TJAR観戦、仙丈、地蔵尾根へ
- GPS
- 13:46
- 距離
- 34.7km
- 登り
- 2,859m
- 下り
- 2,842m
コースタイム
天候 | 晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2014年08月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
危険なところはありません。比較的歩きやすい道です。 |
その他周辺情報 | 南アルプスの奥まった登山口です。商店や公的交通機関はないと思われます。 |
写真
感想
2年に一度開催のTJAR(日本縦断アルプスレース、富山−静岡)、是非観戦したいと思います。コースを見ましたが、お盆休み初日13日(水)、早い選手は南アルプスへ突入、仙丈岳へ登る地蔵尾根コースを通ると予想されます。仙丈への初登山を兼ねて、このコースを歩きます。
ちょうど、tailwindさんが先日歩かれたばかりで詳しいレコを残されているので、これをプリントし、かつGPSルートをNV-U37に読み込み表示させながら歩きます。2度ほど道迷いをしましたが、GPSルートは外れたことの認識と復帰にとても役立ちました。
朝3時前に起きてTJARの状況を見ると、すでに望月選手は登山口の市野瀬に到着の模様。去年は数時間の休憩で出発しているので、望月選手にはちょっと間に合わなさそうです。3時に家を出て、コンビニで食料を仕入れて、4時半に到着。すでに3台車あり。4時40分出発。望月選手は4時前後に出発の模様。
taiwaindさんのレコのプリントを見ながら、最初の分岐、鉄塔、孝行猿の石碑、林道交差を確認しながら歩く。 完璧だ! 迷わないぞ。 途中で、トレランの人に抜かれる。9時45分には下ってくるのに会いましたので9時ぐらいに頂上か? 多分4時間前後で登ったのですね。コースタイムの半分以下、流石です。
迷わないぞと思って歩いていたら、土捨て場の眺望に気を取られて登山道入口を見落とし行き過ぎました。ちょどここで去年も来た方と合流、新林道を歩き登山道に戻れました。この時も、tailwindさんのGPSルートのおかげで行き過ぎたことが分かりました。感謝です。この去年来た方も、ここで迷い1時間ほどタイムロスして、頂上目前で引き返したとおっしゃってました。この方とは、ペースが一緒でつかず離れず歩きました。帰りも駐車場でお会いしましたので、帰りのペースも同じだったようです。
やはり15時間のコースタイムは厳しかったです。4時間も歩くとだんだんヘタってきて、5時間ぐらいからは惰性で登っていました。こんなに歩いたのだから、眺望ぐらい見せてくれ..と思いながらひたすら歩きます。6時間弱でやっと森林限界を超え稜線歩きに。稜線に出たところでTJARの選手に抜かれました。ゼッケン番号が見えなかったので、その場ではどなたかわかりませんでしたが、”お疲れさま”、”がんばってください”と声をかけました。あとで調べると2番手の阪田選手と思われます。
すばらしい、美しい、稜線歩きでした。お花もまだまだいっぱいです。イブキジャコウソウ、タカツメグサ、チシマギキョウ、トウヤクリンドウ。さらに、眺望も最高です。仙丈に連なる稜線、奥深い南アルプスと塩見岳の遠望、さらに、鋸岳と甲斐駒の眺望。甲斐駒はコブつきの形です。
北沢峠の登山道と合流してからは、人もいっぱいです。ウロコ雲の白と青空のコントラストが美しい頂上へ向かって登ってゆきます。カールも初めて見ました。美しい曲線です。残雪もあります。花もいっぱい、タカネツメクサ、ミネズオウ、ダイコンソウ、イワカガミ、ミネズオウ、ツガザクラ、イワヒゲ、チングルマ、イワウメ、コケモモ、タカネナデシコ、タカナシオガマ、ヨツバシオガマ、シラネヒコダイ、イワベンケイの雄雌、ミヤママンネングサ、ミヤマコゴメグサなどなど、花と眺望でお腹いっぱい、大満足です。
頂上で記念撮影をして、カールの周りを一周、お鉢めぐりをします。15時間のコースタイムにプラスアルファはきついが、これは行くしかないでしょう。ここのカールのみならず、大仙丈カール、小仙丈カールの眺望も楽しみます。富士山、北岳、間ノ岳、塩見、鳳凰三山、甲斐駒、鋸岳、小仙丈の眺望も最高。最初は青空がメインで雲がサブでしたが、だんだん、雲がメインに。午前は晴れるが、昼から雲が広がるとのヤマテン予報通りです。お鉢めぐりを満喫し、仙丈小屋で水を補給し帰路につきます。帰り際に雷鳥と遭遇。嬉しいサプライズです。そして、果てしなく長い地蔵尾根を帰ります。
森林限界に入ると、3番手船橋選手が登ってきます。若いです。足をひきずっている? じき4番手、飴本選手も。かなりヘタっているように見えました。TJARは颯爽と走っているイメージがありましたが、すでに4日目、そんな生易しいものではないです。なんか涙がでてきました。小屋分岐前で、石田選手、紺野選手、登山口近くで、松浦選手、大西選手とすれ違いました。”静岡までがんばってください”と声をかけました。すでにこんだけ頑張っているのに月並みな言葉しか思い浮かびませんでした。
15時間のコースタイムは昨年の黒戸尾根に続き2度目ですが、やはり優しくはなかったです。小屋分岐をすぎ最後2時間半、耐えるだけでした。もう十分という感想です。レコを作ってびっくり、34kmちょい歩いたようです。行きは、トレランの人、去年も来た人、TJAR1人、帰りは、単独3人、3人グループ、に追い越され、2人グループ、TJAR6人、とすれ違いました。TJARの選手が7人、TJAR選手以外は10人、とまばらではありますがこの日は寂しいコースではなかったです。
車に乗ってしばらく下ると歩いている方がいます。登山口直前に抜かれる際、”バスとかありますかね?”と声かけられた方です。どう見ても近場に公的交通機関はないので、声をかけ車に乗ってもらいました。大阪の方のようです。話を聞くと、なんとTJARの予選は通ったが、抽選で落ちて出場できなかった方でした。とてもびっくり。 今朝3時に小淵沢駅を出発し黒戸尾根を登り、甲斐駒、北沢峠を通り、仙丈で友人の応援をしようと待っていたが、なかなか来ないので地蔵尾根を下ってきたようです。高遠まで送ろうとしましたが高遠駅はバスのみです。よって茅野駅まで送りました。
本日はとても疲れましたが、コースタイム15時間の地蔵尾根を歩き、仙丈で素晴らしいカール、眺望、お花たちと出会え、TJARの観戦もできた、素晴らしい山歩きでした。いつもは、登山後、後片付けとレコ作成を行うのですが一切せず、飯食って風呂入って速攻で寝ました。
コメント
この記録に関連する登山ルート
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TJARを観戦されたんですね。私も一度見てみたいのですが、今年は無理そうです
先日薬師岳に登って来ましたが、一日違いで選手たちが通過したみたいです。立山から薬師までかなりの強風だったみたいで、選手たちの心境が少し分かったように思えました。
地蔵尾根は前から憧れてるルートで必ず訪れてみたいです。地元のtotoroさんが羨ましい
HIDENORI-Tさん、こんにちわ。
ここで見逃すと2年後になるので、TJAR見てきました。
今年は初日が台風が直撃し稜線は風雨の厳しい状況で、かなりリタイヤが出た様子です。私が車に載せた方の友人も低体温症でリタイヤしたと聞きました。
地蔵尾根をご存知とは流石ですね。破線ルートのため、私は最近まで知りませんでした。
この日はTJARの影響か人がまばらにいましたが、普段はとても静かな山のようです。
一度訪れて見てください。静かな山歩きが嫌というほど満喫できるかと思います。
totoroさん、こんばんは!
恥ずかしくなる程、tailwindの文字が出てきますね
少しはお役に立てたようで嬉しく思います。
ルートミス地点。もう少し詳しく書けば良かったですね。
暗い状況下では、見落とす公算が高まりますね。
地蔵尾根の洗礼(笑)楽しかったでしょう!?
距離的には、黒戸を上回りますから!
でも、今回は選手、レース関係者で賑わっていたようですね。
TJARは、ネットで追っかけをしています。
まさか!?totoroさんが生観戦されて来たとは
その実行力!凄いですね〜
展望が良くて、私まで嬉しくなりました。
やはりこの景色が見られないと!!!
登った意味がないですからね。
カール歩きは私もやりたかったのですが、ガスで断念
totoroさん、完璧でしたね!
◆P.S.◆
天候と野暮用で、山業計画は全てご破算(涙)
流石にガッカリで精神的に参っています。
体力も下がり、1からやり直しが必要です。
狙っている山が、地蔵尾根を遙かに凌ぐ難易度なので(汗)
日の長い夏も終わりそう・・・
tailwindさん、こんばんわ。
tailwindさんのレコを見たとき、なんとマニアックなルートだと思いましたが、まさかたった2週間半後に自分が登ることになろうとは想像もしませんでした。TJARはNHKを見て感動し、本を読んで感動し、あの台風直撃の中、剱岳は避けたとはいえそのまま実行したことに驚愕しました。
南アルプスの南部に行くと日帰りの私の射程範囲から外れるが、とはいっても月、火と会社なので、選択肢は13日の水曜しかない。その日のコースを予想すると、仙丈へ登る地蔵尾根、tailwindさんが登ったあのマニアックなルートです。これ幸いとレコ情報をフル活用させていただきました。レコには書いてませんが駐車場探しもtailwindさんのレコだよりでした。ありがとうございます。
私が見落としたポイント、次の人も見落としてました。反対側にみえる中央アルプスの眺望が原因と思ってます。始めてみえる眺望に夢中になってしまいます。
仙丈は最高でした。初めて見るカール地形、南アルプスの眺望、素晴らしいの一言です。さすが南アルプスの女王です。
でも、地蔵尾根の洗礼はきつかったです。へとへとです。でも、TJARの選手はもっとへとへとに見える方もいました。へとへとだったり、足をひきずったり、しながらも、地蔵尾根を登ってゆく選手たち、生で見れて良かったです。GPSで私も本日追っかけていますが、昨日の一瞬のすれ違いの思い出が蘇ります。
へとへとになりながらも、眺望、カールのお鉢めぐり、花々、TAJR観戦、34Km15時間コースの完登、いろんな意味で、完璧な山行でした。
P.S. あれ、プロフィールの写真が変わった。戦闘モードは解除でしょうか?
おはようございます。
仙丈ヶ岳で初の3000m越えでしたか。おめでとうございます。
今年は私も北岳か仙丈で3000mを、と企んでいたのに、夜叉神からのルートが崩落してアクセス不能になってしまい指をくわえて見せていただきました。わざわざ伊那の方に回られたのですね。
それにしても「私設駐車場」というのは常設されているのですか?標高1300mほどだから仙丈までと言うと標高差1800mもあるようですね。すごいルート。
こんなルートを13時間はやはり相当ですよ。さすが。
pasocomさん、おはようございます。
地蔵尾根はすごいルートでした。結構、細かく下りもあるので、累積標高差は黒戸尾根と同じぐらいと思います。初の3000m越えでした。個人で土地を借りて無料駐車場を作るとはマニアックな方もいたものです。多分、常設されています。山梨からだと伊那はアクセスしずらいですね。私は杖付峠から高遠経由でなんとか日帰りで行く気になれる範囲に収まりました。それでも1時間半ほどかかりました。
北岳は私も行きたいのですが、8/Eまではバスは運行できないようですね。のんびり狙いたいと思います。大体私はどんなコースでも、休憩込でコースタイム-2時間で回っています。黒戸や今回の15時間ロングコースなら13時間、逆に7時間程度のショートコースなら5時間で。花を楽しみ、眺望を楽しみ、歩きを楽しみ、でも、途中はあまり休まず歩くと、こんなもんになるようです。黒戸も地蔵も強者だらけで、抜かれまくりでしたが、マイペースで。
こんにちは。
2年ほど前、ヤマレコの日記にTJARのTV放送の事を書いたのですが、その時にコメントをいただいたTIROLと申します。お久しぶりです。
totoroさんもTJAR観戦のために地蔵尾根に行かれたんですね。
同じ日に同じことをしている人がいるな〜と思ってレコを拝見したら、見たことのあるお名前でビックリしました
私は仙塩尾根〜地蔵尾根〜市野瀬関門のルートでTJARの選手達をすれ違いました。
すれ違いざまに応援することしか出来ませんでしたが、走り去る選手達を生で見られて良かったです。
それにしてもNHKの録画だけでは飽きたらずにDVDや書籍に手を出すほどTJARに熱中してるのは一緒ですね
また2年後、今度は畑薙から大浜海岸を目指して選手達のゴールを観戦してみようかと計画中です(笑)
TIROLさん、おはようございます。
お久しぶりです。
バスで北沢峠に行き、両俣小屋経由で仙塩尾根、地蔵尾根を逆にたどり市野瀬CPに宿泊するとは、凄い発想ですね。富山湾から早月尾根を登ったTIROLさんのレコを見たときも、その実行力に驚きました。
望月選手、見れたようですね。私は残念ながら1時間ほど遅かったです。それでも、2番手の阪田選手から8番手大西選手まで、生でお会いできました。
2年後は、畑薙から大浜海岸ですか!、いいですね。
私は、日帰りできる範囲で狙います。
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