8月16日最終日を迎えました。ずっと自分がKatahdinの頂上に立っている様子を毎日頭の中で描いていました。いよいよそれが現実になる日がやってきました。
誰もがこう口にします『アパラチアントレイルの中で、この山は最もきつい』と。
確かに両手両足に加え、その他の体の部分を使わないといけないこともありましたが
そこからの景色はすばらしく3500キロのスルーハイクの最後を飾るのにふさわしいものとなりました。
ずっと天候が悪かったのですが奇跡的にその日は晴れました。
私たちスルーハイカーは使い古した装備をかつぎ、よたよたのほころびた服をまとい、薄汚れていて、見かけはホームレスとかわりありません。ホームレスと違うところはこの数ヶ月でつちかった強靭な精神力があること、そして毎日山々を上り下りして鍛えられた体を備えている事です。
そしてその日私は最も美しいものをアパラチアントレイルで目にする事ができました
スルーハイカー達は光を放ちながら、あの過酷な山を野生のやぎのように力強く軽やかにこなしているのです。
一つの目標を成し遂げた瞬間の彼らの笑顔はトレイルで見てきたどの山々よりも美しかったです。
そんな彼らを見て私は心から誇りに思いました。
頂上が見え始めると感極まり、泣きながら山頂へ一歩一歩かみしめながら進んで行きました。
この4ヶ月半の登山生活は私を大きくかえてくれました。
もう一度アパラチアントレイル スルーハイクに挑戦したいか?と聞かれたら答えは『いいえ』
本当に大変でしたから(笑)
でも、やってよかったか?ときかれたら『はい、私の人生の中で経験できたすばらしい事のひとつになりました』と答えます。
私がおばあさんになった時子供達に『私は3500KM歩いた事があるんだよ』と語れたらいいかなと思っています。
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