|
|
ニセコ→礼文島→利尻島とめぐり、
登山やトレッキングを楽しみました。
しかしながら、今年のお盆周辺の北海道の気候は
今一つよくなかったのであります。
なかでも、一番楽しみにしていた利尻島滞在中が最悪。
それでも利尻山登山を決行したのですが、
風は強く、ガスでド真っ白な世界。
稜線に立つとまっすぐ歩くのもやっとで、
よろけてしまう有様でした。
何とか9合目までたどり着いたものの、
ますます強くなる風。何の展望も開けない景色。
ましてや、「ここからが正念場」と看板に出ているほど、
9合目から頂上までが一番厳しい道のりとなります。
山登りをする中で私が一番優先して考えていることは、
自分の身に危険が及ばないこと。
そしてほかの人にご迷惑をかけないこと。
今の天候と自分の力量。
それらを考えるとここから先に進める自信が全くなくなりました
撤退しよう…。
たかだか登山を初めて3年ほどですが、
頂上まで行かずに撤退を決めたのは初めてでした。
こんな悪天候の中、次々と人が登ってきます。
中にはスニーカーの人や、ビニール合羽の人。
薄いウィンドブレーカー程度でレインウェアさえ着ていない人もいます。
こ、こんな人も登るの?
じゃあ、私も登れるんじゃない?
そんな自問自答を繰り返しながら下山しました。
ふもとに近づけば近づくほど、
風は収まり、青い空が見えてきました。
すると、頂上まで行くことのできなかった自分が悔しいし情けない。
いろいろ考えると涙が出そうになりました。
登山口まで下り、泥だらけになった靴を洗っていると、
地元のおじさんが話しかけてきました。
「山行ったの?風強かったでしょう?」
行くには行ったけど、頂上まで行かずに撤退したこと、
途中で撤退したのはどうやら私だけだったこと、
そして、やっぱり頂上に行けなかったことが
ものすごく悔しいことを話しました。
するとおじさんは、
「でも、撤退することだってすごく勇気のいることだよ。
なんといっても、無事に帰ってくることが一番大事なことだよ。」
一番私が欲しかった言葉でした。
勇気なんてそんなに大それたものではありませんが、
自分なりにものすごく考えて下した決断です。
これでよかったのだと心から思ったのでした。
その後、下山してきた若者(男子)にも、
「僕はピークハントが目的だったから頂上行きましたけど何にも見えないし、
あれじゃ行ってもしょうがないと思いました。
下山して正解です。」
ううぅ。ちみ、ええ子やのぅ。
よし。がっつり温泉入って、ビールたらふく飲んじゃおう。
そう考えると元気が出てきました。
その後、下界は悔しいぐらい晴れ渡り、
青い海と夕日が大変きれいでした。
山頂はついに姿を見せませんでしたけどね。
翌日。利尻から新千歳へ向かう飛行機に乗った時のこと。
「山登ってこられたのですか?」と、
CAさんに話しかけられました。
日帰りザックを背負って機内に乗り込んだからでしょう。
ため息混じりに利尻山には悪天候で頂上まで行けなかったことを話しました。
そのCAさんも登山をされるようで、
「それは残念でした…。」と心から同情したようです。
離陸後何分かして、先ほどのCAさんに「お客様。」と声をかけられました。
「せっかく利尻に滞在されたのに、
頂上まで行けなかったということでしたので、
次の登山は絶対に晴れるようにとお守りを作ってきました。」
と、メッセージの書いた手作りお守りを渡されました。
「晴れ女の後輩による願掛けもしてありますので効果あると思います。」
バカバカ…。
泣いてまうやろ〜。
その後、晴れ女の後輩さんやほかのCAさんからも、
「次はがんばってください」「お疲れ様でした」と、
甲子園を後にする高校球児のように声をかけられながら
飛行機を降りたのでした。
こうして、人様のご親切と言葉によって、
やさぐれてどす黒くなった私の心はすっかりと漂白されたのでした。
しかしまぁ、次はぜひとも晴れた日に頂上行きたいですね。
また来ますから。利尻さん。
次もよろしくお願いします。
この日のレコです。
http://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-337244.html
泣いてまうやろ〜。
惚れてまうやろ〜。
また行ってまうやろ〜。
素敵なCAさんでしたね
でわでわ
>pantetsuさん
素敵なCAさん、素敵なおじさま、素敵な若者でした。
みんなに共通していたのは、
山が好きだということ。
だからこそ、
こんな私に素敵な言葉をかけてくれたのだと思います。
コメントを編集
いいねした人
コメントを書く
ヤマレコにユーザー登録いただき、ログインしていただくことによって、コメントが書けるようになります。ヤマレコにユーザ登録する