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ヤマレコ見ても厳冬期に登っている人はいないようで、
マイナー感漂う山に一抹の不安を覚えました。
林道歩きが結構長いと地図にありましたが、途中の小屋までしか圧雪されてなくて早くもワカンの出番です。
1時間ほど歩いてやっと登山道入り口に着き、登山ポストを見てみるとどうやら12月にはいってからの入山者無し。単独でのラッセル地獄が始まりました。
膝上を超えるラッセルと道しるべがあまり無いのとでルートファインディング能力が要求され時間がかかります。
途中判断を誤り沢のようになっているところで踏み抜いて落ちました。
革靴にオイルを塗って手入れをしていたおかげで靴は濡れませんでした。
ここからの復帰が大変で、一段低い所から自分の頭を超えている雪の上へ戻るのにピッケルとトレッキングポールを思いっきり挿して顔面から突っ込むようにして何度も繰り返し復帰できました。
地図では25分と書いてある所、約2時間かかって平滑沢取付まできました。
時間は15時30分過ぎていて、地図を見てこれ以上は登りの斜面なのでここで泊まる事にしました。
スコップは持ってきてないのでベニヤ板を使って風除けの壁を作ってツェルトを張りました。
3シーズンのシュラフでは寒い…
年越しそば作って安い焼酎飲んで年越しです。
寒くてあまり寝れなかったけど谷間に差し込んできた朝日とともに出発。
荷物の半分はツェルトにくるんでここに置いていく。
朝からひたすら登りのラッセル。V字になっている底の部分には水が流れているので、斜面をひたすらトラバースみたいに進む。
単独はやはり厳しい。もう少し人のいる山ならば誰かのラッセルを使えるだろうからまだマシなのに、なぜこんなマゾい事を選んでしまうのか。ただ充実感は物凄い。
目印や看板がほとんど無いし夏道は見えないのであたりを見回しながら進むのでペースが上がらない。
しかも朝日が当たったことによってワカンに雪ダンゴがくっ付く。まるで厚底ブーツみたいで重い。なるべく影の所を選ぶ。こっちはパウダーで雪ダンゴにはならないけど崩れやすい。
雪が腰や胸あたりまでくる。登りなので右手ピッケル、左手トレッキングポールを使って4足歩行のようになっている。
ペースが上がらないけど確実に頂上に近づいている。
地図で最後のほうはきつい登りと書いてあった。4時間ぐらいかかって物凄いきつい登りに来ている。岩の壁があってその横に雪がある。ここしか登る場所が無いように見えた。これをクリアすれば山頂はもうすぐだ。
ここの角度がキツイ。トレッキングポールは役に立たない。ピッケルのシャフトを挿してもだめ。持ち替えてピックを打つがめり込んでいっていまいち。
しかし何とか登って行った所で壁のような雪がごっそり崩れた。ピッケルが利いてて滑落しなかったが危なかった。時間は12時前。天候も少し悪くなってきたのでここまでにする。
下山開始するも角度がきつく苦労する。まだ雪崩はしないだろうが登りには無かったぐらい足元が崩れる。尻で滑ると危険なのだが角度的に滑って尻を着いてしまう。
キツイ斜面から逃れて足跡どおりに下っていると、登りのときに見えなかった看板が横のほうにあった。看板のほうに行ってみると本来のルートは巻いて頂上に続いているようだった。痛恨のミス…
まあ雪山は自分でルートを選べるのでダメではないのだけど、直登を選んだのは自分らしいなと。
5時間ぐらいかかって登ったが下りは30分程度で荷物のデポ地に戻ってきた。
ラーメン作っているとかなり雪が降ってきた。引き返したタイミングは良かったみたいだ。駅までのおおよその時間を計算すると浅草行きの電車に乗れそうだ。さっさと出発。
あとの下りは足跡どおり行けばらくちん。昨日ミスった所以外は新たにラッセルする必要なかったので45分ぐらいで登山口に到着。
なんと道が圧雪されている!?昨日地元の人とちょっと話しをしてから山に向かったので、もしかしてあの人がやってくれたのかな?林道歩きは長かったけど楽に歩けました。地元の方ありがとうございます。
七ヶ岳登山口駅4時10分着。
今回はひとつも山の頂に登れなかったけど、単独のラッセルとルートファインディングなど楽しかった。非日常的な挑戦が出来て満足です。
福島の山 面白い。
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