みちのくの名山「安達太良山」を全国区にした功労者は「智恵子抄」の「あれが阿多々羅山」の一説。
安達太良山は溶岩突起のある乳首山の別称のある峰(1700m)を指す。真の山頂(最高峰)は北面の箕輪山1718m。
「安達太良山」語感の「アダタラ」面白い名だ。諸説色々、由来は不明。私的には古い鉄造りのフイゴを意味する“タタラ”説をとりたいが…。
前日からシトシト雨が降り注ぐ(9月2日)なにを血迷ったか雨中行軍敢行。広い駐車場は我独りのみ。雨は霧のように空中乱舞。里から見て、山に厚い雲がかかっている正体はこの細かな霧雨。
スキー場から、落葉広葉樹林帯のくろがね小屋までの山路を進む。
「勢至平分岐 」で、軽薄にも、出たとこ勝負成り行き任せで「峰の辻」への登山道へ分け入る。これが大間違いのもと。今まで安達太良山には春夏秋冬、何度も登っているが、事前の予備知識もないまま、勢至平分岐からの登山路に分け入るのは初めてのこと。
峰の辻まで背丈を超える短小低木林。周囲の見通し皆無。それ以上に心イライラ落ち込ませたのが足元の登山路。雨の中、足元は粘土質で、しかも凹凸激しい穴だらけが峰の辻まで続く。この道を分け入ったことに後悔しきり。
雨具の中は(身体)汗と蒸れでシトシトピッチャン濡れネズミ。峰の辻に至り、先の見えない霧の中。躊躇せず「帰るべ!」
《注!!》 決して峰の辻への近道と安易に思わず足を踏み入れないように、なんの面白みのない無駄道だ『後悔先に絶たず』
くろがね小屋を過ぎ、急に気温が下がって寒くなる。着替えもなく、急激な温度低下に至れば…。
下りながら、なぜか北海道トムラウシ低体温症遭難事故死が脳裏をよぎる。
岳温泉に下り、一目散に温泉湯舟にドボン!
・峰の辻から望む安達太良山(先年撮影)
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