谷川岳/西黒尾根〜田尻尾根
zaoluck
体力度について
- GPS
- 08:01
- 距離
- 13.2km
- 登り
- 1,481m
- 下り
- 1,482m
アクセスを調べる
標高グラフを拡大コースタイム
- 山行
- 6:57
- 休憩
- 1:55
- 合計
- 8:52
| 天候 | 快晴 |
|---|---|
| 過去天気図（気象庁） | 2014年10月の天気図 |
| アクセス |
利用交通機関：
電車
|
| コース状況／ 危険箇所等 |
■西黒尾根：メジャーコースなので整備は一級ですが、ハードです。ラクダの背前後の鎖場は歩きこまれて岩がツルツルに磨かれた状態。東向きの裸尾根を長時間登るので夏は歩きたくない。 ■天神尾根：この季節、人が多くて追い抜き・行き違いに難渋します。熊穴沢避難小屋から下の木道は濡れて滑りやすいので注意。 ■田尻尾根：西黒尾根などより整備の度合いは落ちますが問題なし。ただし、急です。 |
| その他周辺情報 | 水上駅で途中下車し、最寄りのホテル聚楽で立ち寄り湯。1000円でタオル付、温泉は広々で露天風呂も。宿泊客がいたので駅から往路はバス送迎でした。歩いても10分足らずです。 |
写真
拍手
感想
山とは何の関係もないが、来春の北陸新幹線開業で北越急行の特急はくたか号が全廃される。新幹線以外で最高の時速160�劼覇佑蛋�る電車に乗っておきたくて、土曜に新潟県を訪れた。上越国境には谷川岳がある。特急の方は一日で用が済むから、日曜日は登山することにした。
越後湯沢駅近くの民宿「ロッジ スエヒロ」に投宿し、アットホームな夕食を楽しんで翌朝6時に出発。朝食はセブンイレブンで調達した。一番電車の水上行はぐるりとループ線を回って標高を稼ぎ、国境の長いトンネルを抜けると土合駅であった。
ハイカーばかり10人以上が下車。無人駅にしては驚くほどきれいなトイレを借り、GPSのスイッチにちょっと手こずってから歩き始めた。そばの山の紅葉がきれいだ。今通った清水トンネルの入り口を左に見て踏切を渡り、湯檜曽川を渡ってスノーシェドを抜ける。さらにジグザグの国道を辿るとロープウエーの駅を経て山岳資料館前に着いた。車止めがあり、もう2回ヘアピンを曲がると登山口だった。
いきなり急斜面の直登となる。前を行く賑やかな年配グループを追い越したが、息が上がる。グループ末尾の若い女性は単独行で、しかも山は初めてとのこと。年配グループが「一緒に行きましょう」と取り込んだようだ。
紅葉の色が今一つだが、空は雲一つなく真っ青。鉄塔を過ぎ、若い男性登山者を先に通して一歩一歩詰めていく。登山口から40分ほどで樹間から右上方に堂々とした谷川岳の山容が見えた。左わずか上には天神平のロープウエー駅。さらに40分ほどで林から抜け出し、視界が開けた。森林限界に達したようだ。すでに天神平はやや下方に見える。
大勢が休んでいる岩場を過ぎると、間もなく鎖場が現れた。歩き込まれて岩がツルツルに磨かれ、いかにも滑りやすそうだ。鎖に頼らず、少しルートを外して登攀する。それにしても、見渡せば山また山の絶景に感激する。南の赤城、榛名、その向こうの妙義はともかく、他の山名が分からないのがもどかしい。湯檜曽川の向かいに聳えるのは、白毛門から朝日岳の峰々だろうか。
森林限界を越えて20分余りでラクダの背に到着。真っ青な空を背景にゴツゴツとそそり立つ谷川岳がもの凄い。コルへ少し下って最後の直登に挑む。北ア以上に両手を使った登りが多い。腕はともかく、張り切り過ぎて両足が疲れてきた感じがする。登ってもまだ1200mの下りが待っているのだから、体力は温存しなくてはならない。
一休みし、ドライマンゴーを口に入れながらふと南の方に目を凝らすと、テーブル状の頭が目立つ山の右上に、富士山らしき影が見えている。リュックに手を突っ込んで、きのう特急撮影に使った一眼レフデジカメを取り出し、望遠レンズでしっかり写真に収めた。
高校生のワンゲル部員たちに追いつき、前後しながらスラブ状の岩場を通過すれば、もう天神尾根合流は近い。やがて石積みの上に立つモニュメント状の道標を過ぎ、肩の小屋を見下ろしながら進んで、賑わうトマの耳に到着した。予定より15分ほど早い。
一休みしてオキの耳を目指す。いかにも足の遅い山ガールを抜いて、トマの耳にも増して人の多いオキの耳へ到着。とても落ち着いて食事どころではないので、奥の院の鳥居を目指した。さすがに人影が減ったが、それでも休憩しやすい道端の岩には先客がいる。鳥居を回り込んだ先に場所を見つけて、ようやく落ち着いた。
改めて一眼レフで周囲の絶景を撮影し、昼食。プリムスに五徳をねじ込むのがうまくいかなかったのか、途中で火が消えてしまった。カップ麺を諦めてぬるい白湯とお握りで我慢し、さて、しまう前にもう一度試してみると、なんと普通の火力に戻っている。湯を沸かし直して結局食べてしまったが、この時の水の浪費が後で響いて参った。
40分ほど休憩して出発。肩の小屋で売店に立ち寄り、まだ続々と登ってくる天神尾根の階段を下った。下山者は総じて遅い方が多く、失礼して抜かさせてもらう。こちらのルートの鎖、ロープは「念のため」というものが多く、普通の登山者なら頼らなくても登降できる。ただ、東南アジア人の若い観光客など「登山者」と言えない装備の方も多い。
だんだん雲は増えてきたが日差しは強く、下りでも暑いくらいだ。ようやく周囲に木が見えてきて、やがて熊穴沢避難小屋を通過。尾根の北を巻く木道は濡れていて滑りやすい。12時半を回ったが、観光スタイルで登って行く夫婦がいた。本当に山頂を目指す気だろうか。
肩の小屋から1時間余りでついに田尻尾根分岐に到着した。腰かけて休んでいると、次々に下山者が天神平に向かって行くが、一人として田尻尾根に曲がる人はいない。やっとマイペースで静かな山行が楽しめそう〜と言いたいが、いきなり急勾配でブナ林を下る道が続いている。骨折してボルト入りの左膝が疲れで痛み出した。
さらに、手持ちの水がそろそろ少なくなってきた。昼食で浪費したツケが回ってきた。この道は沢をまたぐようだが、それはまだだいぶ先のこと。倹約して少しずつ飲むことにして、ジグザグの坂を下って行った。
途中、一組だけ夫婦らしき登山者を追い抜き、後は午後の日を照り返す向かいの斜面の紅葉を愛でながら下りるのみ。ロープウエーが前方頭上に迫って来て、もうじきくぐるという辺りで前方に林道が見えた。
地形図では山道のように記されていたが、真っ直ぐにわだちが伸びている。下っていくとほどなく沢に出合い、水筒代わりのペットボトルに給水することができた。上流にロープウエー駅があるのが少し気になるが、まあ、水質は大丈夫だろう。渇きから解放され、そのままロープウエーの下を辿っていくと、ついに重機と車が見えてロープウエー駅そばの西黒沢の橋のたもとに飛び出した。
15時半の上り電車まで1時間あるので国道をゆっくり歩いて土合駅に戻った。次の湯檜曽駅との間にある群馬側のループ線は、走る車窓から望むことができる。地底深い土合駅で知られる下り線はループがなく、ここは1日5本の上り普通電車でしか通れない。
しばし鉄道ファンに戻った後は水上駅で途中下車し、一番近い「ホテル聚楽」の広々した風呂で、今度は温泉ファンとして至福のひと時を過ごした。
こっそり拍手
コメント
この記録に関連する登山ルート
この記録で登った山／行った場所
関連する山の用語
山行記録を公開しました
X
Facebook
リンク取得
メール
ブログパーツ
情報提供のお願い
山行記録を投稿して、ヤマレコのコミュニティに参加しよう！
この山行記録の写真
関連する山／近くの山
谷川岳の最新記録
トマノ耳の最新記録
ラクダの背(ラクダのコブ)の最新記録
骨折療養者にもかかわらずロープウェイを使わず、
西黒尾根から田尻尾根という正統の谷川岳登山をしていただき
ありがとうございました。
２泊３日をこなせるお体には手軽でちょうど良いハイキングでしたね？
季節はずれな暖かさでしたが、良いお天気で何よりでした。
私は、後手術前にはけっこう回復していたのですが、
再び１からのスタートとなりました。
春スキーを目指して楽しみながらやってゆきます。
いいねした人
コメントを書く
ヤマレコにユーザー登録いただき、ログインしていただくことによって、コメントが書けるようになります。ヤマレコにユーザ登録する