雪の大山三峰-丹沢大山-イタツミ尾根
zaoluck
体力度について
- GPS
- 06:55
- 距離
- 15.3km
- 登り
- 1,601m
- 下り
- 1,413m
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標高グラフを拡大コースタイム
- 山行
- 5:51
- 休憩
- 1:04
- 合計
- 6:55
| 天候 | 曇り時々雪のち晴れ |
|---|---|
| 過去天気図（気象庁） | 2020年03月の天気図 |
| アクセス |
利用交通機関：
電車 バス
◆復路：蓑毛からバスで秦野駅 |
| コース状況／ 危険箇所等 |
14日の雪は予想以上でした。700mから上は軽アイゼン装着、大山付近は30-40�僂論僂發辰討い泙靴拭�雪でも唐沢峠連絡の尾根を含めてそこそこ歩く人があり、道迷いしないで済みました。トレースがないと道が全く分からないので、不動尻にエスケープしようかと思いましたが、助かりました。 |
| その他周辺情報 | 公営の弘法の里湯や別所の湯は新型コロナで休業中です。 |
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装備
| 個人装備 |
ヘッドランプ
予備電池
1/25000地形図
ガイド地図
コンパス
筆記具
保険証
飲料
ティッシュ
バンドエイド
タオル
携帯電話
計画書
雨具
防寒着
ストック
水筒
時計
非常食
緊急保温シート
着替え
ツェルト
ファーストエイドキット
医薬品
カメラ
GPS
スパッツ
４本爪アイゼン
|
|---|
感想
本厚木駅前のバス停でバスの中を見て驚いた。入口までぎっしり人がいる。そばのコンビニでお握りを買おうと思っていたのだが、積み残されては大変と飛び乗った。
新型コロナ騒ぎの最中の、しかも積雪必至の山なんぞに行く物好き（自分もだけれど）がこんなにいるとは。思いは同じと見えて、仏果山に行くらしい年配グループが「なんだこの混雑は？」と漏らすのを聞きながら、バスは飯山温泉を過ぎて清川村へ。役場前で7，8人のハイカーが降り、次の煤ヶ谷で私を含め十数人がどっと降りた。グループ登山が2組ほどいたらしい。
思いのほか暖かい。着込んだダウンなどをリュックに押し込み、登山口へ向かった。登山ポスト前で準備運動中のグループを追い越し、低い擁壁の上を通って鹿柵のドアを抜けると植林帯の登りとなる。
濡れた道を30分ほど行くと少し開けた場所に出て、数回のジグザグで尾根に乗る。標高400m余、すぐ向こうの木々の梢が白くなり、行く手はどんより雲の中だ。
ほどなく登山道に水滴が降り出した。梢の雪が解けて降ってくるらしい。地面にも所どころ白い雪が見え始めた。
物見峠への道を分けて間もなく、左手に遠く輝く相模湾と江の島が覗いた。こちらにも輝く太陽が欲しいのに、いよいよ薄暗くなってきて祠のベンチを通過。道も雪が覆い始め、標高700m付近の急坂で軽アイゼンを装着した。土踏まずの4本爪だが無いよりはましだ。梢からは水ではなく雪が落ち始めたのでレインウエアを羽織った。
午前10時過ぎ、崩壊地に差し掛かった。気が付けばすっかり雪景色で、道の積雪も15�儷瓩�なっている。そこへアラレがザーッと音を立てて降ってきた。いったん上がったが、また本式の雪のように降り出し、うっすら積もり始めたから驚いた。にわか雨やら雪やらは午後になってからという予報だったのに。幸いビッグフットならぬ30�僂發△蹐Δ�という大足と女性らしい小さめの足のトレースがあり、ルートは外さずに済んだ。
標高800mを過ぎ、いよいよ大山三峰らしい登攀が始まる。ロープ場をよじ登って北峰。鎖場を急降下し、雪の積もった桟道や梯子を慎重に通過して、15分がかりで中峰へ。さらにひと踏ん張りして三峰山頂に到着した。これまで一人の登山者とも行き会わなかったが、狭いベンチ周りでは7,8人が休憩中だった。
立ったまま小休止して出発。七沢山まで気の抜けないアップダウンを繰り返し、下り勾配が緩むとベンチが見えて大山不動尻分岐。ここで軽く腰かけて賞味期限の近い災害用ビスケットで小腹を満たす。親子らしい3人が不動尻に直進しかけて戻り、唐沢峠への尾根へ先行した。当方もすぐに後を追う。
ここは登山地図上、破線区間の丸い尾根でトレースがないと不安だったが、先を行く3人以外にも足跡もあるようで意外と歩かれているようだ。最初のピークで東南の支尾根に行きそうになるところをトレースに従って右に曲がり、5−10�僂寮磴鯑Г鵑農茲魑泙亜�次々とハイカーとすれ違うので驚いた。
通常の登山道に合流し、さあ唐沢峠の東屋で昼食をと思ったら、その東屋がない。記憶違いだったか。ベンチ2つは家族連れらが占拠しているので、仕方なく先へ進んで道端にわずか土の出ていた所に腰を下ろした。
今日はお握りなしなので、カップ麺とコンビーフ、先ほどの非常食という昼食になるが、寒さでプリムスの火力が上がらない。火のついたガス缶を振っては鍋を戻すという荒療治を繰り返したら、突然、まったく火がつかなくなってしまった。仕方なく沸騰前の湯で生煮え麺を作って食べた。昨春の谷川岳なんちゃって冬山登山の際も火力が弱くてエラい目にあったのに、すっかり寒さに弱いことを忘れていた。
体が冷える前にそそくさと支度をして出発する。10分ほどで両側に柵のある痩せ尾根に着いた。同じような柵が見えて梅ノ木尾根分岐の893mピーク。左は雲の下に下界が覗くが、右の大山方向は完全にガスに覆われている。
午後1時、すっかりガスの中に突入して連続木段にかかる。雪に半ば覆われた約350段を一歩ずつ踏みしめて雷ノ峰尾根分岐に到着。案内図を見ると、唐沢峠の東屋の写真が出ている。やはり記憶違いではなく、台風か何かで壊れたのだろう。
にぎやかな声がして、裾を汚した山慣れない様子の若い人たちが降りてきた。圧雪で靴が滑っている。転んで腰でも打たなければいいが。そうやって踏まれて圧雪となった登山道をしばらく頑張り、金網風の桟道を過ぎれば大山山頂。ガスで何も見えず、足元はぬかるみと圧雪でベンチも濡れているが、大勢が休憩していた。
標高700mほどのケーブル駅付近はおそらく雪もなく、気楽に登り始めるハイカーが多いのだろう。表参道も圧雪と一部シャーベット状態で、滑り止めのない多くのハイカーが足を取られていた。
山頂で10分ほど休憩した後、圧雪にアイゼンを打ち付けながら一気に表参道を25丁目まで下ってイタツミ尾根に入った。自慢の展望は全く利かない。木道状の道を経て急な下りにかかり、標高1000mの手前でちょっと岩場のような所を通過。こんな時間でも駆け上がってくるトレランらがいる。
今になって空が明るくなり、ついに日が差してきた。枝の雪が輝いて美しいが、これがバラバラと落ち始め、フードを開けておいたら首筋に直撃されて飛び上がった。標高950m付近の平坦地のベンチでは休まず、もう一度急坂を下る。鎖場のようなところを過ぎればじきに鞍部に至り、軽く登り返して再び緩い下りとなった。登山道に雪はほとんどなくなったが、用心のためヤビツ峠まではアイゼンを付けて下ることにした。
最後の坂を下り、予定より30分ほど遅れてヤビツ峠着。かつて山小屋があった広場でアイゼンを外した。案の定、蓑毛へ下る柏木林道にもう雪はなかった。アイゼンを乾かすため、手に提げてぶらぶら歩く。今回は雪道でさすがに消耗し、時間もかかった。2年ちょっと前に同じコースを歩いた時は3時前に蓑毛に着いたが、今日は3時半前。身づくろいする間もなく、27分発のバスが来たので乗り込んだ。
新型コロナで弘法の里湯が休業中なので、風呂は東海大学前の温泉「さざんか」を選んだ。同じ考えの人が多いのか、ロビーにはリュック姿も目立った。1時間以上ゆっくりして駅へ向かうと、雲を従えた大山の山頂が夕日に輝いていた。
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