トムラウシ山 冬尾根ルート
shintaro_ishi
その他2人 
体力度について
- GPS
- 27:16
- 距離
- 19.6km
- 登り
- 1,661m
- 下り
- 1,660m
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- 山行
- 3:50
- 休憩
- 0:10
- 合計
- 4:00
- 山行
- 8:20
- 休憩
- 1:00
- 合計
- 9:20
| 天候 | 晴れ/曇り |
|---|---|
| 過去天気図（気象庁） | 2022年03月の天気図 |
| アクセス |
利用交通機関：
自家用車
温泉正面より手前側の駐車場を利用 15台程 |
| コース状況／ 危険箇所等 |
＜注意箇所・危険箇所＞ 尾根の取付き前に渡渉が必要 1450m程の尾根合流地点は雪が固く注意 1794手前の尾根は1700から狭く雪も固いため注意 ＜コース状況＞ 短縮コース登山口までの林道は除雪が入っていない。 緑雲橋を渡ってすぐ左に曲がり（短縮コース登山口は右）、林道沿いに進んでいって道が川の高さから急激に上がるところで渡渉。 ※今回は使わなかったが、崖のような冬尾根の先端目掛けて進んだ所で渡渉するのが一般的な冬尾根ルートとのこと。 渡渉後近くの貼りだしている尾根に向かって左側から取付くと古い林道跡に入り急登無く登っていける。 850を超えた後は平坦な台地を高い方（北西）へ進んでいく。 藪が激しいような場所は無く、比較的自由にルートを取ることが出来る。 1100付近からようやく尾根が狭くなり、良いペースで高度を上げていける。天気が良ければ東大雪が一望できる。 1250付近に大きな雪庇がいくつもあり、雪洞を掘る場所には困らない。 ここから夏道の通る尾根までは傾斜がきつく、朝方は雪も締まっており慎重に登っていく。スキーアイゼンがあると心強い。 合流後は再び広い尾根となり傾斜も緩やかに登っていけるが、1600程で固い斜面が出てくる。 1794までの尾根は固く締まりアイゼンの装着を余儀なくされるが、トラバースは逆にフカフカの雪でラッセルが必要となる。 1794と1898のコルまで来るとその先はハイマツが露出しており、スキーの役目は完全に終了となる。 1898を右にトラバースしながら越え、日本庭園を真っ直ぐ突っ切っていくとトムラウシの最後の登りに入る。最後は殆ど夏道と同じルートを取って登頂する。 |
| その他周辺情報 | 登山口にトムラウシ温泉 |
写真
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装備
| 個人装備 |
長袖シャツ
長袖インナー
ハードシェル
ズボン
靴下
グローブ
アウター手袋
予備手袋
防寒着
雨具
バラクラバ
毛帽子
ザック
ザックカバー
アイゼン
ピッケル
ビーコン
スコップ
ゾンデ
昼ご飯
行動食
非常食
調理用食材
飲料
水筒（保温性）
ガスカートリッジ
コンロ
コッヘル
食器
ライター
地図（地形図）
コンパス
笛
計画書
ヘッドランプ
予備電池
GPS
筆記用具
針金
日焼け止め
ロールペーパー
保険証
携帯
時計
サングラス
ナイフ
カメラ
ポール
シェラフ
ヘルメット
|
|---|---|
| 共同装備 |
デポ旗
|
| 備考 | 持って行って良かったもの：鋸（雪洞作成用） 持って行けば良かったもの：テントシューズ、エアマット |
感想
雪洞泊の経験を積むため、積雪期のトムラウシ山へ。
1日目9時に帯広を出発し10時40分頃トムラウシ温泉到着、11時登山開始
冬尾根への取付きの渡渉は林道が曲がってすぐに渡るのが一般的なようですが、崖のような尾根をのぼることになるため、もう少し進んだ場所からの渡渉を試みる。運よく雪が繋がっている部分があり、無事に渡れました。渡渉点から目の前の尾根に取付きましたが、過去に道を付けたような跡があり、そこに沿ってあまり不自由することなく登っていく。
しかし途中で自分のシールの金具が消えていることに気づき、捜索に40分程要してしまいました。
無事見つかり、登っていくと程なく広い台地に出ます。
取り敢えず高い方へ真っ直ぐ歩き、1009ピークへ。
ここで休憩していると人の話し声が聞こえ、見るとスキーで下りてきた人を発見。
1日早く入って同じルートを登っていたようで、上の様子など話を聞くことが出来ました。雪崩の心配はないとのことだったので安心。
そこからは基本スキーのシュプールを追っていけば間違いは無く、大いに助かりました。
高度が上がり樹木が減ってきて、1250辺りの大きな雪庇の下に雪洞を掘ることに。
3人分の寝床を掘らなくてはならないので、2か所から掘り進めて奥で繋げる計画。
最初はサクサク掘れましたが雪庇の真下まで来ると締まった雪にスコップが刺さらず、ここで鋸の出番。専用スノーソーなどではなく大きなゴミを解体するために買った鋸ですが、締まった雪にもよく刺さり効率よく掘り進められました。
3時間程掛けて雪洞は完成し、中に入って夕食の準備。
1日目就寝は9時頃。
2日目は3時に起床し、朝食を食べて宿泊装備は置いて5時にアタック開始。
夜のうちに雪は十分締まっており、シールに纏わりつくことなく快調に登っていける。
1300を超える辺りから傾斜が厳しくなり、自分以外2名はスキーアイゼンを装着。
自分は所持していないのでそのまま。
前日出会ったパーティもこの辺から行動開始していたようで、登りのトレースはそのまま残っていました。これを頼りに尾根の合流地点ではトラバース気味に登っていく。
ここでほんの10m程ですが、新雪の殆ど無いガリガリの斜面が登場。トレースもスキーを担いでツボ脚で上がっている。同じようにシートラするか一瞬迷いましたが、結局そのまま突破。滑落の危険がそこまであるようには感じませんでしたが、後から登ってきた先輩に「よくあそこ行ったな」と言われたので危険であることには違いなかったようです。ここは反省点。
合流後の尾根は広く緩やかで暫くは気楽に登っていけましたが、1600より上は新雪が殆ど飛ばされ固い斜面が剥き出しの状態。ここが最も神経を使う部分でした。
突破後にスキーを担いでアイゼンに換えましたが、もっと早く換えても良かったと思います。
1794のトラバースは新雪が深く積もっていて膝下のラッセル。それ程危険は感じませんでした。
トラバースを終えて稜線に戻り、1898手前のコルまで下りてくるとその先は雪からハイマツが出ている斜面。ここでスキーをデポして身軽になり、1898をトラバース気味に登る。
ここを越えた後はピークに向けて真っ直ぐ歩いていき、10時丁度にトムラウシ山頂へ到達しました。
山頂の眺望はガスの上に顔を出しているのが旭岳のみで寂しくはありますが、逆に高い所に来たという達成感を強めてくれました。
10分程写真を撮るなどして楽しんだのちに下山開始。下りは足裏に雪が付いてアイゼンの爪が刺さらない状態になり、時々雪を落としながら慎重に下っていきました。
デポ地点まで戻った後はスキーを履いて1794を過ぎる頃までは来た道を戻るように、その後は尾根に上がらず斜滑降で楽に行く作戦を取りましたが、途中でカムイサンケナイ川に下りる尾根上にいることに気づき、先に行った先輩を呼び戻す。
幸い早めに気づいたので登り返しとトラバースで挽回し元の尾根へ。
ここからはスキーのシールを外して滑走を開始。上質のパウダーとまではいきませんが、気持ちよく滑るには丁度良い斜度が続いているのでそこそこに楽しむことが出来ました。
宿泊地点で装備を回収し、その後一気に滑り降りてトムラウシ温泉に到着。
尾根取付きの渡渉地点は行きと同じ場所を通ると結構登り返す必要があるため、少し強引に別の場所を渡渉しました。
川が浅くなっている箇所があり、スキーを外して歩けば問題なく渡れる場所でした。
今回初めて雪洞泊を利用した登山を行いましたが、事前の予定通りの行動が出来たことは自信に繋がりました。一方で装備の忘れや不足もあり、反省点も多く次回の山行に活かさなければなりません。いい思い出だけで終わらせず気を引き締めて次の山に向かいたいと思います。
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