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北海道最終日。夕刻の旅立ちまで7時間もの暇がある。
さてどうしたものか。「そうだ!」(手のひらを叩いたとご想像くださいな)
札幌から小樽までおよそ30km。電車で30分強。かくて衝動的小樽日帰り強行寿司食い旅に。
電車は海沿いを律儀にローカル色満載で健気に進む。
ビニールハウスが夏の陽光を浴び銀色に光る。時折顔をだす海原も負けずと輝き放つ。
近くの低い山は女性がうつ伏せになったような形状だ。空にはぽっかり浮世雲。
北海道JRの乗り心地は電車が煩い機械的唸り音を響かせ、我が身を左右に激しく揺さぶる楽しさ?にその真骨頂がある。
燈明でゆったりと、たおやかな海をカモメが飛んでゆく。
空は悠々とし北国の空気を五感で感じ、これまた質素で贅沢な時間とでも申しましょうか。
かって追われるようにつんのめって生きてきた時代が切なく感じるひとときだ。
小樽まで僅かな時間なれど、山ありトンネルあり海ありと、次々に移り行く風景に年甲斐もなくワクワクものだ(のどかなローカル電車の乗り心地は久しぶり)
思わず「汽車ポッポ」の一説「♪汽車汽車シュッポ シュッポ・・・♫」を唸りだしたら、前席に座ってる三名の女学生が私に狂気を感じたのでしょうか急いで場所を移動した。
小樽到着。幸い女学生は駅員に不審者の存在を告げ口をしなかったようだ。ヤレヤレ生き様は気をつけましょうネ。
小樽定番の運河と町並みを散策すれば時はお昼。お腹具合も「ググ〜」と、お腹空かし虫が鳴っている。
小樽は名にし負う寿司の激戦区。小樽訪問目的も寿司食いである。
地元のオバちゃまに聞いても「どの店もネタが豊富で値段も安い」との声。
何軒か店先を伺うが一見客には???「ええい ままよ」と「こんにちわ!」と、卑屈な様相で店に入る。
で、無難な”お任せ”を注文「えっ 味はどうだかって?」
みな美味しく絶品でしたよ(グルメバカじゃないんで、我が能書きは信用召されませんように)
とくにイカは先ほどまで生きていたイカで、さながら海の波しぶきを頂く趣でありますね。
ホッキ貝はほのかに甘く、海の朝焼けのような色合いでコリコリ感が口中を刺激。
実を申せば、小生の舌は育ちが知れる生れながらの”庶民舌” 別注で一貫握って戴いたシメサバをポン酢で頂いたが、これがまたしびれるのなんの、技ありの一品でしたな。
ほのかな酢でしめたシメサバを味わうと磯のエキスが濃く、舌先に稲妻が走り思わずカウンターから飛び跳ねました。
食が進む、ビールが進む、お小遣いに羽が生えて飛んで行く。かくて独りよがりな夏旅が終る・・・。
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