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『秘湯』なる文言は、高度経済成長期、全国の鄙びた湯治場温泉地が、昔ながらの温泉地を大切に残していこうという思いを込めて言われ始めたとお聞きする。
「熱海」などの、全国的有名歓楽温泉地とは対極をなす“秘めた温泉地�瓩箸いΔ海箸任靴腓Δ�。
辺境の秘湯もTV・雑誌・に取り上げられ大賑わい。突如 降って湧いた秘湯ブームに、いつのまにやら、汗かき訪れた山道も整備され、今では難なく秘湯にドボン！
かっての秘湯は「それ客寄せだ！」とばかりに多くの歴史ある湯治場がリフォームされ、秘湯情緒が薄れ、訪れてみれば料金が高くなっている。
そのころできたのが『日本秘湯を守る会』
設立お題目は「歴史ある湯治がなくなっている今日、歴史ある古い佇まいを守っていこう」と掲げた秘湯旅館の会である。
歴史と伝統ある秘湯を守っていこうという高い志もけっこうなれど、その後の紆余曲折を眺めれば、玄関に吊り下げられた『日本秘湯を守る会』なる提灯も、なにやら客集めのアイテムに思えてしまう。
かって何度も訪れ、癒されてきた山奥の秘湯「〇▽温泉郷」なんざ、ブナの林を縫って今では観光バスが右往左往。
自慢の白濁色の露天風呂は日帰り入浴客で大賑わい。秘湯の湯てんで、喜び勇んで秘境の露天風呂にドボン！と飛びこんでみれば夏の海の賑わい。「秘湯」の言葉が安っぽい陳腐な文言に覚えるのはこんなときだ。
なにやら非難めいた文言になってしまったが・・・。温泉の効能には感謝しきり。
山の温泉に身体を浸していると、しみじみとこの国の湯の温もりに感謝の念を抱かざるをえませんね。
地の底から湯煙が湧き出し、人々を悶絶させる 温泉効能・・・。思えば不思議と言えば不思議。
常世の国の深い地下から吹き出す尊い水（湯）感謝の念仕切り。あだやおろそかにしてはなりません。
