京都駅からJR嵯峨野線(山陰線)の特急に乗るなら、進行方向
右側の窓際D席がおすすめ。全席指定席となっているので、
もしも満席なら自由席ではなく立席になるが、この場合でも
進行方向右側の窓を覗いて立つとよい。
京都駅を出て梅小路から北上する列車は、二条駅を過ぎると
進路を大きく変えて西に向かう。このとき、車窓の左から現れた
比叡山は徐々に右へ流れ、ときどきビルやマンションに遮られ
ながらも、つながる稜線の先に愛宕山が登場するのである。
この3年間で何度も登った比叡山。何度か登った愛宕山。
登ったことのある山々が、次々と窓の下手(左端)から登場し、
上手(右端)へ退場する。さながら山のカーテンコールだ。
やがて嵐山を過ぎると、蛇行する桂川(大堰川)、保津峡を
トンネルを抜ける度に見下ろすことになる。
この夏、嵐山から川沿いの船曳道を歩いたり、保津峡に
突き出した尾根を辿った。妙見堂の散策では、雨上がりの
急斜面に這いつくばいながら瀬音を聞いていたものだ。
もうすぐ綾部駅という頃、遠くの山々の稜線が雲の上に見えた。
あの山に登っていれば、さぞかし壮大な雲海に囲まれていたに
違いない。
特急列車に乗っているにもかかわらず、季節に置いてけぼりに
された気分。
写真左:2022.10.30撮影 JR二条駅の向こうに比叡山
写真中:2022.10.01撮影 鉄橋から保津川下りの舟を見下ろす
写真右:2022.10.26撮影 綾部では雲の上に頭を出す山が見えた
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