ヤマレコなら、もっと自由に冒険できる

Yamareco

記録ID: 831558
全員に公開
山滑走
白山

百四丈滝〜四塚山

2016年03月20日(日) 〜 2016年03月21日(月)
 - 拍手
体力度
8
2〜3泊以上が適当
GPS
18:34
距離
30.6km
登り
3,099m
下り
3,103m
歩くペース
標準
0.91.0
ヤマレコの計画機能「らくルート」の標準コースタイムを「1.0」としたときの倍率です。

コースタイム

1日目
山行
7:13
休憩
0:03
合計
7:16
5:34
26
スタート地点
6:00
6:00
5
6:05
6:06
137
8:23
8:23
13
8:36
8:36
58
9:34
9:35
64
10:39
10:40
19
10:59
10:59
111
12:50
2日目
山行
9:38
休憩
0:19
合計
9:57
6:03
238
10:01
10:18
68
11:26
11:27
62
12:29
12:29
14
12:43
12:43
74
13:57
13:58
35
14:33
14:33
13
14:46
14:46
51
15:37
15:37
1
15:38
15:38
22
16:00
ゴール地点
天候 初日:曇り時々小雪 2日目:晴れ時々くもり
過去天気図(気象庁) 2016年03月の天気図
アクセス
利用交通機関:
自家用車
白山林道ゲート前
夜が明けて白山林道からスタート
2016年03月20日 05:38撮影 by  XZ-2 , OLYMPUS IMAGING CORP.
3/20 5:38
夜が明けて白山林道からスタート
雪がない部分がだいぶ増えてました
2016年03月20日 05:44撮影 by  XZ-2 , OLYMPUS IMAGING CORP.
1
3/20 5:44
雪がない部分がだいぶ増えてました
ハライ谷出合の雪も切れてました
2016年03月20日 05:53撮影 by  XZ-2 , OLYMPUS IMAGING CORP.
2
3/20 5:53
ハライ谷出合の雪も切れてました
正式な登山口から。登山届のポスト利用しました。
2016年03月20日 05:57撮影 by  XZ-2 , OLYMPUS IMAGING CORP.
3/20 5:57
正式な登山口から。登山届のポスト利用しました。
さすがに雪は少なくて・・・下山時はもっと減ってそう
2016年03月20日 06:26撮影 by  XZ-2 , OLYMPUS IMAGING CORP.
3/20 6:26
さすがに雪は少なくて・・・下山時はもっと減ってそう
標高が上がると快適な斜面に
2016年03月20日 06:58撮影 by  XZ-2 , OLYMPUS IMAGING CORP.
3/20 6:58
標高が上がると快適な斜面に
天気は曇りなのが残念
2016年03月20日 08:10撮影 by  XZ-2 , OLYMPUS IMAGING CORP.
3/20 8:10
天気は曇りなのが残念
しかり場
2016年03月20日 08:17撮影 by  XZ-2 , OLYMPUS IMAGING CORP.
3
3/20 8:17
しかり場
しかり場分岐からの難所、相変わらず〜
2016年03月20日 08:29撮影 by  XZ-2 , OLYMPUS IMAGING CORP.
3
3/20 8:29
しかり場分岐からの難所、相変わらず〜
あの崩壊しかけの雪の壁を登らないと・・・
2016年03月20日 08:29撮影 by  XZ-2 , OLYMPUS IMAGING CORP.
4
3/20 8:29
あの崩壊しかけの雪の壁を登らないと・・・
落ちたら最後、なるべく右側を慎重に登ります。
2016年03月20日 08:43撮影 by  XZ-2 , OLYMPUS IMAGING CORP.
5
3/20 8:43
落ちたら最後、なるべく右側を慎重に登ります。
這い上がって振り返るとこんな感じ
2016年03月20日 08:45撮影 by  XZ-2 , OLYMPUS IMAGING CORP.
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3/20 8:45
這い上がって振り返るとこんな感じ
嫌らしい稜線はまだまだ続きます
2016年03月20日 08:51撮影 by  XZ-2 , OLYMPUS IMAGING CORP.
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3/20 8:51
嫌らしい稜線はまだまだ続きます
小雪がちらつき、予想外の寒さに。
2016年03月20日 09:20撮影 by  XZ-2 , OLYMPUS IMAGING CORP.
1
3/20 9:20
小雪がちらつき、予想外の寒さに。
ガスが出ても稜線は続きます
2016年03月20日 09:32撮影 by  XZ-2 , OLYMPUS IMAGING CORP.
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3/20 9:32
ガスが出ても稜線は続きます
だんだんガスが晴れてきました
2016年03月20日 11:31撮影 by  XZ-2 , OLYMPUS IMAGING CORP.
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3/20 11:31
だんだんガスが晴れてきました
これまたきわどい稜線
2016年03月20日 11:33撮影 by  XZ-2 , OLYMPUS IMAGING CORP.
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3/20 11:33
これまたきわどい稜線
美女坂の頭に到着
2016年03月20日 11:48撮影 by  XZ-2 , OLYMPUS IMAGING CORP.
2
3/20 11:48
美女坂の頭に到着
ここからは強風エリアです
2016年03月20日 12:06撮影 by  XZ-2 , OLYMPUS IMAGING CORP.
3/20 12:06
ここからは強風エリアです
さーて見えてきました!
2016年03月20日 12:17撮影 by  XZ-2 , OLYMPUS IMAGING CORP.
5
3/20 12:17
さーて見えてきました!
ここからズームしても十分かも
2016年03月20日 12:17撮影 by  XZ-2 , OLYMPUS IMAGING CORP.
8
3/20 12:17
ここからズームしても十分かも
さて下降ポイントはどこから?今年は雪庇の張り出しが少なく、楽に入れました。
2016年03月20日 12:20撮影 by  XZ-2 , OLYMPUS IMAGING CORP.
3/20 12:20
さて下降ポイントはどこから?今年は雪庇の張り出しが少なく、楽に入れました。
標高差300mを滑ります〜斜面は固くガリガリ
2016年03月20日 12:22撮影 by  XZ-2 , OLYMPUS IMAGING CORP.
2
3/20 12:22
標高差300mを滑ります〜斜面は固くガリガリ
一部斜度のゆるいところもあります
2016年03月20日 12:26撮影 by  XZ-2 , OLYMPUS IMAGING CORP.
1
3/20 12:26
一部斜度のゆるいところもあります
だんだん近づいてきます
2016年03月20日 12:39撮影 by  XZ-2 , OLYMPUS IMAGING CORP.
3
3/20 12:39
だんだん近づいてきます
今日は晴れてくれなさそう
2016年03月20日 12:39撮影 by  XZ-2 , OLYMPUS IMAGING CORP.
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3/20 12:39
今日は晴れてくれなさそう
300mの下降は結構大変
2016年03月20日 12:40撮影 by  XZ-2 , OLYMPUS IMAGING CORP.
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3/20 12:40
300mの下降は結構大変
さて近くに来ました、氷壺が大きめです。
2016年03月20日 12:44撮影 by  XZ-2 , OLYMPUS IMAGING CORP.
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3/20 12:44
さて近くに来ました、氷壺が大きめです。
右の青氷も元気
2016年03月20日 12:45撮影 by  XZ-2 , OLYMPUS IMAGING CORP.
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3/20 12:45
右の青氷も元気
どんどん接近します
2016年03月20日 12:46撮影 by  XZ-2 , OLYMPUS IMAGING CORP.
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3/20 12:46
どんどん接近します
氷壺にも青氷が
2016年03月20日 12:48撮影 by  XZ-2 , OLYMPUS IMAGING CORP.
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3/20 12:48
氷壺にも青氷が
壮観です
2016年03月20日 13:20撮影 by  XZ-2 , OLYMPUS IMAGING CORP.
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3/20 13:20
壮観です
氷壺の高さおよそ40m
2016年03月20日 13:21撮影 by  XZ-2 , OLYMPUS IMAGING CORP.
7
3/20 13:21
氷壺の高さおよそ40m
左下のテントはミニチュア?
2016年03月20日 13:26撮影 by  XZ-2 , OLYMPUS IMAGING CORP.
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3/20 13:26
左下のテントはミニチュア?
アイゼン履いて撮影タイム
2016年03月20日 13:30撮影 by  XZ-2 , OLYMPUS IMAGING CORP.
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3/20 13:30
アイゼン履いて撮影タイム
なかなかの青氷
2016年03月20日 13:30撮影 by  XZ-2 , OLYMPUS IMAGING CORP.
4
3/20 13:30
なかなかの青氷
落ちてきたら危ないのであまり近寄れません
2016年03月20日 13:30撮影 by  XZ-2 , OLYMPUS IMAGING CORP.
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3/20 13:30
落ちてきたら危ないのであまり近寄れません
裏見の滝なので滝の下に行ってみます
2016年03月20日 13:33撮影 by  XZ-2 , OLYMPUS IMAGING CORP.
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3/20 13:33
裏見の滝なので滝の下に行ってみます
びしょ濡れ!
2016年03月20日 13:34撮影 by  XZ-2 , OLYMPUS IMAGING CORP.
4
3/20 13:34
びしょ濡れ!
青氷も下から
2016年03月20日 13:34撮影 by  XZ-2 , OLYMPUS IMAGING CORP.
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3/20 13:34
青氷も下から
裏見をするとずぶ濡れに〜
2016年03月20日 13:34撮影 by  XZ-2 , OLYMPUS IMAGING CORP.
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3/20 13:34
裏見をするとずぶ濡れに〜
撮影タイム終了です
2016年03月20日 13:37撮影 by  XZ-2 , OLYMPUS IMAGING CORP.
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3/20 13:37
撮影タイム終了です
強風で飛沫が散らばるとこんな感じに
2016年03月20日 14:52撮影 by  XZ-2 , OLYMPUS IMAGING CORP.
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3/20 14:52
強風で飛沫が散らばるとこんな感じに
夜中の滝、やっぱり真っ暗。
2016年03月21日 04:14撮影 by  XZ-2 , OLYMPUS IMAGING CORP.
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3/21 4:14
夜中の滝、やっぱり真っ暗。
明け方の滝、これがいい感じ。
2016年03月21日 05:02撮影 by  XZ-2 , OLYMPUS IMAGING CORP.
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3/21 5:02
明け方の滝、これがいい感じ。
そろそろ出発します
2016年03月21日 05:22撮影 by  XZ-2 , OLYMPUS IMAGING CORP.
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3/21 5:22
そろそろ出発します
さてまた来年も来るかも?
2016年03月21日 05:33撮影 by  XZ-2 , OLYMPUS IMAGING CORP.
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3/21 5:33
さてまた来年も来るかも?
霧氷とのコラボ
2016年03月21日 06:02撮影 by  XZ-2 , OLYMPUS IMAGING CORP.
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3/21 6:02
霧氷とのコラボ
今日はいい天気みたい♪
2016年03月21日 06:20撮影 by  XZ-2 , OLYMPUS IMAGING CORP.
1
3/21 6:20
今日はいい天気みたい♪
モルゲンロートはなかったです
2016年03月21日 06:22撮影 by  XZ-2 , OLYMPUS IMAGING CORP.
1
3/21 6:22
モルゲンロートはなかったです
怒涛の登り返し300m
2016年03月21日 06:42撮影 by  XZ-2 , OLYMPUS IMAGING CORP.
1
3/21 6:42
怒涛の登り返し300m
目指すは四塚山
2016年03月21日 06:45撮影 by  XZ-2 , OLYMPUS IMAGING CORP.
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3/21 6:45
目指すは四塚山
もう滝はガスの下
2016年03月21日 07:36撮影 by  XZ-2 , OLYMPUS IMAGING CORP.
3/21 7:36
もう滝はガスの下
清浄ヶ原
2016年03月21日 07:37撮影 by  XZ-2 , OLYMPUS IMAGING CORP.
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3/21 7:37
清浄ヶ原
ちなみに斜面はガリガリです(笑)
2016年03月21日 08:05撮影 by  XZ-2 , OLYMPUS IMAGING CORP.
1
3/21 8:05
ちなみに斜面はガリガリです(笑)
清浄ヶ原からの下山は多分無理?
2016年03月21日 08:50撮影 by  XZ-2 , OLYMPUS IMAGING CORP.
2
3/21 8:50
清浄ヶ原からの下山は多分無理?
長いですが黙々と歩いてきました
2016年03月21日 08:51撮影 by  XZ-2 , OLYMPUS IMAGING CORP.
1
3/21 8:51
長いですが黙々と歩いてきました
標高を上げると北アルプスがドーンと丸見え!
2016年03月21日 09:33撮影 by  XZ-2 , OLYMPUS IMAGING CORP.
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3/21 9:33
標高を上げると北アルプスがドーンと丸見え!
この一帯はあまり詳しくないので・・・
2016年03月21日 09:33撮影 by  XZ-2 , OLYMPUS IMAGING CORP.
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3/21 9:33
この一帯はあまり詳しくないので・・・
槍〜西穂
2016年03月21日 09:33撮影 by  XZ-2 , OLYMPUS IMAGING CORP.
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3/21 9:33
槍〜西穂
乗鞍
2016年03月21日 09:33撮影 by  XZ-2 , OLYMPUS IMAGING CORP.
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3/21 9:33
乗鞍
四塚山が近づいてきました
2016年03月21日 09:34撮影 by  XZ-2 , OLYMPUS IMAGING CORP.
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3/21 9:34
四塚山が近づいてきました
あと少し
2016年03月21日 09:40撮影 by  XZ-2 , OLYMPUS IMAGING CORP.
3/21 9:40
あと少し
ここからも素晴らしい北アルプスの眺め
2016年03月21日 09:56撮影 by  XZ-2 , OLYMPUS IMAGING CORP.
3
3/21 9:56
ここからも素晴らしい北アルプスの眺め
道標は埋まっているのか見つかりませんでした
2016年03月21日 10:00撮影 by  XZ-2 , OLYMPUS IMAGING CORP.
2
3/21 10:00
道標は埋まっているのか見つかりませんでした
下山開始、さりげに「一里野12.5km」です。
2016年03月21日 10:16撮影 by  XZ-2 , OLYMPUS IMAGING CORP.
3
3/21 10:16
下山開始、さりげに「一里野12.5km」です。
下山はスキーだととても早くて楽です
2016年03月21日 10:24撮影 by  XZ-2 , OLYMPUS IMAGING CORP.
4
3/21 10:24
下山はスキーだととても早くて楽です
美女坂の頭に戻ってきました
2016年03月21日 11:45撮影 by  XZ-2 , OLYMPUS IMAGING CORP.
3/21 11:45
美女坂の頭に戻ってきました
雪は固めでしたがそれほど危険な固さではなく助かりました
2016年03月21日 11:45撮影 by  XZ-2 , OLYMPUS IMAGING CORP.
3
3/21 11:45
雪は固めでしたがそれほど危険な固さではなく助かりました
昨日できた霧氷
2016年03月21日 11:48撮影 by  XZ-2 , OLYMPUS IMAGING CORP.
4
3/21 11:48
昨日できた霧氷
さあこの長い稜線を戻らないと
2016年03月21日 11:49撮影 by  XZ-2 , OLYMPUS IMAGING CORP.
2
3/21 11:49
さあこの長い稜線を戻らないと
美女坂はかなり急ですがスキーで下降
2016年03月21日 11:53撮影 by  XZ-2 , OLYMPUS IMAGING CORP.
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3/21 11:53
美女坂はかなり急ですがスキーで下降
これが全貌
2016年03月21日 12:20撮影 by  XZ-2 , OLYMPUS IMAGING CORP.
8
3/21 12:20
これが全貌
昨年の反省をふまえて、巻かずにアイゼン履いてスキー背負って登り返しします。
2016年03月21日 12:24撮影 by  XZ-2 , OLYMPUS IMAGING CORP.
2
3/21 12:24
昨年の反省をふまえて、巻かずにアイゼン履いてスキー背負って登り返しします。
避難小屋に戻ってきました。問題はここから。
2016年03月21日 12:37撮影 by  XZ-2 , OLYMPUS IMAGING CORP.
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3/21 12:37
避難小屋に戻ってきました。問題はここから。
これはスキーでクリア
2016年03月21日 12:43撮影 by  XZ-2 , OLYMPUS IMAGING CORP.
3/21 12:43
これはスキーでクリア
斜滑降でもなんでもいいんです、安全確実に。
2016年03月21日 12:45撮影 by  XZ-2 , OLYMPUS IMAGING CORP.
3
3/21 12:45
斜滑降でもなんでもいいんです、安全確実に。
歩くよりはスキーの方がやっぱり楽
2016年03月21日 13:00撮影 by  XZ-2 , OLYMPUS IMAGING CORP.
2
3/21 13:00
歩くよりはスキーの方がやっぱり楽
この壁の下降は怖かったです・・・
2016年03月21日 14:22撮影 by  XZ-2 , OLYMPUS IMAGING CORP.
3
3/21 14:22
この壁の下降は怖かったです・・・
しかり場分岐からは久しぶりに快適な斜面
2016年03月21日 14:58撮影 by  XZ-2 , OLYMPUS IMAGING CORP.
3/21 14:58
しかり場分岐からは久しぶりに快適な斜面
だんだん雪が減ってきて
2016年03月21日 15:13撮影 by  XZ-2 , OLYMPUS IMAGING CORP.
3/21 15:13
だんだん雪が減ってきて
ここで終了
2016年03月21日 15:20撮影 by  XZ-2 , OLYMPUS IMAGING CORP.
3/21 15:20
ここで終了
無事に帰還!
2016年03月21日 15:53撮影 by  XZ-2 , OLYMPUS IMAGING CORP.
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3/21 15:53
無事に帰還!

感想

昨年百四丈滝を訪れた時は、初めてだったものでルートの攻略を間違えた結果、16時間もかかってしまいました。
あの時はもう二度と行かないと思ったのですが、やはりドMは喉元過ぎれば苦しさも忘れてしまい、ちゃんと対策すれば大丈夫なのでは?という気持ちに変化し、もっと大きくて白い氷壺を見たいという欲望となって遂に再訪することになりました。
前回はラッキーなことに氷壺と虹というレアなシーンを見ることができたのですが、今回は星空と滝、ということで滝壺泊、翌朝に四塚山に行って下山するという計画にしました。(注:白山国立公園では指定地以外の野営は禁止されています)

さて前回の反省を踏まえて、今回はスキー板も軽量なものにし、また危険な稜線はスキーを背負ってアイゼンでよじ登る作戦にしました。しかし今回は泊まりとなるので、その装備が重くのしかかります。ストイックにアルコール類も完全になくし、行動食は軽量高カロリー高炭水化物の源氏パイです。

まずは白山林道のゲート前から、すでに駐車地に先客あり、もしや滝狙いか?と思いましたが笈ヶ岳とのことでした。準備を済ませている間に夜も明けて、気合十分スタートです。ザックは15kgとまあ負担にならないレベルです。
しかり場への加賀禅定道は以前に下見で夏道を登ったことがあるので、状況はまあまあ把握しています。ところどころ雪が切れているので、板を脱ぐシーンもありましたが、まだ許容範囲です。標高が上がると斜度も緩やかになって、でも結局3時間くらいでしかり場分岐に到着しました。少しスキーで歩いてから、潔くスキーはザックに背負ってアイゼンで歩きます。以前より雪壁は不安定な感じで、慎重によじ登ります。アップダウンが多いのですが、美女坂の頭までスキーは封印して安全確実に進みます。スキーも背負うとやはり20kgくらいになります。

美女坂の頭に来ると風が強くなります。これはいつもの通りですから、美女坂を登る前から防寒装備をしておいた方がいいでしょう。スキー歩行もシールで復活、ほどなくして百四丈滝がはるか下に見えてきます。今回は曇りなので虹は望めません。雪庇のないドロップポイントを探し、標高差300mを滑ります。雪は硬いのでガリガリと不快な滑走ですが、歩くよりはよっぽど楽でしょう。
写真を撮影しながら氷壺の近くまで来ると、飛沫が氷になってスキーのエッジが利きません。ウィペットで制動するも制動力不足で、そのまま氷斜面が終わるまで耐えるしかありませんでした。

今回は氷壺が非常に大きく、細かな青氷でも構成されてました。滝の水量はやや少なめですが、近寄るとやっぱりびしょ濡れになります。



強風が吹くと飛沫が飛散し、それが氷壺をなめてさらに氷壺を大きくしていることがわかりました。



氷壺は汚れておらず、念願の白い氷壺と対面することができました。しかも明日の朝まで氷壺のそばに居れますから、お腹いっぱいになるくらいです。
一人だと写真撮影したらやることがないので、寝るか食べるかしかありません。夕方から濃いガスに覆われ、眺めもよくないのでもう寝るしかありません。
翌朝4時過ぎに目覚めると、何とガスが晴れて星が見えるではありませんか〜少し夜明けが近づいた5時くらいに撮影すると滝も見えていい感じになりました。

さて今日は四塚山に行く予定です。まずは300mの登り返し、これはいきなりハードです。今回はスキーは背負ってアイゼンで登りました。スキーではクトーの効きが不足するとそのままズルズルと滑落する危険が高いからです。
四塚山に近い方に登り返し、途中からスキーを履いて、遠いですが山頂を目指します。天気も快晴、標高を上げると北アルプスが丸見えとテンションがどんどん上がります。四塚山の山頂にはなんとか10時に着きました。
ここからはスキーで滑って下ります。さすがに高速でこういう時はスキーの威力が大きいです。登り返しを避けるため巻きルートにしてみましたが、やはり滑落の恐怖との戦いなのでかえって疲れてしまったかもしれません。

巻きルートの登り返しが終わると、ほどなくして美女坂の頭に戻ってきました。ここはかなりの急斜面ですが、幸い雪が少し緩み始めており危険な場面はありませんでした。もっとも新雪が積もった直後、カリカリな斜面、不安定なザラメなど危険な場合は確保して歩いて下る必要があるでしょう。

最初はしかり場分岐までアイゼンでスキー背負って・・・と考えてましたが、まあまあ滑れる距離があるところは面倒でもスキーで滑りました。痩せ尾根で雪庇が崩壊しかかっているところなので、スキー操作の失敗や転倒は絶対に許されません。自信のない場合は素直にスキー担いで歩きましょう。間違っても東側斜面に転落しないように、登り返すことはほぼ不可能で、携帯も通じないこのエリアではそれがそのまま生命の危機に直結します。

しかり場分岐に到着すると一安心です。ここからは快適な山スキーという感じで、スリリングな稜線をクリアして滑りを楽しむことができました。
比較的早めに雪が切れ、そこそこ兼用靴で歩くことを余儀なくされましたが。

それでも四塚山から下山まで6時間かかりましたから、この嫌らしい壁のようなアップダウンの連続する稜線は想像以上に難易度が高いと思います。
百四丈滝の氷壺をこの目で見るには、体力や技術はもちろん、リスクに対する的確な判断と行動が求められると、改めて実感した次第です。

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コメント

素晴らしい。
おはようございます、毎回アドベンチャーを楽しませて頂いています。
百四丈の下でテン泊されたのですね。
尾根の雪は少ないけど、不安定そうで嫌な感じ(´・ω・`)
GWには危なそうな雪が無くなりそうだけど、氷の塔も崩落かな?
写真と情報ありがとうございました。
2016/3/22 8:52
Re: 素晴らしい。
ありがとうございます。大きな声では言えませんが、滝の側で一夜を過ごすという過ちを犯しました(笑)
GWには氷壺も薄汚れて小さくなってるでしょうね・・・今後の気温次第ですが。
今回のアドベンチャーは周囲も私もさすがに不安で心配な計画でしたが、無事に帰還できてよかったです。
2016/3/22 21:29
噂のご本人様
おはようございます。
3/22に後輩君(kabukiya氏)と百四丈滝に行ってきました。
スキーのトレース跡を見た時、後輩君ともしかしてmomochannさん?ではと噂話して
いたのですが本当にご本人様でビックリでした!

百四丈滝の横でテント泊素敵です^^
それにあんな細尾根や痩せ尾根の急坂をスキーで下れるなんて凄いですね。
自分達も一回適当にルート巻いたら雪庇の下に出てしまい怖い思いをしました(笑
来年はテント担いでのんびり訪れたいです。
2016/3/23 7:00
Re: 噂のご本人様
コメントありがとうございます。
やはり思考回路が同じというか、冬の赤兎山に百四丈滝とマニアックの極みですね(;^_^A
滝のそばは素敵でしたが、ガスと降雪で実にストイックな一夜でありました(笑)
またマニアックなところでお会いした際にはよろしくお願いします!
2016/3/23 12:35
トレースありがたく使わせて頂きました!
はじめまして、Kabukiyaと申します。
昨日はトレースありがたく使わせて頂きました、ありがとうございます。
本当にスキートレースを見た時nakkiさんが「momothannさんでは?」と言っていて
こんな細尾根をスキーで通れるのは相当凄い人だろうと思ったものの、まさかそんな偶然無いだろうと否定しましたがその「まさか」でした
とてもBC向きのコースとは思えませんが、昨日の今日だった事もありスキー脱着個所や通ったコース明瞭で無知ながらに関心しきりでした。

私達も当初はテント泊予定でしたが氷壺横にテン拍しようとは頭の隅にも考えませんでした‥発想からしてスゴ過ぎですね。滝の音とかテントが濡れて凍ったりしなかったのですか?

行先は少し似ていると思うのでいつかお会いできる日を楽しみにしています
2016/3/23 18:00
Re: トレースありがたく使わせて頂きました!
こんばんは、コメントありがとうございます!
あの尾根は全くもってスキー向きではないですね〜歩いた方が絶対速いと思います。でも加越の雪山を愛する私にはスキー持って行かないという選択肢はありません(笑)
滝の音は沢の音のような感じで、それほど気になりませんでした。また飛沫も大丈夫でしたが、強風だとやばいかもしれませんね。
間違いなくどこかマニアックなところで遭遇することになるでしょう〜その日を楽しみにしています
2016/3/23 20:27
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