2021.06.07
NHK総合 PM10:00 【逆転人生】
で放送されたものを書き取り箇条書き風に並べてみました。
山岳遭難は､けっして高い山で起きる物でもないこと、他人ごとではない事を教えられました。
◎登山事故 地獄のサバイバル 14日間
《語り継がれる奇跡の生還》
壮絶な遭難事故 2週間ぶりに救助
東京都大田区のT(TVでは名前出ていました)さん
・崖から転落、遭難、足の骨が皮膚を突き破る。食べ物、あめ玉7ヶ。
執念としか言葉が見付からない
悪夢の2週間
山での遭難、過酷な現実
・生存率(％)
１日目 ( 92.90) ２日目 (85.70) ３日目 (34.10)
４日目 (35.80) ５日目 (33.30) 6日目 (20)
７日目〜(0?％ ほぼ絶望的)
・なぜ、遭難したのか (2010.8/14)盆休み
日頃、溜まったストレスを解消しようと山に向かった(登山歴はそん
なに無かった)
無事、山頂に到着 昼食を取る。
下山開始、途中分岐点に差し掛かる。
※せっかくなので別ルート(別の景色を見たくて)、登りとは別の
ルートで行こうと下山開始するも途中から荒れた道になるも焦って
おり道迷い(迷ったら普通なら引き返す)
時間が無いので、そのまま下山を続ける。
※最終バスが18:00なので急ぎ足となる。
★遭難1日目
その時、足を取られ切り立った崖を40mを一気に滑り落ちた。
落ちた直後、痛みを感じなかったが…
その後、左足の骨折→経験したことの無い激痛
怪我の状況…折れた骨が皮膚を突き破っていた(フライドチキンの
骨のよう)→そこから地が吹き出していた。
※どうするどうすると→恐怖が襲う。
・携帯電話は圏外
一生懸命気持ちを落ち着かせようとした。
出血を止める為、Tシャツを割いた布を携帯灰皿の紐で縛ったが出来
る処置はそれだけ → その上を雨で濡れない様にビニール袋で包む。
・帰りを待っていた、母親は日帰りの山なのに帰りが遅いと心配する。
・深夜、秩父の警察へ電話する。
・息子は、どの山に登ったのか聞かれたが、どの山に行ったか聞いて
おらず…
ただ、秩父の百名山の山としか言っていなかったと(秩父と言っても
広大な秩父の山々)
どの山に登ったのか誰も分からなかった。
・道迷いのきっかけは
〇キノコ狩りなどで集団から､はぐれる。
〇SNS用の撮影スポットを捜している内に迷う。
〇標識を見誤る。
〇作業道(獣道)に入ってしまう。
〇天候の急変(雨や霧など)→気象遭難
〇帰りのバス時間などで焦って、正気で居られなくなる。
【Tさんの場合】
下山に登りとは違うルートを選ぶ
ルートが違うと→行きとは違うリスク→時間･体力を消耗してしまう。
(迷ったら、前進しない。)
迷いは、日帰りで時間的制約で焦りが生ずる。
食料が足りない。
(チョコレート･羊羹･マルチビタミンゼリー等高カロリーのものを
用意する)
栄養不足が遭難(死亡に直結)に繋がる。
どうやって生き延びたのか。
遭難時は、ただ笛を吹き続けた。
免許証･保険証を沢に流した。(助かる気持ちを持っていた)
【登山届提出の重要性】
※捜索隊は捜索時、まず登山ポストの登山届を確認する。
※登山届が提出されていないと捜索範囲が広くなり時間が掛かり
捜索が難航する。
※時間経過と伴に生命が危ぶまれる。
★遭難２日目
ケガ部分より出血が続いていた。
映画で見たランボーの様に傷口を焼いたナイフで傷口を焼いて
出血を止める方法を激痛に耐えながら何度か繰り返して何とか
止血したが…?
血が出て失血死よりは、焼いたﾅｲﾌで傷口を焼く
(焼く痛みも相当なものだったことでしょう)
★遭難3日目
残っていた、アメ玉残2ヶ
このままでは飢え死にする
→このままではと焦り崖を登るが高い岩壁にはばまれ、
それ以上進めなかった。
その時、救助隊が崖の上の登山道を通ったが崖上からは遭難者
が見えない場所に居たので見付けられなかった。 その夜は、猛烈な雷雨、凍える体を必死に温めた。
★遭難4日目
水も無く激しい喉の渇き→冷静な判断が出来なくなる。
飢えに耐えられなくなり夢中でミミズやアリを口にした。
衝撃的な事態に遭遇、傷に巻いていたTシャツの中に何かが居る、
見てみたら全面びっしりとウジ虫(数十匹)が動いていた。
※シルベスター・スタローン方式はダメ止血のため焼いた
ナイフで焼いた傷口が壊死してビニールで覆ったために
雑菌が繁殖。
ケガした場合早く傷口を洗浄(沢の水等) → 圧迫止血をする。
ミミズ、アリ(生のままでは何の味もしない)
→熱を加えて食べると味がある。 ・ミミズ､アリは貴重なタンパク源として優れている。
朽ち木の中の幼虫も貴重なタンパク源として良い。
極限では、水が無いと生き延びられない、喉の渇きを癒やす為
ペットボトルに入れた自分の尿を飲んだ。
※極限では雑菌が心配なんて言っていられませんね。
※最大の教訓
・登山届(ポスト・オンライン)→出さなかったのは大きな反省点。
(ハイキングでも登山届は出す事)
・秩父の百名山に行ってくる。
それだけの手掛かりでは、秩父の百名山(三つあり)→非常に広
域(捜索に難航し多くの時間が掛かり時間と共に生命の危険が
迫る)
家族も捜索を始める。
警察からは最悪を覚悟するようにとしか言われない。 母親からすればたった１人の子供(息子)。 母親は秩父で目撃情報の収集(ビラ配り)
★遭難9日目
・母親は、あるファミリーレストランを訪ねる。→店員の方が
その人を知っているという。
・店の防犯カメラに息子の姿が映っていた。
・近くのコンビニに寄ったことも確認できた。
・登山口へのバスのICカードを検索出来、両神山(1,723m)に行
ったことが分かった。
・捜索隊に両神山の捜索をお願いする。
遭難者は再び、沢に戻ったがもう動くことが出来ず、背中に床
ずれが生じており意識は朦朧としていた。
遭難者本人は､ただ家族に詫びていた。
｢先立つ不孝をお許し下さい｣と。
母親の執念が生還に繋がった。
もうタオルに染みらせた水を口にすることしか出来なかった。
何故、生還出来たのか。
救助はもう来ないだろうと絶望し自殺しか考えなかった。
腐敗した傷より臭いがしてきた。
沢の水に顔を入れ… 舌を噛み切ろう…
★遭難10日目
大雨で沢は増水して、溺れかけリュックは流されたが岩に這い上
がって命は助かった。
そのまま楽になる道を選ばなかった
ザックは流されてしまった。
濁流の中で死を選ばなかったのには、…
・30年間生きてきて悔いが無いなら死を選んだ
・まだまだ、やりたいこと…強かったのかなぁ〜
…その先、3日間は何も覚えて居なかった。
★遭難14日目
捜索隊(埼玉県警)に、発見された。
岩にもたれ掛かるような状態で発見。
発見の鍵は、4日前に流されたザックを家族の依頼で捜索してい
た隊員に拾われ発見に繋がった。
唯一の遺留品だった。
生き続けてやろう。
朝は目覚める。
死ぬまで生きてみよう。
ウジ虫が湧いた足は切断の覚悟をしたが9回の手術とリハビリで
見事に歩けるようになった。
Tさんの左足は完全に腐っており切断やむなしの状態でしたが、
埼玉医科大学国際医療センターの出来るだけの治療(左足の太い
骨を取り除き、右足の細い骨を移植する手術を成功させ自分で
歩けるまでに回復)
！！但し、左足は右足より15�冀擦�、感覚が無い部分もあるそう
です。
※その後、付き合っていた方と結婚、現在二児の子供に恵まれました。
必死に捜してくれた両親と穏やかな日々を送っています。
あの頃は、自分に自信が無かった
→教訓は自分を変えてくれました(でも高い代償ですね)
ビデオで撮ったものを聞き取ったので忠実ではありません。
TV・新聞などでは、遭難の報道が流れても、遭難の経緯やその後の状況が分からないままで居る現状なので今回の放送は非常に為になりまた。
詳しくは、ご覧になれる機会があれば【2021/06.07 NHK総合PM10:00【逆転人生】登山事故､地獄のサバイバル､14日間】を見て頂ければと思います。
