これは意外と知らない方が多いと思うのですが、自治体のプラスになることで、申請書類さえ整っていれば、開催は簡単なのです。
私は近年、坂本龍馬関連の街道踏査を行っているのですが、ガイド書の刊行だけではなく、もっと身近に街道の魅力を知って貰いたいと思い、パネル展を開催することにしたのです。一回目はパネル展だったのですが、ボードへの設置が上手くいかないことから、二回目以降は写真展に変更しています。
では、アマチュアカメラマンが自治体で写真展を開催する法を紹介しましょう。但し、大都市では規定や基準が厳しいかも知れません。ねらい目は郡部です。
(1)任意団体名をつくる
いくら誰でも自治体で写真展を開催できるからと言っても、自治体は個人にはなかなか使用許可を出しません。よって、任意団体名称をつくります。団体の目的は「写真によって当該地域の魅力をより多くの人々に知らしめ、地域活性に寄与する」というようなもの。
(2)自治体施設を探す
どこの自治体にどんな施設があるのか調べます。道の駅その他の第三セクターも含みます。但し、写真展の写真は、必ずその地域の写真が一定量、含まれていなければなりません。私の場合、全体(100枚少々)の二割ほどでした。
(3)自治体の観光部署に連絡
写真展が開催できそうな施設を有する自治体が決まれば、観光部署に連絡し、担当者に会って要請します。
交渉時の注意点としては、あまり低姿勢に出ないことです。自治体のためになることを、無料で開催してあげるのですから、「お願い」ではなく、飽く迄「提案」です。
できればチラシを作成して貰えればいいのですが、それが無理なら必ず広報紙その他の自治体の媒体に載せるよう、依頼します。私の場合、山間部の自治体時、有線放送でも宣伝しました。
そして写真展の共催、若しくは後援になって貰います(後援申請書を提出)。これはマスコミへの広報時、欠かせません。主催はこちらですが、自治体のために開催するのですから、当然のことです。
(4)マスコミへの後援申請
民放テレビ・ラジオ局、地方紙等に後援申請を出します。
(5)写真製作
写真製作時、最も費用がかかるのは額ですが、私は最も安価な、四つ切判300円弱(ひも付き)のものを使用。写真は印刷会社に依頼し、ポスター紙に2行のキャプション入りで印刷して貰いました。1枚当りの印刷費も額とほぼ同じ。
題字や各コーナー名を記した紙は、パソコンでプリントアウトしたものに、手動の簡易ビニールコートを施しました。100円ショップにもあったかも知れませんが、手動ラミネートビニールに紙を挟み込み、手で中の空気を出し、紙の大きさに合わせてハサミで切り取ります。これを両面テープでボードに貼り付けるのです。ボードは自治体に用意して貰います。
(6)少々開催内容を逸脱してもOK
私は龍馬の街道写真展時、自分の得意分野の戦争遺跡や鉄道廃線跡も紹介できればと思い、街道近くの鉄道廃線跡や、幕末繋がりで四国各地の砲台跡の写真も展示しました。
また、私は自己所蔵の歴史遺物(幕末と昭和初期の大砲の砲弾、薩摩藩の大砲の鉄製ミニチュア、四国各藩の藩札や貨幣等)も、自治体に鍵付ケースを用意して貰い、展示していたのですが、写真展とは全く関係のない、スーパーカーのミニカーや昭和のアイドルやマリオネットムービーのフィギュア等も展示しました。「親子で楽しんで貰うため」ということで自治体には説明し、実際、その通り、来館者には喜ばれました。
どうです?自分の写真展を好きなように開催できるのです。写真の上手下手は関係ありません。みなさんも、何人かで共同で開催されては如何?
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