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先週の金曜日から週末にかけて南アルプス南部の上河内岳から聖岳、赤石岳と二泊三日の山行をしてきたのだが、まずアプローチは井川地区の自主運行バスで白樺荘に向かうことにした。大井川に沿って狭い道を北上すると大型ダンプカーと頻繁にすれ違う。バスの運転手が最近、ダンプカーが多いと話される。「リニアの工事は知事の許可が降りていない筈ですよね」というと、運転手曰く「リニアの工事が始まったらこんなものではないでしょう。」
白樺荘から畑薙ダムに向かうと、相変らず頻繁にダンプカーとすれ違う。畑薙ダムの北にある沼平の林道ゲートを越えると驚いたのは、二年前にここを歩いた時には未舗装だった林道がが綺麗に舗装されていることである(画像1)。林道上は舗装が完了したばりのアスファルトに特有のコールタールの匂いが鼻をつく。
道路脇の立て看板には「林道東俣線の道路改良工事を行っています」と記されているが、その施工者である東海フォレストの上に記されている発注者を見てさらに驚く。JR東海中央新幹線推進本部とある(画像2)。中央新幹線とはつまりリニアモーターカーのことだ。静岡県においてはリニアの工事は知事の認可が降りていない筈ではあるが、近い将来の知事の認可を見越して工事のための準備を着々と進めているようだ。リニア工事関係車両のための洗車場も用意されている(画像3)。
今のところ舗装されているのは畑薙大吊橋までであるが、その先も椹島までは舗装される予定らしい。畑薙大吊橋を渡ったので問題はなかったが、その先は工事のために「歩行者通行禁止」とある。下山後は椹島から林道を延々と20km以上歩くことになったが、たまたま日曜日であったせいか、林道には工事は全く行われておらず、下山時は無事、通過することができた。
道路脇の看板を見ていると、道路の舗装のみならず、トンネル工事のための導水路の工事も行われているらしい。林道が舗装されて、綺麗に整備されるのは歓迎すべきことかもしれないが、それが将来のリニア新幹線の建設のためというのは複雑な気分である。南アルプス南部の美しい自然が保全されるならばいいのだが。
今後しばらくは林道東俣線には大型ダンプカーが頻繁に行き交い、登山者の歩行も制限される日が続きそうだ。
※上記、内容と重複するところがありますが、今回の山行のレコです
https://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-2624476.html
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