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山歩きにおいては、膝を痛めることが多いと思います。人間の身体は、もともと山歩きやスポーツをする為にできているのではありません。豪腕・江川卓は肩を痛め、マサカリ投法・村田兆治は肘を痛めました。人間の肩や肘は、ボールを投げる為のものではないからです。私たち登山者が、膝を痛めるのも至極当然のことと思います。
雪が降り積もった次の日の朝、必ずと言ってよいほど骨折の患者さんが来院しました。雪に足を取られ、滑って転ぶ時に思わず手を突いてしまうからです。運が悪いと、手首の骨を骨折(橈骨遠位端骨折または尺骨遠位端骨折)します。
私は山道でよく転びますが、転ぶ時なるべく手を突かないようにしています。身体を反転させて、背中から落ちるようにするとケガをしにくいです。背中のザックが守ってくれるからです。反転する余裕のない時は、肘を突くようにします。手を突くより骨折の可能性がずっと少なくなると思います。
老化現象の一つに骨密度の低下(骨粗鬆症)というのがありますが、これが進行すると、骨(特に腰椎)が非常に脆くなります。お年寄りが尻もちをついて、「腰椎圧迫骨折」を発症するケースが多いのはそのためです。
お年寄りの骨折に最も多いのは、何と言っても転倒による「大腿骨頸部骨折」です。大腿骨頸部を骨折したら、これはもうたいへんなことです。だいたいは手術(プレート固定術や人工骨頭挿入術)になります。とにかく転ばないようにすることが大切です。
私は先日、金峰山の五丈岩から金峰山小屋に下りる途中で不注意から右足を捻り、危うく捻挫しそうになりました。万が一、足首の脱臼や脱臼骨折をすれば、救助要請(=遭難)するしかありません。本当にヒヤッとしました。
私の山行のほとんどが単独行なので、ケガ(特に骨折)には十分注意をしているつもりです。単独行の場合、いざという時に助けてくれる人がいませんから。でも、ケガを怖れていては山歩きなどとてもできません。とにかく、慎重に慎重に歩く他に手はないと思います。このように考えると、私の得意とする「牛歩」もあながち悪い歩き方とは思えません。
せっかくの楽しい山歩きを、ケガで台無しにすることのないようにしたいものですね。
それではまた😊
fgacktyさん、こんばんは。
自分も単独行ですし、右手首(下山中)、右足骨折(幸いにも下界で)を経験して、怪我の怖さは心得ているつもりです。
万全を期すならば、右足の脛や足首にプレートやボルトが入った状態でハードな山登りなどすべきではないかもしれませんけど。
山への欲求を抑えきれないのだから仕方がありません(笑)。
>転ぶ時なるべく手を突かないようにしています。
確かにそうですね。
自分が丹沢で右手首を骨折したときも咄嗟に手をついたのですが、つく場所が悪くて折ってしまいましたから。
今はfgacktyさんと同じように、転倒が避けられない場合はなるべく背中から落ちるようにしています。
>とにかく、慎重に慎重に歩く他に手はない
そうですね。
それでも怪我の可能性をゼロにはできないでしょうが、意識して気を付けることでゼロに近づけることはできると思うので。
MonsieurKudoさん、
おはようございます。
プレートとボルトはいずれ除去することになるでしょう。Kudoさんの場合、「骨内異物(挿入物)除去術(下腿)」という術式になるかと思います。
Kudoさんは、けっこう痛い思いをされているのですね。
コメントありがとうございました。それではまた😊
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