持ちは楽になった。
でも自転車が大変なのは実はこれからだったが、、、。
富士宮登山口まであと17kmの看板に5時33分に到着
富士宮登山口まであと15kmの看板に5時59分に到着
富士スカイラインゲートに6時22分に到着
ここで大休憩しておにぎりを2個食べる
2合目の看板には7時5分に到着
2合目には駐車場やトイレもあった。
1合目の看板のところにはどちらもなかった、
あと5kmの看板に8時7分に到着。
歩き押ししていると自転車のヒルクライマーにぶち抜かれる。
私が到着する前に折り返しの彼に再度出会う。彼はとても速かった!
3合目2000mの看板に8時13分到着
あと2kmの看板に8時39分到着
4合目2300mの看板に8時44分到着
新5合目駐車場には9時に到着した。
自転車を車にデポして登山の用意を始めます。
9時39分登山開始。
6合目まではユニセフの団体さんなどもおられ人でいっぱいでした。
登山道は通行止め看板があったが、すぐ横から通れるようになっていた。
10時37分 7合目に到着。
次に見えるのが8合目かと思い頑張って11時28分に到着。
なんとびっくり!元祖7合目と書いてあるじゃあないですか?
標高差230mもあって、途中で3000m超えの看板まであっても同じ7合目。
(しっかり書いてあったんだけど、よく見ていなかったようです。アチャ〜)
8合目到着 12時22分。
9合目到着 13時16分。
雪があったので雪だるまを作って撮影。
目は溶岩の小石、口は途中で拾っておいた枯れ草です
貸してほしいと言われたので、「そんなに完成度が高いのか〜」と一人嬉しくなりながら、、、差し上げて出発。
9.5合目到着 13時52分。
ここらから風の強さが半端ない!
頂上にあった鳥居をくぐって14時42分。
本当はお鉢めぐりをしたいと思っていたが、
立っているのも困難なくらいの強風で、歩いたらお鉢の中に落ちてしまいそう。
なんとか3776mの剣ヶ峰まで行きたいが、
先行者は張ってある棒とロープにつかまって動けないでいる。
瞬間風速ならゆうに30mあろうかというくらいだった。
ここまで来たんだ!行くしかない!
剣ヶ峰到着 15時12分。
なんとか到着、日本の一番高いところへ0mからやってきましたよ!
おられた方に写真を撮っていただきました。
下山中も強風が吹いていたが、人が遅い時間までどんどん登ってくる。
御殿場の方の山小屋はやっているのでそちらに泊まるという方や、
(あの強風で行けるのか?心配だった)
星を見ながら日帰りするのが好きなんです。という方とか、
なんか皆さん、強風をそれほど大変とは感じていないようで驚きました。
富士山では普通なのかもしれません。
あとのレコでお鉢めぐりされた方もいたと知って、ほんと恐れ入りました。
ずっとがれ場なので歩きにくい。
富士のすそ野の広大さをたっぷり堪能しながら、分厚い雲海を眼下に見下ろしながら、
ゆっくりと降りてきました。
18時13分、5合目駐車場に到着。富士山STS達成です!
STSは凄そうに感じるが時間さえかければ誰でもできると思う。
凄くない僕でもめちゃくちゃ時間をかければSTSできることが証明できた!
そんなことを言うと馬鹿らしく思う方もいるのかもしれないが、
まあ、個人の趣味なのでご勘弁を!
達成感は半端なくあるので是非おすすめします。
帰りは途中寝しながら12時間以上かかってやっとこさ自宅にたどり着きました。
金曜日出発から、日曜の朝家に帰り着くまでなんと43時間!さすがに遠かったです。
■追記■
7/15に自転車不調の原因がやっと判明しました。
戻ってから調整していたのですが、どのギアでも3回転に1回の割合で勝手にギアチェンジしてしまいそうになる事態まで悪化、ディレイラーからのガタガタ異音がとまらなくなりました。詳細点検しチェーンプレートが曲がっていることが判明しました。6/18大きくぶつけた時にチェーンの駒が半分出てしまいチェーン切りで留め直したのですが、この時にプレートがすでに曲がってしまっていたようです。その後、自力の調整でだましだまし乗っていたのですが、まさかここまで悪くなるとは思いませんでした。「この自転車でよく行ったね」と、めったにないトラブルのようでした。こんなこともあるんだと知っておくことは大切ということでしたので追記しておきます。
凄いです。気力と体力そして天気という山の神様のすべてが揃わないとできませんね。去年富山から富士まで車で移動するだけでも大変でした。いろんなことをすべてを乗り越えての達成感ははんぱないですね。ご苦労様でした。
Chikauさん、コメントありがとうございます。昨年行かれたんですね。ほんと現地までの移動が一番大変でした。帰りは途中寝しながら12時間かかったのでSTSより大変だったかも? 今度はChikauさん真似して能登一周してみようと思います。
やりましたね、ほんとに凄いです
lanchidさん、ありがと〜。今年は白山ガンガン行かれていますね。また頂上でお会いしましょうね!
五合目から一旦海まで降りてから、登り帰したんですね!!!!
凄いです!!!
tsuka-ponさん、コメントいただきありがとうございます。一旦海まで降りるのはヤマレコで見たほかの方のアイデアです。ちょっと中途半端な気もしますが、デポ地があるので気持ち的にも楽、お気軽にできますよ。
お疲れ様でしたm(__)m海まで下って日本最高峰に登るとはやっぱりすごいですよΣ( ̄ロ ̄lll)タフですね(^^;風強かったみたいですが青空も見えて良かったですね(^O^)
buenavista2さん、コメントありがとうございます。トレックアップTシャツ着てたんだけど強風で披露すら忘れてました それどころじゃなかった強風の洗礼を浴び自然をなめちゃいけないと感じましたが、高所の青空は素敵で行ってよかったです。
5合目から目の前に富士山があってすぐにでも登りたい気持ちを抑えて、遠く離れたスタート地点の田子ノ浦へ向かい、再び富士山へ登る・・・さぞかし大変だっただろうと思う反面、これ以上にない素晴らしい山旅だと思いました。
いつもwindnaoさんのレコには驚かされて刺激を受けて「僕もがんばろ〜」って勇気を貰ってます。
富士山は遠くて最高の山。
一日本人として、いつか僕もその感動を味わってみたいと思いました。
素晴らしいレコありがとうございました!
ookadosunさん、コメントありがとうございます。
前週行かれた参考にした方の2倍の時間がかかってしまいましたが、それでもなんとか行けました
「驚かされて刺激を受けて」なんて言っていただけ嬉しく思っています。
ほんとにありがと〜!
「日本人なら富士山」という気持ちは僕もありました。
もしかしたら山の神の力をビシバシ感じるのではないかなどと、アホな期待していたのですが、正直ここでは何にも感じられませんでした。
そうやすやすと神には近づけないようです
富士山は遠かったけど、たくさんの人に愛されている最高の山でした。
車で富士のすそ野を走っていると雄大さがすごい感じられましたよ。
是非いつか訪れてみてください。
日本一の富士山でのSea to Summit達成おめでとうございます。
windnaoさんなりのコンセプトの徹底も敬服です。
新五合目起点の作戦も面白いが、深夜のダウンヒルは怖かったでしょう。
自分の記録も久しぶりに見返して懐かしく思いました。
自分の時の拍手の1番目がwindnaoさんでした。
雪だるまがなんやらとても可愛いです。
Nishidenさんの過去ルートは憧れの存在としてGPSに「Nishidenファイル」を作成し保存させていただいております
昨年はゼロワン白馬を1.5倍の時間で計画し痛い目にあったので、2倍で計画するようになりました。
それでちょうどかな? しかし自転車早いですね。マラソンも凄いし。
他の人の記録を見るたびに、そうだ!こうだった!と思いだせるのが醍醐味に思います。
あとで見直しても楽しめるのがいいですよね〜。
たぶん、これからも、時間2倍のへなちょこ計画作らせていただきますのでよろしくお願いします。
コメントいただきありがとうございました。
windnaoさん
こんにちわ。
先月同じチャレンジをしたものです。
SEA to SUMMIT達成おめでとうございます!
5合目スタート+自転車では確かに正統派ではありませんが、海から登った後に眺める富士山がサイコーですよね。チャレンジした人にしかわからない快感があると思います。
いつか、能登半島から白山にチャレンジしてみたいです!
これからも楽しみましょう!
おつかれさまでした!
AndyRoddickさん、はじめまして!
コメントいただけるなんて光栄です。
そう、あなたにレコがあったからこそできたチャレンジでした!
時間は倍かかってるけど、同じような快感を味わえたと勝手に思っていました。
本当にありがとうございました!
能登半島から白山ですか?
それはまた凄い事をおっしゃる。
流れる川の河口からを頂上をめざすだけでも白山は70kmあります。
能登半島からなんて聞いた事もございません!
まあ、AndyRoddickさんなら何処からでもさらっとやってしまうんだろうな
これからも参考にさせていただきますね。
お互い楽しみましょう!
ありがとうございました。
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