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そのテント場は200名山のカムイエクウチカウシ山(画像1)の頂上から標高差にして300m下がったところ、1730mのテン場(画像3)である。極楽至極のロケーションなので、メジャーな山なら10年も何年も前から予約をしなければ使用できないだろうに、この上等なテン場が使われた形跡はネット上では見当たらない。それほど昔の岳人でなければ使ったことのない、今では煌めき輝くテン場といっても過言ではない。
登山が盛んで、今のようにSNSの情報に頼った登山が行われなかったころに歩かれた稜線が藪に覆われる前に、縦走の途上で使われたものと思われる。足の速さを競う、日帰りで来たことを誇るのも、忙しい現代では一つの価値ではあろうが、「荒天でビバークした」「2泊も停滞した」「もう2度と来れないかもしれないので延泊した」「ゆっくり歩き過ぎた」というような山歩きに夢を見いだせるならその山行は幸せだったと思えるだろう。
1730mのテン場は急傾斜にあって、誤ればヒグマも転げ落ちそうなところだ。2010年にはテント場先の急斜面を登っているときにヒグマに遭遇した。
夏山はこんな野趣あふれるところで、里や組織のしがらみを一切忘れ、一人静かに過ごしてみてはどだろうか。
(カムエク・夏山エンジョイ推奨プラン)
前泊 :帯広八千代ユースホステル(山に特に詳しい)
1日目:七ノ沢から八ノ沢カールへ(泊)
2日目:カムイエクウチカウシ山登頂後1730mで幕営か1732m(画像2
)のテン場まで進んでお花に囲まれて幕営(泊)
3日目:カムイエクウチカウシ山に登り返し八ノ沢カールを経て下山
後泊 :帯広市内のホテルに泊まり豚丼を食らう
登山口への移動手段:タクシー
水:1日目〜八ノ沢に一杯流れている
2日目〜八ノ沢カールで冷え冷えの水が採れる
1723mでカールに下りれば採れるが、八ノ沢カールで3日目の帰路の八ノ沢カールまでの必
要分は、担いだ方が精神衛生的にもよい。
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