岡山県美作市 船木山南西尾根の巨岩に満ちた新ルート〜駒の尾山



- GPS
- 04:03
- 距離
- 9.9km
- 登り
- 794m
- 下り
- 801m
コースタイム
- 山行
- 3:41
- 休憩
- 0:19
- 合計
- 4:00
歩行距離10km、歩行時間3時間40分、歩行数17,200歩
天候 | 晴れのち曇り |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2016年10月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
船木山南西尾根登山口<写真02>から中国自然歩道合流点<写真13>までは登山道ではありません。登山口の尾根取り付き点には目印がなく、かすかに踏み跡が残るのみで、注視しないと見逃してしまいます。ただし、尾根上なので地形がはっきりしており、傾斜も一部がきついだけで、ヤブコギするようなハードなブッシュもないので、ほとんど普通に歩くことができました。たまにピンクや青色のテープや境界標柱があり、踏み跡がわかる所もあります。全般にふかふかした土なので、濡れていると崩れやすそうです。標高900mからは尾根から外れて右側(南側)をトラバースしました。北へ延びる踏み跡は三角点1,016.6m(点名「中筋」)へと向かうようでしたが、ピンク色のテープがトラバースルートについていたのでそうしたのです。合流するのか半信半疑のまま進むと、三角点はスルーした代わりに、巨岩群に出くわしました(詳細は後述)。その後は道がなくなったので歩きやすい所を選んで尾根に向い、標高1080m辺りからはたまにあるピンク色のテープや踏み跡を参考に尾根上を歩きました。 船木山から駒の尾山までの中国自然歩道はよく整備されて歩きやすいです。駒の尾山の南尾根は多少不明瞭な道もありますが、尾根上を歩き続ければいいので、迷うことなく、安心して下山できました。ただし、登山口<写真35>の周辺は水がちょろちょろ流れているので、大雨の直後などは注意が必要です。 林道に下りてから先は、アスファルトの路面にたくさんの落石がありました。自動車も人もほとんど通らなくなっているのでしょう。荒れ放題でした。歩きやすいですが、注意が必要です。 |
写真
尾根の先端より少し西に巻いた所に登れそうな踏み跡がありました。地図を地形図で表示すると、登山口ポイントが分かりやすいと思います。濡れると崩れやすそうな土の斜面には、切られた木が転がっていますが、足元の植物はまばらで歩きやすいです。最初はピンク色や青色のテープがたくさん見られました。
道がほとんどないような尾根でしたが、標高870m辺りで突然、設置途中の電柱のような人工物が出てきました。送電線の鉄塔ではありません。キャンプ場ですら電気が通っていないのに…しばらくすると、小石がゴロゴロした道が尾根を逸れ始めました。尾根上へと続く踏み跡は三角点1,016.6m(点名「中筋」)へと向かうようでしたが、歩きやすくピンク色のテープが続くトラバースルートを進むことにしました。
これも南側を見下ろす位置です。微妙に大きさや形の異なる3つの巨岩が並んでいました。勝手に“巨岩3兄弟”と呼ばせていただきました。動画を撮り、すぐ側の岩を巻くと踏み跡がなくなったので、少し北に上りました。幅15cm程の獣道のような踏み跡を辿って東にトラバースしましたが、このままでは船木山登山道に合流しそうだったので、北に向かって尾根を上りました。濡れると崩れやすそうな斜面は、下草がまばらで歩きやすく、標高1080m辺りで尾根と合流しました。
尾根上にはたまにピンク色のテープや境界標柱があり、下草がまばらです。石が埋まった間を歩くようになると植物が茂ってきましたが、足元はしっかり見えました。尾根上の標高1,200m地点辺りでやや展望が開け、南南東方向に日名倉山が見えました。
わかりやすい踏み跡を辿っていると、急に高さ40〜70cmのササヤブになりました。歩くのに支障はなく、すぐにまた踏み跡が現れ、標高1,334mの船木山が間近に見えました。南西から望む船木山は初めてです。
後山から駒の尾山までの稜線である中国自然歩道と合流する地点に出てきました。稜線からこの石柱は何度も見ましたが、今までここに出てくる尾根ルートにまったく気づきませんでした。近くにはピンク色のテープがありました。ここからは整備された道です。
木が多いのか、少ないのか、見るアングルでその印象が大きく異なる不思議な山です。稜線上はほとんど坊主になった木も多く、枯れ葉が散乱していましたが、中腹は少し紅葉が始まっているようにも見えました。標高1250m辺りには笹原が広がり、風に揺れてとてもきれいだったので、動画を撮りました。
北方向には手前にはダルガ峰(なる)、向こう側の左に沖ノ山(おきのせん)、中央に鳴滝山、右に東山(とうせん)が見えました。ダルガ峰(なる)周辺は紅葉が始まっているようです。動画も撮ってみました。
駒の尾山の南尾根下山ルートには、リンドウがぽつんぽつんと咲いていました。どれも草丈5cm程しかなく、登山道の真ん中にも生えているので踏まないよう要注意です。標高1260m辺りからオギが群生していたので、歩きながら動画を撮りました。樹林帯に入ると丸太や石の階段状の道が多くなり、急な割には下りやすく感じました。
石段状の道に水がちょろちょろ流れている所を下ると、無事林道まで出てきました。あまりこのルートを山行する人がいないのか、アスファルトの林道自体が荒れています。落石が散在しており、自動車でここまで来るのは避けた方がよさそうです。歩くのは問題ありません。
ミツマタとは、和紙の原料として知られる落葉性の花木です(と社会科の授業で習いました)。花芽がたくさんついた木が道路沿いに群生していました。早春には黄色い花が周辺を明るくしてくれることでしょう。
装備
個人装備 |
長袖シャツ
ズボン
靴下(厚手)
防寒具
軍手
雨具
スパッツ
日よけ帽子とフード
雨用帽子
登山靴(防水加工)
靴ひも予備
アタックザック
ザックカバー
地形図
コンパス
ファスナー付クリアーファイル
筆記用具
携帯
時計(防水)
タオル
カメラ
飲料水(スポドリ&茶)
水筒(保温)
非常食(栄養補助食品)
スマホ(山使用可能)
eTrex30(GPSナビゲーター)
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---|
感想
今回、初めて船木山の南西尾根よりアプローチしました。通常のルートは後山キャンプ場から谷沿いに登り、途中から船木山の南尾根を登るコースです。地形図をよく見る人はその通常のコースに比べて、もっと傾斜が緩やかな尾根が南西に延びているのに気が付くと思います。この尾根が登山ルートとして利用できるか否かを確かめてみました。当然ですが、登山口には道標も何もありませんので、尾根の先端辺りを探りながら、登れそうな踏み跡を見つけ、そこを登山口としました。詳細は掲載している地図を地形図に変えて確認できます。
はっきりとした道はほとんどないのですが、所々に踏み跡があったり、ピンクや青色のテープ(地籍調査?雪山用?)が巻いてあったりします。また、ヤブコギがない尾根上を歩くので、思っていたより、普通に山行ができます。
標高900mぐらいまで上がってくると、進行方向の右側に尾根を外れたトラバースルートが続いていました。テープがそちらに巻いてあったので、尾根をそのまま進むのか、トラバースするのか迷いました。ちなみに、尾根ルートは三角点1,016.6m(点名「中筋」)に達する方向だったので、尾根ルートの方が無難な気もしましたが、結局、トラバースルートを選択しました。
トラバースルートを標高930m辺りまで進むと、突然、巨岩群<写真04〜10>が現れました。駒の尾山から後山山系でいろいろなコースを試みましたが、こんなに巨岩に満ちた所は初めてです。尾根ルートを進んでいれば気が付かなかったスポットです。本来はここが山岳信仰の対象となってもおかしくないロケーションでした。
巨岩群No7<写真10>からは踏み跡がなくなったためいったん北へ向かい、また西へ延びる獣道のようなトラバースルートを歩きましたが、このまま進むと、本来の船木山登山コースに合流するような気がしたので、標高990m辺りから尾根ルートに合流する方向(北)に進みました。その結果、標高1,080m辺りで無事合流し、そこから中国自然歩道まで緩やかな尾根上を難なく歩くことができました。
中国自然歩道(後山から駒の尾山までの稜線上)を歩いて、巨大なキノコがたくさん生育している古木<写真17>を見つけました。終焉を迎えつつある木なのでしょう。直径が30〜50cm前後はありそうな巨大キノコ<写真19>はまるで何かのオブジェのようでした。その中でも特にユニークだったのが、ぶら下がりキノコ<写真18>でした。最初はハチの巣かと思い、恐る恐る近づくと、なんと、キノコの上部が木の枝にぶら下がっていました。思わず、二度見、三度見してしまいました。
駒の尾山からの下山ルートは南尾根を選びました。ルート上にリンドウの花<写真34>が一輪ずつ、数百mにわたって咲いていました。人がほとんど通らないルートなので、中には堂々と道の真ん中に咲いているものもありました。今回のルートでも唯一リンドウが咲いていたスポットでした。林道では沢<写真36、38>や花芽をたくさんつけたミツマタ<写真37>の群生も見られ、最後まで楽しく歩けました。
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